2003 Jリーグ ディビジョン1 リーグ戦 1st Stage 第13節
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 心配された雨も上がり、ここ瑞穂陸上は気持ちの良い風が吹き抜けるようになり、まさにサッカー観戦日和となりそうだ。
 午後6時20分過ぎ、試合前の練習のため選手たちがピッチにと登場すると、サポータでギッシリと埋め尽くされた、ホーム側のスタンドからは大声援が沸き起こる。相変わらず無敗神話を続け、優勝争いの中に残っている名古屋のイレブンへの期待感なのか、今日の試合の注目度の高さを、ひしひしと感じさせてくれる。ピッチではおなじみの軽いランニングから始まって、パスやボール回し等ウォーミングアップに選手たちは余念がない。昼間にピッチを湿らした雨のため、若干の湿気は残っているものの、ピッチコンディションは良さそうだ。現在負けなしの快進撃中と言うことも含め、選手たちは皆、本当に良い表情をしている。今日も勝利は間違いなさそうだ。数日前、背中の痛みを訴えて練習を休んだマルケスも元気にアップをこなしている。ブラジル時代の愛称“ガルソン(給仕役)”にふさわしく、今日も神戸戦の時同様、得点機には、その華麗なプレーで周りをもり立てて、サポーターを唸らせて欲しい。そして、快進撃の立て役者・DF陣にも今日は、G大阪を零封に押さえて、チームの勝利に花を添えて欲しい。
 午後6時45分、約20分のアップを終え、サブのメンバーを残してイレブンは、サポーターの選手一人一人への声援にそれぞれが応えながら、ロッカーへと姿を消してゆく。その背中に力強さを漂わせながら、、。
前 半
先ほどまで夕焼けが見えていた瑞穂の上空に、試合開始直前になって怪しい雲が立ちこめ始め、空模様が怪しくなる。今日の試合が波乱となる前触れなのだろうか。そして、審判団に続いて両チームイレブンが登場。スタンドは割れんばかりの声援が沸き起こる。審判の笛に続いて、選手集合の撮影が終わると、ピッチへとイレブンが散らばる。試合は左にエンドを取った名古屋に対し、右から攻め上がる大阪のボールで前半が始まる。
1分、藤本が大森の縦のボールに右サイドを上がってゆくが、これはトラップのボールをタッチの外へ出してしまう。
2分、高めのDFの裏に出たボールに大阪・中山が飛び出すがこれはオフサイド。
3分、相手ペナルティすぐ外ほぼ正面の位置でボールを持った中村がそのまま左足でミドルシュートに。しかし、これはクロスバーの上へ行ってしまう。
【得点】
4分、藤本が中央でボールを持つと、前のマルケスに。これをすぐ右から上がるウェズレイに出してゆくと、これを遠目から強烈なシュートに。そしてこれが見事ゴール右に突き刺さり、早くも1点先制。彼の好調さを見せつける強烈なシュートだった。
6分、大阪の左からのCK。遠藤が入れてきたボールは簡単にクリアする。
8分、左から中へと流れながら大阪・新井場がミドルシュート。しかしこれは前に立ちはだかったDFが正面で弾く?9分、右サイド深く大阪・大黒が突破をはかるが、ここはパナと古賀がしっかり付き、ボールを奪う。
10分、左の滝澤からの中へのボールを藤本が軽くはたくと、これに中村が反応して縦に抜け出したが、ボールは相手DFがカットしてしまい、届かなかった。
11分、中央から右に抜けた大阪・新井場がDFの裏へボールを出すとこれに中山が飛び出すが、先に楢崎がボールをしっかりとキャッチ。
13分、ウェズレイとのパス交換で中村がボールをもらうと、右足でミドルシュート。これに反応遅れた相手GKは弾くのが精一杯でCKを得る。右から藤本が蹴っていったが、これは大阪のDFに弾き出されてしまう。
14分、右サイドで海本(弟)が中村に当てて抜け出すと、縦に長いボールを取りに出てゆくが、相手DFに先にボールに追いつかれてしまった。
16分、左で滝澤がマルケスにパスを出して上がってゆくと、これをダイレクトに縦へと出してゆく。滝澤が抜け出して受けたもののとラップしたボールは寄せてきた大阪DFに奪われてしまった。
17分、自陣中央真ん中よりの位置での大阪のFK。遠藤がグラウンダーで直接打ってきたが、これは楢崎が難なく正面でキャッチ。
19分、自陣からのDFの裏への長いボールにマルケスが飛び出していったが、これは相手GKが先にキャッチしてしまう。
21分、パナが楢崎に不用意なバックパスを。しかし、これが短くなり飛び込んできた大阪の選手と楢崎が交錯、ボールではなく相手に行ったとして、なんと、PKを取られ、楢崎は一発レッドカードで退場となってしまう大波乱に。
23分、名古屋1人目メンバー交代:マルケス→本田
【失点】
24分、このPKの場面、大阪・遠藤の蹴ったシュートは、左に反応した本田のコースとは逆に飛び、同点とされてしまう。
25分、中央の大阪・新井場からのボールを受けた大黒が右からシュートに来るが、これはゴール左に外れる。
26分、相手陣内左やや深め位置でのFKを得る。ウェズレイの蹴ったボールは左にカーブがかかって曲がりよもや、とおもわせたが、無情にも左のポストに当たり、弾かれてしまった。
28分、自陣の藤本が右の縦のスペースに海本(弟)を走らせるが、これはボールが長すぎてしまう。
30分、ゴール右でヘディングを繋がれると、最後、大阪・二川が頭で押し込もうとしたが、左に外してくれる。
31分、自陣左深い位置での大阪のFK。遠藤が直接狙って蹴ってくると、風に乗ったボールはゴール右上にあわや決まりそうになるが、右のポストに当たって外へ弾かれる。
33分、右からのCKのチャンス。藤本の入れていったボールは、大阪・宮本に頭で弾き出されてしまう。
35分、大阪・橋本の左からのクロスにゴール前で飛び込んでくるが、DFが弾くと、こぼれたボールを本田が拾いにゆく。大阪・中山が奪いにくるが、ここは本田が堪え、負けなかった。
1人少なくなって不利な状況となった名古屋としては、中盤での数で勝る大阪にボールをどうしても奪われる場面が続いてしまう。
37分、左の藤本からのゴール前のボールにファーサイドでウェズレイ・海本(弟)と飛び込むがクリアされてしまい、CKとなってしまう。
38分、右からのCKのチャンス。滝澤が遠いサイドに蹴っていったが飛び出した大阪GKに直接キャッチされてしまう。
40分、左サイドでボールを持った大阪・新井場がドリブルで仕掛けてくるが、これに猛スピードで戻った中村がしっかりと付いて行き、最後は体を入れてボールを奪う。数的不利を感じさせない選手たちのがんばりが見られるこの場面だ。
41分、左の藤本が大きくサイドチェンジして、海本(弟)が受けると上がっていって、ゴール前へと折り返してゆく。ウェズレイが頭であわせようと飛び込んでゆくが、このシュートは当たりはしたものの、力無く相手GK正面に。
44分、ウェズレイが中央をドリブルで抜け出してゆくが、スピードののったところを相手選手に倒されてしまうが、ファウルをもらうことが出来なかった。
ロスタイム1、右サイドから大阪・二川がゴール前へマイナスに上げてくると、これを新井場がダイレクトでシュートに。。しかし、これは精度を欠き右に大きく外す。
ロスタイム2、大阪・実好が右からゴール前へ入れてくるが、このボールは本田が直接キャッチ。
ロスタイム3、自陣中程右の位置での大阪のFK。ゴール前へ入れてこようとしたが、詰めていた選手の前にパナが体を入れ、これをカットする。そして、ここで前半終了の笛。まさかの楢崎の前半での退場で10人で戦わなければなくなった名古屋としては、残り45分、厳しい試合となりそうだ。しかし、この状況を打破することが優勝を狙うチームとしてふさわしいものとなるはず。後半は気持ちを新たに、勝利に向け好試合を期待しよう。
後 半
エンド代わって、右から左に攻め上がる名古屋のボールで試合再開。負けられない状況の中で、1人少ないと言う厳しい状況の名古屋。なんとかこれを乗り切って、退場してしまった楢崎のためにも、勝利して欲しい。
1分、左でボールを持った滝澤が抜け出そうとするが、相手2人に前を阻まれ、ボールを前に出せない。
2分、藤本が中央の上がってゆこうとするが、人数に勝る大阪の守備に固められ、抜け出せず。
3分、左から大阪・新井場が抜け出してくると、大森が競り合うが、強引に中へ入れてくる。しかし、これはオフサイドに。
5分、ゴール正面から大阪・大黒がシュートに。しかし、これは本田の指に当たり、ポストの左へ。大阪の左からのCKは古賀がボールを大きくクリア。
6分、ゴール前での大阪の選手のハンド気味のトラップが左に流れると?これを大阪・大黒が左足でシュートに。しかし、これも右のポストの外に外れる。ここに来て突然激しい雨が降り始め、試合内容とともにピッチコンディションも波乱となり始める。
12分、自陣のパナからのボールをウェズレイが抜け出そうとしたが、バウンドが大きくボールは頭の上を越えてしまい、相手のボールに。
13分、中央の藤本から右の海本(弟)に。これを中央のウェズレイへ繋ぐと、左のスペースに走る滝澤へとパスを出すが、これは長すぎてしまう。
14分、G大阪1・2人目交代:新井場→吉原、中山→松波
16分、相手陣内入ってすぐ中央の位置でFKを得る。遠い位置ではあるが、こういったセットプレーは大事にしたい。藤本からのゴール前のボールにパナがあわせるが、ボールは右に外れてしまう。
18分、自陣でボールを奪った藤本がスピードに乗って上がってゆくと、これを相手選手が押し倒すが、この場面も流されてしまいファウルとはならなかった。
19分、ウェズレイが競り合いのボールをヘディングでスペースに出して上がってゆく。一旦は左に流れて行ったが、そのまま中へと戻りながらシュートを試みようとしたが、相手DFにボールのだしどころを読まれ、ボールをカットされ、結局シュートにはゆけなかった。
21分、大阪・入江が左からドリブルで上がってきてシュートに持ち込もうとしてきたが、飛び出した本田がスライディングでこれをキャッチする。
22分、G大阪3人目メンバー交代:入江→児玉
23分、左の藤本に詰めた滝澤がもらうと中へと折り返す。これをウェズレイがシュートにゆこうとしたが前を阻まれたため、後ろから来た吉村に流す。これをそのままシュートした吉村だったが、ボールは左に流れ、ポストの外へ。
24分、名古屋2人目メンバー交代:藤本→山口
26分、左からのCKのチャンス。滝澤のファーサイドのボールにウェズレイがあわせるが、ボールはわずかにクロスバーの上へ。この時間帯に来て大阪の選手の運動量が落ちはじめたのか、名古屋がボールを持つ場面が増え出す。
28分、右から大阪・吉原がゴール前へ放り込んでくると、これに二川が合わせてくるが、DFがしっかり寄せており、なんとかクリアする。
31分、左の滝澤が中に切れ込むと、ゴール正面に詰めていたウェズレイにパス。ここで相手のファウルを受けウェズレイが倒され、ペナルティすぐ外の好位置でFKを得る。そして、蹴る人は勿論、ウェズレイ。
32分、じっくりと時間をかけ、満を持してウェズレイの蹴っていったボールは、ゴール左隅のわずか上を通過、決めることは出来なかった。
33分、大阪の右からのCK。遠藤が入れていったボールは飛び込んだ相手選手が体に当てボールを出してしまいGKに。
35分、中村が相手陣内深い位置でボールを持つと1人かわしてシュートにゆこうとしたが、トラップが流れ、相手にボールを奪われてしまう。
36分、左からのCK。滝澤が入れていったボールに古賀がニアサイドであわせるが、ボールは右に外れてしまう。
37分、ウェズレイとのワンツーで抜け出した滝澤が深い位置で中へと折り返してゆくが、これはゴールラインを割ってしまう。
39分、名古屋3人目メンバー交代:滝澤→原
40分、左サイドを大阪・吉原が二川に当てて入り込んでくるが、ここは本田が出てボールを奪う。
41分、大阪・吉原が今度は右から入ってこようとするが、古賀がしっかりと寄せ、ボールをカットする。
43分、右サイド出原が競り合いながらも抜け出そうとするが、ボールを弾かれてしまう。
44分、左を大阪・松波が上がってこようとするが、パナがボールをしっかりとカットにゆく。
ロスタイム1、右に上がる海本(弟)に出そうとした中村がボールをタッチの外へ出してしまう。
ロスタイム2、ウェズレイがドリブルで仕掛けてゆくが、相手DFに止められてしまう。しかしこぼれ玉に反応した中村がミドルシュート。低く強いボールは枠に向かうが相手GKが反応。こぼれ玉を原が何とかしようと詰めていったが、先に相手GKが立ち直りキャッチしてしまう。そして、約3分のロスタイムを経過して試合終了の笛が鳴り渡ると、瑞穂のスタンドからは大きなため息が。名古屋にとっては厳しい結果となってしまった今日の試合。
1人少ない10対11での戦いを引き分けたと言うことでは、よく頑張ったと言えるが、引き分けで勝ち点2を取り逃してしまったことは大きな痛手だ。残り2試合、決して良い状況ではないが何が起こるか分からない、このまま、最後までくじけず良い試合を期待したい。最後まで応援ありがとうございました。