２００２年J1リーグ２ndステージ第15節：「ジュビロ磐田戦」

協力：

前半の試合の流れ

〜前半１５分

チームフラッグを持ったちびっ子たちの入場に引き続いて両チームの選手が入場。

右にエンドを取った磐田に対し、左から右に攻め上がる名古屋。前半は磐田のキックオフで始まる。

開始３０秒、左からドリブルで上がった中村がDFをかわして中に入ってゆこうとしたが、磐田のDFの早い寄せにボールを中に放り込ませてはもらえなかった。
１分、ウェズレイの楔のボールをヴァスティッチがワンタッチでDFの裏に抜け出した中村に出してゆくが、これはヘディングが精一杯で、落としたボールはさらわれてしまう。
２分、ヴァスティッチが軽い切り返しでDFを抜いて前を向くと、ウェズレイに抜け出させようと、DFの裏を狙ったボールを出すが、ウェズレイがこれに反応できず。
３分、磐田・藤田から高原にボールが出ると、これをダイレクトで縦にけり出し中山を走らせてくるが、ここはパナがしっかりこれをケア。ボールを拾わせることはなかった。
【失点】６分、右サイド、磐田・川口に出たボールをクリアできずそのまま持ち込まれると、最後右から中にと折り返され、フリーの高原に右足で決められ早くも失点を許してしまう。いきなり格の違いを見せられた感じだ。
７分、自陣深く右のペナルティ僅か外の危険な位置での磐田のFK。藤田がファーサイドに蹴ってくると、高原が頭で合わせてきたが、ここはDFが体を寄せ、これを決めさせなかった。
９分、バックパスのボールを楢崎が処理をもたつくところに中山がプレッシャーをかけると、慌てて前に出したボールを藤田に拾われるが、藤田が出したボールを受けた中山のハンドで辛うじて救われる。徐々に磐田の寄せがきつくなり押し込まれ気味に鳴り出してきた名古屋。ここは何とか耐え失点を防ぎたいところだ。

１２分、酒井が縦にドリブルで上がってゆくと、右に上がってきた岡山に良いボールを出す。これをゴール前に折り返したが、ヴァスティッチは頭で合わせるのが精一杯だった。
１３分、相手陣内深く右寄りの位置でのFKのチャンス。滝澤が入れていったボールに古賀が飛び込んでいったが惜しくも先に相手DFにクリアされてしまう。さらにこぼれ球を拾って前に繋ぐと、最後ウェズレイがDFの裏に出たボールに飛び出して右足でシュートを試みるが、その前にオフサイドに。
〜前半３０分

１５分、磐田がゴール前で怒濤の攻め込みを見せるが、パナを中心としたDF陣が踏ん張りここは何とかクリアに逃れる。
１７分。磐田・福西からの自陣からのボールを受けた高原が左サイドのスペースにジヴコヴィッチを走らせるが、これはボールが長すぎ、タッチラインを割る。
１８分、左サイドをボールを持ったウェズレイが上がって、ヒールで上がってきた滝澤にパスを繋ぐと、これをファーサイドで待っていったヴァスティッチにあげていったが僅かにボールが長く、伸ばした足には届かなかった。う〜ん、残念。相変わらず磐田の寄せが早く、前線でウェズレイや中村、ヴァスティッチ等がボールを持った瞬間に２人３人と寄せてきて、プレーをさせてくれない状況が続いている。
２１分、相手陣内深くでもらったFKを早いリスタートで繋いでボールを回すと、最後、右で受けたヴァスティッチがペナルティの外だったがそのままシュートにゆく。しかし、惜しくもクロスバーの上にボールは行ってしまう。
２３分、磐田・大岩が左から上がっていって縦に長いパスを出すと、これにジヴコヴィッチが上がってきたが、これは詰めたDFがCKに逃れる。

【失点】２４分、磐田の左からのCKに飛び込んだ福西に決められてしまい、追加点を奪われてしまう。
２６分、相手DFの裏に飛び出した酒井に中村から縦パスが出るが、ラインギリギリで拾ったボールは折り返すのが精一杯で正確さを欠き、簡単にクリアされてしまう。
２８分、自陣から出した酒井のDFの裏への縦パスはコースが悪く、相手GKに直接渡ってしまう。
２９分、左サイドを滝澤が上がってゆこうとしたが、ここでも早い詰めにボールを見失ってしまう。
〜前半終了
３０分、相手陣内深く左よりの位置でセットプレーのチャンスをもらうと、中村がファーサイドに上がったパナの頭を狙って蹴っていったがクリアされてしまう。
３１分、右からのCKのチャンス。滝澤のゴール前に上げたボールは、相手GKにパンチングで弾かれてしまう。
３２分、相手陣内右サイド深い位置でのスローインをもらおうとウェズレイがスペースに走ってゆくが、ボールをトラップミスしてしまい、ゴールラインから出してしまう。
３３分、縦に出た長いボールを拾ったヴァスティッチが相手DFを引き寄せて出来たスペースに走り込んだ滝澤にパス。チャンスになりかけるが、これはその前にボールが外に出たと言うことで、相手スローインに。
３６分、右サイドをパスを繋がれ、磐田・河村がDFの裏に出たボールに最後上がっていって、折り返されそうになるが、滝澤が何とか体を張ってこれを阻止する。なかなか得点チャンスを作れないグランパス。前線で待つFWへのDFからのボールも、磐田の早い寄せに思うように受けることが出来ず、相手ボールになってしまう場面ばかりが続いているこの時間帯だ。そしていらだちからファウルをしてしまう場面が目立ち始める。ここは落ち着いて、ゲームを作り直して欲しいところだ。
４２分、酒井のドリブルから攻撃に転じると、右からオーバーラップしていった大森にボールが繋がり、これを中に上げていったが、相手DFの頭に弾かれてしまった。

ロスタイム１、ウェズレイが相手陣内中央で倒されFKのチャンスを得る。この場面で抑えの効いたシュートをヴァスティッチが蹴っていったが、惜しくも相手GKに弾かれてしまった。
ロスタイム２、CKのボールを一旦はクリアされるが、こぼれ球を拾ったパナが左足で無理な体勢ながらシュートを試みるも、ボールは無情にもクロスバーを大きく越えていってしまう。そして、ここで前半が終了。磐田強し。やはり王者の貫禄というか、ほとんどミスらしいミスも見せず、グランパスに攻撃のチャンスを作らせてくれなかった前半といえよう。後半は改めて戦術の建て直しが必要だろう。

後半の試合の流れ

〜後半１５分

前半は、磐田にまさに力の差を見せつけられた感があっただけに、後半は奮起を期待したい。

エンド変わって右から左に攻め上がる名古屋のボールで後半が開始。
名古屋１人目交代：山口素→原
１分、相手陣内へドリブルで上がっていった中村が、中へ流れて、ヴァスティッチとのワンツーでさらに切れ込んでゆこうとするが、シュートコースを探すうちに磐田のDF陣に詰められ、そのまま何も出来ず、ボールを奪われてしまう。
２分、自陣右深い位置での磐田のFK。藤田がセットしたボールをジヴコヴィッチが左足で蹴ってくるが、これはDFが頭で何とかクリアする。
３分、磐田・高原にボールをインターセプトされ、これを前に走る中山に繋がれるが、パナが体を寄せて前に行くのを阻止し、何とかボールを奪い返す。
５分、自陣でボールを回されると、最後ペナルティ内で張っていた中山に渡ったところで、彼が倒れてPKを誘うが、ここは審判がよく見ておりマイボールに。
６分、中村が相手陣内で中央から右に流れながら、相手DFの隙を狙って、右足でシュートに行くが、僅かに左に流れてしまい、枠を捕らえることは出来なかった。開始からここまでは名古屋のリズム出来ているだけに、この辺で得点が欲しいところだ。
８分、右サイドを上がってきた磐田・河村が中へと折り返してくるが、このボールは流れて反対サイドに大きく外れ、これを大森が詰めていたジヴコヴィッチをしっかりガードしながらファウルをもらい、味方ボールにする。
１０分、酒井、中村と繋いで左サイドの前に出来たスペースに長いボールを中村が出していったが、これには滝澤が反応できず、そのまま相手ボールに。
１１分、磐田の右からのCK。ジヴコヴィッチの蹴ったボールは楢崎がダイレクトでキャッチ。
１３分、左サイドを岡山が抜かれると、ジヴコヴィッチが左からゴール前に折り返しを試みるが、これは長すぎて詰めていた高原の上を通り越してゆく。
１４分、左からのCKのチャンス。中村が低く早いボールを入れてゆくが、詰めていた選手の頭で当てるのが精一杯で、浮いたボールは相手GKに取られてしまう。
１５分、原が相手ペナルティ内で踏ん張り左からのCKを得る。中村のファーサイドのボールを上がっていたパナが中に折り返すが、磐田DFに掻き出されてしまった。
〜後半３０分

１７分、磐田１人目交代：高原→西
１８分、相手陣内でのFK。ヴァスティッチが蹴ったボールを一旦は弾かれるが、浮いたボールをウェズレイが競り合いながらオーバーヘッドシュートを蹴ってゆくが、これはボールが大きく浮いてしまい、枠を捕らえるまでは行かなかった。
【得点】２０分、ウェズレイが相手ペナルティ内で右サイドから来たボールを頭で押し込み、待望の得点を得る。ピチブ〜、ナイス！
【得点】２１分、中央から出たボールをウェズレイが左に流れて縦に上がると、左サイドから中にシュート気味のボールを強引に蹴ってゆくと、このボールを詰めていたヴァスティッチがヒールでコースを変え枠に。これには相手GKがまったく反応できず、見事追加点となる。立て続けの得点で名古屋が試合を振り出しに戻す。こうなったら、絶対勝ちに行こう！がんばれ名古屋！！
２５分、磐田・ジヴコヴィッチが左サイドを攻め上がろうと仕掛けてくるが、岡山が落ち着いてこれをクリアする。
２６分、自陣からのクリアボールを前線で受けたヴァスティッチが左のスペースにこれを流してゆくが、これは読みが悪かったのか、誰もとりに行くことが出来ず、相手ボールになってしまう。

２７分、自陣ペナルティ内で中山がフリーでボールを持つと、楢崎と１対１の絶体絶命のピンチとなるが、楢崎が驚異的な反応でこれを足で弾き、追加点を奪わせなかった。同点としたことで名古屋の選手が抜群に動き出しが良くなってきた。この調子で最後まで言って欲しいと願うばかりだ。
３０分、自陣右深い位置での磐田のFK。藤田が流したボールをジヴコヴィッチが左足で強烈なシュートを放ってきたが楢崎がこれをキャッチする。
〜後半終了

３１分、またもやゴール前での磐田の怒濤の攻め。パナが体を張ってこれを必至に阻止。最後、かわされたボールを左サイドからシュートされるが、ここでも楢崎がファインプレーを見せこれを弾く。いいぞ、いいぞ！
３２分、名古屋２人目交代：酒井→山口慶
３４分、磐田がまたもやゴール前に攻め込んでくると、最後、楢崎が振りきられて空いたコースに来たボールを戻っていた大森が頭でクリアし、ゴールを守る。
３５分、名古屋３人目交代：滝澤→原田。磐田の左からのCK。藤田の入れてきたボールをゴール前に落とされると、、詰めていた中山の足下に落ちるが、これをシュートされる前に先にDFが反応しボールを何とかクリアする。
３７分、左サイドで岡山がジヴコヴィッチとのマッチアップから振り切られそうになるが、何とか再度戻ってこれを何とか阻止する。
３８分、相手陣内からでた縦パスに反応した磐田・中山が一気にドリブルで上がってきてGKと１対１のピンチになるが、全速力で戻ってきた古賀が体を中に入れ、これをしっかり押さえきり、ボールを奪い返す。
４０分、磐田陣内に出たボールにウェズレイが走りこれを拾うと、相手DFを引きずりながらも相手ペナルティ内に持ち込むが、シュートしようとした瞬間にボールを弾き出されてしまい、残念ながらチャンスをつぶされてしまった。
緊迫した内容で試合が進む中、刻々と時間が経過してゆくが、久しぶりの好試合に名古屋のサポータは応援も忘れて選手のプレーに魅了され一喜一憂しているこの時間帯だ。このときに何とか塚点を奪って磐田を突き放して欲しいところだ。
４３分、ウェズレイが右サイドから遠い位置だったがシュートに行く。しかし、これは相手GK正面だった。
４４分、パナが自陣ペナルティ内で磐田・川口を倒してしまい、痛恨のPKを磐田に与えてしまう。
ロスタイム１、磐田２人目交代：鈴木→山西。
【失点】ロスタイム２、磐田・中山が落ち着いてゴール左に蹴り込み、PKを見事決めてしまう。う〜んなんて事だ。

ロスタイム３、楢崎からの長いフィードにパナがこれを相手DFの間に落として、ウェズレイが抜け出そうとするが、磐田のDFに前を阻まれてしまう。
ロスタイム４、相手陣内での浮き球をパナが頭で前に繋ぐと、これにウェズレイが反応してゆくが、先に飛び出した相手GKに奪われてしまう。
そして、ここでシーズン終了を告げる試合終了の笛が豊田スタジアムに鳴り響く。同点し、後半途中からは名古屋のペースで試合を進めてきたが、最後、磐田の攻撃力の前に屈したといえる、結果の試合だった。しかし、後半のがんばりには誰も文句は言わないはず。今日のような試合をこれからも見せてくれれば、念願はいつか果たされるはずだろう。本当に最後まで応援有り難うございました。