２００２年J1リーグ２ndステージ第４節：「ヴィッセル神戸戦」

前半の試合の流れ

〜前半１５分

水曜日の夜の試合と言うこともあり、少々寂しいスタンドの状況だが、ピッチ上ではまもなく熱い戦いが繰り広がられるはずだ。
左にエンドを取った神戸に対し、右から左に攻め上がるグランパス。試合は神戸のキックオフではじまる。
早速、神戸・オゼアスが左サイドのボールに上がってくるが、ここはパナ、古賀がマークにしっかりとつき、ミスを誘う。
２分、右サイド、神戸のスローインのボールを持ったオゼアスだったが、これも折り返しのボールはマークがしっかりとしていたためゴールラインを割る。
３分、中央で浮いた球を原が拾うと、左に上がった滝澤にはたく。これをゴール前に折り返してゆくが、相手GKが弾いてしまい、上がってきた岡山の前を抜けてしまう。
５分、神戸・播戸がこぼれ球を拾って左足で遠目から打ってくるが、これは大きく外れる。
７分、左にできたスペースに出たボールを拾った神戸・平野が上がってこようとするが、ここは岡山がスライディングでボールをクリア。
９分、楢崎からのフィードのボールを受け、ウェズレイが抜け出そうとしたが、相手選手を倒したとして、ここはファウルをとられてしまった。
１０分、古賀のゴール前に出したボールに原が飛び出してゆくが、これは神戸のDFに弾かれてしまい、触れることはできなかった。
ここまではグランパスは相手の出方を見てか、思った程積極的には上がっていってはいない。神戸の攻め上がりを、高い位置からプレッシャーで押さえ込む状況が続いている。
１３分、神戸の左からのCK。アリソンが入れてくるが、単純なボールは楢崎があっさりとキャッチ。
１５分、名古屋の左からのCK。中村が遠いサイドのパナを狙って蹴っていったが、飛び出した相手GKがパンチングではじき飛ばしてしまう。
〜前半３０分
１６分、右サイドはいった位置で中村がボールを持つとDFの裏にウェズレイを走らそうとさせてパスを出すが、これはウェズレイがDFに阻まれ、抜け出すことができなかった。
グランパスはトップにヴァスティッチのような楔になる選手が今日は居ないため、相手陣内に入ってからの組み立てがいまいち出来ていないようだ。そのためかなかなか最後まで良い形が作れていない。両サイドも縦への上がりは今のところほとんど見せていない。ウェズレイも思った程の動きを見せていない。
１９分、神戸・播戸が左サイドからドリブルで上がってきてゴール前に入れてくるが、これも楢崎がしっかりキャッチする。
２１分、中央に切れ込んできて、神戸・藪田がDFの裏のボールに飛び出してくるが、ここは高いDFラインのおかげでオフサイドに。
２２分、神戸・三浦（泰）がワンツーで抜け出してくるが、ここはDFがしっかりと体で止め、これを阻む。
２４分、相手陣内で原、滝澤とわたったボールを山口が最後縦に抜ける原に出してゆくが、これは相手DFの足で止められてしまった。
２５分、相手陣内中程右の位置でのファウルでセットプレーのチャンスを得る。中村がファーサイドに上がっていたパナを狙うが、ここは神戸DFも分かっていたようで、体を寄せてこれを決めさせてくれなかった。
２６分、自陣中程ほぼ正面の位置での神戸のFK。アリソンが直接蹴ってくると、楢崎がパンチングでは止める。こぼれたボールに詰められる前にパナが大きくクリアする。
２８分、自陣深く右よりの位置で神戸にFKを与えてしまう。平野がこれを直接狙ってきたが壁に当ててしまった。
〜前半終了
３０分、左から神戸・平野がゴール前に早いボールを放り込んでくるが、これを読んだ古賀が足で大きくはじき出す。
３１分、自陣左より中程の位置での神戸のFK。アリソンが右足で直接狙って蹴ってきたが、ボールは大きくクロスバーの上に。
３３分、神戸の左からのCK。今度もアリソンがゴール前に入れてくるが、ニアの選手が合わせられず、ポトリとゴール前に落ちたボールは楢崎ががっちりキャッチ。
３６分、右サイドを上がってきた神戸・オゼアスの間に抜けたボールは大森がきっちりとフォローにゆき、これを決めさせることはなかった。
３８分、中村が酒井に当てたボールでDFの裏に抜け出そうとするが、これは相手DFに体を押さえられ、思うように抜け出せず、ボールを奪われてしまう。
３９分、中村が相手陣内ボールを貰うと、遠目だったが、振り向きざま左足でシュートに。しかし、コントロールされていなかったボールは右のポストの外に大きく外れてしまう。
【失点】４１分、自陣右よりの中程の位置での神戸のセットプレー。アリソンがゴール前に上げてゆくと、競り合いから頭一つ抜け出した神戸・オゼアスが、頭でこれを合わせると、ボールは楢崎の指先を抜けゴール右隅に。なんと、神戸に先制を許してしまう。
４３分、先ほどと同じような位置での神戸のセットプレーの場面。またもアリソンがゴール前に、今度は、キーパーよりの位置に低いボールを入れてくる、ここでもオゼアスが頭を出してくるが、ここは古賀がマークについていたため、決められることはなかった。
ロスタイム１、神戸のカウンターの攻撃。左サイドを駆け上がってきたオゼアスにパスが出るが、ここは戻ってきた岡山がスライディングでこれをはじき出す。先制して神戸が動きが良くなってきた。ここは、これ以上の失点を許したくない、何とか凌ぎたいところだ。
ロスタイム２、パナからの縦へのボールはウェズレイが欲しがっていた場所には上手く出ず、ボールを相手に簡単に取られてしまう。そして、このまま前半が終了。ウェズレイに良いボールがほとんどは行っていないだけに、後半は、もう少し立て直しが必要だろう。
後半を期待したい。
〜後半１５分
よもやのセットプレーからの失点で前半を折り返したグランパスエイト。攻撃の糸口がほとんど見えなかっただけに、後半は早い時点での同点、そして逆転を目指すためにも、一工夫必要だろう。

後半はエンド変わって、左から右に攻め上がるグランパスのボールで再開。
開始早々、岡山が左足でDFの裏に長いボールを出してゆくと、これに原が走り込むが、ボールは長すぎてしまい、そのままラインの外へ。
１分、左サイドでボールを持ったウェズレイがドリブルで抜け出そうとしたが、DFに止められてしまう。
２分、左サイドに抜けたボールを滝澤が折り返すが、大きく浮いてしまいそのまま相手GKがキャッチ。
３分、神戸・播戸がドリブルで縦への突破を図るが、ここは古賀・大森がしっかりと詰め、ボールを奪う。
５分、中央から酒井がウェズレイに当てて抜け出そうとしたが、このボールは相手DFに読まれ、奪われてしまう。
７分、パナが酒井からのバックパスのボールを大きく出そうとしたところを、神戸・オゼアスに止められ、抜け出されそうになるが、ファウルでこれを何とか止める。ヒヤリとさせる場面だ。
１０分、中盤でボールを貰ったウェズレイだったが、縦に抜け出すことが出来ないため右サイドのスペースに岡山を走らせようと出してゆくが、これはボールが長すぎてしまった。
１１分、パナが縦に出したボールがウェズレイが追いつく前に相手GKがクリアに飛び出す。しかし、クリアが小さくなり、これを拾った中村が直接ゴールを狙って、ミドルシュートを蹴るが、戻った神戸・土屋がクリアしてしまう。
１３分、名古屋１人目交代：原→片桐
１４分、ウェズレイが縦に走ると、これに良い形でボールが出てくる。ウェズレイはそのまま切れ込んで中に入っていって右足でシュートを試みようとしたが、その前に神戸のDFにボールをさらわれてしまった。
〜後半３０分
１６分、自陣左で岡山との競り合いからのボールを拾った神戸・平野が、そのまま上がってきて左足で上げてくるが、これは精度が無く、楢崎がキャッチ。
１７分、相手陣内左深い位置で片桐がファウルを貰うと、良い位置でのFKを得る。中村が右足で蹴ったボールは壁に当たってしまう。
１８分、右サイドで粘った岡山がゴール前にマイナス気味のボールを入れると、片桐がワンタッチして流れたボールは、誰もいないところに。やっと攻撃に火がついてきた感のあるグランパス。ここで何とか同点にしたいところだ。
１９分、相手陣内中程左よりの位置でのFK。上がってきたパナの頭を狙って蹴っていくが、合わせたボールはクロスバーの上に。
２０分、相手陣内中程ゴール正面の位置でのFK。ウェズレイが直接狙っていったが、ネットを揺らしたかに見えたボールは、クロスバーの上に外れ、ネットの上を揺らすに終わる。片桐が入ったことで選手達の動きが良くなってきたように思われるが、相変わらず攻撃につなぐ形が作れない状況が続いている。左右の前のスペースに出す大きなパスも精度が悪く、ほとんど追いつく前にタッチを割ってしまっている。ここは落ち着いて、組み立て直すが必要だろう。
２５分、神戸１人目交代：播戸→城
【失点】２６分、右サイドで神戸・城に粘られ、抜かれると、最後、ゴール前に出したクロスのボールを、待っていたアリソンに右足できっちりきめられてしまった。
２７分、名古屋２人目交代：岡山→海本。左からのCK。中村の蹴ったボールは簡単に相手にクリアされてしまう。
２８分、縦のボールに飛び出したウェズレイが相手ペナルティ内で倒されるが、これはファウルは認められず、更に、ゴール正面にこぼれたボールは誰も詰めることが出来ず、最後相手DFに掻き出されてしまった。
２９分、ウェズレイが相手GKと１対１になるが、シュートのボールはGKに阻まれ決めることが出来なかった。
〜後半終了

３２分、上がってきた海本からのゴール前のボールを貰ったウェズレイが、右足でシュートにゆくが、前をDFに塞がれてしまい、シュートは大きく外れてしまう。
３３分、先ほどの失点の時と同じように右サイドを、神戸・菅原に破られそうになるが、今度は山口（素）がしっかりと、これを止める。
３４分、相手陣内深く右の位置で片桐が酒井とのワンツーで抜けようとするが阻まれてしまう。
３５分、名古屋３人目交代：滝澤→平岡（直）。グランパスの選手は先日の市原戦が嘘のように、神戸の攻撃を怖がってかなかなか攻め上がりを見せることが出来ず、攻め込んでもボールを持った選手へのフォローが少なく、攻撃がすぐに潰されてしまっている。
３８分、相手陣内深く右より、ペナルティすぐ外でのFK。ウェズレイがファーに上がっていたパナに合わせて蹴ってゆくと、これを地面に叩きつけるシュートを放つが、相手GKの好セーブに止められてしまうという、不運に見舞われてしまう。
４０分、自陣左深い位置での神戸のFK。アリソンがゴール前に早いボールをいれてくる。しかし、これは飛び込んだオゼアスには合わなかったが、危ない場面だった。
４２分、善戦に上がっていたパナにボールが出ると、これを前に落としたところで、相手DFのファウルを貰う。中村がDFの裏に狙って蹴ってゆくと、抜け出したウェズレイが倒されるがファウルにはならず、このチャンスをものにすることは出来なかった。
ロスタイム１、楢崎が前線に長いボールをけり出してゆくが、パナが頭でボールを前に落としたが長すぎてしまった。
ロスタイム２、左サイドでボールを持って上がった平岡がファーサイドの海本に上げてゆくが、頭で合わせたシュートのボールはゴールネットを揺らすことは出来ず、ポスト左に外れてしまった。そして、約３分のロスタイムの後、主審の試合終了の笛が、神戸ユニバーに鳴り響く。結局なすすべ無く、神戸に完敗を喫してしまった。最後まで応援有り難うございました。