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2006 Jリーグ ディビジョン1:第20節 |
夕暮れを迎え、ようやく怪しい色を見せていた上空の雲も何処かへ消え、午後6時15分現在は、少し湿気があるものの、夕方の厳しい西日が無かったこともあって、スタンドを涼しい風が吹いている。しかし、この後に始まる、熱戦を間近に控え、両チームのサポーターは待ちきれないのか、早くも熱い。4連勝が前節の川崎戦で止まってしまっただけに、今日のガンバ大阪との一戦には絶対に負けて欲しくない、と言う気迫がピッチ上でアップを始めている選手達に送られ続けている。 |
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そして、6時25分。名古屋のサポータが一際大きな声援を送り始めると、選手達がウォーミングアップを仕上げる為にピッチへと現れる。夕闇が色を濃くし始めた下へ、選手達は横一列に勢揃いすると、スタンド中に大きく手を振って挨拶を交わしてから体を動かし始める。甲府戦で見事初ゴールを決めた津田が今日は先発。今季は指宿キャンプから調子が良いところを見せ、徐々に監督から声を掛けられるように。さらにオランダでのキャンプにも帯同し、一回り逞しくなって戻ってきた。今日は夏休み最後の日曜ということもあり、家族連れも多く、ホームサポーターだけでなく、ちびっ子達が大喜びするようなスピードを生かしたガッツ溢れるプレイでスタンドを大いに沸かせて欲しい。 |
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前節、敗れはしたもののゴールをしっかりと決めて、結果を出したヨンセン。先回のアウェイ戦ではいなかった分、G大阪DF陣も相当に警戒しているはずだが、来日後、着実にチームでも結果を出し、ノルウェー代表にも呼ばれ、目下、気分もコンディションも最高と言って良いだろう。今日も鮮やかなゴールを決めて、G大阪を是非とも下して欲しい。そして、6時50分。すっかり暗くなった空に鮮やかな光を投げている水銀灯からの光に影を落としながら、選手達は1人、また1人とロッカーへと向かっていった。 |
試合前、7月度の月間ランクル賞が発表され、金正友選手が受賞しました。 |
〜前半15分 |
前半は、右エンドのアウェイ・ガンバ大阪に対し、左から攻め上がる名古屋。右エンドのガンバのキックオフでいよいよ試合が始まる。 |
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1分、相手FWから大きく左へボールが出される。ボールはゴールラインを割り楢崎のGKとなるが、大阪・山口に弾かれてしまう。
2分、相手陣内右から、大森のスローイン。直後、宮本に大森が倒される。
3分、ガンバ・山口が負傷交代によるアクシデント。 |
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6分、縦に長いボールを入れてきた楢崎のフィードを、ヨンセンが頭で落とすと、津田がそれを拾おうとするが、これは相手DFが先に詰めてしまう。 |
【交代:3分・大】
山口青木 |
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8分、左中程で本田のスローインを津田が縦に走りながらDFをかわして抜け出そうとしたが、厳しい当たりに止められる。
9分、左から本田がガンバ・加地をかわして中に入り込んでゆくが、縦に繋いだヨンセンの落としたボールを中村が拾ったところでDFに詰められてしまう。
10分、DFの裏へと抜け出した杉本がDFをかわしてエリア内へと入り込んでゆくと、トラップからシュートを狙おうとしたが、横からスライディングをしてきたDFにカットされる。 |
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11分、左から軽快なステップで本田が入り込んでゆくと、右足からのシュートを果敢に狙ってゆくが、これはポストの左に。
12分、エリア内へとドリブルで侵入していった藤田を、変わったばかりのガンバ・青木が後ろから倒してしまいPKを得る。 |
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13分、このPKを藤田が自らゴール右隅に落ち着いて蹴りこみ、名古屋が先制点を挙げる。
14分、自陣中程右寄りでのガンバのFK。ガンバ・遠藤がこれを直接狙って蹴ってくるが、ボールはクロスバーの上へ。 |
【得点】
13分 藤田(名古屋) |
〜前半30分 |
16分、タッチ沿いでのロングボールを杉本が俊足を飛ばして拾いにゆくが、DFに体を寄せられ受けることは出来ず。
18分、自陣左でのルーズボールをマグノアウベスに拾われると、中へと流れて左足から強烈なシュートを狙ってきたが、これはクロスバーの上へ。 |
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20分、左から本田が独特のステップで寄せてきたガンバ・シジクレイをかわして抜け出してゆくが、大きく出したボールはゴールを飛び出したGKに抑えられてしまう。
21分、右からのガンバのCK。遠藤が入れたボールは簡単に弾き出してゆく。川崎戦での反省もあり、セットプレイは集中してゆきたい。
22分、ガンバ・加地のDFの裏へのアーリークロスに遠藤が抜け出してくるが、これはジャンプした頭には届かず。 |
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23分、右から大森の入れたアーリークロスに中央でヨンセンが宮本と競り合うが、これはファウルを取られてしまう。
25分、左から津田が深くに仕掛けようと勝負にゆくが、ガンバ・シジクレイの厳しい寄せに倒されてしまう。 |
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26分、右からドリブルで抜けてきた杉本がGKと1対1に。しかし、前に出てきたところを狙ったシュートはGKに止められてしまう。こぼれ球を本田が拾って狙ったミドルシュートはクロスバーに当たって弾かれてしまう。しかし、遠藤からハーフウェイライン近くでボールを奪った中村がドリブルで一気に持ち上がってゆくと、そのままエリア内へと入っていったところで、右足からのシュートをGKに当てながらもゴールに収め、見事な追加点を挙げる。 |
【得点】
26分 中村(名古屋) |
〜前半終了 |
31分、藤田のスルーにエリア内で反応した津田の右足での折返しはDFに当たるが、更に拾ったボールを左足からシュートを狙っていったがこれは弾かれてしまう。 |
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32分、中央に抜け出したガンバ・幡戸にシュートを決められ、2-1とされる。
33分、中央でボールを持って前を向いたところで杉本が倒され、ペナルティエリアのすぐ外でのFKを得る。 |
【得点】
32分 播戸(G大阪) |
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34分、このFKを本田がゴール左上に狙いすましたボールで決め、ガンバを突き放す3点目を決める。
35分、左サイドでクリアボールがルーズになったところをガンバ・加地に拾われるが、本田がしっかりとマークについてゆき、中へと入れさせることはなかった。
37分、ドリブルで仕掛けてきたマグノアウベスを中央でファウルで止めるものの、全員がしっかりと集中して簡単にはプレイを許さない。 |
【得点】
34分 本田(名古屋) |
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39分、右に上がってゆく杉本を追い越す形で大森が深くまで上がったところへ杉本からパスが出るが、折り返したボールは中央に詰めるヨンセンの前でDFにカットされてしまう。
41分、右の加地からのマイナスを遠藤が遠目からシュートを打ってきたが、これは正確性を欠き、クロスバーの上を抜けてゆく。
43分、右の加地からのボールを左でガンバ・前田が落とすと、二川がゴール前に入れたボールに幡戸が飛び出してヘディングシュートに来るが、楢崎が横っ飛びでこれを抑え、ゴールを死守してゆく。 |
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ロスタイム1、ゴール前の広いスペースへと出たボールをスピラールが拾いにゆくと、これを幡戸が追いかけて来るが、大森と2人で軽くいなして、ボールを味方に繋いでゆく。
ロスタイム2、中央でヨンセンの競り勝ったボールがペナルティー内で落ちたところを津田が追いつめてゆくが、ボールに追い付く前に寄せてきたDFに潰され、シュートまで持ってゆくことは出来なかった。そして、前半は3-1と名古屋が試合を優位にしたまま試合を折り返してゆく。
相手のアクシデントにも助けられたが、立ち上がりから高い集中力を見せている名古屋がしっかりと試合の流れを掌握している。後半、ガンバは色々と手を打ってくるはず、今の気持ちとプレイを続けることでしっかりと立ち向かって欲しいところだ。 |
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〜後半15分 |
エンド入れ替わり、右から左へと攻め上がるホーム・名古屋のキックオフで試合が再開。
開始から選手を予想通り入れ替えてきたガンバ。最初の10分はしっかりと集中を前半以上にしてゆく必要があるだろう。
2分、左に流れながらフェルナンジーニョが左足からシュートを遠くから打ってくるが、ボールは楢崎が正面で抑える。
3分、相手陣内でのルーズボールを拾った中村が、コースが空いたところを見て左足からのミドルシュートを狙ってゆくが、ボールは僅かにポストの左に。 |
【交代:45分・大】
青木フェルナンジーニョ |
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4分、本田からのDFの裏へのロングボールに右から飛び出していった杉本だったが、これはオフサイドに。
6分、下がってボールを受けたヨンセンが左の津田に預けると、これをDFの裏へと送ってゆく。これに杉本が飛び出すが、残念ながらオフサイド。
8分、自陣で相手ボールを奪った大森がすかさず前線に送ってゆくと、津田と杉本が走り出してゆくが、オフサイドになってしまう。
9分、右に出たパスを杉本が受けると、ゆっくりと中を窺いながら右足でゴール前へ入れてゆく。逆サイドに詰めたヨンセンの目の前にボールが飛んでくるが、戻りながらシジクレイがカットしてしまう。 |
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11分、細かいボールを繋いできたガンバ。最後左に上がってきていた前田がミドルシュートを打ってくるが、楢崎がジャンプしてこのボールを抑えてゆく。
12分、エリア内で古賀がマグノアウベスを倒してしまい、PKを与えてしまう。 |
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13分、このPKの場面を遠藤に決められてしまい、1点差に再び詰め寄られ、試合の行方が見えなくなってしまう。 |
【得点】
58分 遠藤(G大阪) |
〜後半30分 |
16分、縦に送ったボールを相手陣内でシジクレイを背に受けたヨンセンが倒されるが、これは相手のファウルとは認められない。
18分、左に持ち上がっていった二川のクロスを逆サイドの幡戸が足を伸ばして合わせに来たが、これはボールがゴールラインを割ってゆく。 |
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20分、左の外からフェルナンジーニョの狙ったミドルシュートはポストに当たって跳ね返り、救われる。
21分、右の加地からのクロスに中央で幡戸が飛び込んでくるが、ボールはDFがカットしてゆく。この時間帯はもう1点を奪おうと勢い込むガンバが優勢に試合を進めてくる苦しい状況が続く。 |
【交代:64分・名】
津田増川 |
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23分、左に開いたマグノアウベスからのゴール前へのボールにフェルナンジーニョが中央で、ニアサイドで幡戸が合わせようと飛び込んでくるが、辛うじてどちらにも触れること無く楢崎がボールを抑えてゆく。
25分、自陣左深くでのガンバのFK。直接狙った遠藤のボールはクロスバーに当たってゴールを越えてゆく。 |
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27分、本田が相手陣内深く細かいステップを見せて入り込んで、エリアのすぐ近くで倒されるが、これもファウルはもらえず。
29分、自陣左深くで粘りを見せたフェルナンジーニョだったが、山口が厳しい寄せを続けてファウルを貰う。 |
【交代:71分・名】
藤田渡邊 |
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【交代:75分・大】
前田中山 |
〜試合終了 |
31分、マグノアウベスが鋭い抜け出しを見せてくるが、スピラール・山口がしっかりとマークに付き、シュートを打つ前にボールを奪い取ってゆく。
33分、右にポジションを変わっていたフェルナンジーニョが遠目からシュートを狙ってくるが、これは精度を欠き、クロスバーの上を大きく抜けてゆく。 |
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35分、中央で増川が出したロングボールをヨンセンがそのまま持ち上がってゆくが、さすがに前半から精力的に動き回っていたこともあってか自らのトラップのボールに追いつけず。
37分、相手パスをカットした山口がヨンセンに預けてそのまま持ち上がってゆくと、右の杉本からのパスを待ち受けるが、これは中央を詰めたヨンセンに届く前にDFにカットされてしまう。 |
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40分、相手のGKへのバックパスのボールを杉本が厳しく寄せてゆくと、GKは慌ててタッチの外へと蹴り出してゆく。
41分、左から渡邊が持ち上がると、DF2人が寄せてきたところで出来たスペースにパスを出し、これを本田が受けて前を向いてゆく。ゆっくり2,3度ボールを動かすと、強烈なミドルシュートを狙ってゆくが、これはワンバウンドして相手GKに正面で抑えられてしまう。 |
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43分、右の加地からのゴール前へのクロスに中央で詰めていたガンバ・中山にヘディングでのゴールを決められてしまい、ついに同点に追い付かれてしまう。
ロスタイム1、中央を抜け出した遠藤がエリア内で左に流したボールをフェルナンジーニョが拾ってシュートを打ってくるが、これはサイドネットを揺らす。
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【得点】
88分 中山(G大阪)
【交代:88分・名】
杉本橋本 |
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ロスタイム2、ゴール正面でのこぼれ球を拾ったマグノアウベスが右足からシュートを狙ってくるが、これはポストの左に。そして、試合は最後の最後のところで同点とされてしまったまま終了を迎え、名古屋は勝ち点2を目の前で取り逃がしてしまうという、痛い引き分けでガンバとの激戦を終える。
最後まで熱い声援ありがとうございました。 |
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