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2006Jヤマザキナビスコカップ/Dグループ第9日 |
午後2時15分、うっすらとした雲があるものの、強い日差しが差し込んでくる中、名古屋の選手達が手に手にマスコットボールを携えてピッチへと登場。自らに声を掛けてくれるサポーターの詰めるスタンドへとそのボールを投げ入れて、大きく手を振って挨拶を交わすと、強い日差しに元気タップリになり、ムッとするほどの青い緑の匂いを立てている芝の中へ足を踏み入れ、早速、ウォーミングアップをスタートさせる。ゆっくりとした足取りで体を動かした後、2人1組になってボールを使ったメニューに取り組む。 |
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名古屋ユースから上がった3人が先発に顔を揃えるという、嬉しいメンバー構成もあって、サポーターだけでなく、我々スタッフとしても大きな期待を今日は寄せたい。若い津田や初先発の青山には、これまで下の世代で培っていたものを、今日のこの磐田との戦いの中で遺憾なく発揮して貰いたい。もちろん、彼ら2人ともに、大きな舞台を既に沢山経験し、簡単に物怖じをするほど気の小さい選手ではないが、来月に控えるオランダでの強化キャンプのメンバー選出に、今日の試合での出来は大きく影響を与えるはず。遠慮の無いプレイで自らをアピールして、チームの勝利に貢献して貰いたい。 |
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すっかりチームの中心選手となってきた山口や本田は、今のチーム状態の中にあって、好調を維持している数少ない選手だ。彼らが攻撃に絡んできた時が名古屋にゴールの気配が見える瞬間と言っても良いほど、何度もチャンスに顔を出したり、自らチャンスを演出している。夏を思わせるほどの今日の暑さの中、若い彼らの活躍は消耗戦になることが予想されるだけに重要となる。疲れを知らぬ豊富な運動量を見せて、今日もゴールシーンを演出して欲しい。 |
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2時45分、何人かの選手は、まるで頭から水をかぶった程の、汗に濡れた練習着の選手達は、最後に芝生のコンディションを入念に確認し終えると、ゆっくりとした足取りでロッカーへと戻ってゆく。 |
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〜前半15分 |
相変わらず強い日差しと、蒸し暑い鴨池のグランドの上に、両チーム選手が入場すると、ゴール裏に陣取る両チームサポーターだけでなく、プロの熱戦を一目見ようと集まった、地元・鹿児島のファンからも大きな拍手が沸き起こる。主審及び両チームキャプテンに花束が贈呈された後、選手達は気合いを込めた集合写真の撮影の後、力強い足取りでピッチに広がってゆく。
左エンドの、ホーム・磐田に対し、上下赤のユニフォームの名古屋は右にエンドを取る。一旦、自陣中央で円陣を組んで気合いを込め直すと、前半は磐田のキックオフでスタートする。先発はGK川島、DFは右から、青山・スピラール・秋田・増川の4人。MFは中村・山口・吉村・本田の順。FWは古賀と津田の11人。 |
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1分、右の縦のスペースに長いボールが出ると、これを磐田・太田がゴール前へ流し込んでくる。川島の前に磐田・前田が飛び込んでくるが、そこへスライディングしたスピラールがボールを大きくクリアしてゆく。
3分、右からのCKのチャンス。山口のニアへのボールに津田が詰めるが、その前でDFがボールをカット。 |
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4分、左から本田の早めに入れたクロスをゴール正面に走り込んだ古賀が頭でシュートにゆくが、ボールに力が無く、相手GKが正面で抑えてしまう。
5分、相手陣内右すぐのところでのFK。中村の入れたボールはゴール前に上がっていた増川を越えてゴールラインを割ってしまう。
6分、青山からの裏へのボールに2列目から山口が飛び出すが、足に当てたボールに相手DFが体を寄せて奪ってしまう。
7分、左から走り込んできた磐田・服部が西の落としたボールをシュートを狙ってくるが、ここは川島がしっかりと反応、外へ弾き出してゆく。 |
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8分、右で山口からの縦のボールを津田が落として、青山が拾って上がってゆこうとしたが、これはオフサイドに。
11分、自陣深くで相手ボールを奪った本田が右から抜け出しを狙った中村の前にロングボールを入れてゆくが、これはタイミングが合わずオフサイドに惜しくもなってしまう。
14分、右からの磐田のCK。太田の右足からのボールは吉村がゴール正面で落ち着いて頭で弾き出してゆく。 |
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〜前半30分 |
16分、右からの磐田・茶野の早めのクロスに、中央に飛び出してきた磐田・前田のヘディングシュートはポストの左に流れる。
17分、右でボールを受けた太田がゴール正面に入れてくると、ゴール正面でDFが弾いてゆく。しかし、中央でこのこぼれ球を拾った磐田・ファブリシオがダイレクトで狙ってシュートを打ってくるが、ボールは大きく弾んでバーを越える。 |
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19分、相手の縦パスをカットして、右に斜めに抜け出した吉村がDFの裏へとパスを狙ってゆくが、古賀には届かず。
20分、相手陣内深く左で中村が寄せて奪ったボールを本田が中に入れようとしたが、これはDFがカットしてしまう。
21分、本田がスローインで入れたボールを残っていた中村が左からエリアの外からシュートを狙っていったが、惜しくもGKの正面。 |
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23分、左からの磐田のCK。西のゴール前へのボールは増川がクリアしてゆく。
25分、左から西が秋田をかわして自陣深く入り込んでくるが、スピラールがスライディングでボールをクリアしてゆく。
26分、左からの磐田のCK。西の蹴ったボールは大きく反対のタッチの外へと流れてゆく。 |
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27分、相手陣内中央で縦パスを受けた古賀が胸で落としたボールを拾って前を向こうとするが、後ろからの厳しいファウルで倒されてしまう。
28分、右からのパスを津田が中央で落とすと、吉村がこれを拾って左足でミドルシュートを狙うが、コースに入ったDFにカットされてしまう。しかし、こぼれ球を今度は右足でコントロールしてシュートに行ったが、僅かにバーの上。 |
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〜前半終了 |
31分、左の縦スペースへと出たロングボールを追いかけた津田がファウルで倒され、深い位置でFKを得る。本田がニアに蹴ったボールに中村が飛び込むが、これはやり直しに。今度は先ほどよりも緩やかなボールを相手GKの前へと本田が入れてゆくが、味方が飛び込む前にパンチングで弾き出されてしまった。
34分、右にスルスルと抜けだした青山にパスが通ると、これを持ち上がってゴール前へと入れてゆこうとしたが、ボールにしっかりとカーブが掛からず、ゴールラインを割ってしまう。 |
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36分、スピラールからのスペースへのボールを吉村が走りながら受けて、左から抜け出してゆこうとするが、マークに付いた磐田・鈴木の厳しい寄せに倒され、ボールを奪われてしまう。
39分、中央でボールを持った中村からの左足でのDFの裏へのボールに上手く抜け出した山口がGKと1対1に。しかし、寄せてきたGKに意識しすぎたのかシュートは枠を捕らえられず、大きくバーの上へと抜けてしまう。絶好の先制のチャンスだっただけに惜しいシュートだった。 |
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42分、自陣右深くでの磐田のスローイン。しかし、このボールを受けた磐田・菊池への厳しいプレスがミスを誘い、マイボールにしてゆく。
44分、自陣中央で縦パスに秋田が太田と交錯すると、ボールが大きく弾んで抜けたところに飛び込もうとした太田が体勢を崩して倒れ、ピンチにはならず。 |
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ロスタイム1、相手陣内すぐ右寄りのところでの磐田のFKの場面だったが、選手がボールをセットしたところで主審が笛を吹き、前半は0−0のまま終了となる。途中、磐田のDFの裏のロングボールに押し込まれる場面もあったが、スピラールや秋田が慌てず、落ち着いたプレイでGK川島を援護、ゴールマウスを死守し、前半を無失点で折り返すことが出来た。これで名古屋が試合のリズムを掴んだと言えるだけに、山口のゴールが決まっていれば、試合がもう少し楽になったのかもしれない。しかし、良い流れで来ているだけに、このペースで後半も良い形で試合に入って、磐田の攻撃をかわして、先制点を早く奪いたいところだ。 |
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〜後半15分 |
左にエンドを入れ替えた名古屋のボールで後半戦がスタート。少し風が出始めたとはいえ、まだ日差しは強く、後半は体力勝負となりそうな様相だ。
青山が1つ前に上がり、大森がその後に入る。
1分、左で本田が津田の落としたボールをゴール正面に詰めている古賀に向けて入れてゆくが、これはオフサイドに。
2分、左で太田の落としたボールを服部がダイレクトで入れてくるが、このボールは秋田が足を伸ばしてカットしてゆく。 |
【交代:45分・名】
中村大森 |
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4分、中央で菊池の縦パスに抜け出した前田がパスを胸で落としたところで、副審の旗が上がってオフサイドに。
5分、右からのCKのチャンス。山口のボールに古賀が合わせにゆくが、DFに抑え込まれ、ボールに触れず。
6分、左からのCKのボールがこぼれたところを拾った本田が縦に古賀に当てると、これを右のスペースへ送って、津田を使うが、シュート迄は持ってゆけず。 |
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8分、吉村のスルーパスに左から津田が飛び出すが、磐田DFの厳しい寄せに前を向けず。 |
【交代:51分・名】
青山藤田 |
12分、左でボールをキープして相手DFの動きを見計らった藤田がDFの裏へとパスを出して古賀がこれに飛び出すが、僅かにタイミングが合わず、オフサイドに。
13分、左で吉村に当てたボールが縦のスペースへ出ると、藤田がこれを追いかけるが、相手GKが先にボールへ詰めてしまう。
14分、左でボールを受けた磐田・前田が左足で中を狙ってくるが、ここは大森がコースを読んでボールをしっかりとカットしてゆく。 |
【交代:55分・磐】
西
船谷
成岡名波 |
〜後半30分 |
16分、古賀が中央でキープすると、左のスペースに走り込んでくる津田の前にパスを入れてゆくが、磐田DFの速い寄せにボールをカットされてしまう。
18分、左に上がってきた服部の速いクロスは秋田が頭で弾き出してゆく。 |
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19分、左から服部の入れたクロスがゴール前を抜けると、右のスペースにこぼれてゆく。これを拾った磐田・茶野がミドルシュートを放つと、ボールは枠を捕らえるものの、川島が体を上手く倒してこのボールを阻止、大きく跳ね返してゆきゴールマウスを守る。 |
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21分、左にスルスルと上がってきた磐田・船谷がそのままエリア内へと持ち込んでくると、コースに入ってきたスピラールの足下をかわして左足で流し込んだシュートが川島の股の間を抜けて決まってしまい、名古屋はついに先制点を磐田に奪われてしまう。ここまでしっかりと耐えてきただけにここは気落ちすることなく、気持ちを早く切り替えて、ゴールを奪いにゆきたい。 |
【得点】
66分 船谷(磐田) |
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23分、右で古賀の落としたボールを大森が受けると、DFラインの間でタイミングを見計らう津田を狙ってボールを入れてゆくが、惜しくもGKの正面。
25分、左からのCKのチャンス。本田の左足からのボールは中央でDFにカットされてしまう。 |
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27分、右にポジションを代わっていた本田がドリブルで突破しようとして深い位置で倒され、好位置でのFKを得る。本田が遠い位置に上がっていたスピラールに狙って入れてゆくが、マークの厳しい寄せに倒れてしまい、チャンスを作ることは出来なかった。
29分、スピラールからのパスを受けた片山が藤田に当てて中へと入り込んでゆくが、パスはカットされてしまう。 |
【交代:71分・名】
津田片山 |
〜試合終了 |
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30分、相手ボールをカットして前を向いた藤田からのスルーパスに右から抜け出した本田が左足からのシュートを相手GKの脇を抜いたボールで流し込み、見事な同点弾を決める。
31分、中央で古賀の落としたボールを拾った本田が左足から左のスペースへと出すと、これに猛スピードで片山が飛び込んでゆくが、ボールには僅かに間に合わず。 |
【得点】
74分 本田(名古屋) |
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33分、自陣で縦パスを受けた山口がそのまま持ち上がってゆくと、シュートまで行こうとしたが、DFの足下へのスライディングに止められてしまった。 |
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34分、前田にゴールを奪われ、またしても磐田に突き放されてしまう。
36分、大森の縦パスに後ろにDFが寄せてきたことを見て本田がスルーして、反転して前に抜け出そうとしたが、これは球足が速く、追いつく前にボールがタッチを割ってしまう。ここでスピラールを前に上げて、3バックとして相手陣内でボールを回しながらチャンスを窺うが、磐田も固い守備を見せて簡単にはチャンスを作らせてくれない。 |
【得点】
79分 前田(磐田)
【交代:80分・磐田】
前田中山 |
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40分、右のスペースへ出たボールを走り込んだ太田がマイナスに流したところに走り込んだ、磐田・ファブリシオのシュートは川島が正面でしっかりと抑えてゆく。
41分、川島と秋田以外を全員相手陣内へと押し上げて、攻撃を仕掛ける名古屋。前目の位置でボールを受けたスピラールが寄せてきたDFをかわそうとして倒してしまいファウルに取られてしまう。
44分、左の片山の前のスペースへと藤田が出してゆくと、これをゴール前へ放り込んでゆくが、詰めていた古賀の頭には届かず。 |
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ロスタイム1、右のスペースへと出たボールを拾った山口が寄せてきた大森に渡すと、これをゴール前へ蹴り入れてゆくが、相手DFにカットされる。
ロスタイム2、船谷が左からドリブルで仕掛けてくるが、ここは秋田がトラップが大きくなったところをしっかりと体を入れて抑え込んでゆく。 |
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ロスタイム3、相手陣内中程左寄りの位置で本田が倒され、FKを得る。時間的にもこれが最後のプレイとなりそうなだけに、本田の左足に期待したい。そして、満身の気合いを込めて蹴ったFKのボールは、無情にもクロスバーを叩き、僅か数センチの違いでゴールマウスを捕らえることは出来ず、同点弾は生まれることはなかった。そして、タッチラインをボールが割ったところで、主審の試合終了の笛を聞くこととなってしまった。最後まで熱い声援をありがとうございました。 |
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