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2006 Jリーグ ディビジョン1:第18節 |
午後6時40分、夕闇が迫る中、選手達は名古屋サポーターの声援を背に受けながら黙々と試合前の準備を進めている。しかし、3連勝でチームの状態が良いことも手伝って、サポータの声もいつになく早くから力が入り、それに応えるように選手達の動きにも力がこもっている。新潟での代表戦2試合目に招集された中村も残念ながら試合こそ出ることは出来なかったが、オシム流の厳しい練習を乗りきってきたこともあってか、充実した表情で今日の試合に臨んでいる。 |
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2戦で3発と派手なデビューを飾ったヨンセンも名古屋特有の暑さを気にすることなく、相変わらず丁寧にボールを扱いながら、キックオフに向けた準備に余念がない。僅か2戦にして名古屋サポーターを魅了してしまった彼には、今日も是非華麗なシュートからのゴールシーンを見せて欲しいところだ。 |
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そして、今日一番気合いが入っている選手はなんと言っても藤田だろう。名古屋に移籍後、チームがなかなか彼のリズムを掴めず、連勝を果たせなかった時期が長く続いてしまい、ベンチを温める事も多かったが、ここに来てレギュラーの座を見事に獲得し、チームも勢いに乗って3連勝。山口や中村と共に、まさにチームの調子の良さの核になっている選手の1人と言っても良いだろう。
今日の対戦相手はかつて所属したジュビロ磐田。彼にとって今日のこの試合で活躍し、チームを勝利に結びつけることが、最高の恩返しと言えるのではないだろうか。 |
〜前半15分 |
前半は、右エンドのアウェイ・磐田に対し、左から攻め上がる名古屋のボールで試合が始まる。名古屋は、GK楢崎、DFは大森・スピラール・古賀の3バック。MFは中村・山口・本田の3人とトップ下に藤田、FWはヨンセンを中央に右は杉本、左が玉田という、3-4-3の布陣で臨む。 |
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立ち上がりから試合の主導権を握ろうと激しい奪い合いを演じる両チーム。なかなかボールが繋がってゆかない。
3分、中央でパスを磐田・前田が落としたところに磐田・太田が絡んで、再び前田がシュートにゆこうとするが、山口と中村がしっかりと寄せて、これを止めてゆく。
5分、左から磐田・西がゴール正面に構える磐田・前田にクロスを入れてくるが、ここは古賀が鋭い読みでクリアしてゆく。 |
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6分、山口が縦に送ったパスをヨンセンが頭でスペースへと流してゆくと、玉田がこれを拾いにゆくが、ここは磐田DFの早い寄せにボールを拾えない。
7分、中央で磐田・ファブリシオが落としたボールを西が縦に送ると、走り込んで来た太田がエリアの外からシュートに来るが、これはポストの左。
9分、右で相手のパスをカットした中村が左足でDFの頭越しにパスを入れようとするが、これは短すぎてしまう。 |
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10分、左に開いた磐田・西がゴール前へとクロスを入れてくると、中央に前田が走り込んでくるが、ここはスピラールが高い打点でボールを弾き飛ばしてゆく。
12分、自陣でパスをカットすると、右に上がる杉本にヨンセンがパスを通してゆく。これをゆっくりとしたペースから、中村に一旦預けてから、一気に加速して、右サイドを抜け出そうとしたが、これは磐田のDFに止められてしまう。
14分、山口が相手ボールを体を張って奪うと、これをヨンセンが早い展開から縦に送り玉田を走らせる。しかし、これはトラップが大きく流れてしまい、チャンスに繋ぐことが出来なかった。 |
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15分、自陣中央ゴール正面での磐田のFK。長い距離を磐田・金が直接狙ったボールはポストの左に。
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〜前半30分 |
16分、左から勝負を仕掛けてきた磐田・西がエリアに入ったところで強烈シュートを打ってくるが、ここは楢崎が正面でしっかりとシュートを阻止、ゴールを割らせることはなかった。
18分、自陣左深くでの磐田のFK。磐田・太田のボールに前田が頭で合わせてくるが、ボールはポストの左に。 |
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20分、自陣からの中村の縦のスペースへのボールを深い位置で受けた杉本がファウルを受け、好位置でのFKを得る。本田の大きく落ちるボールにファーサイドにいた古賀がDFと競り合いながら頭で狙ってゆくが、ボールはポストの左に。
22分、山口のスルーパスに飛び出した杉本がエリアの中で右足からシュートを放ってゆくが、これはDFにカットされてしまう。しかし、こぼれ球を中村が拾って左足でゴール前へと放り込むと、ヨンセンが待ちかまえていたが、飛び出してきたGKにボールを抑えられてしまう。 |
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24分、中央で磐田・成岡がパスを受けると、DFの間を狙ったパスを通そうとするが、ここは本田・古賀がしっかりと寄せて、走り込む西を止めてゆく。
26分、藤田のDFの裏へのパスに抜け出した杉本が早いグラウンダーのボールを通そうとするが、中央に走り込んできた藤田まではDFに当たって届かなかった。 |
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27分、右からのCKのチャンス。本田の左足からのボールにスピラールが2列目から飛び込んでいったが、ボールは左に流れてしまう。さらにこぼれ球をスピラールがキープ、藤田に預けるとこれをゴール前へ。しかし、飛び込んだヨンセンはこれに合わせることが出来ず。 |
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28分、右サイドでキープした杉本が戻したボールに、右にポジションを変えていた本田が左足からゴール左隅に狙いすましたミドルシュートを叩き込み、見事先制点を奪ってゆく。 |
【得点】
28分 本田(名古屋) |
〜前半終了 |
31分、左サイドを駆け上がってくる本田に合わせて中村からのパスが出てくると、これを体を入れ替えて、DFをかわしエリア内へと侵入。後ろから倒されたように見えたが、この場面は相手ボールになってしまう。
34分、相手陣内で磐田・福西からパスを藤田が奪ったところで倒され、好位置でFKを得る。 |
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35分、相手陣内やや左中程でのこのFKを本田が蹴ってゆくと、これをGK川口がファンブルし、ボールはそのまま相手ゴールを捕らえて、この日2得点目の本田のゴールが見事に決まる。
36分、自陣左深くでの磐田のFK。磐田・上田のマイナスのボールに磐田・成岡が寄せてきてダイレクトで合わせてくるが、ボールはクロスバーの上へ。 |
【得点】
35分 本田(名古屋) |
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38分、山口の縦へのパスに杉本が落としてゆくと、これを中央で拾った玉田が遠目からミドルシュートを打ってゆく。しかし、これは左に流れてしまい、ポストの右へ。
40分、相手陣内右深くでのスローイン。大森の入れたボールを杉本が中央へ送ると、中央に玉田が走り込んでゆくが、僅かに間に合わず。
43分、中央でパスを回しながら前線を伺うと、中村からのパスに合わせて杉本が走り出してゆくが、これはパスが長すぎてしまう。 |
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ロスタイム1、左の縦に長いパスを磐田・成岡が出すと、これに磐田・上田が走り込んでくるが、すぐにスピラールがこのボールに詰めて体を入れ、触れさせることはなかった。そして、前半は名古屋が本田の技ありシュート2発による得点で2-0として、磐田をしっかりと抑え込んで試合を折り返してゆく。 |
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〜後半15分 |
エンド入れ替わり、左から攻め上がる磐田のボールで後半が始まる。
1分、左から玉田がボールを持って入り込んでゆくと、DFをかわしてゴール前へクロスを狙うが、これはゴールラインを割ってしまう。
2分、左サイド深くで今度は右に切り返した玉田がエリア近くで倒されると、本田の構えた横で中村が壁の下を狙ったボールで直接狙っていったが、惜しくもGK正面。 |
【交代:45分・磐】
成岡カレン |
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4分、中央でボールを持った藤田が右に上がる杉本に繋いでゆくと、これを杉本が早めに折返してゆこうとしたが、DFに当たって弾かれてしまう。
5分、右からの磐田のCK。太田の入れたボールはファーサイドのスピラールがしっかりと弾き出してゆく。
6分、左サイド深くで杉本が粘りを見せると、寄せてきた中村へパスを送る。これを受けて縦に入り込もうとしてゆくが、DFの厳しい当たりに倒されて、ボールを奪われてしまう。 |
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9分、磐田の左からのCK。磐田・西の右足からのボールに中央で磐田・カレンと楢崎が競り合うが、相手のキーパーチャージに。
12分、左からのCKのチャンス。中村の右足からのボールをヨンセンが遠いサイドで頭であわせてゆくが、コースに入ったDFに当たってしまう。 |
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15分、玉田からのパスを中村が縦に送ると、これを杉本に繋いでゆくと、速いクロスをゴール前に入れていったが、逆サイドのヨンセンには届かず。 |
【交代:59分・名】
スピラール秋田 |
〜後半30分 |
17分、中央やや左でパスを受けたヨンセンが右足からシュートを狙っていったが、これ惜しくも相手GKの正面に飛んでしまう。
18分、右から細かいパスを繋いで最後、左に上がる磐田・西にパスが通るが、マイナスに入れたところを大森が鋭く反応、このピンチを救ってゆく。 |
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20分、左から磐田・西がクロスを入れてくると、右から前田がこれに詰めてくるが、古賀がしっかりとこれに寄せ、しっかりとクリアしてゆく。 |
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22分、本田がこの日2枚目の警告を受け何と退場となり、名古屋は20分近くを10人での戦いを強いられてしまう。しかし、ピッチを去る彼へはスタンドから惜しみない、大きな拍手が送られてゆく。
23分、自陣右中程での磐田のFK。上田の落としたところをファブリシオが入れてくるが、これはクリアしてゆく。 |
【交代:65分・磐】
茶野
菊地 |
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25分、左に開いてゆく西からの中央へのボールに太田が寄せてきてダイレクトでシュートを狙ってくるが、これは相手のミスに救われ、ボールはクロスバーの上へ。 |
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27分、ファブリシオの短く入れたボールを中央でダイレクトに逆サイドへと送ろうとしてくるが、これはパスがゴールラインを割ってゆく。
28分、磐田のカウンター。西のゴール前への早めのクロスは楢崎が飛び出して正面で抑えてゆく。 |
【交代:72分・名】
藤田増川 |
〜試合終了 |
31分、右サイド相手陣内深くで玉田が抜け出そうとしたところで倒され、好位置でのFKを得る。 |
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32分、これを中村がゴール前に入れてゆくと、味方も相手も弾き飛ばした秋田が、闘志溢れる“炎”のヘディングシュートを叩き込んで、3点目を決めて磐田を突き放してゆく。 |
【得点】
77分 秋田(名古屋) |
36分、右から持ち込んできた西がゴール前へと流し込んできたところに磐田の選手2人が飛び込んでくるが、楢崎が恐れることなく体を張ってボールを抑えてゆく。
37分、相手DFの裏へこぼれたボールを拾った玉田がそのまま持ち上がってゆくと、最後エリア内へと入り込んだところで左足からのシュートをDFをかわして狙っていったが、ボールはポストの左に抜けてしまう。 |
【交代:78分・名】
杉本須藤
【交代:79分・磐】
福西船谷 |
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38分、右を抜け出した磐田・菊池のボールを中央で受けたファブリシオがミドルシュートを狙ってくるが、古賀・秋田が体をしっかりと入れて、これを弾いてゆく。
40分、エリア周辺で執拗にパスを回して、名古屋の守備を崩そうとしてくるが、選手全員がしっかりとファウルを犯すことなく、これに対処し、相手の焦りを誘うことに。
42分、左サイド深くまで上がっていた増川が深い位置で倒されFKを得るが、これは得点には結びつけることは出来ず。 |
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44分、右に抜け出してきた菊池の折返しを中央で磐田・カレンが合わせてくるが、力無いシュートを一旦は楢崎が指先に当てるが、ボールはそのまま枠内へといってしまい、磐田に1点を奪い返されてしまう。 |
【得点】
89分 カレン(磐田) |
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ロスタイム1、自陣左エリアのすぐ外での磐田のFK。磐田・西の蹴ってきたボールはDFがしっかりと跳ね返すが、こぼれ球を右スペースへ走る磐田・菊池に出されるも、トラップを誤り、マイボールとなる。
ロスタイム2、右から菊池が入れたゴール前へのボールはゴール前で跳ね返してゆく。さらにこぼれ球を今度は左から放り込まれるが、これもしっかりと弾き出し、最後ボールが大きく飛んだところで、主審の長い笛がスタジアム内にこだますると、名古屋の4連勝、そしてホーム3連勝が決まる。
残り20分以上を残して、10人での戦いを強いられた選手達だったが、交代して入った秋田の気迫溢れるゴールで突き放してゆくなど、まさに気迫で勝ち取った今日の試合と言うことが出来るだろう。
次節はいよいよ上位・川崎とのアウェイ戦。この勢いを持って等々力に臨みたい。
今日も熱い声援をありがとうございました! |
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