Jリーグ・プレシーズンマッチ
名古屋グランパスエイト vs 横浜F・マリノス
 昨日の雨の影響も思った程なく、冷たい風が吹くこともあまりないサッカー観戦日和の天候となってきた、ここ豊田市運動公園競技場のピッチでは、12時過ぎから、両チームの選手が試合前の練習に励んでいる。今年はチームの要として、その存在感を増した大森、古賀、新加入の海本(弟)らは、チームが攻撃的な布陣になることでの、自分たち守備陣への負荷が大きくなることを心得てか、練習にも自然と力が入っている。彼らのがんばりがチームの勝利にも大きく貢献するはず、横浜の攻撃陣をどう凌いでくれるかも今日の楽しみの一つだろう。
ケガが癒えた滝澤も、中村・吉村等と一緒に元気に短パン姿でピッチを駆け回っている姿が伺える。目下売り出し中の新人・渡辺が控えているだけに、ポジション争いも厳しくなってくるはず。今日は、監督にそのプレーをしっかりとアピールしたいところだろう。彼の攻め上がりが前線の選手の生かしどころと言えるだけに、今日のプレーはまさに見物だ。
前 半
1分、左サイドに出たボールに横浜・安永がワントラップで海本をかわして、右足でシュートを狙ってくるが、これは右に大きく外れる。
3分、中央のボールを横浜・安永が左にながすと、ここに詰めていた久保が左足でループシュート。しかし、これは勢いが無く楢崎が直接キャッチ。
4分、左からの横浜のCK。中央で吉村がクリアしたボールが縦に出ると、ウェズレイがこれを拾って一人で持ち上がってシュート。浮かし気味のボールでキーパーの頭越えを狙っていったが、正面に行ってしまう。
5分、横浜・遠藤に中央から左サイドに抜けフリーになるが、これは海本がクリア。左からのドゥトラのファーへのボールに横浜・那須が頭であわせるも、楢崎がこれを右手一本で弾きピンチを救う。
7分、吉村が中盤でボールを奪われると、横浜・佐藤これを持ち込んでDFをかわしてシュートしようとするが、これはクロスバーの上に。横浜の高い位置での積極的なプレスが目立ち、なかなか思うように攻め上がることが出来ないこの時間帯だ。
8分、右サイドに出たボールに中村が上がっていったが、ドゥトラに阻まれボールを奪われてしまう。
10分、自陣中程やや左の位置での横浜のFK。奥が直接狙ってきたがこれは大きく外れる。
11分、自陣で吉村が相手ボールをカット、直接持ち上がると、左に上がってきた滝澤にサイドチェンジ。しかしこれは相手DFに寄せられカットされてしまう。
【失点】
12分、ゴール前での混戦で横浜・久保の動きにDF陣が降られる形となったところを、安永に押し込まれ失点を許してしまう。課題といわれていた守備の穴を早速狙われた形での失点と言える。
16分、右の海本からのDFの裏へのボールに中村が抜け出し、中へ放り込もうとしたが、これはDFに止められてしまう。こぼれたボールを再度拾ってヴァスティッチに渡すと、これを中に入れていったが、これも横浜のDFに弾かれてしまう。
18分、滝澤が下がっていたヴァスティッチからのパスに左を駆け上がるも、相手DFに詰められ、パスの出しどころに悩むうちに、ボールを奪われてしまう。
20分、自陣でボールを回され、最後左に流れたボールをゴール前に放り込むと、横浜・佐藤がこれに詰めてくるが、ここはDFがしっかりとついて体をあわせ、ヘディングのボールはクロスバーを越えてゆく。相変わらず横浜のボールへの出だしがよく、名古屋はなかなか相手陣内でボールを回すことが出来ず、横浜にボールを支配される場面が目立っている。
23分、相手陣内深く左の位置でのFK。藤本の入れたボールは一旦は弾かれるものの、こぼれ球をダイレクトで海本が入れてゆくと、古賀がこれにGKと競り合う。しかし、ヘディングシュートはクロスバーを越えてしまう。
24分、左サイドでボールを持った横浜・安永がドリブルからそのまま左足で打ってきたが、これはゴールを越えてゆく。
26分、右サイドで藤本がウェズレイとのワンツーで抜け出そうとしたが、相手DFにヒールでのパスを読まれ奪われてしまう。
28分、右サイドでスローインからのボールを抜け出した藤本が拾って中に放り込んでゆくが、これはDFにカットされてしまう。
29分、右からのCKのチャンス。滝澤が中央へ蹴っていったボールは相手GKが直接キャッチ。
31分、相手陣内でボールを奪ったヴァスティッチがDFの裏に出していくが、ウェズレイにわたる前にDFにカットされてしまう。
【失点】
32分、左からの横浜のCK。ファーサイドへのボールに中澤に飛び込まれ、これをドンピシャリで頭で決められ、何と0−2に。
34分、吉村からのグランウンダーの縦パスをヴァスティッチがワンタッチで流して、前線の藤本に流してゆこうとしたが、これは相手に読まれてしまう。
35分、右サイドで中村がボールを持って前を向くと、DFの裏に抜けようとした藤本にタイミング良くパス。しかし、これはオフサイドの判定。
36分、自陣からの大きく出たクリアボールにウェズレイが抜けだそうとして倒されるが、逆にファウルを受けてしまう。
37分、自陣での海本からのボールをもらった藤本が縦に長いボールを出してゆくが、これはウェズレイが追いつけず。
39分、右サイドでこぼれ球を中村が頭で繋いで藤本へとわたると、中へ早いボールを放り込もうとするが、これは相手DFにカットされてしまう。
40分、横浜・ドゥトラが中にドリブルで上がってくると、佐藤がこれをもらおうと中に右から入り込んでくるが、ここは古賀がこれを読んで大きくクリア。
42分、左サイドでボールを拾われると、またもドゥトラがこれを拾って中に放り込んでくるが、楢崎が辛うじて指で弾くと、最後は滝澤が大きくクリア。
43分、右からの横浜のCK。ファーサイドへのボールはヴァスティッチがクリア。
44分、自陣右深い位置での横浜のFK。セットプレーでの失点があっただけにここは要注意だ。佐藤が放り込んできたボールは楢崎が落ち着いてキャッチ。ここで前半が終了。ゴール前での相手選手へのマークの油断からの失点だけに、後半はセットプレーには要注意してゆきたい。
後 半

3分、横浜ドゥトラの左からの折り返しは、ゴール前でDFが相手選手を押さえ、シュートをさせず。
7分、横浜・安永のこぼれ球のシュートはゴール前でのファウルで無得点に。
10分、名古屋2人目交代:中村→岡山
【失点】
11分横浜の左からのCK。今度はニアへのボールに那須が飛び込みこれを見事決め、ついに3失点を喫してしまう。

13分、相手陣内左でボールをもらってヴァスティッチが中に持ってゆき、右から飛び込む原へと出そうとしたが、これはうまく繋がらず、辛うじてボールを拾った原も相手DFに寄せられる内にボールを奪われてしまう。
16分、ゴール前へのボールに横浜・久保がボレーを試みようと飛び込んでくるが、これは古賀が体を張ってこれを阻止。
17分、藤本がこぼれ球を中に入れようとしたところを相手にカットされると、右に流れたボールを横浜・佐藤が外から放り込んでゆく。しかし、これは長すぎてしまう。
19分、横浜2人目交代:遠藤→大橋
名古屋は相変わらず横浜の中盤のチェックの網をかいくぐることが出来ず、ボールを支配することが出来ずにずるずるときてしまっている。なんとか一矢報いたいところだ。

20分、ウェズレイが相手陣内でパスを受けるものの、相手DFの早い詰めに合いボールをトラップする前に倒されてしまい、ボールを奪われてしまう。
23分、吉村からのボールに相手ペナルティすぐ外でウェズレイが入ってゆこうとして倒され、チャンスを作る。このFKをウェズレイが自ら狙って蹴ってゆくが壁に当たってしまいCKに。右から藤本が蹴っていったが簡単にクリアされてしまう。逆にクリアボールを拾った横浜がカウンターに出るが、DFの裏にボールが出た時点でオフサイドで救われる。
25分、名古屋3人目交代:酒井→渡辺
26分、相手陣内左に藤本が上がってゆくが、フォローの選手が来る前に囲まれてしまい、ボールを奪われてしまう。
28分、右から横浜・安永のボールがゴール前に上がると、久保が頭で合わせようと飛び込んでくるが、ボールは大きく流れ、反対サイドに。

29分、相手陣内右で原がボールをもらうが横浜の早い詰めに、自分のプレーをすることが出来ず、ボールを奪われてしまう。
30分、横浜3人目交代:佐藤(由)→佐藤(一)
31分、藤本が上がっていったところで倒され、深い位置でのFKを得る。自ら蹴ってゆくと、ニアのヴァスティッチに合わせようとしたが、これはDFに頭でカットされてしまう。
33分、横浜の右深い位置でのFK。ゴール前へのボールは辛うじてクリア。
36分、横浜3・4人目交代:三上→金子、安永→北野
37分、名古屋4人目交代:海本→富永
38分、相手陣内右よりライン際でのFK。藤本がこれを早いボールを入れてゆくも、ニアで待っていたヴァスティッチが受ける前にクリアされてしまう。
39分、横浜のカウンター。変わって入っていた北野がドリブルで持ち上がってくるが、ここはDFが戻ってきて寄せ、なんとかクリアすることが出来た。
41分、横浜・中澤が左から上がってきて、DFをかわしてグラウンダーを折り返してくるが、これは楢崎が直接キャッチ。
42分、相手ゴール前のボールを左に流れたウェズレイが拾って、左足でシュートに行くが、これは体制が悪く、ボールはゴールの上に外れる。
43分、藤本が右足でシュートを打ってゆくも、これは枠を捕らえることはできず。ロスタイム、ヴァスティッチがゴール前でボールを回し、最後これを中央から走ってきた藤本にパス。右足で蹴ったシュートは右隅を狙って飛んだものの、相手GKの好セーブに合い、残念ながら得点にすることは出来ず。そしてここで試合終了の笛が。課題の残る試合内容と言えるだけに、今後開幕までには大きな修正が必要のようだ。ベルデニック監督の手腕に期待しよう。最後まで応援ありがとうございました。