高円宮杯第17回全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会 ラウンド16
エンド入れ替わり、左から攻め上がる名古屋のボールで試合が再開。後半からは、夕暮れが迫った来たこともありナイター照明に灯がともり、熱い戦いを見せる選手達の闘志を浮かび上がらせ、スタジアムの雰囲気を盛り上げてくれる。
後 半

名古屋は立ち上がりから、前半攻撃参加が少なかった酒井がドリブルで持ち上がるようになり試合の流れを掴むと、4分には、吉田からのパスを受けた酒井が縦に突破を見せ、相手DFの裏へのボールを入れてゆく。これに飛び出した新川がGKと1対1に。1度は相手GKが飛び出してボールを押さえようとするが、新川が粘ってボールを運び、見事無人の相手ゴールに流しこんで、待望の先制点を挙げ、ついに0-0の均衡が破れる。

湘南のスピードある攻撃に前半から押され気味だった名古屋もこの先制点でようやく気持ちに余裕が見え始め、落ち着いてボールを回すことが出来るようになり、自分達のリズムで試合を進められるようになる。すると、攻撃陣も相手のスペースを狙った動きを見せ始め、時折中央にポジションを変える花井のトリッキーなパスも交えながら、湘南陣内へと押し込んでゆく。

23分、自陣から出たロングボールを相手DFに競り勝った久保が相手ペナルティエリア近くで落としたボールに花井が詰めて、ダイレクトでシュートを打ってゆくが、これはクロスバーの上へ外してしまう。名古屋としてはもう1点を挙げて、早く試合を優位に進めたいところだ。

湘南も何とか早い時間帯に同点に追い付こうと、早めにメンバーを交代させ、フレッシュな選手を入れて、再び猪狩(7)にボールを集めて、早い攻めを見せ始めるが、名古屋のDF陣は慌てることなく、しっかりとエリアの手前で相手に体を寄せ、簡単にはボールを入れさせることはない。

33分、自陣からのカウンター攻撃で新川が抜け出すと、相手エリア深く持ち込み中央へとマイナスのラストパスを送る。これに遅れて飛び込んでいった久保がダイレクトでシュートを狙ってゆくが、ボールは僅かに高く、クロスバーの上を抜けてしまう。そして、ここで名古屋は福島に代えて、やはりスピードのある奥村を投入すると、名古屋が再びリズムを取り戻すように。
38分、ロングボールを頭で久保が落としたところをさらった奥村が切れ味鋭いドリブルで仕掛けてゆくが、これはトラップが大きくなりタッチを割ってしまうが、40分、同じように右のスペースへとこぼれ出たボールを拾った新川の折返しを、奥村が相手DF陣を攪乱させたことで、エリア内にフリーで待っていた花井が落ち着いてシュートを沈め、2-0として湘南を突き放す追加点を挙げる。ここまで目立った仕事が出来なかった花井がようやく結果を見せる。

何とか名古屋に一矢報いようと、最後の攻撃を仕掛てくる湘南に対し、名古屋は殆どの選手が自陣へ戻り、ファウル覚悟で湘南の攻撃を止めてゆく。42分、名古屋メンバー交代:花井→津田。43分、自陣左中程での湘南のFK。高原(2)がゴール前へと放り込んで上がっていたDFの選手を狙ってくるが、これは果敢に飛び出した長谷川がパンチングでボールを弾き出してゆく。44分、名古屋メンバー交代:酒井→三島。
ロスタイムは約3分。選手達は主審の笛を待ちながら湘南の攻撃を全員で凌いでゆくが、残り時間1分を切ったところで与えたCKから、最後、中嶋(14)にヘディングシュートを決められ、1点を湘南に与えてしまうものの、名古屋は決勝ラウンド16を、見事2-1で制し、9月24日(日)柏の葉でおこなわれる準々決勝「vs鹿島アントラーズユース」との試合へと駒を進めた。最後まで声援ありがとうございました。