2004 Jリーグ ディビジョン1 リーグ戦 1st Stage 第2節
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両チームのサポーターで埋め尽くされた豊田スタジアムのピッチに、ウォーミングアップで磐田の選手が顔を出すと、磐田のサポーターから大きな声援が起こるが、あっという間に、名古屋のサポーターのブーイングにかき消されてしまう。早くも始まったぞ、という雰囲気がスタンドから伝わり始める。
10分程遅れて、楢崎、そして移籍加入した川島の両GKが現れると、割れんばかりの声援がわき起こる。屋根が閉じていることもあって、正に大音響が轟いている。
その後、グランパスの選手がピッチへと登場。もはや何を言っているのか聞き取れないような、音の波が耳を聾せんばかりに襲いかかってくる。しかし、選手達はそんなことには気にもとめないかのごとく、落ち着いた表情でピッチにとはいると、黙々とウォーミングアップを開始する。誰もが今日の試合の重要さを心得ているのか、笑みを浮かべるような選手は一人もなく、気合い十分といえる雰囲気を漂わせている。中でも、大森のパートナーとして先発する中村が力強さを感じる。レギュラー確実といわれながら、控えに甘んじていた彼だったが、ここに来て自力を見せ始め、それが認められての、今日の選出となった。彼には磐田の強力な攻撃を凌ぐ1人としてがんばって貰いたいのはもちろんだが、攻撃でもウェズレイ・マルケスのブラジルFWコンビを活かすようなパフォーマンスを期待したい。いよいよ、今年最高の試合がまもなく始まる。
前 半
両チームの応援でキックオフ前からスタジアムは、大声援で包まれている。そんな中で、右にエンドを取った磐田に対し、左から右に攻め上がる名古屋。
早速、中央の滝澤から相手陣内深い位置の海本にボールを入れるが、ここは磐田のDFが弾いてしまう。
1分、自陣左、深い位置での磐田のFK。名波が蹴ってきたボールは守備についたウェズレイが弾き出す。
2分、左からの磐田のCK。名波のファーサイドへのボールはDFがカット。名古屋の布陣は、GK楢崎、DFは右から角田・秋田・古賀。MFは右に海本(幸)中村・大森・滝澤、トップ下に岩本。FWはウェズレイ・マルケスだ。
4分、中央で岩本がウェズレイに当てたボールを相手DFがこぼしたところを詰めて行くが、相手GKが先に飛び出してキャッチ。
5分、右サイドでウェズレイがボールを持って抜け出そうとしたところを磐田・服部が倒すと、スタジアム内はすごいブーイングがわき起こる。
6分、左を抜け出して相手DFをかわしたマルケスが早いボールを入れて行くが、ファーサイドに詰めたウェズレイの頭の上を越してしまう。
7分、右サイドを磐田・西が上がってきて滝澤をかわして中へと放り込んでくるが、これは海本が頭でカットする。
8分、右サイドで海本が寄せてきた相手選手の足下を抜いて上がると、左から詰めてきたマルケスにパスを出して行く。これをワントラップで落としてシュートに行こうとしたが、寄せてきた相手DFを嫌ったのか、ポストの左にはずしてしまう。
【得点】
10分、中央からドリブルで上がっていった中村が相手DFの裏へと出して行くと、これを左で拾ったマルケスがエリアの外からシュートを打って行く。これが見事決まって、先制点は我らが名古屋が先に決める。
12分、右サイドでマルケスがドリブルで上がると、着いてきた滝澤へとパス。これを中にいた岩本に繋ぐが、トラップの流れたボールを奪い取られてしまう。
13分、左から磐田・福西とのワンツーで抜け出した藤田が、DFの裏へのボールにエリアに入ってきたが、楢崎が勇気ある飛び出して、これをキャッチする。ここまでは、強豪・磐田相手に互角以上の戦いを展開、磐田の早いボールの動きに振り回されることなく、完全に試合を優位に進めている名古屋だ。
17分、右の磐田・西からボールがサイド右にこぼれると、これを拾った中山が中へと放り込んできたが、楢崎ががっちりとこれをキャッチ。
18分、左から仕掛けてきたマルケスのシュートを相手GKが右に弾くと海本が拾って、再度中へと入れて行くが、今度はGKにキャッチされてしまう。
20分、マルケスが寄せてきた相手DFをワンタッチでかわして中村に繋ぐと、これを相手DFの寄せに動きを奪われたウェズレイがもらいに行こうとしたが、ボールをカットされてしまう。
【失点】
22分、エリア内で滝澤が磐田・西を倒してしまいPKを与えてしまう、これをグラウが蹴ってくる。しかし、この場面で楢崎が好判断でPKを止めるものの、こぼれ球を中山に押し込まれ、同点に追いつかれてしまう。ここは気落ちせず、まだ0−0と同じ気持ちで、監督が言っていたように勇気を持って攻め続けて欲しいところだ。
25分、左サイドを磐田・藤田が深く入ってくるが秋田・中村がしっかりとついて行き、ミスを誘うとゴールキックに。
27分、自陣は言ってすぐ左で磐田のFK。名波のニアサイドのボールをグラウが貰って中央に入れると、これをシュートにくるがボールは楢崎が指先に当て、コースが変わりクロスバーをたたき、エリア内にこぼれる。これに2人が詰めてきたが、楢崎が落ち着いてこれを拾いピンチを救う。この時間帯は磐田が押し込んできている場面が多いだけに、落ち着いてこれを凌いで行きたい。
31分、中央から磐田・服部の長い縦パスにグラウが走ってくるが、ここは秋田がしっかりとマークについて行き、ミスを誘う。
【失点】
32分、相手陣内左やや入った位置でのセットプレーのチャンス。ウェズレイの入れていったボールはDFに弾かれると、このボールを拾われ、磐田がカウンターに。そして、ペナルティエリアでグラウにパスを通されると、前に出てきた楢崎の脇を抜くシュートを決められてしまい、磐田に逆転を許してしまう。逆転したことで、磐田の選手の出足が良くなり始めただけにここは辛抱する時間帯だろう。
34分、中央をドリブルで駆け上がって行く岩本が、相手DFをかわしてそのままシュートを狙うが、これは相手の足に当たって弾かれてしまう。
36分、自陣左で磐田・福西を倒してしまい、磐田のFK。磐田・名波が縦にグラウを使うが、ここはDFがしっかりと詰め、抜かれることはなかった。
38分、左サイドを抜け出してきたマルケスの中への折り返しに、詰めてきた岩本が相手DFを吹っ飛ばしながらヘディングシュートに行くが、これは上手く当たらず、弾いてしまう。
40分、左サイドから岩本に預けて入ってきた滝澤が右足でシュートを放つが、これはオフサイドの判定。
41分、相手陣内深くドリブルで入っていったウェズレイが、相手DFのたまらずのファウルで倒され、絶好の位置でFKを得る。この場面でウェズレイが自らゴール右下隅に狙って蹴っていったが、惜しくも相手GKにキャッチされてしまう。
43分、味方DFの裏を狙った磐田の長いボールに中山が飛び込んでくると、キャッチにいった楢崎がこれと衝突、ピッチに倒れ込んでしまう。しかし、大事には至らなかった様子で無事立ち上がり、サポーターの大きな拍手に迎えられてプレーを再開する。
ロスタイム1、右に出たボールに海本が上がって行くと、ゴール前へ早いボールを入れて行くが、中央ウェズレイ・左からマルケスと入っていったが触れることはどちらも出来なかった。そして、およそ2分のロスタイムを経て前半が終了。先制しながらも、不用意なファウルからPKを与えてしまった。しかし、その後は磐田の早い出足にもついて行き、互角に試合を展開していたが、セットプレーで押し上がっていたところを、カウンターで攻め込まれ、逆転を許してしまうという、まさに一進一退の攻防で終始した前半といえる。後半もこれに臆することなく攻撃を続けて、磐田をねじ伏せて欲しい。
後 半
後半はエンド入れ替わって、右から攻め上がる名古屋。磐田のボールで試合が再開。両チームともメンバー交代はなし。
1分、DFの裏へのボールに磐田・グラウが抜けてこようとするが、ここは秋田が先にこれに追いつき、クリアして行く。
2分、右から海本がウェズレイに当てて中へと入って行くと、ゴール前、DFとの間のスペースに放り込むが、これは誰も反応できず。
4分、中村からの右のスペースに出たボールを海本が中へと放り込んで行くが、これは中央で詰めていったマルケスに届く前に、相手GKがキャッチしてしまう。
5分、左サイドから磐田・名波が入り込もうとしてくるが、ここは角田が強気で寄せていって、これをしっかりと押さえ込む。
7分、右からの磐田のCK。名波のファーサイドへのボールは田中が詰めてくるが、ボールは大きく越えて行く。
8分、相手陣内深い位置エリア近くでドリブルで抜けようとしたウェズレイが倒され、絶好の位置でFKを得る。今度こそはと狙って蹴っていったウェズレイのボールは相手の壁に当たってしまった。
11分、相手陣内でこぼれたボールを拾った滝澤が中へと折り返して行くと、中央で待っていた岩本が左足で合わせようとしたが、その前に相手DFにカットされてしまった。
13分、中央から右に出たボールを拾った中村が縦に抜け出すマルケスに合わせてパスを出すが、タイミングが僅かに早く、オフサイドになってしまった。
14分、名古屋1人目メンバー交代:岩本→岡山
15分、磐田の右からのCK。中央への名波のボールは海本がクリア。
16分、自陣からウェズレイがドリブルで上がると、左にマルケスに。これを相手DFを引きつけて中へと放り込むと、待っていた角田がヘディングシュートに。しかし、ボールは惜しくも相手GKの正面に。
18分、左でボールを貰った岡山が縦に走る滝澤にパスを繋ごうと出して行くが、タイミングが早すぎてしまい、ボールは先にタッチを割ってしまう。
21分、中央でパスを受けた岡山がワンタッチで縦に出そうとしたが、これは相手DFに弾かれてしまう。
23分、左から中央へとドリブルで仕掛けた滝澤が相手エリア内でDFと競り合うが、これはファウルを取られ、相手ボールに。
24分、右に上がるウェズレイが中へと切れ込んだ海本に合わせてパスを入れて行くが、間一髪で相手DFにボールをカットされてしまった。
25分、磐田1人目メンバー交代:中山→前田
【失点】
28分、自陣ペナルティ内で仕掛けてきた選手を大森が倒してしまい、またもやPKを取られてしまう。この場面で磐田・グラウが再び蹴ってくると、これがゴール右隅に決まってしまい、磐田に3点目を奪われてしまう。またしてもこのまま磐田にやられてしまうのか。なんとしても残り時間をかけて、磐田に追いついて欲しい。ここへ来て、選手達も疲れと苛立ちが見えだし初め、接触プレーで倒れる場面も増え、試合が荒っぽくなりだす。ここはあまり熱くならず、一度落ち着いて欲しい。
33分、大森がパスのだしどころを探そうとしているところを磐田・西にボールを奪われシュートを打たれるが、ボールはポストに当たり、救われる。
34分、名古屋2・3人目メンバー交代:大森→大野、滝澤→中谷
35分、相手陣内でパスを貰った大野が左に上がって行く中谷にパスを出そうとしたが、磐田の早い戻りにこのボールをカットされてしまう。
37分、大野からの縦パスを受けたウェズレイがドリブルで上がって、右足でシュートに行くが、ボールは右のポストの外に外れる。
40分、相手陣内左でパスを受けて縦に抜けようとしたマルケスが倒されFKを得る。この場面でウェズレイがGKの前へ狙って蹴っていったボールは相手GKがキャッチ。残り時間僅か、磐田は遅効で時間稼ぎをし始める。
42分、左サイドで中谷からのスペースのボールに抜け出したマルケスが中へとクロスを入れようとしたが、ついてきた磐田のDFにカットされてしまう。
43分、磐田2人目メンバー交代:藤田→河村
自陣右深い位置での磐田のFK。名波、西と細かく繋いできたが、ここは古賀、岡山がしっかりと詰めて中へ入れさせなかった。
ロスタイム1、磐田の自陣右深い位置でのスローインのボールを受けた福西がゴール前へ蹴ってくるが、これはゴールラインを割る。
ロスタイム2、磐田3人目メンバー交代:西→成岡
相手陣内で岡山が拾ったボールを相手DFの裏へと出して行くと、これにマルケスが取りに行こうとしたが、磐田の堅い守備にボールをカットされ、シュートまで持って行くことが出来なかった。そして、ここで主審の試合終了を告げる笛が、無情にも豊田スタジアムの屋根に響き渡ると、またもや磐田に勝利を献上してしまう。最後まで応援ありがとうございました。