2007 Jリーグ ディビジョン1:第16節
 厳しい暑さと蒸し暑さを運んでいた太陽も西の空へと消え、午後6時30分現在、瑞穂陸上競技場のピッチの上には、ようやく涼しい風が吹き抜けるようになり心地良い。しかし、10分ほど前からピッチで最後の調整をスタートさせた選手達の表情には緩みは全くなく、前節・ガンバ大阪との戦いで悔しい思いをした分を今日は絶対晴らして見せる、という固い決意の表情の選手が殆どだ。
 ゆっくりと体を解したあと、早速ボールを回しながらコンディションを整える選手達。代表ではチームメイト、しかし今日は相手チームのFWでもある、清水:チョ・ジェジンを前にして、いつもはクールな金も力の入った表情を見せている。7月のアジア杯に向けてしっかりと良いコンディションで臨むためにも、今日の試合の勝利は大きな力になるはず。
 そして、楢崎と共にA代表招集に呼ばれた本田も気合い充分の様子だ。再三招集されながらなかなか本番でのデビューがない彼にとっては、自分のチームでの活躍こそが大事な見せ場と心得ているはず。代表戦だけでなく、そろそろ彼の“魔法”の左足から繰り出されるFKが決まる場面を見せて欲しいと思うのは、チームスタッフだけでなく、サポータ全員の望むところ。
 午後6時45分、気温と共に湿度も下がり、気持ちの良いピッチの上で、ボールを動かしながら最後の仕上げを行った選手達は、納得した表情で汗をタップリと浮かべながらロッカールームへと向かった。
キックオフ直前5月度の月間ランクル賞が発表され楢崎選手が受賞しました。
〜前半15分
水色からすみれ色へ、そして茜色へと徐々に色を変え始めた空の下へ、両チームの選手達が入場を始めると、それまで静かだったスタンドが熱気を孕み始め、それに呼応するかのように、スタジアム全体から大きな拍手と声援が沸き起こり、キックオフを盛り上げる。
左にエンドを取って右へと攻め上がるホームの名古屋に対し、清水は右エンド。前半は名古屋のキックオフで始まる。
今日の先発は、GKは守護神・楢崎、DFは右に大森、左の阿部、センターバックは米山と増川の4人。MFは右から、金・山口・藤田・本田、FWは杉本とヨンセン。4-4-2の布陣だ。
 
 
2分、大森が縦に送ったボールを杉本が追いかけるが、先に清水DFがこれを拾う。
3分、左の阿部が大きくサイドを変えたボールを受けた金がドリブルで勝負を仕掛けるが、ここは対峙した清水DFにボールを抑えられて抜け出すことが出来なかった。
4分、藤田からの縦パスに杉本が清水・青山を振り切って抜け出そうとしたが、ここは相手のファウルに止められてしまう。
 
 
5分、左からのCKのチャンス。本田のボールにニアへ阿部が走り込むが、その前でDFにクリアされてしまう。
7分、中盤でのこぼれ球をヨンセンが拾いにいくが、先に詰めた清水・フェルナンジーニョにカットされてしまう。
9分、自陣中程左寄りの位置での清水のFK。短く出して繋いでこようとしたが、金と大森が挟み込んでボールを奪う。
 
 
10分、中央にパスを通されてしまうと、これに飛び出した清水・矢島と楢崎が1対1に。しかし、清水・矢島のシュートは楢崎が好セーブを見せて止め、きっちりとゴールを守る。
12分、右から清水・矢島の落としたボールを受けた清水・フェルナンジーニョのクロスは、楢崎が正面でキャッチ。
14分、相手陣内中程で浮き球を激しく競り合うが、長い足を伸ばしてヨンセンの落としたボールは相手DFにカットされてしまう。
 
〜前半30分
16分、右の入ってきた清水・兵働のパスを中央で受けた、清水・藤本がシュートを狙ってくるが、ここは米山がコースに体を入れてボールを跳ね返す。
17分、大森の入れたロングボールが相手DFの上を抜けてゴール前のヨンセンに通ると、これが落ちたところで相手に当たって浮いたボールを走り込んだ藤田が頭で押し込もうとしたが、ボールが僅かに浮いてしまい、クロスバーの数センチ上を抜けてしまう。
 
 
19分、右の金から入れたクロスが相手ゴール前のスペースへ上手く落ちるが、ヨンセン、杉本が詰める前に清水GKが抑えてしまう。
20分、相手パスをカットした藤田がヨンセンに預けてゴール前へ走り込むと、ヨンセンから出たパスをダイレクトで合わせるが、これはバランスが崩れ、清水のゴールへと飛ばすことは出来なかった。
 
22分、右からドリブルで持ち込んできた清水・兵働に左足からのシュートを許し、清水に先制を許してしまう。良い流れで名古屋がゲームを進めていただけに、この失点は早く切り替えたいところ。 【得点】
22分 兵働(清水)
 
25分、大森の縦に速いボールをヨンセンが頭で縦に落とすが、これには杉本は反応できず。
26分、中央に走り込む金へとパスが通ると、縦に仕掛けて、相手DFが寄せてきたところで右に流れたヨンセンへとパスを送るが、これはオフサイドに。立ち上がりから良い流れで試合の主導権を握っていた名古屋だったが、清水・兵働のゴールで動きが悪くなったのか、パスが良い形で前へと運ばれなくなってしまう。
 
 
〜前半終了
33分、清水・藤本のパスをカットした山口からのパスを金が拾うと、右に開いている杉本がパスを貰って一気に右サイドを駆け上がる。最後ゴール前へと詰めているヨンセンを狙ったクロスボールを蹴り入れようとしたが、ボールに精度を欠き、相手DFに渡ってしまう。  
 
35分、右の金からのクロスをゴール前で張っていたヨンセンがスペースに落とすが、詰めた藤田の背中を抜けてしまった。
38分、左からの清水のCK。清水・フェルナンジーニョの右足からのボールはゴール前を抜けて、そのままゴールラインの外へ抜ける。
 
 
40分、右からの清水のCK。フェルナンジーニョの蹴ったボールを清水・矢島が高い打点でヘディングシュートに来るが、ボールは楢崎が正面で抑える。  
42分、ゴール正面に入り込んできた清水・矢島に、楢崎が止めに入るが今度は、強引に狙ったシュートが枠を捕らえ、2点目を清水に奪われてしまう。 【得点】
42分 矢島(清水)
 
ロスタイム1、清水・フェルナンジーニョが左から強引な突破を図ってくるが、ここは大森と米山が体を入れ、ペナルティエリア内への侵入を阻む。
そして試合は、0-2で清水にリードを許して折り返す。
 
〜後半15分
エンド入れ替わり、後半右エンドの名古屋に対し、左エンドの清水のボールで試合が再開。後半は、DFを米山・竹内・阿部の3人にして3-5-2へとシステムを変えてきた名古屋。 【交代:45分・名】
増川竹内
1分、阿部の入れたパスをヨンセンがワンタッチでスペースへと落として杉本を走らせようとしたが、これはパスをカットされてしまう。
2分、左の深い位置でパスを受けた杉本がゴール前に詰めていた金にパスを送ると、これをシュートを狙うが、相手GKが立ちはだかり弾き出されてしまう。
 
 
3分、左からCKのチャンス。本田の入れたボールはゴール前に詰めた選手達の足下をすり抜けてしまう。
4分、右に上がった大森からのパスをゴール前で落としたヨンセンがそのままシュートを狙うが、これはDFに弾かれてしまう。さらにこれを中に走り込んできた藤田がシュートを狙うが、ポストの右に流れてしまう。
 
 
6分、左から阿部の速いクロスを中央のヨンセンが頭でスペースを狙って落とそうとしたが、ここはDFに抑えられてコースを狙えなかった。
9分、右からの清水のCK。フェルナンジーニョの右足からのボールは遠いサイドのヨンセンが弾く。
 
13分、大森の入れたクロスを相手DFがカットしてこぼれたところを藤田が狙ってダイレクトでシュートにいったが、ボールはポストの右。
14分、大森の縦パスに抜け出した杉本だったが、クロスを入れようとしたところで芝生に足を取られボールを相手に渡してしまう。
【交代:57分・清】
岡崎枝村
 
15分、DFの裏へのボールに抜け出してきた清水・岡崎がシュートに来るが、ここでも楢崎がシュートを体に当てて止め、ゴールを死守する。  
〜後半30分
17分、中央にこぼれたボールを本田が拾うと、遠目から抑えの効いたシュートを狙うが、これは清水DFに弾かれてしまう。
19分、右から清水・兵働のパスに抜け出してきた清水・市川がクロスボールをゴール前へと狙ってくるが、これは阿部が左足で大きく蹴り返す。
20分、右サイドで山口が津田とのパス交換から縦に抜けるが、エリア内で拾うとしたところでDFにクリアされてしまう。
【交代:61分・名】
杉本津田
 
21分、右からのCKのチャンス。本田の入れたボールに津田が待ち構えていたが、DFが体を入れてカットしてしまった。  
23分、阿部のスローインのボールを片山が縦に大きく蹴り出して津田を走らせるが、これは追い付く前に清水GKにカットされてしまう。 【交代:67分・名】
本田片山
 
24分、右に流れてヨンセンのパスを受けた山口がゴール前へクロスを上げるが、これは体勢が流れボールがゴールラインを直接割ってしまう。
27分、大森からのロングボールを津田が追うが、これは清水GKが先にキャッチ。
 
 
 
28分、左からのCKのチャンス。片山が左足でボールがこぼれたところを藤田がシュートを打つが、これはGKに正面で止められてしまう。しかし、これがこぼれてきたところに津田がしかりと詰めてボールを相手ゴールに叩き込み、名古屋に待望の得点が入る。 【得点】
73分 津田(名古屋)
〜試合終了
33分、右タッチ際で粘ってボールをキープした津田のパスを藤田が大きく左に回すと、これを受けた片山が縦に勝負を仕掛け、ゴール前にクロスボールを狙っていったが、これは味方が追い付く前に相手GKに抑えられてしまう。
35分、左でDFと競り合いながら抜け出した片山の右足からのクロスを、山口がワンタッチでシュートするが、これは角度が変わって走り込む津田に当たってコースが変わる。上手く枠を捕らえてボールは飛ぶが、惜しくも清水GKの正面に。
【交代:77分・清】
矢島チョ・ジェジン
 
38分、右にこぼれ出たボールを津田が右足でゴール前へと放り込むと、清水DFがカットしてこぼれたところを金が右足でシュートを狙ったが、コースに入ったDFに弾かれてしまった。
41分、左からのCKのチャンス。片山のボールがゴール前でこぼれたところでヨンセンがこれを拾おうと足を伸ばすが上手く足下に収まらず。
 
 
44分、DFの裏へのボールに左から抜け出した片山がこれを拾ってニアサイドへと流し込んでいったが、中央に走り込んだ選手へに届く前にGKが抑えてしまう。
ロスタイム1、清水・フェルナンジーニョが縦に出して味方を走らせようとしたパスは、阿部が体を入れてミスを誘う。
【交代:88分・清】
藤本岩下
 
ロスタイム2、左でボールを持った片山がゴール前へ流し込んだボールを上がっていた米山が飛び込んでいったが、合わせたボールは清水GKの正面だった。
そして終盤、何とか追加点を奪おうと怒濤の攻撃を見せた名古屋だったが、前半に奪われてしまった清水の2点が重くのしかかり、津田の挙げたゴール1点に止まり、1-2で清水に惜敗してしまう。
最後迄ご声援ありがとうございました。