第82回天皇杯全日本サッカー選手権大会準々決勝:vs京都パープルサンガ

前半の試合の流れ

〜前半15分

試合開始直前になって底冷えがするようになってきた豊田スタジアム。しかし、グランパスのサポータ達は、これからピッチ上で始まる熱い戦いが待ちきれないのか、既にヒートアップ状態だ。彼らの声援が豊田スタジアムの屋根にこだまして大きく響き渡る。今日は、こんな彼らのためにも絶対勝って欲しい。

試合は、左から右に攻め上がるグランパスに対し、右から攻め上がる京都のキックオフで前半開始。

1分、ウェズレイがボールを持つと、DFの裏にヴァスティッチを走らそうと出してゆくが相手DFに体で弾かれてしまう。
2分、自陣中程真ん中寄りでの京都のFK。鈴木が左足で蹴ってきたボールは壁に当たる。
3分、左サイドのスペースに出たボールに滝澤が上がると、相手DFに寄せられながらも中に折り返してゆくが、詰めた酒井の左足のシュートはポストの左に外れる。
4分、京都の右からのCK。鈴木の入れてきたボールはDFが頭で弾き返す。
5分、岡山が右から上がっていってマイナスのクロスをグラウンダーで入れると、ヴァスティッチが詰めて右足でシュートに行くが、これはポストの右に外れてしまう。ここまでは名古屋が落ち着いて主導権を握っていると言っていいだろう。
6分、右からの京都・朴の折り返しのボールを松井がゴールに背を向けながらオーバーヘッド。しかし、これは当たりが悪く、ゴールラインを割る。
7分、自陣入ってすぐ左の位置での京都のFK。角田がゴール前に蹴ってくるが、ここもDFが落ち着いてこれをカット。
8分、右からの京都・朴のグラウンダーにゴール前で松井・森部が詰めるが、DF陣がしっかりとこれをマークし、シュートには行かせなかった。
9分、楢崎の長いフィードのボールをヴァスティッチが頭で落とすと、これにウェズレイが走ってゆくが、ここは相手DFに挟まれ思うようにボールをコントロールできず、相手DFにボールを取られてしまう。
10分、自陣中程左の位置での京都のFK。冨田が入れてこようとするが、手前の選手が頭で難なく弾き返す。

12分、ウェズレイへのパスをカットされると、正面から左に開いていた京都・松井の前にパスを出してくるが、これは長すぎてゴールラインを割る。
14分、右サイドにウェズレイがドリブルで抜け出し中に折り返すが、これが左に流れてしまう。これを拾った滝澤が折り返ししようとしたがCKになってしまう。左からの中村の入れていったCKのボールはクリアされてしまう。

〜前半30分

ここまではどちらも決定的な場面はほとんどなく、がっぷり四つに組んだ戦いといえる。
どちらもボールをもつと、激しくプレッシャーをかけに行き、ボールを奪い取ろうとするが、なかなか捕まえきれず、ほとんどボールが止まることがない。

17分、左サイド相手陣内深くで滝澤が倒され良い位置でFKを得る。これを中村がゴール前に蹴り込んでゆくが、ボールは相手GKのもとへいってしまう。
19分、右サイドを上がっていった岡山が縦のスペースにウェズレイ・中村を走らせるが、これはボールが長すぎてしまう。

20分、右サイドのウェズレイから酒井へのボールは前にコースがないと見ていったん戻すと、これに吉村が走り込んでシュートを狙うが、これはやや精度を欠きクロスバーを越えてゆく。
21分、京都が何とかペナルティ内へ侵入しようと中盤でパスを回しながら攻め入ろうとしてくるが、選手達は落ち着いてこれをケア。最後岡山がこれをクリアし、攻撃の糸口をカットする。
23分、自陣入ってすぐ左の位置での京都のFK。角田のゴール前への長いボールは精度を欠き、ゴールを大きく越えてゆく。
25分、右の岡山の前に上がってゆく中村がボールをもらってドリブルでペナルティ内へと入っていこうとするが、これを体を入れられ、前を阻まれてしまい、ボールをラインから出してしまう。
28分、自陣で京都・朴のボールを奪った滝澤がドリブルで上がってゆくと相手DFをかわしてさらに縦に突破を計るが、これは強引すぎ相手にボールを取られてしまう。
29分、京都1人目交代:中払→斉藤
〜前半終了
30分、岡山の中への折り返しをヴァスティッチがスルーで抜け出すと、これをウェズレイが受けてスルーパスを出そうとしたが、抜け出したヴァスティッチに届く前にカットされてしまう。
32分、酒井が自陣から中央を上がってゆくと、最後遠目ながらミドルシュートを強引にはなって行くが、これは相手GKの正面へ。
33分、ウェズレイの遠目からのシュートが相手DFに当たり、滝澤の前にこぼれるが、滝澤が反応すると同時に相手DFもこれに詰め、中に入れようとしたパスのボールをはずしてしまう。
【失点】34分、自陣ゴール前で京都・黒部にボールをもたれ、ペナルティ内でゴール前に折り返すと、ゴール前にフリーで飛び込んだ松井に足で簡単にあわされて、先制を許してしまう。
36分、楢崎からのボールをヴァスティッチが頭で落として、これウェズレイが拾って抜け出そうとしたが、ボールが足に着かず、相手にさらわれてしまう。
38分、相手陣内中程タッチライン際でのFK。中村がゴール遠いサイドにボールを出すと、上がっていた選手が頭で折り返す。相手GKが弾いてこぼれたところを詰めたウェズレイがシュートに行くが、これは詰めていた選手がGKへのチャージでファウルを取られてしまう。
40分、自陣からの長いボールを受けた岡山が相手DFの裏にこれを繋いでゆこうとするが、ウェズレイが抜け出す前に相手DFに阻まれ、ボールをカットされてしまう。
42分、酒井がパスを受けると、中のヴァスティッチに入れてゆく。これを頭で自分の後ろに繋ごうと流していったが、ここは誰も詰めることが出来なかった。
43分、名古屋1人目交代:岡山→藤田
44分、左サイドの滝澤からの早いクロスに何人か走り込んでいったが、京都のDFが早い戻りでこれをカットしてしまう。
ロスタイム1、京都・角田のゴール前への長いクロスに飛び込んでくるが、ここはパナがしっかりとこれをマーク、ヘディングで狙ったシュートは失敗に。
ロスタイム2、自陣中程ほぼ正面の位置での京都のFK。京都・鈴木のゴールを狙ったロングシュートは右のポストの外に外れる。
ロスタイム3、ウェズレイが酒井とのワンツーで抜け出そうとするが、酒井の縦のボールは相手DFに阻まれてしまう。ここで前半が終了。前半開始して、しばらくはボールを持っていた名古屋だったが、なかなか攻撃の糸口が見つからず攻めあぐねているうちに、ワンチャンスをものにした京都に先制されてしまうと言う、あまりいい状況ではなかった前半だ。後半は何とか早い時間帯での同点をまずは目指したい。

後半の試合の流れ

〜後半15分

後半はエンド変わって、右から左に攻め上がる名古屋のボールで再開。

1分、自陣ペナルティ内での京都のボールだったがパナ・古賀がしっかりとこれをマークして、シュートまで行かせなかった。
2分、右サイドで藤田が縦のパスで中村に繋いでゆこうとするが、受けた中村がトラップミスでタッチにボールを出してしまう。
3分、右サイドの藤田からゴール前に良いボールが上がるが、これには誰も詰めきれずこぼれたところを拾った中村がシュートを試みるが、これはシュートコースを消されてしまい、打ち切れなかった。
5分、京都の右からのCK。ショートコーナーのボールを中に入れようとしてきたがここはDFが頭でこのボールを弾き返す。
6分、またも京都の右からのCK。京都・鈴木のボールは楢崎がパンチングで弾き出す。

8分、こぼれ球を京都・朴に拾われると、折り返しを放り込まれるが、ここはパナがしっかりこれをクリアする。
9分、名古屋の右からのCKのチャンス。滝澤が入れていったボールに上がっていたパナが頭でシュートに行くが、これはクロスバーの上に。
10分、ウェズレイが左サイドをドリブルで抜け出そうとして倒され好位置でのFK。中村が早いボールを蹴っていったがこれは低すぎてしまいクリアされてしまう。
13分、左サイドを大森が上がっていって中に折り返してゆくがこれは長すぎてしまう。名古屋2人目交代:中村→原。
15分、相手ゴール前のこぼれ球にパナが詰めていったが、これは相手GKが先にキャッチしてしまう。
〜後半30分

17分、自陣で相手ボールを奪うと吉村が前線のウェズレイに長いパスを試みるが、これは相手DFに読まれカットされてしまう。1点取って優位に立っていることもあってか、京都がじっくりと時間を使いながら攻めはじめ出す。
19分、自陣左サイドを京都・黒部がドリブルで仕掛けてくるが、ここは藤田・古賀がしっかりこれを止める。
21分、自陣中程中央の位置での京都のFK。松井にボールが出るがここはきっちりこれを阻む。

23分、京都・冨田から右サイドのスペースに松井が走り込んでシュートに来るが、これはポストの外に外れる。なかなか中盤でのボールの取り合い続いて攻撃の形が作れない名古屋。何とかこの辺で同点にしてゆきたい。
25分、相手陣内右サイド深い位置で原が倒されたように見えたが、ここは逆にファウルを取られてしまう。
26分、名古屋3人目交代:滝澤→原田
27分、酒井が中央からドリブルで前に上がろうとして倒され、ゴール正面の好位置でFKのチャンスを得る。この場面でウェズレイが流したボールをヴァスティッチがシュートを狙うがこれは相手に当たってしまう。
29分左からのCK。ニアサイドにウェズレイが蹴っていったが上がっていたパナの頭であわせるのが精一杯で、ポストの左に外れてしまう。
〜試合終了

いよいよ試合も残り時間が少なくなってきた。

31分、吉村が右サイドから前線に長いボールをゴール前に入れるが、これは相手GKに直接キャッチされる。
32分、左サイドからのウェズレイのボールにFWに上がっていたパナが受けると、前に落として行く。これをヴァスティッチが右足でシュートに行くが、惜しくもこれは相手GKの正面に。
33分、右サイド深い位置でのスローイン。藤田がロングスローを入れると、これをパナが頭で押し込もうとするが、体勢を崩してしまう。

34分、左から野原だの長いクロスのボールをパナが楔でスペースに落として行くが、誰も詰めることが出来ない。
35分、相手ゴール正面のボールにヴァスティッチが詰めていくが、GKが前を阻みボールが弾んでいたこともあり、シュートに行くことが出来なかった。
38分、相手陣内でボールを受けたウェズレイがパナに長いボールを出すとこれを頭で落とすが、ここは相手DFが先にこれを読んでボールをクリアされてしまう。
39分左からのCKのチャンス。ウェズレイの上げていったボールにパナが詰めてゆくが、あわせたボールは無情にもクロスバーの上に。残り時間僅か、頼むぞ、なんとか同点にしよう!
40分、大森がウェズレイに繋ぐと、これを右にいたヴァスティッチへ渡す。中にボールを放り込もうとするがここも相手DFに弾かれてしまう。
42分、京都2人目交代:朴→熱田
43分、原田の左からの早いクロスに原が飛び込むが僅かに足にあわず、弾いてしまう。
44分、自陣でボールを奪ったウェズレイが前線長いボールを出していったが、パナが相手DFを引っ張ってしまったとしてファウルで相手のボールに。

ロスタイム1、相手陣内中程左よりの位置で原田が倒されFKに。これをゴール前にウェズレイが放り込むと古賀が飛び込んでゆくが、惜しくも相手GKに先にキャッチされてしまう。
ロスタイム2、原が左サイドをドリブルで駆け上がっていって相手ペナルティ内へと進入してゆくが、もう少しのところで相手DFに阻まれ、倒されてボールを奪い返されてしまう。そして、相手GKが長いボールを出したところで審判の終了の笛が鳴り響き、今シーズンの終了を告げる。残念ながら天皇杯は決勝まで駒を進めることは出来ませんでしたが、心残りのない内容の試合を今日は見せてくれました。最後まで応援有り難うございました。