サテライトリーグ第14日京都サンガFCとの試合は、岐阜県多治見運動公園星ヶ台競技場で行われた。この日は、3連休の中日ということもあり数多くのサポーターやサッカー少年が詰め掛けたが、太陽が顔を出したかと思えばすぐに黒い雲が上空を覆い、強い雨が降るという不安定な天候の中での開催となった。 試合は、右にエンドを取ったアウェイ京都のキックオフでスタート。この日の先発メンバーは、GK広野、DFは青山・吉田・竹内の3人。中盤は、右に新川、左に渡邊、中央下がり目に須藤、攻撃的な位置には福島と片山が入り、FWは巻と津田の11人。3-5-2の布陣で臨んだ。 序盤は、時折降る雨で芝生が滑りやすいこともあり、名古屋が得意とするパスワークを見せることが出来ず、なかなか良い形で前線の巻や津田にボールを送ることが出来ない。前半15分、福島から津田そして渡邊と渡ったボールがゴール前へと入る。そのクロスを巻が、中央で相手DFに押さえ込まれながらも合わせようとしたが、僅かに頭上を抜けてしまう。 京都は、ベテランのFW中払を中心に前線からの守備意識が高く、名古屋の選手がボールを持つと厳しい寄せでミスを誘ってくる。それでも渡邊や津田、片山などが、京都DFのプレッシャーをかいくぐりゴールを陥れようと攻め立てるが決定的な場面を作ることができず一進一退の時間が続いた。だが38分、自陣左中程での京都FKの場面で、京都・安藤のゴール前のクロスへ飛び込んだ京都・大久保にヘディングシュートを決められ先制を許してしまう。結局、前半は0-1で試合を折り返した。 エンド入れ替わり、後半は名古屋ボールで試合が再開。前半途中から降り続いていた雨もあがり、若干の晴れ間が見える中での戦いになった。名古屋メンバー交代：竹内→金古、須藤→井上。金古はそのまま竹内の位置に入り、井上は右サイドに入る。そしてベンチに下がった須藤の位置に福島が入り、新川が中へとポジションを変える。 名古屋は、相手の激しいプレッシャーからミスが目立った前半とは変わって、後半は立ち上がりから積極的に仕掛ける形が多く見られた。後半10分、右サイドでボールを持った井上が中へと勝負を仕掛けると、相手DFが寄せてきたところで中央のスペースへ走り込む津田に合わせてグラウンダーのスルーパスを送る。津田は、このパスを右足であわせてシュートするが、惜しくも京都GKにブロックされゴールを割ることは出来ない。 11分、CKからのこぼれ球を左サイドで拾った渡邊が、縦に仕掛けて京都DFの足下を抜いてクロスをゴール前に放り込む。すると、巻がDFの間から体を上手く入れて体にボールを当てる。そして、このボールが大きく弾んで京都のゴールを捕らえ、1-1となる同点弾が決まる。これで名古屋の選手達に勢いが付き、京都陣内へと攻め上がる時間帯になる。しかし、京都のゴール前へと簡単にボールを放り込む攻撃の多用やラストパスの精度を欠くこともあり、追加点をなかなか奪うことが出来ない。 24分、名古屋が攻め上がった裏のスペースへ京都・西野に抜け出されると、最後は京都・中払にフリーでシュートを沈められてしまい、京都に再びリードを許してしまう。何としてもホームで負けられない名古屋は、終盤に怒涛の攻撃を展開し、36分、37分と早めに入れたゴール前へのクロスに対して、巻がヘディングシュートを狙うがどちらも京都GKの正面を突いてしまい、追加点を挙げることが出来ない。ロスタイム、巻が相手DFの裏へのロングボールに抜け出すが、これは惜しくもオフサイドになってしまう。 試合は、終盤ロングボールを多用して京都を攻め立てた名古屋だったが、同点にするこができず終了を迎え、1-2の惜敗となってしまった。