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Jリーグ ディビジョン1・第11節 |
苦しいメンバーで臨みながら、引き分けで試合を終え勝ち点1を手に入れた前節:ホーム・瑞穂での大分戦。後半開始早々には秋田の負傷退場により、ますますチームは窮地に立たされる。しかし、若い選手達がこれまで練習で積み重ねたものをしっかりと見せると、他の選手達にもそれが伝わり、最後まで踏ん張りをみせて、チームは無失点で試合を終えることが出来た。確かに勝つことは出来なかったが、今後の自信に繋がる大きな引き分けだったといえる。
午後1時30分、はっきりとしない天気ながら、蒸し暑さを感じさせる万博記念競技場のピッチに名古屋の選手が登場すると、数多く訪れたサポーターから大きな声援が送られる。早速、ウォーミングアップを開始するが、先発する山口、角田の他、本田や須藤。渡邊といった若い選手が多いこともあり、やや緊張感が感じられる。しかし、こういう時こそ、楢崎や古賀のベテランにはチームのまとめ役としての存在をピッチ内で見せて欲しいところだ。これまでの歴戦を戦ってきた経験を生かして、若い選手を引っ張ってくれると信じよう。また、マルケスと共にチームの攻撃の柱と言える中村には、前節の欲求不満を吹き飛ばすほどの攻撃で名古屋サポーターを喜ばせて欲しい。 |
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負傷者が多く、苦しい布陣を組まざるを得ない状況ながらも、現在2位をキープしている今のチームにおいて、大分戦での自信を今後の糧とするためにも、G大阪の強力な攻撃陣を押さえ込んで、90分間集中力を切らさずに、しっかり戦うところを今日も見せて欲しい。 |
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〜前半15分 |
左エンドのG大阪に対し、右から左へと攻め上がる名古屋。前半は、アウェイの大阪のキックオフで試合が始まる。
今日は、GK楢崎、DFは古賀・須藤・角田、MFは山口・吉村・クライトン・渡邊、トップ下に本田、FWは中村とマルケスという、布陣で臨む。
1分、左から大阪・遠藤がDFの裏へと入れて大黒を走らそうとするが、ここは須藤が落ち着いてボールの下へ入り、頭でカットする。
2分、左相手陣内深く左でのスローインのボールを受けた中村が戻したところを角田が貰ってゴール前へと入れて行くが、詰めていった本田の頭には届かなかった。 |
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4分、フェルナンジーニョがクライトンをかわして前を向くと、エリアの外からシュートに来るが楢崎が指先に当てクリア、左からの大阪のCKに。遠藤が短く出したボールをニアの選手に当てて再度貰って放り込もうとしたが、吉村が判断良く飛び出してボールをカットして行く。
6分、相手陣内中程中央で中村からのパスを受けたクライトンが右に展開しようとするが、相手DFの足に当たってボールをカットされてしまう。
8分、大阪・シジクレイが中央でボールを持つと、左に抜け出してくる遠藤の前のスペースへボールを出して行くが、戻った山口が足に当ててカット、チャンスを作らせなかった。
9分、左で渡邊が粘ると、マルケスがこのボールを中央の中村へ繋ぐ。コースが空いたと見てミドルシュートに行ったが、これはポストの左に外れる。 |
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11分、マルケスが左に流れながら縦に抜けると、中央に上がる中村へパスを通す。これを前を向いてスルーを出そうとしたが、DFが足を伸ばしてカットしてしまう。
13分、右からボールを持って入ってきた大阪・アラウージョが須藤と接触して倒れ、一瞬ヒヤリとするが、ファウルにはならず。
14分、自陣右中程での大阪のFK。アラウージョの左足のボールはゴール前へ入れてくるが、DFがカット、こぼれをフェルナンジーニョがシュートに来るが、DFが体に当ててカットして行く。 |
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〜前半30分 |
16分、左でマルケスと中村が短く繋いで上がって行くと、最後マルケスがエリアのすぐ外で貰おうとしたボールが流れてしまい、チャンスに結びつけることが出来なかった。
18分、左からマルケスの上げたボールに上がっていた吉村が頭でゴール前へと折り返す。このボールに山口が中央で待っていたが、その前でDFがカットしてしまった。ここまでは思ったほどG大阪が攻め上がりを見せないこともあり、スローペースで試合が進む。 |
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21分、中央でパスを回すと、本田が左に出たボールを渡邊が持ち上がり、素早いクロスをゴール前へ入れて行く。右に攻撃参加してきた吉村が頭であわせようと入っていったが、僅かに届かなかった。
23分、山口からの右のスペースへの長いグラウンダーのボールにマルケスが追いかけて行くが、これは追いつく前にゴールラインを割ってしまう。
24分、大阪の右からのCK。アラウージョの左足のボールがゴール前へ入ってくるが、これには大阪の選手が誰も触れず、反対へと抜けて行く。 |
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26分、左から持ち上がってきた実吉のクロスはニアの山口が判断良く足を伸ばしてカットしてゆく。
27分、自陣右やや入った位置での大阪のFK。遠藤が右足で大きく上げてきたが、楢崎が飛び出して直接キャッチして行く。
28分、相手陣内深く左に大きくこぼれたボールをマルケスが拾って中へと入って行くが、戻ってきたDFに前を阻止されて倒れてしまい、このチャンスを潰されてしまう。 |
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〜前半終了 |
31分、相手陣内中程右の位置でのFKのチャンス。中村の精度の高いボールがゴール正面へと入っていったが、詰めていた選手には届かず。
32分、中央で上がってきたクライトンへ渡邊がパスを通すと、そのままミドルシュートにゆくが、これは浮いてしまい、クロスバーを越えてしまう。
33分、左から二川がドリブルで上がってくると、中へと入れてこようとするが、山口・吉村がしっかりと連携してボールを奪い、チャンスを作らせなかった。
34分、自陣中程左での大阪のFK。アラウージョが早いボールをゴール正面に入れてくるが、楢崎が正面でガッチリと押さえる。 |
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35分、相手陣内でボールを持つとそのまま一気に攻撃へ。右に上がった中村のマイナスの折返しをフリーで左から詰めた本田がダイレクトでシュート。枠を捕らえた抑えの効いたシュートだったが、相手DFの体に当たってしまい、惜しくも決まらず。 |
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38分、左からのフェルナンジーニョのパスを中央で受けた大黒が反転して、縦にスルーパスを出してくる。これにアラウージョが抜け出すと、シュートを決められ、大阪に先制点を奪われてしまう。
41分、右からの大阪のCK。アラウージョが入れたボールは反対に抜けて行くが、再度右で拾われ、エリア内へと持ち込まれそうになるが、山口が守備に詰めこのピンチを救う。 |
【得点】
38分 アラウージョ(G大阪) |
43分、右にボールを持った大黒が下がりながら左足でゴール前へと入れてくると、遠藤に飛び込まれ頭で押し込まれて、2点目を決められてしまう。
ロスタイム1,相手陣内へ攻め上がろうとしてボールを奪われると、最後、大黒が中央でキープして、左からの押し上げを待ってボールを出してくる。しかし、これは古賀が判断良くコースに入りボールをカットして行く。 |
【得点】
43分 遠藤(G大阪) |
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そして、ここで前半が終了。途中までは良いペースで相手の攻撃を凌いでいたが、1点を奪われてからは、相手を乗せてしまい、2点目を喫してしまうと言う、苦しい展開での折返しとなってしまった。名古屋としては後半の早い時間でまずは1点を奪い、勢いを変えて嫌な試合の流れを止めたいところだ。 |
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〜後半15分 |
エンド入れ替わり、左から右に攻め上がる名古屋のキックオフで後半が始まる。
監督は前半、連戦の疲れで目に見えて動きの良くなかった2人を入れ替える思い切った策に出てきた。
1分、相手エリア内での浮き球を体を入れて奪ったマルケスが反転しながらシュートを狙うが、ボールがジャストミートせず、ポストの左に外れてしまう。
2分、左で下がってボールを持ったマルケスが中央に走り込んだ吉村にボールを入れると、エリア内でトラップしたところでDFに倒されるが、ファウルはもらえず、相手ボールとなってしまう。
3分、右でボールを受けて中央に入っていった山口だったが、味方を捜すうちに厳しく寄せられ、ボールを奪い去られてしまう。 |
【交代:45分・名】
中村平林
本田杉本 |
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5分、エリアすぐ外ゴールやや左の位置で大阪にFKを与えてしまう。これ以上の失点は避けたいだけに、ここは絶対にやられたくはない。遠藤が右足でカーブの掛かったボールでコースを狙って蹴ってきたが、クロスバーを越えて行き、ピンチを逃れる。
7分、ハーフウェイラインの位置でボールを持って前を向いたクライトンからのDFの裏へのボールにマルケスが抜け出して行くが、これはオフサイドに。
9分、大阪がセカンドボールを拾って次々に攻め込んでくると、最後、左でボールを持った二川のクロスに左から大黒があわせてきたが、ボールは反対に抜けて行き、このピンチを逃れる。 |
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11分、相手陣内での浮き球をカットした平林がすかさず裏へと縦パスを出すと、杉本が反応して抜け出して行くが、オフサイドになってしまう。
13分、左でフリーでいたアラウージョに早いボールが入ると、これをダイレクトでゴールを狙ってきたが、ボールは楢崎の正面。
14分、名古屋3人目メンバー交代:角田→井川 |
【交代:59分・名】
角田井川 |
〜後半30分 |
16分、右のスペースへと抜け出した杉本の早い折返しにニアへ流れながらマルケスがダイレクトで合わせて、シュートにゆくがポスト右に外れてしまう。 |
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17分、相手エリア内でボールを受けた平林が寄せてきた相手DFをかわして勝負にゆこうとしたが、足下への厳しいDFにボールを奪われてしまう。
19分、左でボールを高い位置で持った渡邊が縦に杉本を走らせようと出して行くが、これもオフサイドになってしまう。 |
【交代:61分・大】
フェルナンジーニョ前田 |
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21分、右で吉村とのワンツーで抜け出した杉本が上がっていってゴール前へとクロスを放り込んで行くが、これには誰も詰めることが出来ず、そのままファーサイドへと抜けてしまう。
23分、自陣でボールを拾った平林が左から上がって行くが、追い越して行く渡邊へのボールは相手選手にカットされてしまう。
25分、自陣深く右の位置でスローインのボールを受けた前田が中へと入れてこようとしたが、井川が体を張ってこれを阻止して行く。
27分、自陣からのクライトンの苦し紛れの縦のロングボールは誰も触れることなく、タッチを割ってしまう。 |
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29分、右に抜け出した杉本が切り返してDFをかわすとクロスボールを入れて行く。これをマルケスが胸で落としてシュートに行ったがGKが弾いてしまい、さらに平林が左で詰めてフリーでシュートを放って行く。しかし、これもGKの正面で止められ決めることが出来ず。 |
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31分、大阪のカウンターで大黒からのボールを右に走り込んだ前田に右足でシュートを決められ、痛恨の3点目を奪われてしまう。 |
【得点】
76分 前田(G大阪) |
〜試合終了 |
33分、相手陣内右でこぼれ球に詰めた平林のシュートはコースに入ったDFに阻まれ、決めることが出来なかった。
34分、左サイドをドリブルで持ち上がっていった渡邊からのクロスにニアに走り込んだ平林がヘディングシュート。しかし、これは僅かに浮いてしまい、クロスバーの上へ抜けてしまう。
36分、自陣でボールを奪ってカウンターに出ると、中央のクライトンからのボールを右で受けた杉本が今度は中へと入って行こうとするが、相手DFに阻まれ勝負させてもらえなかった。
37分、左からのCKのチャンス。マルケスの入れたボールを杉本があわせるが、これはポストに嫌われてしまう。 |
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38分、右からのCKのチャンス。マルケスの入れたボールを古賀が頭であわせるとゴール左隅へと飛ぶが、詰めていた選手が頭ではじき返してしまい、決めることが出来なかった。 |
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40分、右に抜け出していった山口からのクロスがゴール前へはいるが、これは詰めていた選手が落としてシュートを狙うが弾かれてしまう。 |
【交代:84分・大】
アラウージョ松波 |
42分、左サイドでボールを持った渡邊が縦に抜け出すマルケスに大きく蹴って行くが、ここでも大阪DFのオフサイドの網に掛かってしまう。
44分、右に上がってきたシジクレイがエリア内へと入ってくるが、ここは井川がしっかりと戻ってこれを止める。
ロスタイム1、中央でボールを持った平林がコースが空いたのを見てミドルシュートにゆくが、相手GKの素早い反応にあい、止められてしまう。 |
【交代:86分・大】
實好児玉 |
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ロスタイム2、相手エリアで粘りを見せると、最後杉本のクロスに中央で走り込んだ平林がヘディングシュートを決め、リーグ初となる得点を決め、大阪に一矢報いるが、結局、試合はこの1点のみとなり、名古屋は大阪に屈することとなってしまった。
3試合連続完封を逃れたことは救いだが、今後に向けて、得点力不足は大きな課題となりそうだ。最後まで熱い声援誠にありがとうございました。 |
【得点】
89分 平林(名古屋) |