|
|
Jリーグ ディビジョン1・第17節 |
もはや梅雨明けか思えるほどに、強い日差しと蒸し暑さのトヨタスポーツセンターを離れ、新潟に臨んだ我らが名古屋グランパスエイト。しかし、今日の新潟市内は厳しい日が差し、蒸し暑さもともなって、東海地方並みの真夏の天気となる。
キックオフを30分後に控えた午後5時30分現在、ピッチ上こそ日が陰っているが、西から容赦なく照りつける太陽に、スタンドの屋根が晒され、蒸し暑さは消えない。そんな中で名古屋のメンバーは黙々とウォーミングアップを行っている。場内では名古屋のメンバーが紹介されているが、強烈な新潟サポーターは相変わらずで、叩きつけるようにして送られてくるブーイングで全くと言っていいほど、ピッチでボールを蹴っている選手の声は外へは届いてこない。今日の最大の敵はこの4万人近いサポータと言っても良いだろう。 |
|
|
それでもピッチの上は名古屋を考えれば湿度が少なく、これから徐々に過ごしやすくなるのであろう。今日は、今後のリーグ戦後半に向けて勢いを上げて行くためにも、良い形、良い内容の試合することが重要だろう。
前節、正にピッチの鬼と化した如くの激しいプレイを最後まで見せ続け、チームの勝利に大きく貢献した吉村も、そして、唯一、ここまで全試合出場を果たしている中村も疲れた様子もなくリラックスした表情で練習に臨んでいる様子だ。また、2得点を挙げ、監督にもサポーターにも、結果をアピールした豊田も、これまでのような硬さは見られなくなり、軽い足取りでボールを捌いている。今日も後半、出場チャンスは巡ってくるはず、前節以上に存在感のあるプレイでチームの攻撃に彩りを添え、その持ち前のパワーを発揮して欲しい。
約20分、ピッチの上でアップを終えた選手達は、最後に何度かシュート練習を行いながら芝生の具合を確かめた後、ゆっくりとした足取りで1人、また1人とピッチを後にして行く。 |
|
|
〜前半15分 |
前半は、左エンドの新潟に対し、右から左へと攻め上がる名古屋。試合はホームの新潟のキックオフでスタート。
先発は、GK楢崎、DFは右に杉本、左が中谷、中央は古賀と増川の務める4バック。中盤は右に藤田、左に中村、中には吉村とクライトンが並ぶ。そして、FWは中山と本田の2トップで臨む。
1分、右で杉本がボールを持つと新潟・鈴木が前を向かせないように激しく突っかけてくる。このマッチアップは今日の見どころの1つだろう。
2分、右で新潟・アンデルソンが中谷の裏へボールを出すと、これに寺川が抜けてくるが、これはCKへとカットして行く。 |
|
|
|
3分、右からの新潟のCK。アンデルソンの入れたボールはニアでしっかりと弾き返して行く。
4分、中盤での浮いたボールを吉村が跳ね返したところをクライトンがダイレクトで右のスペースへと出していったが、ここには誰も拾いにゆけず。
6分、左からエジミウソンがパワーでドリブルで仕掛けてくるが、ここは古賀が負けずについてゆき、シュートまでゆかせず。
7分、吉村が相手と競り合いながら落としたボールを中央で拾ったクライトンがドリブルで上がって行くと、左についてきた本田へとパスを出して行く。これをマイナス気味に入れて行くが、ファーサイドに入ってきた藤田に僅かにタイミングが合わず、ボールは中央へ頭で落とす形に。これに先に中村が詰めると、距離はあったがシュートにゆく。しかし、ボールはポスト左に抜けてしまう。 |
|
|
|
9分、右でフリーでボールを受けた中山だったが、相手DFの厳しいチェックに前を向けず、チャンスを生かすことが出来ず。
11分、自陣から出たボールを拾った本田がそのままドリブルで中央を上がって行くが、相手ペナルティエリアの手前で後ろから来たDFにボールを押さえられ、シュートまで持って行くことが出来なかった。
13分、中央で前を向いてボールをもらった中山がすかさず右のスペースへ中谷に繋がる。これをそのまま持ち上がって中へと入れて行こうとしたが、DFのアンデルソンに弾かれたボールが当たってしまい、相手のGKに変わる。
15分、中盤で落ち着かなかったボールを新潟・上野に拾われると、左足でDFの裏へ入れてくるが、残っていた杉本が先に体を入れ、鈴木をかわして行く。 |
|
〜前半30分 |
16分、増川からの縦パスを本田がダイレクトで裏へ出すと、中山を走らせようとしたが、これはパスが早すぎて相手GKの下へ行ってしまう。
17分、右に上がってきた杉本が低いボールを入れると、これを上がっていた吉村がヒールで中へ繋ごうとして行くが、このボールは誰も反応できず。
18分、新潟・寺川がドリブルで持ち上がって行くと、そのままエリアの外から左足で強烈なシュートを狙ってくる。枠へと飛んだシュートだったが楢崎がきっちりと弾き出して行く。
19分、新潟の左からのCK。アンデルソンの入れたボールにファーサイドで上野が競りにくるが、ファウルを取られ、マイボールに。 |
|
|
|
21分、中央で相手DF3人に囲まれてボールをキープしていた中山が左に出来たスペースへボールを出すと、これを中谷が拾って中へと入れてゆくが、このボールは相手DFが伸ばした足に当ててカットしてしまう。ここまでは新潟の固い守備とカウンター狙いがあることを考え、名古屋の選手は攻め急いで体力を消耗しないよう、慌てず落ち着いたプレイを見せている。
24分、右サイドでスピードに乗ったドリブルで上がってくる鈴木を中谷が倒してしまい、右サイド深い危険な位置でFKを与えてしまう。
25分、これを鈴木が軽く出したところをアンデルソンが押さえ、再び鈴木が中央へと意表をついてグラウンダーで入れてくる。右足でエジミウソンがシュートに来たが、ボールは楢崎が正面で落ち着いてキャッチして行く。 |
|
|
|
26分、右サイドでこぼれたボールを寺川に拾われると、そこから左足でシュートに来る。しかし、これも楢崎がしっかりと反応外へと弾き出す好セーブを見せて、ゴールを死守する。
27分、左からの新潟のCK。アンデルソンのニアへの早いボールはゴール前にこぼれるが、クライトンが先にこれを拾って大きくクリアして行く。
28分、中盤でボールを回した鈴木のパスを受けた新潟・喜多が外からシュートに来るが、ボールはポストの左に外れて行く。 |
|
〜前半終了 |
30分、左でボールをフリーで受けた中山がエリア内へと侵入して行くと、相手GKと1対1に。角度のないところでシュートを狙うが、飛び出したGKも体に当たって弾かれてしまい、先制点は奪えなかった。
31分、右で久し振りに突破を見せた杉本のクロスはDFに当たってCKに。
32分、右からのCKのチャンス。中村の蹴ったボールはファーサイドで詰めていた本田の頭に当たるが前には飛ばず。
34分、右から藤田が放り込んだ早めのクロスにゴール前で中山が競り合うが、ボールはDFがサイドに弾いてしまう。
35分、右サイドを飛び出していった杉本がDFを上手くかわして中へと入れてゆくが、ニアの本田に入ったところで前を阻まれ、そのまま中へ繋いで待っていた中村へと出して行く。しかし、前にシュートコースが無く、サイドに流れたところで足下へのスライディングでボールをカットされてしまう。 |
|
|
|
37分、右に開いた寺川のゴール前へのクロスに守備の反応が遅れ、2選手が飛び込んでくるが、楢崎が飛び出してパンチングで弾きだし、このピンチを凌ぐ。
40分、中央の藤田から左にボールが出ると、これを受けた中村がゴール前へ入れて行く。足下でこのボールを受けた中山が反転しながら左足でシュートにゆくが、厳しいDFに阻まれ、ボールを枠へ飛ばすことが出来ず、ポストの左に外してしまう。
41分、中央で吉村が本田とのワンツーの形でエリア内へと入っていったが、相手DFに体を挟まれシュートまで持ってゆけなかった。
43分、相手陣内から出たボールをエジミウソンが左にはたくと、これを上野が拾ってゴール前へと入れてくる。右から飛び込んできた寺川がヘディングシュートに来るが、ここはDFが体に当てて弾いて行く。さらにこぼれたところを押し込まれそうになるが、戻った中谷が大きく蹴り出し、このピンチを救ってゆく。 |
|
|
|
ロスタイム1、スピードに乗ってドリブルで仕掛けてこようとした上野を倒し、自陣左入った位置でFKを与えるが、ここもDF陣が集中して相手ボールを跳ね返し、前半は0−0のまま折り返す。名古屋のミスを狙って新潟が前半から執拗にボールを持った選手に仕掛けてくるが、名古屋がこれに対処しながら、落ち着いて相手のカウンターを跳ね返して行く、と言う形で前半は過ぎてゆく。後半は相手も疲れが見えてくるはず。徐々に名古屋がペースを掴み始めているだけに、そろそろ攻撃に転じたいところだ。 |
|
〜後半15分 |
後半は左にエンドを変えた名古屋のボールで試合が再開。
名古屋1・2人目メンバー交代:中山→豊田、本田→井川。前半膠着した状態が続いたこともあってか、ネルシーニョ監督は早めに手を打ってきた。先回同様、井川を杉本の位置に入れ、杉本は豊田と2トップを組むことに。
3分、自陣左深くでのファウルで新潟にFKを与えてしまう。鈴木がフェイクを入れて中の選手を動かした後、すぐにアンデルソンが右足でゴール右を狙って蹴ってきたが、ボールは大きく抜けてゆく。 |
【交代:45分・名】
中山豊田
本田井川 |
|
|
5分、自陣で相手ボールがこぼれたところを拾った井川が蹴り出して行くが、チャンスには出来ず。 |
|
【失点】6分、左に上がってきた選手からのクロスをファーサイドで待っていたエジミウソンにヘディングで決められ、新潟に先に得点を奪われて、またしても相手に先制を許し、追いかける形になってしまう。
8分、中央で吉村から藤田へとパスが出ると、これを右のスペースへと出して井川を走らせるが、ボールは追いつく前にタッチの外へ。 |
【得点】
51分 エジミウソン(新潟) |
|
|
10分、自陣中程左の位置で新潟にFKを与える。新潟に勢いがある今は、セットプレイは特に注意したい。
11分、このFKをアンデルソンがゴール前へと入れてくると、上野が飛び込むが、その前で弾んだボールを楢崎が落ち着いてキャッチして行く。
14分、相手ゴール前での浮き球にボールの落下点にいた豊田がオーバーヘッドでシュートを放って行く。抑えの効いたボールだったが、相手GK反応してしまい、外へと弾かれてしまう。 |
|
〜後半30分 |
17分、中央の吉村から出たボールを拾った中谷が縦に出して行こうとしたが、新潟DFにコースを塞がれる形で弾き返されてしまう。
18分、井川から入ったボールを豊田が受けて落とそうとしたが、うしろからの厳しいタックルに倒されてしまい、チャンスを作ることが出来ず。
20分、相手陣内で選手に当たって跳ね返ったボールを拾われると、そのままエジミウソンがドリブルで持ち上がってくる。これを止めようと中谷が入ってゆくが、逆に倒してしまい、危ない位置でFKを与えてしまう。このFKをアンデルソンが直接狙ってくるが、壁の選手がきっちりと跳ね返してゆく。 |
|
|
|
22分、中央でクライトンが持ち込んで行くと、左の杉本へ。これを縦に行くと見せて右足に持ち替え、ファーサイドにクロスを上げて行くが、ボールが長すぎてしまう。 |
|
25分、中央でボールを持ったクライトンが溜めて出したボールを中村がシュートにゆくが、これは相手DFに当たってコースが変わってしまい、枠へは飛んで行かず。 |
【交代:68分・新】
寺川青野 |
|
|
26分、中央から右のスペースへとでたクライトンのボールは走りだしていた豊田とは違うコースにいってしまう。 |
|
30分、杉本が厳しいディフェンスで相手ボールを執拗に追うが、チャンスには出来ない。 |
【交代:73分・名】
吉村渡邊 |
〜試合終了 |
31分、新潟2人目メンバー交代:上野→岡山32分、右に上がる井川が早いクロスを入れてゆくと、これにタイミング良く入った豊田がヘディングシュートにゆくが、これは惜しくも相手DFが弾き返してしまう。 |
【交代:76分・新潟】
上野岡山 |
33分、ゴール前でのこぼれ球を拾ったアンデルソンがエリア内に入ってくると、DFが細かいステップに振り回されてコースを空けてしまい、左足でシュートを決められてしまう。追いつくはずがここで名古屋は突き放されてしまい、ますます苦しい展開になってしまう。 |
【得点】
78分 リマ(新潟) |
|
|
35分、渡邊が細かいステップでボールを持って中へと切れ込んでくると、豊田との短いパスを繋ぎながらさらに縦に抜けようとするが、これは相手DFの足でパスを弾かれ、チャンスに結びつける事が出来なかった。
37分、右に井川からのゴール前へのクロスはDFがカット、右からのCKに変わる。
38分、右からのCKのチャンス。中村の入れたボールを古賀がドンピシャリでヘディングシュートを放つと、これが決まったと思われたが、相手GKが反応ゴールの上へと弾き出してしまう。 |
|
|
|
39分、右からのCKのチャンス。中村のボールはDFに弾かれるものの、これに藤田がエリアの外で詰めて左足でシュートに。しかし、慌てたのか左に大きく外してしまう。
40分、相手陣内左入った位置でのFKのチャンス。中村が良いボールをゴール前へと入れて行くが、誰もあわせることは出来なかった。
41分、相手陣内右深くで持ち込もうとした藤田が倒され、絶好の位置でFKを得る。中村が遠いサイドの豊田の前に入れて行くが、これはDFが弾き出し、こぼれ球を拾った杉本がそのまま持ち込んでいって自らシュートにゆくが、シュートはサイドネットの外に。 |
【交代:88分・新潟】
リマ梅山 |
44分、右に深く上がっていた井川のクロスを左で拾った渡邊が胸でトラップして上手く落とす、左足で強烈なシュートを打って行くが、相手GKがこのボールに好反応を見せ弾かれてしまい、惜しくも決めることが出来なかった。 |
|
|
|
ロスタイム1、左から渡邊が杉本とのパス交換で入ってゆくと、ペナルティエリア内へと侵入しようとしたところで、トラップが大きくなりボールをラインの外へ出してしまう。
ロスタイム2、左から強引な突破で鈴木が入ってくると、最後エリア近くまで持ち込みシュートに来る。しかし、これはDFが弾き返して行く。 |
|
ロスタイム3、エリアのすぐ外でボールを持って中へと流れようとした新潟・岡山を倒してしまい、危険な位置でFKを与えてしまう。今後のためにも、絶対にここは集中力を切らせたくないところだったが、新潟・喜多の直接狙ったボールがDFに当たってコースが変わり、このボールが動いた楢崎とは反対サイドに跳び、ゴールネットを揺らし、3点目が決まってしまった。そして、試合はそのまま思いもしない結果で終わってしまう。最後まで熱い声援をありがとうございました。 |
【得点】
89分 喜多(新潟) |