2002年Jリーグヤマザキナビスコカップ/Dグループ第6節:「浦和レッズ戦」

前半の試合の流れ

〜前半15分
いつもと違って、赤いユニフォームの浦和に対し、白いアウェイのユニフォームで戦うグランパスエイト。
試合は、右から左に攻め上がる名古屋のタッチでキックオフ。
笛が鳴るやいなや、激しい浦和のサポーターの声援の中で試合が始まる。名古屋がボールを後ろで回そうと戻したとたん、予想通り激しいブーイングが飛び交う。
2分、浦和・アリソンが右サイドを上がってくるが、ここは酒井が詰めてタッチをボールは割る。
3分、相手陣内右サイドを上がってゴール前に上げると、これにマルセロが合わせるが、ボールは大きくバーを越えてしまう。
4分、自陣中程での浦和のFK。ゴール前にグラウンダーで入れてくると、これに浦和・永井が会わせてくるが、これはDFが足に当ててカット。
5分、右からの浦和のCK。ファーに蹴ってくるがここは誰も上がっておらず簡単にクリアする。ここまでは高い位置での浦和の選手のプレッシャーが聞いており、終始押され気味に試合が進んでいる。ここは何とか我慢の時間帯といえよう。
8分、右サイドを浦和・福田が突破を計るがここは海本がファウルで止めるしかなかった。
9分、浦和・阿部がFKのボールを左足でゴール前に蹴ってきたが、本田が飛び出してこれをキャッチする。
10分、右から攻め込んで来るが、浦和・平川に対して滝澤が体を入れてこのボールを奪い返す。
13分、自陣左やや入ったところでの浦和のFK。反対サイドに上がるアリソンにボールが出るが、ここでも滝澤ががんばり、ボールをゴール前に入れさせなかった。
14分、浦和・永井の縦の突破にたまらず、ゴール正面の危険な位置でファウルを与えてしまうが、直接狙ってきた浦和のボールは本田がガッチリとキャッチする。
〜前半30分
16分、浦和・永井の右からのゴール前のクロスは、古賀が競り勝って頭でカット。
17分、酒井が、戻ってボールを持ったウェズレイからのパスを受けると、縦に抜け出そうとするが、ここでも浦和のプレッシャーにボールを奪われてしまう。名古屋は相変わらず守備に時間を割いており、浦和のペナルティエリアに攻め上がらせてもらえない。
19分、相手陣内でボールを拾われると、縦に抜けたアリソンが一気に上がり、シュートを右から打ってくるが、本田がこれを正面で弾き、こぼれたボールはDFがきっちりとクリアする。前掛かりになっていた場面だっただけに、一瞬ヒヤリとさせられたが、DF陣はここまでは、しっかり落ち着いている様だ。
22分、左サイド深く滝澤が入っていくが、浦和のDFの戻りが早くなかなか前を向かせてもらえない。しかし、戻したボールを受けた山口が右にはたくと、ここにいたウェズレイが倒され好位置でのFKのチャンス。
【得点】24分、相手陣内右からのFKを滝澤が左足で蹴ってゆくと、これが相手GKのミスを誘い、弾いたボールは見事にゴールネットに突き刺さる。いい時間帯での先制だ!
26分、自陣左サイドを攻め上がってきた浦和・永井が自らシュートを放ってくるが、これは本田の正面だった。
28分、山口の縦のボールにDFの裏にマルセロが抜け出そうと飛び出すが、ボールは相手DFにカットされてしまい、マルセロには通らなかった。
29分、左サイドを上がった滝澤からのボールを受けたマルセロが、右からDFの裏に抜け出そうとしたウェズレイを走らせようとするが、、ウェズレイが前を阻まれ飛び出すことができなかった。
〜前半終了

先制して、少しずつ試合の主導権を引き寄せだしたグランパス。中盤での競り合いからのボールも、浦和の疲れからのミスにも助けられ、先に先にと拾う場面も見受けられる様になりだした。
33分、相手陣内での競り合いのボールを海本が中に上げてゆくと、ウェズレイが競り合いながらもこれを拾って抜け出そうとしたが、浦和・石井に奪われてしまった。
34分、自陣深く左での浦和のFK。浦和・アリソンのゴール前のボールは、飛び出した本田がパンチングで弾き出す。
【得点】36分、縦に上がった海本からDFの裏に抜け出たボールを受けたウェズレイが、相手DFをかわしてゴール正面の位置から右足を強烈に振り抜くと、見事これが決まり2−0に!ナイス、ウェズレイ!!途中からゲームの主導権を握り、いい形を作れる様になったグランパス。これでかなり楽に試合が進められるはずだ。
39分、相手ゴール正面やや左よりのペナルティ近くでのFKのチャンス。ウェズレイが右足で直接狙ってゆくがこれは相手GKにキャッチされてしまう。
40分、浦和の左からのCK。ゴール前に上がったボールを本田が一度は弾くが、反対サイドに流れたボールを再度頭で折り返してくるが、これ本田がガッチリとキャッチ。

【得点】42分、名古屋の右からのCK。滝澤のボールは相手ゴール前で競り合いからこぼれるが、これにマルセロが詰めて左足できっちりと押し込み、前半3点目となる。3点もの得点を重ねることで、名古屋の選手全員の動き出しも良くなり、高い位置で、試合最初の浦和のお株を奪うプレッシャーをかけ続け、どんどん浦和のミスを誘う様になってきた。そして、僅かなロスタイムを得手前半が終了。激しい浦和の選手に向けてのブーイングの中、意気揚々と引き上げてくるグランパスイレブン。この調子で後半も行きたい。

後半の試合の流れ

〜後半15分
前半だけで3点と、圧倒的といえるな内容で試合を進めることができたグランパス。後半もこのままの勢いで言って欲しい。
浦和1人目交代:坪井→内舘
1分、早速右サイドを浦和FWが攻め上がってくるが、DF陣は落ち着いて詰め、このボールを奪う。
3分、中村が縦の突破から攻め上がり左足でシュートまで持って行くが、相手DFの足にボールは弾かれてしまい、ゴールネットを揺らすには至らなかった。
5分、自陣中程左の位置での浦和のFK。阿部が左足で、ゴール前に蹴ってきたが、DFが頭で弾き出す。
6分、右サイドを岡山がボールを持って駆け上がってゆくが、詰めてきた選手を倒してしまいファウルに。
7分、浦和の右からのCK。浦和・平川がゴール前に蹴ってくるが、各選手とも落ち着いてマークに付き、これをクリアする。
【得点】9分、ペナルティ内で浦和の選手倒してしまいPKを取られる。浦和・アリソンがこれを左隅に決め、1点を奪い返される。浦和に調子に乗らせないためにも、ここは気持ちを切り替えて、攻め込んで行きたい。
11分、ハーフウェイ辺りでの競り合いからのボールを拾った岡山がDFの裏に長いボールを蹴るが、マルセロが飛び出す前に相手GKにキャッチされてしまった。
12分、自陣ゴール正面の位置で浦和のFK。アリソンが直接狙ったシュートは、クロスバーをたたく。運もまだグランパスの味方の様だ。しかし、ゴール近くでのDFがばたついてしまっているこの時間帯。この辺りでの不要なファウルは気をつけて行きたい。
〜後半30分

前半最後はほとんど劣勢からおとなしかった浦和サポーターだったが、得点して勢いづいたのか、ここへ来て、また大声援が怒濤のように押し寄せてきた。
16分、浦和のFWがゴール前に右から攻め込んできてDFとの接触で倒れるが、これはファウルを誘うプレーとして認められなかった。攻め手をかく浦和としてはセットプレーからの得点が唯一といえるだけに、載せられない様プレーを続けてほしい。
18分、左からの浦和のCK。ゴール前に上がったボールは頭でクリア。
19分、相手陣内での競り合いからこぼれたボールを遠目から酒井がシュートするが、これはコントロールが利かなかったのかポスト左に外れてしまう。
22分、右サイドを上がったマルセロ競り合いながらも後から上がってきた中村に渡すと、これをさらに持ち上がろうとして踏ん張り、最後相手選手に当ててCKを得る
。しかし、右からのCKは簡単にクリアされてしまった。
22分、今日1得点の滝澤が左サイドをドリブルで上がり、あいてDFをかわして切れ込んでゆこうとするが、最後は相手DFに詰められボールはラインを割ってしまった。
24分、浦和の右からのCK。1本目はクリアで引き続きCK。そして2本目も落ち着いて、これをクリアし失点することはなかった。
26分、浦和・平川の右からのボールに福田が詰めてくるが、これはトラップが悪く、シュートまでは決められなかった。
27分、浦和・平川のまたも右から攻め込みにDFが足下を抜かれるが、ゴール前でDF陣が集中、最後こぼれ玉をGK本田が体に当てて弾き、このピンチを凌ぎきる。

名古屋1人目交代:山口(素)→山口(慶)。この時間帯は浦和の攻勢が続いているが、何とか守りきっているグランパスのDF陣。ここでのがんばりが最後には生きてくるはず、何とか頑張ってほしい。
〜試合終了
31分、右サイドで岡山が相手選手をかわして縦に抜けると、前に走るウェズレイにパスを。これを持って上がったウェズレイがDFをかわしてそのままシュートまで持ってゆくと、相手GKがこれを弾いてCKを得る。
33分、右からのCK。ゴール前にふわりとあがったボールはそのまま相手GKに行ってしまった。
35分、右に上がる中村がゴール正面に低い、早いボールを入れてゆくとこれにマルセロが詰めていくが、あわせたボールは飛び出した相手GKに当たり、残念ながらCKになってしまった。
36分、右からのCKのボールはファーに詰めてきた古賀があわせようとしたが、体を寄せられながらあわせたボールはそのまま外へ。
39分、浦和・アリソンが右サイドを攻め上がろうとしてくるが、ここでもDFがしっかりと詰めミスを誘いボールはタッチを割る。
【得点】40分、浦和2人目交代:アリソン→長谷部。右サイドをドリブルで上がるウェズレイのボールはタッチに出されるが、続くプレーで再度右に詰めたウェズレイがトラップしたボールをゴール前のスペースにけり込んでくる。このボールに一瞬浦和のDFが止まったところで、山口がこれをダイレクトでゴールにけり込み、見事得点を決める。初得点おめでとう、山口!。

【得点】43分、相手陣内深く、ペナルティ直ぐ外右でのFK。ウェズレイがFKをゴール前ファーに上げてゆくと、古賀がゴール前に落としこれに先ほど得点を決めたばかりの山口が再度詰めて、これを押し込み、この日2点目となる得点を決める。浦和のDFはここにきてすっかり集中力をなくしてしまい、もはや何ともならない状況になっている状況だ。

44分、名古屋2人目交代:マルセロ→片桐
ロスタイム1、浦和・永井がゴール前に持ち込みゴール正面の狭い位置にパスを出すが、これには誰も詰め切れず、DFがここでボールを弾き出し失点は免れる。
ロスタイム2、浦和・長谷部がゴール正面に攻め上がってきたところでファウルを与えてしまい、FKを与えてしまう。
ロスタイム3、名古屋3人目交代:片桐→平岡(直)
ロスタイム4、浦和・阿部がゴール正面のFKを直接蹴ってきたが、ボールは抑えが効いておらず、そのままクロスバーの上に。そして、ここで主審の試合終了の笛が駒場に鳴り渡る。ホーム・浦和の惨敗と言うこともあり、サポーターの声も罵声に変わってしまっている中でのグランパスの大勝利となった。最後まで応援ありがとうございました。