２００２年J1リーグ1stステージ第５節：「清水エスパルス戦」

前半の試合の流れ

〜前半１５分
午前中は青空だったのが、キックオフ直前から曇りだし、なにやら怪しい雲行きに天候が変わってきた。今日の試合でもはたして波乱が起こるのか？
キックオフ前には、清水の三都主とウェズレイ、マルセロが握手をしあう微笑ましいシーンも見られた。
左にエンドをとったホーム・清水エスパルスに対し、風下となる右から左に攻める我らが名古屋グランパスエイトのキックオフで試合開始。
１分、右サイドで酒井と中村がワンツーで抜けようとしたがここは相手ＤＦに阻まれる。
２分、マルセロが相手ＤＦと競り合いながらも右サイドに走る岡山にボールを出すと、これをドリブルで持ち上がって折り返そうとするがＤＦに詰められゴール前には上げる事ができなかった。
３分、相手ペナルティ前で中村と中谷がしつこく追い回し相手ボールを奪うと、反対サイドに中村が上げてゆくが、ここには詰める選手が無く相手ボールに。開始からグランパスは積極的にボールを追いかけ、清水の選手にプレッシャーをかけている
。
５分、右サイドで三都主が持って上がろうとしたところを岡山が体を張って止めにゆく。
７分、左サイドを中谷がドリブルで上がってゆくと市川と競り合いながらも、詰めてきたマルセロにボールを渡す。これを反対サイドで待っていた岡山にサイドチェンジでボールを出すと、これをダイレクトで前に落とすが清水の選手に先に拾われてしまう。
９分、中村が縦のボールに飛び出し、相手ＤＦを振り切ってそのまま左足でシュートを放つが、惜しくもポスト左にはずれる。
１０分、清水・市川が右からゴール前に放り込んでくるがこれは楢崎ががっちりキャッチ。
１１分、ウェズレイが相手ＧＫの前にこぼれたボールに飛び込んでゆくがここはＤＦに押さえ込まれてしまい、シュートを決めることは出来なかった。
１３分、左サイドを清水・三都主が上がってきて岡山と競り合いながらもゴール前に上げてくるが、ＤＦが頭でこれははじき出す。
１４分、清水が左ＣＫ。三都主のボールはゴール前の選手が足で何とかクリアする。
〜前半３０分
両チームともここまでは決定的な場面を迎えることなく試合が進んでいる。グランパスも両サイド及びゴール前のバロンはきっちりと押さえ込んでいると言ってもいいだろう。
１６分、相手ゴール前の浮き球をウェズレイがオーバーヘッドで積極的に狙ってゆくが、シュートは惜しくも右の外へ。
１７分、三都主がドリブルで仕掛けてくるが、スピードが上がる前にスペースに詰めチャンスを作らせなかった。
１９分、左サイドに流れたウリダがＤＦの裏に走る中谷にするーパスを入れてゆくが、相手ＤＦに先にこれをカットされてしまった。名古屋はスピードのある攻撃をここまで見せており、息詰まる展開が繰り広げられている。ただ飛ばしすぎて息切れしだしてスピードが落ちてくると押し込まれるので、ここの時間帯はペース配分が重要になってくるだろう。
２２分、三都主のパスを中盤で受けた清水・戸田が遠目からシュートを打ってくるがこれは力無く、楢崎がしっかりとキャッチ。
２４分、左サイドで三都主に岡山が競り負け、そのままドリブルで持ち込まれると、ペナルティすぐ外でまたも戸田にパス。しかしこれを受けて蹴った戸田のボールは大きくスタンドまで飛んでいってしまう。
２５分、相手ゴール正面でウリダがパスを受けると左足で直接ロングシュート。しかしボールはコントロールが悪くクロスバーの上に。
２７分、右サイドを岡山がドリブルで上がって行き、ゴール前に低く早いクロスを入れると待っていたマルセロが頭で押し込もうとするが、わずかに方向がずれ、ポストの右にはずれてしまった。前節までのマルセロとは見違えるほどここまでは、積極的にゴール前にも飛び込むなどいい動きを見せている。
２９分、岡山の右からゴール前のボールを左足でウリダが右にダイレクトで流すが、ゴール前で待っていたマルセロの前を通過してしまう。
〜前半終了

ここまでは清水と互角の戦いを見せているグランパスエイト。
３１分、自陣右ペナルティ外での清水のＦＫ。市川がカーブのかかったボールをゴール前に放り込んでくるが、ＤＦが楢崎と交錯しながらもこのボールを弾き返す。
３３分、右サイド深く岡山が持ち上がり相手ＤＦと競り合いながらもボールをウェズレイにつなぐが、ここでウェズレイが相手ＤＦに倒されＦＫかと思われたが、とってもらうことは出来なかった。
３５分、右サイドでスピードに乗った市川を平岡が倒してしまい清水にセットプレーのチャンスを与えてしまう。しかし、ゴール前に放り込んできたボールに飛び込んできたバロンにはきっちりマークが体を寄せていたため、このボールに触れさせることはなかった。
３７分、縦のボールに走ったウェズレイがこれをドリブルで持ち込み、角度の無い位置から右足でシュートするが惜しくも相手ＧＫの正面に行ってしまった。
３９分、清水・久保山がバロンから右に出たボールをゴール前に折り返してくるが、このボールは楢崎が正面でしっかりとキャッチする。
４０分、大森が相手選手を押し倒してしまいペナルティ外右よりの位置での清水のＦＫだったが、ゴール前に入ってきたボールに飛び出した楢崎がパンチングでこのボールをカットする。
４２分、右サイドのＤＦのクリアミスのボールをウェズレイが持ち込み、ゴール前で反対サイドにあげてゆくが、タイミング良く飛び込んだ岡山のわずかに上にボールは抜けてしまった。（く〜っ、残念！）
４４分、中央のウェズレイから左に走る中谷にボールが出ると、これを駆け上がってゴール前にマイナスで折り返してゆくも、相手ＤＦにこのボールは阻まれてしまった。ここで前半が終了。両チームとも中盤での激しい奪い合いが続き、どちらもシュートシーンをあまり作ることは出来なかったものの、スピードある展開でスタジアムの観客を楽しませてくれたといってもいいだろう。後半もこの内容で行って欲しいものだ。

後半の試合の流れ

〜後半１５分
前半思った以上にいい内容で試合を進めることが出来たグランパスエイト。何とか早い時間帯に先制して試合を有利に進めたいところだ。
サイド変わって左から右に攻めるグランパス。
１分、左サイドを上がる中谷からウェズレイにボールが渡ると、さらに縦に走る中谷へウェズレイが戻すが、中谷が先に行き過ぎてしまいボールはサイドを割ってしまう。
２分、左サイドを清水・三都主が上がってゆこうと仕掛けてくるが岡山が体を張ってこれを押さえ込む。今日は岡山がここまで三都主をしっかりと封じ込み頑張っている。
７分、ウェズレイがペナルティエリア外でのこぼれ玉をシュートしてゆくが、これは相手ＤＦに足で止められてしまった。
８分、清水・三都主が左からゴール正面に走るバロンに早いクロスを放り込んでくるが、これはバロンのタイミングが悪く頭ではとらえることが出来ず救われる。
９分、ゴール正面ペナルティわずかに外でマルセロがポストになって右に走るウェズレイに流すと、これを右足でシュートまで持ってゆくが、ボールはゴールの上に飛んで行ってしまった。清水１人目交代：久保山→澤登
１１分、右に上がった中村から早いクロスがゴール前に上がると、これにウェズレイが飛び込んでゆくが、わずかの差で相手ＧＫがこれを先にカットしてしまう。
【得点】１４分、左サイドを上がった中谷が相手ＤＦをかわして後ろから上がってきたウリダに出すと、これをウリダがゴール前に待つマルセロに軽くボールを上げる。これを頭でしっかりマルセロが押し込み、待望の先取点を見事もぎ取る。
〜後半３０分
待望の先取点にわき上がる名古屋サポーター。ここで一気に押し込んで欲しい。
１７分、中盤で清水・澤登にボールをインターセプトされ三都主に渡ったところでファウルで倒してしまい、ペナルティ左すぐ外の危ない位置での清水のＦＫになるが、ゴール前に待つバロンを狙ったボールきっちりとバロンを押さえ込み合わせることはさせなかった。
【得点】１９分、岡山が右サイドを上がり中村がパスをもらうと、相手ＤＦの競り合いに負けず、一気にライン際まで上がったところで反対サイドにフリーで上がっていたウェズレイにクロスを上げる。このボールをウェズレイが落ち着いて頭で押し込み、追加点を見事ゲット！　いいぞ、いいぞ！！
２０分、左サイドで三都主が岡山を抜いて上がってくるが、大森他ＤＦがしっかりとこれに立ちふさがりボールを奪い返す。
２２分、意気上がるグランパスイレブン、清水陣内に攻め上がるとこぼれ玉を遠目から岡山がループシュート。しかし枠には行ったものの、伸び上がった清水ＧＫ黒河が指ではじき出す。しかし今日のグランパスは止められないようだ。
【得点】２４分、左からのＣＫのボールをショートコーナーでつなぐとウェズレイがゴール前に早いクロスを入れると、ここにマルセロが頭でどんぴしゃりで飛び込んで合わせ、なんと３−０に。
清水２人目交代：平松→ツビタノヴィッチ
２６分、岡山が左サイドを高速で上がってきた三都主を倒してしまい、危険な位置での清水のＦＫ。三都主の蹴ったボールはゴール前の選手が触ることなく反対サイドの選手の足下にこぼれるが、ここにもしっかりと反応してこのボールを弾き返す。
２８分、清水のボールを奪ってカウンターで攻め上がると、最後ＧＫと１対１になったウェズレイが右足で押し込もうとしたが、戻ってきた清水ＤＦに足でクリアされしまった。
２９分、左からのＣＫのチャンス。ゴール前にウェズレイが低いボールを蹴っていったがＤＦに弾かれてしまった。さらにこぼれ玉を左右からウリダ、中村がどんどん押し込もうとするが、ここは清水ＤＦが踏ん張り追加点を奪うことは出来なかった。
〜試合終了
こんな内容を誰が予想したのかと思う様な今日のグランパス。
【得点】３１分、相手ＤＦの裏から右に出たボールを中村が拾って右に走ってゆくウェズレイへ。さらに上がりながらウェズレイからのゴール前へのグラウンダーの折り返しのボールに飛び込んだマルセロが倒れ込みながらも、そのまま押し込み、試合は遂に４−０という大差が付く内容に。やったぜ、マルセロ！今日で大ブレイクだ！
３５分、左サイドを飛び出した清水・ツビタノヴィッチにボールがでるが、これはオフサイドに。
３７分、清水ＤＦ陣はすっかり怖じけず居てしまったのか、サイドからウェズレイがボールをもって上がってゆくとじりじりと下がってスペースを作ってくれる。そこを見逃さず右足でシュートするウェズレイだったが、ボールはわずかにポスト左にはずれてしまった。
３９分、名古屋１人目交代：ウェズレイ→森山。
４１分、名古屋２人目交代：中村→滝澤
４２分、清水・戸田がペナルティ正面の位置から強引にシュートを打ってくるが、ここでもＤＦ陣が落ち着いてこのボールを止め大きくクリアし危ない場面を作らせない。
４４分、左サイドで中谷が滝澤とワンツーで抜けようとしたが、これはオフサイドをとられてしまった。
ロスタイム１、清水・ツビタノヴィッチが縦パスに抜け出し上がってくるが、古賀がきっちりと体を入れボールを楢崎に流す。
試合前には誰が予想しただろう。よもやの４点という大量点を上げ強豪・清水エスパルスを下した名古屋グランパスエイト。これで自信を取り戻して一気に勝ち続けて欲しい。
終了後の清水のサポーターの下へ駆け寄るイレブンへのブーイング、そして名古屋のイレブンに対するサポーターの大声援は、先週の札幌戦の逆を見る様であった。
最後まで応援ありがとうございました。