「刈谷市制55周年記念」プレシーズンマッチ刈谷大会
 強い日差しのせいで暑かったピッチの上も、太陽が西に傾き始めてからは、涼しい風が抜けるようになり、心地よい雰囲気に変わり始める。
 午後6時30分、ピッチの上では名古屋の選手達が日に焼けた顔でウォーミングアップを行っている。福井でのミニキャンプでは、心配された雨は全くなく、北陸特有の、風のない、蒸し暑く、強い日差しにさらされる天候の中で、毎日毎日しっかりときついメニューをこなしてきたこともあってか、選手達の表情はとても落ち着いており、逞しさを感じさせてくれる。
 新加入の2人:藤田と中山も、早くもチームにしっかりと溶け込み、全くと言っていいほど違和感を感じさせない。キャンプ中の紅白戦では、中村や平林、エドアルド、杉本等と一緒に、多彩な攻撃のバリエーションを披露し、監督やコーチ陣を喜ばせていた。
 今日の試合会場は、数年前に1度、プレシーズンマッチを行っているが、久し振りのJリーガーによる試合と言うこともあってか、スタンドは地元のサポーターでギッシリと埋まり、キックオフ前のこの時間からかなりの熱気だ。リーグ再開に向けた、最後の調整の場とも言える今日のこのガンバとの試合で、どんな内容を見せてくれるのか、全く目が離せない。
 6時45分、アップを終え汗だくとなった選手達が、1人、また1人と、スタンドの声援にしっかりと応えながら、ピッチを後にして行く。
〜前半15分
心地よい風が抜けて行くピッチに、両チームの選手が入場してくると、大きな拍手で迎えられる。
前半は、右にエンドの、青いユニフォームのガンバに対し、左から右に攻め上がる名古屋のキックオフで前半が始まる。
GKは川島、DFは、右から井川・古賀・増川・中谷。中盤は右に中村、左にクライトン、ボランチは吉村、トップ下に藤田で菱形に。FWはエドアルドと中山のコンビだ。古巣相手に新加入の中山がどんなプレイを見せてくれるか、楽しみだ。
1分、左からの大阪のCK。アラウージョの入れたボールはニアの選手が流し込もうとしてくるが、ポストの左に流れ、GKに。
3分、右で中村が井川の入れたスローインを縦に出して行こうとしたが、これは相手選手が弾いてしまう。
4分、左から大阪・児玉が井川の裏に抜けるアラウージョの前にボールを入れてくるが、これはオフサイドに。
 
 
5分、左でアラウージョとのワンツーで抜けた二川がゴール前にマイナスで上げたボールに後ろから渡辺がヘディングシュートを狙ってくるが、これは川島の正面。ここまでは大阪が細かなパスをしっかりと繋いで、仕掛けてきており、大阪のペースだ。
7分、左からエドワルドが持ち上がって行くと、中へと折り返してゆこうとしたが、付いてきたDFに弾かれてしまう。
8分、右の深い位置で川島のパスを受けた井川がボールの処理にもたつくところをアラウージョに奪われピンチになるが、相手のパスミスに救われる。
9分、自陣中程で相手ボールを奪った中村が藤田に渡すと、これをクライトンへと繋いで行く。さらに縦に抜け出そうとしたエドワルド、中山へと出して行こうとしたが、大阪・シジクレイにカットされてしまう。
 
 
10分、藤田からのパスを相手陣内中央で受けた吉村が、コースが空いたところを見計らって強烈なミドルを打って行く。思わず反応の遅れたGKが前に弾くと、これにクライトンが詰めていったが、シュートまでは行けず。
12分、中央をフェルナンジーニョに突破されると、川島と1対1。左に動いたポジションを見て、右にシュート打ってくるが、伸ばした足でボールを弾く好プレイで、ピンチを救う。
14分、左でパスを受けた中谷が縦に抜けて行こうとしたエドアルドの前のスペースへパスを出すが、DFに2人に囲まれ、仕事をさせてもらえなかった。
 
〜前半30分
16分、中央で藤田がボールをカット、縦に出して行くと、これをクライトンがエリアの外からシュートに。しかし、このボールは中途半端なものとなり、GKの正面に。
17分、右に抜けて行く井川がパスを受けると、そのまま持ち上がってゴール前にクロスボールを放り込んで行く。これをファーサイドで詰めていった中山が豪快なジャンピングボレーであわせるが、ボールは惜しくもクロスバーの上へ抜け、枠は捕らえることが出来なかった。
 
 
20分、右からフェルナンジーニョが細かなドリブルで抜け出してくると、DFの間にスルーパスを通してくる。これを抜け出した二川がシュートに来ようとしたが、増川が落ち着いて、ボールを蹴り出しクリアして行く。
22分、相手陣内深い位置でパスをフリーで受けたエドアルドが挟み込んできたDFの間に抜けて行こうとしたが、トラップが大きくなり、ボールを相手に渡してしまう。
24分、左でボールを持った中谷が前を向いた瞬間に藤田がDFの裏を狙って飛び出すと、それを狙ってパスを入れてゆこうとしたが、DFがパスを頭で弾いてしまう。
25分、縦に増川から出たボールを中山が楔になって落としたところを藤田が縦に簡単にはたいて行くが、これは中山とタイミングが合わず。
 
 
26分、右からの大阪のCK。フェルナンジーニョのファーサイドへのボールを山口にフリーでヘディングシュートを決められ、先制点を奪われてしまう。
29分、中央の吉村からのボールを右で受けた井川が早めに中へ入れて行くが、誰も触れず、そのまま反対へと抜けてしまう。しかし、そこに中谷が詰めて左足でシュートを積極的に打っていったが、右のポストの外へ流れてしまう。
【得点】
26分 山口(G大阪)
〜前半終了
32分、エドアルドの戻したボールが上がろうとした井川の後ろに流れ、これをフェルナンジーニョに攫われると、ゴール前へと入れてくる。しかし、ファーサイドから詰めてくるアラウージョに通る前にDFが足に当て、ピンチを逃れる。
36分、アラウージョに抜け出されるところを古賀が掴んで倒してしまい、自陣中程やや左の位置でFKを与えてしまう。これをフェルナンジーニョが、ファーサイドに待っていた大阪・松下にあわせて蹴ってくると、ダイレクトでシュートを流し込もうとしたが、ボールは右のサイドネットの外へ。ここは相手のミスに助けられる形で失点を逃れる。
 
 
40分、自陣から増川が右の前線のスペースへと早いボールを蹴って行くと、これに中村が飛び出して行くが、タッチの差でシジクレイにカットされ、これをチャンスに出来なかった。ここまでは、ガンバの攻守に渡るメリハリの効いたプレイに振り回される形で、良いところのない名古屋。何とか得点チャンスを作って、同点にしてゆきたいところだ。
42分、相手陣内中央でボールを持った中村が、前にコースを見つけると、左足でミドルシュートを狙うが、これは抑えが効かず、クロスバーの上へ抜けてしまう。
 
 
44分、相手陣内左の深い位置でFKのチャンスを得る。中村の低く、早いボールにニアでエドアルドが触ってコースを変えると、これが枠を捕らえ、ついに同点に追いつく。
ロスタイムは同点に追いついたことで名古屋の選手が落ち着きを見せ、そのまま危なげなく終了する。前半はガンバペースで試合を進められ、さらに先制点を奪われたことで嫌な空気が漂っていたが、終了間際のエドアルドの同点弾でしっかりと追いつき、良い雰囲気に切り替えて試合を折り返すことが出来た。後半は、この良い流れをしっかりと生かして、大阪を突き放して欲しい。
【得点】
44分 エドアルド(名古屋)
〜後半15分
最終ラインが右から角田・古賀・井川・中谷に代わる。
2分、左からフェルナンジーニョが抜け出そうとしたところを倒してしまい、左深く、エリアのすぐ外という危険な位置でFKを与えてしまう。しかし、フェルナンジーニョの入れてきたボールは落ち着いてクリアして行く。良い雰囲気で前半を終えて後半に入れただけに、ここは無駄なファウルを取られて、流れを悪くしたくないところ。
5分、左に抜け出してきた橋本のクロスボールはついていった角田が足に当てゴールラインの外へ弾き出す。
【交代:45分・名】
エドアルド杉本
増川角田
【交代:45分・G大】
松代日野
児玉家長
 
7分、左でクライトンがボールを持つと、縦に長いグラウンダーを出して行く。これに中山が反応して飛び出すが、僅かに相手GKが早く、ボールを押さえられてしまう。
9分、相手DFの裏へのボールに抜け出した杉本がそのままスピードに乗って持ち上がると、最後ライン際から中へ折り返したボールに藤田が押し込もうとしたが、戻ったDFに弾かれ、決めることが出来なかった。
12分、右から大阪・渡辺が中村をかわしてエリア内へと入ってくると、マイナスへと折り返してゆく。これを詰めてきた選手が豪快にシュートを狙ってきたが、川島が好セーブを見せ、ゴールの外へとボールを弾き出し、またしてもチームのピンチを救う働きを見せる。
 
〜後半30分
16分、戻ってボールを受けた杉本が相手DFの前に詰めていた藤田に流し込んで行くが、ここは相手DFが先に反応してカットしてしまう。
17分、左に抜け出していった杉本が左足でセンタリングを上げて行くと、右から中山が詰めて行くが、その前にいたDFにボールが触れ、コースが変わってしまい、押し込むことが出来なかった。
 
19分、自陣左深くでの大阪のFK。良い流れが続いているだけにこのセットプレイは集中したい。
20分、フェルナンジーニョの蹴ったFKのボールは直接川島のもとへ。
【交代:63分・G大】
二川寺田
 
22分、右から縦パスに反応したフェルナンジーニョに抜け出されそうになったところを倒してしまい、大阪にFKを与えるが、この場面も全員がしっかりと集中し、失点を防ぐ。
25分、自陣から川島が大きく蹴り出して行くが、ボールが大きくなり過ぎ、中山・クライトンと追いかけて行くが、ボールはそのままタッチを割ってしまう。
 
 
27分、井川が縦に、中山へと当てて行くが、相手DF2人の厳しい寄せにあい、ボールが上手く収まらず、奪われてしまう。  
30分、左からの大阪のCKは、危なげなく処理し、GKに。 【交代:74分・名】
藤田本田
【交代:74分・G大】
渡辺丹羽
〜試合終了
久し振りの試合と言うことで、疲れの心配もあり、早めの交代となった藤田。そして、ワールド・ユースでは不本意な内容のまま戻ってきた本田が代わってはいることに。本田が何処まで意地を見せてくれるか、楽しみだ。
32分、左でボールを持った本田が中央にパスを入れると、これを中山が落とすが、チャンスには結びつかず。
 
36分、中央でボールを持って前を向いた中村がすかさず長いボールを相手DFの裏へと蹴って行くと、これに杉本が飛び出して行くが、惜しくもオフサイドに。
37分、自陣右中程でのガンバのFK。しかし、フェルナンジーニョの蹴ったボールはニアの吉村がしっかりと弾き返して行く。
【交代:78分・名】
中谷渡邊
 
39分、左サイドで杉本がトップスピードでドリブルで仕掛けて行くと、付いてきた渡邊にパスを繋ぐ。そして、これを中央にいた本田へと繋ごうとしたが、相手選手に読まれ、パスをカットされてしまった。  
41分、ゴール前でボールを繋がれると、最後、フェルナンジーニョの左から上げたボールを反対サイドで待っていた山口にヘディングシュートを決められ、1−2とされてしまう。
43分、右でボールを持った角田が早めにボールをゴール前へと入れていったが、これは誰も詰め切れず、そのままゴールラインを割ってしまう。
44分、中央で相手ボールを奪うと左に大きく展開、これを杉本がキープして本田に繋ぐ。最後、大きく上げていったボールを角田が右から詰めて中へとシュート気味のボールを頭で折り返していったが、GKに押さえられてしまう。
【得点】
85分 山口(G大阪)
 
ロスタイム1、本田が左サイドで上手く抜け出すとそのまま持ち上がり、最後、ゴール前へと折り返して行く。これを中央で中山がダイレクトであわせていったが、ボールがジャストミートせず、シュートはGKに正面で捕らえられてしまう。
ロスタイム2、左からの大阪のCK。フェルナンジーニョが短く出したところで角田が奪いに行ったところで主審の長い笛が鳴り、試合は1−2で大阪に敗れる結果となる。前半良い形で追いつき、そのままの流れで行くかと思われたが、福井キャンプでの、蓄積した疲れが残っていたこともあってか、どの選手も体が重く、テンポが上がらない。さらに、足の早い杉本を入れて、相手DF陣を何度か苦しめはしたものの、最後のところで決めきれず、結局、試合は前半のセットプレイでの得点のみで終わってしまった。攻撃陣のコンビネーションを含め、これからの1週間で今日見えた課題をネルシーニョ監督がどのように修正して、リーグ戦へと臨んで行くのか楽しみだ。最後の最後まで、熱い声援を送って頂いた、刈谷のサポーターの皆さんには感謝します。応援ありがとうございました。