この日の先発メンバーは、GK長谷川、DFは金古を中央に、右に竹内、左は渡邊の3バック。MFは右に筑城が入り、左は先日の横浜戦で名古屋の勝利を引き寄せるゴールを決めた片山が、中央ボランチの位置は青山、前目の攻撃的な位置には須藤と小川、FWは巻と井上の2人、3-5-2の布陣で臨む。セレッソは、J2降格後なかなかチームのコンディションが上がらず、苦しい試合を続けていることもあり、この日クルピ新監督が就任、スタンドから観戦する中で試合を進めてゆく。
序盤は、新監督の見る中、個々でしっかりとアピールしてやろうという意気込みがセレッソの選手は強く、積極的なプレイを見せて名古屋陣内へパスを繋ぎながら攻め込んでくる。特に、セレッソFW、186cmの森島と187cmの小松という大型の選手にあわせて早めに放り込んでくる攻撃で名古屋ゴールを脅かしてくるが、金古・竹内が1対1での強さを発揮し、しっかりとボールを跳ね返して、セレッソの攻撃の芽を潰してゆく。10分を過ぎた辺りからは、セレッソの選手へのマークも明確となり、徐々に自分達のテンポで試合を進めるようになると、両サイドの片山や筑城が相手DFの裏へのボールに果敢にオーバーラップを仕掛けるようになり、試合の主導権を掴んでゆく。しかし、セレッソDFの球際での厳しさもあって、良い形で前線で体を張る巻にボールが入らない。
ところが前半20分。左の片山が相手DFの中途半端なバックパスを見逃さず、厳しく寄せてゆくと相手GKのミスを誘い、最後は左足から放ったボールが無人のゴールネットを揺らし、名古屋が先制点を挙げる。横浜戦の時同様、迷いのない積極的なプレイを見せた結果がゴールを生んだと言えるだろう。その後は、良い時間帯のゴールで試合のリズムを掴んだ名古屋が、自分達のペースで試合を進め、良い雰囲気で前半を終えてゆく。 |