2003 Jリーグ ディビジョン1 リーグ戦 1stStage 第1節
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いつもよりやや早めのピッチへの登場となった我らがグランパス戦士達。待ちに待ったリーグ開幕戦ということもあって、彼らが現れたとたんにスタンド中から大声援が沸き起こる。中には悲鳴に近いほどの嬌声を上げて、選手を応援する声も聞こえてくるほどのヒートアップ状態に早くも入ったようだ。練習中の彼らへの応援も今日の開幕の勝利を願ってか、とても力強い。先日のナビスコ杯の予選でも、大分相手に苦戦したものの、序盤の得点を守りきり、守備陣のがんばりが目立った。今日も強力な清水の攻撃陣をどう凌いで、勝利へと導いてくれるか、楽しみ一杯だ。
ピッチ上では、試合前の練習に全選手とも余念がない。今日の日がどれだけ大切かと言うことを知っているのか、表情も一様に厳しい。心配された雨も僅かにピッチに湿り気を残しただけで、コンディションは問題なしといえる。また、今日が瑞穂初デビューとなる藤本も、かなり力が入った様子だ。彼の力が今のグランパスに与える影響が大きいだけに、今日の重要さを一番感じているのは彼といっても良いだろう。
ともかく今日は開幕戦を勝利で飾って、一気にスタートダッシュを狙いたいところ。キックオフが待ち遠しい限りだ。 |
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前 半 |
キックオフを待ちわびて、ざわめいていたスタンドも、入場の音楽が鳴り響きわたり、静まりかえったところに、豪快な花火がとどろく中、MCの紹介に合わせて、選手が1人ずつピッチに登場。そして、サポータの興奮は一気に頂点へと上り詰め、もはや押さえきれない状態だ。右にエンドを取った清水に対し、左から右に攻め上がる名古屋。グランパスサポーターが埋め尽くすスタンドの赤い12の文字に後押しされて、前半は清水のキックオフで始まる。
早速左サイド前線に長いボールが出ると、これに清水・アレックスが走ってくるが、ここは岡山がカバー、ボールを触れさせることはなかった。
1分、今度は名古屋が左サイドに長いボールを出してゆくと、滝澤が上がってゆくと、ライン際までいって折り返すが、ここはバランスを崩し、ボールはゴールラインの外へ。両チームとも、立ち上がりは長いボールを相手エリアに放り込み、FWをDFの裏に抜け出させようと狙ってきている4分、古賀が自陣から長いボールを相手DFの裏に蹴っていったが、これは相手GKがキャッチ。 |
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5分、ヴァスティッチが相手DFをしつこく追い回し、高い位置でボールを奪う。ウェズレイがこれをもらうと、相手GKのポジションをみてロングシュートを放ってゆく。しかし、惜しくも僅かに長すぎてしまい、クロスバーを越えてゆく。
7分、右の岡山から中に上がっていた藤本へパスが出ると、これをダイレクトで裏に抜け出したウェズレイにパス。しかし、これはオフサイドを取られてしまう。
8分、DFの裏に抜け出した清水・鶴見がライン際で右足で中にシュートを打ってくるが、ここは楢崎が前に弾いてこれを止め、落ち着いてキャッチに行く。
9分、右の中村からのボールを藤本がトラップをするのをみて、ウェズレイが抜け出すと、オフサイドは無かったものの、ボールの勢いが早くウェズレイが間に合わず、ボールを相手GKの脇を抜けてポストの右に。 |
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11分、藤本からのボールを受けたヴァスティッチが相手DFをかわして抜けだそうとしたが、数人に前を阻まれてしまい、シュートに行くことは出来なかった。この時間帯は名古屋が高い位置から相手のボールに積極的に詰めて、奪って一気に攻撃へ、という意識が高く、良い形が出来ている。
13分、左サイドを抜け出した滝澤がマイナス気味のボールを入れると、グラウンダー気味のボールに相手DFがタイミングを外し、中に抜けてくる。これに藤本が詰めていったが、上手く足下にボールが付かず、シュートすることが出来なかった。
ここまでは押し気味に試合を進めている名古屋。この勢いで前半に得点を奪い、試合を優勢に進めてゆきたいところだ。
16分、右サイドを清水・トゥットがドリブルで上がってこようとしたが、DFがしっかり詰め、後ろから行った中村がきっちりボールをカットする。
18分、左サイドからの清水・アレックスのゴール前へのボールは楢崎が判断良く出て、これを直接キャッチ。
19分、左サイドを抜け出した滝澤の折り返しのボールをウェズレイが頭で押し込もうとしたが、相手DFに弾かれる。更にこれを拾った岡山が右足でダイレクトに打ってゆくが、これは大きくクロスバーの上に外してしまう。
20分、清水の右からのCK。平松が短く出すと、これをアレックスが入れてくるが、パナが頭で大きくクリア。
21分、清水・平松が右サイドに出た早いボールに走り込むが、滝澤が体を張ってこれを止める。
22分、清水・トゥットに抜け出されると、ライン際で中に折り返されるが、詰めてきた清水・安の足下には届かず、ここは救われる
23分、清水の右サイド深い位置でのFK。アレックスがニアに入れてくるが、DF陣がきっちりとこれを阻み、大きくクリア。 |
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【得点】
24分、名古屋の右からのCK。滝澤の上げていったボールを相手DFが弾くが、これが浮いてしまい、詰めていたパナが頭で押し込む。このシュートがGKの頭を越え、見事枠内に決まり、待望のシーズン開幕を飾る初ゴールとなる。やったぜ、パナ! |
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28分、中村が藤本、岡山と繋いだボールをもらって抜け出そうとしたが、足下にファウルを受け、チャンスをつぶされてしまう
29分、清水・アレックスのスルーパスにトゥットが抜け出してくるが、楢崎が果敢に飛び出してこれをキャッチする。
30分、左サイドペナルティすぐ外の位置でドリブルで仕掛けてきた清水・アレックスを大森が倒してしまいFKを与えてしまう。清水・平松がゴール前に上げてきたボールは低かったため、DFが頭で難なくクリアする。 |
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32分、右の中村からのボールを中で受けたウェズレイが楔となってボールをヴァスティッチに繋ごうとするが、ここは清水・森岡に読まれてしまいクリアされてしまう。
33分、右からのCKのチャンス、滝澤が遠いサイドに上げていくと、今度も詰めていたパナが頭で叩きつけるも、今度は相手DFに当たってしまい、追加点を奪うことは出来なかった。
35分、右サイドに出たボールに清水・安が抜け出してくるが、トラップしたボールが腕に当たりハンド
36分、自陣からの長いボールにウェズレイが走り込むが、清水・池田に止められてしまう。 |
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【得点】
37分、DFの裏に抜け出したウェズレイが、今度は相手DFの寄せにものともせず、見事右足でシュートにゆき、これが右とネットを揺らし、見事、2点目となる。さすがウェズレイ、とうなってしまうプレーを見せてくれた。 |
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40分、右サイド中程の位置での清水のFK。清水・アレックスが低いボールを蹴ってきたが、ゴール前で清水のファウルがあり、マイボールに。
42分、清水の左からのCK。平松のゴール前へのボールは再度CKに。今度は遠いサイドに蹴ってくるが、DF陣が落ち着いてこれをマークし、中へと折り返させることはなかった。
43分、右サイドの中村からの縦のボールに走り込んだウェズレイが相手DFの寄せてきたところを狙ってヒールで流す。しかし、詰めていた藤本の方にはボールは来ず、相手に渡ってしまう。 |
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44分、左サイドのスペースに出たボールに滝澤が抜け出して相手GKと1対1になるが、先にGKが触ってしまい押し込むことは出来なかった。そして、短いロスタイムの後、前半が終了。前半で2得点と最高の滑り出しを見せた我らが名古屋。DF陣も相手FW陣をしっかりと押さえ込んで、危ない場面もほとんど見られない。後半もこの調子でいきそうだ。 |
後 半 |
前半を2得点で折り返しができ、最高の状態で迎えた後半戦。エンド変わって、右から左に攻め上がる名古屋のボールで試合が再開。
清水1/2人目交代:平松→伊東、吉田→北嶋
1分、左サイドを抜けた藤本が上がってきた滝澤に繋ごうとするが、足下への相手の守備でボールを見失ってしまう。
2分、清水・アレックスのDFの裏へのボールにトゥットが反応して、右足で軽く合わせてシュートに来る。楢崎の指先を抜け、あわやのボールだったが右のポストの外へ外れる。
3分、ヴァスティッチがヘディングでウェズレイに落とすと、これを戻して抜け出してゆこうとしたが、相手DFに当ててしまい、繋ぐことが出来なかった。
清水は後半から前の選手を増やして、攻撃にきているがここまではDF陣がしっかりと押さえ込み、失点するような場面は迎えていない。
8分、藤本のDFの裏に出たボールに中村が飛び出すと、中で待っていたヴァスティッチに繋ぐ。これをダイレクトで右足のインサイドで押し込もうとしたが、当たり所が悪く、弱くなったシュートは相手GKの正面へ。
10分、清水・安が左からドリブルで上がってくると自らシュートに来るが、これはDFが弾き、しっかりとクリアする。
11分、ヴァスティッチから左サイドへのスルーに藤本が抜け出して折り返すが、ここは誰も詰めておらずクリアされてしまう。
12分、清水・トゥットが抜け出すと、楢崎と1対1になるが、シュートボールを楢崎がきっちりとこれを止める。 |
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【失点】
13分、清水・アレックスにドリブルでDF陣が振り切られると、そのまま左足でシュートを狙ってくる。このシュートボールがゴール前に詰めていたトゥットに当たってコースが変わり、1点を失ってしまう。しかし、これでゲームは俄然盛り上がりを見せ始める。
14分、清水・トゥットが左サイドペナルティの外からシュートを打ってくるが、これは右のポストに外れる。清水の攻撃陣の厳しい攻め上がりに、ここは辛抱の時間帯といえるだろう。
16分、中村のがんばりで、清水・安のドリブルをきっちり止める。
17分、清水・アレックスの右へのボールに伊東が抜けてくるが、シュートをミス。
19分、相手陣内中程の位置でのFK。左に抜け出した滝澤へのボールは折り返すことが出来なかった。
22分、ヴァスティッチのDFの裏へのボールにウェズレイが抜け出そうとするが、その前に相手DFに倒されてしまう。
【失点】
24分、清水トゥットのスルーしたボールを清水・安が左から強烈なミドルシュート。これがゴール右に決まってしまい、ついに、2−2の同点になってしまう。DF陣が清水のFWの早い仕掛けに振り回されてしまい、マークが甘くなってきているところを狙われてしまった。しかし、これで試合は振り出しに戻ってしまったと思って、気持ちを入れ換えて積極的に、追加点を狙って攻撃してほしい。 |
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26分、左からのCKのチャンス。ウェズレイが遠いサイドに上げてゆくと、詰めていた選手が頭で合わせるが、このボールは右のポストに当たって跳ね返されてしまうという、不運に見舞われ、追加得点を挙げることが出来なかった。
27分、名古屋1人目交代:中村→原。変えられてしまったが、今日の中村は守備に、攻撃に献身的な動きを見せていたことを考えると、ご苦労さんといってあげよう。
28分、左からの滝澤のスローインにウェズレイが受けて、詰めてくる選手に渡そうとするが、ここは清水DFにクリアされてしまう。
29分、清水・アレックスが大森、パナとドリブルでかわして上がってきて左足でシュートを打ってくるが、これは辛うじて右のポストの外へ外れる。
31分、左サイドに出たボールに滝澤が拾って上がっていって、折り返してゆくが、詰めていたヴァスティッチに届く前にクリアされてしまう。
32分、右サイド深くに出たボールを清水・北嶋が折り返そうとするが、これは古賀が体で止める。
33分、清水の右からのCK。アレックスがニアに入れてきたが、パナが頭で弾き出す。ここへきて名古屋の選手も疲れが見えだしはじめ、中盤にスペースが出来るようになる。
34分、右で原が粘ってCKを得ると、滝澤が蹴ってゆくが、これは相手DFに簡単にクリアされてしまう。 |
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36分、藤本が相手DFの裏に抜け出そうとしたウェズレイに浮き球を出してゆくが、清水のDFに体で止められてしまい、前に抜け出すことが出来ず、チャンスを生かせなかった。
37分、名古屋2人目交代:藤本→酒井。岡山が相手陣内入って中程の位置でボールを受けると、そのままシュートに行くがこれはクロスバーを越えていってしまう。
39分、清水・森岡が右サイドをオーバーラップをしてくると、サイドを変えて左のアレックスにパスが通る。これをゴール前に放り込んでくるが、ここはDFが頭でカットする。
41分、パナの自陣からのヘディングのボールが相手DF裏へのパスとなり、中に繋がるがウェズレイのヘディングはパスと右に外れてしまう。
43分、ヴァスティッチが左サイドをドリブルで上がり、更に上がってゆく滝澤に繋ぐと、これを持ち上がって折り返そうとしたが、スライディングにきた相手DFに倒されてしまい、チャンスを作ることが出来なかった。 |
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44分、中央からヴァスティッチのパスを右で受けたウェズレイが遠目から強烈なシュートに行くが、これは相手GKに弾かれ、枠を外れてしまう。
ロスタイム1、ウェズレイからの右からのパスを受けたヴァスティッチが振り向きざま右足でシュートを打つが、僅かにポストの右に外れてしまい、枠を捕らえることは出来なかった。最後まで攻撃に力を注いだ我らが名古屋だったが、追加点を挙げることは出来ず、ここで審判の終了を告げる笛がホーム・瑞穂に鳴り渡り、リーグ開幕戦は勝利で飾る事は残念ながら出来なかった。最後まで応援有り難うございました。 |
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