Jサテライトリーグ Cグループ 第6日
名古屋グランパスエイト vs 川崎フロンターレ

青空と白い雲が織りなす、初夏の季節らしい空の下、我らが名古屋グランパスエイトのイレブンは川崎フロンターレとサテライト・リーグ(第6日)を戦う。

試合は右にエンドを取った川崎のボールでキックオフ。名古屋はGK川島、DFは右から高橋・須藤・森本(ユース)・市川(ユース)、MFは津田・西川・唐沢(ユース)・片桐、FWは豊田・エドアルドという若いメンバー中心の布陣で戦う。

前 半
開始から川崎が足の速い両サイドを使い、早いパス回しで仕掛けてくるが、須藤・森本が落ち着いて対処してゆく。しかし、向かい風を考慮してか、裏へのボールを無理に使わず、サイドへの早い展開で仕掛けてくる川崎に対し、名古屋DFは徐々に押し込まれ気味に。名古屋も右の高橋、左の片桐が前の豊田・エドアルドの2人に向けてボールを入れてゆくが、出足の速い川崎のDFに厳しいチェックを受け前を向かせてもらえない。

20分過ぎからは、川崎セカンドボールを拾っては両サイドに展開、徐々に川崎ペースとなり始める。
22分、左に大きく出た川崎・西山を寄せていった津田が倒してしまい、危険な位置でFKを与えてしまう。これを川崎・木村が精度の高いボールをゴール前にけり込んでくるが、ボールが早すぎて誰も触れることなく反対に抜け、ピンチを逃れる。

名古屋は前線へボールが出てこないこともあり、エドアルドが下がってボールを受けに来るが、川崎の厳しいプレッシャーに阻まれ仕事をさせもらえない。

34分、左サイドからのボールにDF陣が崩されると、右から飛び込んだ川崎・木村が川島を抜くシュートを枠に飛ばすが、ここは須藤がゴール前へ詰めており、ボールを掻き出すように弾き出し、決定的な場面を逃れるファインプレイを見せ、失点を逃れる。その後も試合は川崎ペースで展開、名古屋は守勢を強いられるが、全員が自陣に入って対処、何とか失点を防いでゆく。

42分には、川崎・西山が左からドリブルで仕掛けてくると、詰めていった須藤をかわし、川島と1対1に。しかし、角度のないところからのシュートは川島が好セーブを見せ、外へと弾き出し、またしても失点を逃れる。そして、苦しいながらも何とか川崎の押せ押せのムードの中、しっかりと全員が集中して守り、前半は0−0のまま折り返すことに。チーム内に怪我人が多いことから、ユース中心のメンバーで、平均年齢が20才以下と、極端に若いメンバーで臨んだ今日のサテライト・川崎戦。そのせいもあってか、なかなかコンビネーションでの問題もあり、上手くパスが繋がらず、相手のペースで前半は試合が進んでしまった。後半はもう少し、足の速いエドアルド・豊田や津田を生かして、スペースへのボールを増やして、チーム全体の動きを活発にさせる必要があるだろう。
後 半

エンド変わって、右から左へ攻め上がる名古屋のボールで試合が再開。名古屋1人目メンバー交代:市川→三宅

【得点・名古屋:1−0:川崎】
1分、左サイドにポジションを変えた森本がドリブルで左サイドを突破してゆくと、相手陣内深い位置で倒され、絶好の位置でFKを得る。この場面で片桐が上げていったFKを代わったばかりの三宅が頭で合わせ、先制点を決め、幸先の良いスタートを切る。しかし、このゴールがかえって川崎に勢いを付けることになり、2列目・3列目の選手が押し上げてくるようになる。

それでも名古屋も先制点を奪ったことで各選手の動きだしがよくなり始め、互角の展開となる。
前半はおとなしめだった片桐や西川が簡単にボールを放り込むだけでなく、自ら勝負を仕掛けるようになり、相手陣内へと攻め上がる場面が増え、次第に名古屋が試合の主導権を握り始める。
11分には西川が、13分にはエドアルドが自らドリブルで相手陣内深く突破を図り、試合は名古屋ペースに。
【得点・名古屋:2−0:川崎】
そして、14分、左からの片桐のCK。ゴール前へのボールが右にこぼれたところを拾った高橋が寄せてきたDFを個人技でかわして粘りを見せ、再びゴール前へと入れてゆく。相手DFが前掛かりになっていたこともあり、GKの前のスペースに上手く入ったボールに飛び出した豊田がスライディングで伸ばした右足に当てて押し込み、2点目を挙げ、川崎を突き放すゴールを決める。

この2点目のゴールで試合は名古屋が主導権を握ることとなり、川崎陣内へと攻め込んでゆく。
それまでは前線でパスを受けることだけに専念していたエドアルドも豊田と共にポジションチェンジを繰り返しながらスペースを作って味方からのボールを呼び込むようになると、完全に名古屋ペースでこの時間帯は試合が流れてゆく。

【失点・名古屋:2−1:川崎】
しかし、押せ押せの名古屋の裏を突いて早いパス回しで仕掛けてきた川崎・飛弾をエリア内で倒してしまい、26分、PKを与えてしまう。これを川崎・今野が、右に飛んだ川島の動きの裏を突いて、ゴール左へ落ち着いて蹴り込み、2−1とされてしまう。32分:名古屋2人目メンバー交代:エドアルド→新川
疲れが見え始め、相手の厳しいファウルに苛立ちを隠せなくなりだしたエドアルドに代え若い新川を入れ、追加点を狙って押し上がってくる、川崎のリズムを崩しにかかる。しかし、川崎はスピードを生かして、スペースへボールを出して、名古屋ゴールへと攻め込んでくるが、最後のところで、J1デビューを果たした須藤が落ち着いたプレーで相手の攻撃を跳ね返し、ピンチを逃れてゆく。

後半から入った三宅も先輩のプレーに触発されるように、好プレイを見せて、名古屋ゴールを守る溌剌としたプレイを見せて、川崎の攻撃を凌いでゆく。後半のこり僅かになると、川崎もそれまでの細かくパスを繋ぐサッカーから、中盤からゴール前へとどんどんとボールを入れてくるようになるが、これは焦りもあってか精度を欠き、かえって名古屋守備陣を楽にさせることに。
40分、名古屋3人目メンバー交代:西川→福島
終了間際、川崎のセットプレイの場面が続くが、GK川島を中心に、最後までDF陣が集中したプレイを見せて、川崎の攻撃を凌ぎ、試合は2−1のまま終了を迎える。立ち上がりは相手の早いパス回しに手こずり、守勢に回ることが多かったが、それを乗り切ったことで守備陣が安定、川崎の攻撃に耐えたことがこの日の勝利に大きく貢献したと言っても言い過ぎではないかもしれない。その一方で、動きの悪かった攻撃陣も、後半から代わって入ったDF三宅が結果を出したことで目が覚めたのか、その後は活発な動きを見せるようになり、惜しい場面を何度か見せることもあって、川崎の攻撃を押さえ込むことが出来たことも、今日の勝利の一因といえるかもしれない。最後まで応援ありがとうございました。