2002年J1リーグ1stステージ第11節:「サンフレッチェ広島戦」

前半の試合の流れ

〜前半15分
左にエンドを取った広島に対し、右から左に攻め上がる、今日は白いアウェイのユニフォームで望むグランパスエイト。グランパスのキックオフで試合開始。

開始から広島・藤本、久保、大木が細かく動いてチャンスを作ろうとしてくるが、DF陣は落ち着いてマークを離さない。
2分、中谷が左から前線にボールを入れてゆくが、これは長すぎてしまい相手GKが直接キャッチ。
4分、広島・藤本の右からのクロスは大森が頭でクリアに逃れる。左からのCKは1本目はニアのボールだったがこれもクリア。続くCKも山口が足で弾き出す。
両チームとも暑さからか大きな展開を迎えることなく前半が過ぎてゆく。
7分、広島・藤本がたてにパスを出すと、これに久保が反応。前を向いたところで左足でシュートまで持ってくるが、ここは詰めた古賀が正面で弾き返す。

〜前半30分
16分、ウェズレイが中谷とのパス交換から抜け出してゆこうとしたが、これは相手DFに阻まれてしまう。
19分、ヴァスティッチがウェズレイからのボールに抜け出しペナルティエリア内に入っていったところで倒されるが、これはファウルは取ってもらえなかった。
25分、ウェズレイが相手陣内右中程の位置で倒されセットプレーのチャンス。ここでゴール前に上がっていたパナの頭を狙って蹴ってゆくと、ヘディングシュートのボールはクロスバーに嫌われてしまい、枠の中には行かなかった。
28分、広島・久保が縦のボールに抜け出すと楢崎と1対1になるが、ここは飛び出した楢崎がボールを先にキャッチ。
29分、ウェズレイが左に上がってゆくと反対サイドのヴァスティッチにボールを蹴ってゆくが、これは流れてしまい、ヴァスティッチは頭で当てるのが精一杯だった。
〜前半終了
30分過ぎから両チームの選手とも暑さからか、疲れからか動きが落ちてきたようだ。ここは、失点しないよう慎重にいきたいところだ。FWの二人も明らかに疲れているようで、ボールへの反応が遅れ気味だ。
33分、左サイドを抜け出した広島・服部が折り返すと、久保がこれを受けるもトラップが大きくなり、一度戻すと、後ろから来た藤本が左足でシュート。しかしこれはポストの外に流れていってしまった。
35分、自陣ペナルティエリア内での広島の攻めが続くがDF陣は落ち着いて、これを凌ぐ。こぼれ球を詰めた広島・森崎のゴール前のボールも大きく流れ楢崎がこれをキャッチする。
38分、広島の右からのゴール前のボールがこぼれたところに詰めた藤本だったが、蹴ったボールは大きく枠の外へ。
39分、右サイドをドリブルで上がってきた広島・大木が強引にパナをかわして攻め入ってくると、ゴール前に折り返しを上げてきたが、ここも何とか守備に回っていた岡山が足で大きくクリア。
40分、自陣左ペナルティの外5mほどの位置での広島のセットプレー。位置的にはゴール左の狙いやすい角度だったのか、藤本が直接蹴ってくる。しかし、ボールは楢崎が正面で難なくキャッチ。前半は運動量に勝る広島に攻め入られる場面がほとんどだが、何とかこのまま失点することなく前半を終えたいところ。後半に入れば相手も疲れがたまってくるはずなのでチャンスは作れるはず。
44分、中谷の縦のボールに中村が左から上がってゆくと、反対サイドのウェズレイを狙って上げていったが、これはDFに頭でカットされてしまった。
ロスタイム1、ヴァスティッチが相手ゴール正面の位置でウェズレイからのボールに抜け出すと、相手GKと1対1に。右足で強烈なシュートを蹴っていったが、相手GKの好セーブに合いボールを止められてしまった。そしてここで前半終了の笛が。
暑さもあってか、グランパスの選手は前半途中からは守備に時間を割くことがほとんど。明らかにカウンター狙いでの展開だったが、最後のヴァスティッチのシュートが決められなかったのがちょっと残念。後半は、早めの時間帯での得点で優位に立って、試合を有利に進めていきたいところだ。

後半の試合の流れ

〜後半15分
前半は広島の良いところばかりが目立っていたが、何とか凌ぎきったグランパスエイト。後半もこの調子で落ち着いた守備で望んでいって欲しい。
1分、ウェズレイが相手陣内で後ろ向きでボールをもらうと左足で左サイド上がってゆく中谷の前のスペースにボールを出すがこれは長すぎてしまいタッチを割ってしまう。
2分、岡山が正面からペナルティ内へ攻め入ろうとしたが、ここは相手DFが人数で勝りボールを奪われてしまう。
3分、左サイドからドリブルで上がっていったウェズレイがそのまま中に切れ込んでシュートに行くが、これは体勢を崩しボールは枠を捕らえることはできなかった。
5分、中谷が左から相手DFをかわして攻め入ると、最後ゴール前にマイナスのボールを入れてゆくも、詰める選手が無く、広島DFにクリアされてしまった。
8分、広島の右からのCK。ショートコーナーから松下がゴール前に上げてくるが、パナが頭で競り勝ちクリアする。こぼれたボールも最後しっかりと先に詰め、大きくクリアしこのピンチを逃れる。
10分、岡山が中にドリブルではいってゆくと、右のヴァスティッチに流す。これをゴール前のウェズレイに折り返すが、ここは相手DFがこれを読んでボールを奪い返されてしまう。
【得点】12分、酒井からの右に出たボールを岡山が折り返すと、ゴール前にフリーで待っていたウェズレイが頭で合わせてヘディングシュート。一度は相手GKが止めたようにみえたものの、そこにヴァスティッチが詰め、見事先制ゴール!これで理想的な展開に。
14分、広島が右から攻め込むと、ゴール前に早いボールをけり込んでくる。これに久保、森崎が合わせようと飛び込んできたが、どちらも触ることができず、ボールはゴールラインを割る。
〜後半30分
16分、中谷が自陣で相手ボールを奪うと一気にカウンターで攻撃に転じる。ゴール前で中谷のパスを受けたヴァスティッチがヒールで流して、再度中谷がこれに詰め、左足でシュート。しかし、相手GKの好セーブに合いシュートは弾かれてしまう。
18分、自陣右中程の位置での広島のFK。ゴール前に低いボールを蹴ってくると、楢崎が飛び出してパンチングをするが、ボールが浮いてしまい、一瞬ヒヤリとするが、あわてて、広島の選手が飛び込んでくる前になんとかこれをキャッチ。
20分、相手ペナルティ直ぐ外、ゴールほぼ正面の位置でウェズレイが倒され、絶好の位置でのFKを得る。前節の得点で気をよくしているのかウェズレイが直接蹴っていったが、壁に弾かれてしまい、残念ながら決めることはできなかった。
22分、左サイドでウェズレイ、ヴァスティッチがボールをつなぐと最後右サイドのスペースに岡山を走らせるが、これはオフサイドに。
23分、広島2人目交代:大木→茂木、松下→中村
24分、右サイドをドリブルで上がった岡山がそのまま強引にシュートに行くが、これはポスト右に大きく外れてしまった。
25分、代わって入った広島・茂木が中央をドリブルで強引に抜けてこようとするが、パナと大森が連携してこれをしっかり止め、ボールをクリアする。
27分、自陣左サイドで岡山がスライディングで相手を倒してしまいFKを与えてしまう。ファーに長いボールを広島・中村が蹴ってくると、これにトゥーリオが飛び込んできて頭で合わせるが、ボールは辛うじてゴールの右ポストの外のネットを揺らすに終わった。
29分、広島・森崎がドリブルで上がってくると、左から中にDFをかわして攻め入って、シュートまで持ってくるが、このボールは左のポストの外に大きく外れる。
〜後半終了
何とか1点を守りきってここまで来たグランパス。このまま何とか広島の攻撃を凌いで、最後までいってほしい。
31分、相手ゴール正面、ペナルティアークから10m近く離れた位置でのFK。ヴァスティッチが右足で強烈なシュートを直接狙って蹴っていったが、ほんの僅かにボールはクロスバーの上に外れてしまう。広島の選手もさすがに疲れたのか動きが鈍くなってきた。特に中盤の選手の運動量が目立って落ちてきた。
34分、ウェズレイが相手DFのこぼれ球を奪い右の前線のスペースにボールを蹴ってゆくと、これにヴァスティッチが走ってゆくと、ゴールライン近くで岡山が詰めてきたところにボールを戻すが、右足でゴール前に入れたボールは中途半端になり相手に奪い返されてしまう。
36分、上がってきた山口が左の中谷に流すと、これを右から詰めてきた岡山に。頭からとびこんだ岡山に触れる前にボールは相手DFがクリアしてしまう。
37分、右からの中村のCKは、ゴール前に詰めていたパナの頭を狙ったが、ボールは大きく流れてしまい、結局相手にクリアされてしまうことに。
40分、相手ボールを大森が読んでカットすると、前線のウェズレイに。これを中にいたヴァスティッチに渡すとさらに左から来た中谷にヴァスティッチが出してゆく。しかし、最後、中谷が入れてきたボールは相手DFにクリアされてしまった。
43分、自陣左中程でのファウルにより広島にFKをあたえてしまう。藤本がDFの前に森崎を飛び込ませるトリッキーな形で蹴ってきたが、ここもDFが体を寄せこのボールに合わせさせることはなく、最後まで集中してこれを防ぐ。
ロスタイム1、自陣中程ゴールやや右寄りの位置でのまたもファウルで広島のFK。今度は藤本が直接狙ってくるが、これは押さえがないボールとなって、大きくクロスバーの上に飛んでゆく。
ロスタイム2、広島の左からのCK。藤本がゴール前に低いボールを放り込んできたが酒井、大森が体を張ってこれを阻止する。名古屋1人目交代:岡山→海本
ロスタイム3、相手のボールをカットした中谷が前線に長いボールを蹴ってゆくと、飛び出したウェズレイがフリーでこれを受け一気に相手陣内深くへ。最後戻った相手DFを嫌ってか、代わって入った上がってきた海本にパスを出す。しかし、これを海本がシュートミスで決めることはできず、残念ながら追加点は挙げることはできなかった。そして、試合終了の笛が高らかに響き渡り、2連勝を飾ることができた。
厳しい暑さと湿度の中、最後まで集中力を切らさず、精力的に守備に貢献したDF陣の選手達を今日は一番の功労者としてほめて上げたいと思う。最後まで応援ありがとうございました。