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三重県東員町スポーツ公園陸上競技場で3年ぶりに行われた、サテライトリーグ第16日目セレッソ大阪戦。試合は、前日からの降り続く秋雨と、その影響で長袖が必要なほど肌寒い気温という生憎のコンディションでの開催となってしまった。

前半は、右エンドのアウェイ・C大阪のキックオフでスタートする。この日の先発メンバーは、GK長谷川、DFは中央に竹内、右は吉田、左は金古の3バック。中盤は右に新川、左に片山、中央下がり目には青山が入り、攻撃的な位置では福島と須藤がコンビを組む。そして、FWは巻と津田の2人。3-5-2の布陣で臨んだ。
試合の立ち上がり名古屋は、雨のなか応援に訪れたサポーターの気合いの入った声援を背に受け積極的なプレイを展開する。なかでも中盤の青山・須藤が、C大阪のDFの裏を狙って早めのボール供給や、相手のDFラインで体を張って待ちかまえる巻に当て津田や新川、福島を走らせるプレイを見せて、試合のリズムを自分達に引き寄せようと試みる。しかし、雨で濡れたピッチは予想以上に球足が速いためボールコントロールに苦労し、最後のフィニッシュの形までなかなか持っていくことができない。それでも25分、左の片山からのパスを中央に詰めていた巻がワンタッチで落としたところを津田が拾う。これが、シュートチャンスになるかと思われたが、惜しくもC大阪DFの早い寄せに阻まれてしまう。

対戦相手のC大阪は、左サイドを使うことを意識した攻撃でゴール前へと迫ってくるが、竹内・吉田が落ち着いた守備を見せて危なげない対応で跳ね返す。その後は、ゲームの進行とともに強まった雨の為か両チーム共にパスを繋いだ早い攻撃が見られなくなり、単調な攻撃と繰り返しとパスミスが多い停滞したゲーム展開が続く。

39分。立ち上がりから厳しいマークを受けていた津田が、スピードに乗ったドリブルで仕掛けようとしたところをC大阪・千葉に後ろから激しいタックルを受ける。このプレーでC大阪・千葉は、2枚目のカードを受けて退場になり、名古屋は数的優位な状況に立つ。しかしC大阪・クルピ監督は、対応策としてすぐさまFW辻に代えてMF中東を投入。C大阪は、攻撃の枚数を減らしてゴール前を固めることで、何とか前半のうちに得点を取ろうとした名古屋の攻撃を凌ぎ0-0で前半は終了となる。
エンド入れ替わり、後半は右エンドの名古屋ボールで試合が再開する。立ち上がりから名古屋は、数的優位を活かしボールをしっかりと繋ぎながらジリジリとC大阪陣内へと押し込む。3分、右に開いた津田からのパスを、中央に走り込んだ片山がシュートを狙うが、これは体を入れたC大阪DFに阻まれてしまう。後半のC大阪は、FWの苔口以外を自陣ゴール前に貼り付けて守備を固め、ボールを奪ってからのカウンター狙いに徹した戦いをしてくる。

名古屋は、後半に入っても止むことのない雨でしっかりと水を含んだピッチに手を焼き、味方の動きだしのタイミングにあわせたパスが通らず、C大阪のゴールを脅かす程の攻撃を仕掛けることが出来ない。14分、名古屋メンバー交代:金古→井上。

18分、右から仕掛けた新川のパスを、中で受けた井上がワンタッチでDFの足下を抜くパスで新川に返そうとするが阻まれてしまう。21分、CKからのこぼれ球を拾った片山がゴール前へとクロスを入れると、これを狙って巻がゴール前に走り込む。しかし、巻はC大阪DFと交錯して逆にファウルを取られてしまう。

38分、名古屋は攻め上がった裏のスペースを突かれ、C大阪・苔口に長い距離をスピードに乗ったドリブルでペナルティエリア近くまで持ち込まれるピンチを迎える。しかし、竹内が懸命に戻って、苔口がシュートを打つ前にボールをクリア。何とか難を逃れる。名古屋は、後半の立ち上がりこそボールを支配して速い攻め上がりを見せたが、その後はカウンター狙いに徹したC大阪の守備を破ることが出来ない。更に、両チームの運動量も落ちてきたため、膠着したゲーム内容で時間ばかりが過ぎていく。結局名古屋は、前半途中から1人少ないC大阪を相手に数的優位に立ちながらも、最後まで相手の固い守備を突き崩してゴールネットを揺らすことは出来ず、無得点のまま試合終了を迎えた。