第81回天皇杯3回戦:佐川急便SC戦
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前半の試合の流れ
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〜前半15分
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少ない人数ながら、元気一杯の佐川サポーターの声援を受けて選手が入場。さすがに3回戦ということもありスタンドは少々寂しい入りだが、この冬の一日に訪れてくれたサポーターのためにも、良い試合を期待しよう。
試合は左から右に攻めるグランパスに対し、右から攻める佐川のキックオフで始まる。
開始から積極的に両サイドを使って前に攻め上がるグランパス。
1分、右の岡山から、中央のウリダへ。そして左に走るウェズレイに流すとこれを上がってきた中谷に出してゆくが、このボールは佐川DFが反応して奪い返す。
3分、左の中谷から縦に走る滝澤にボールが出るが、これは戻った相手DFが足に当てCKに。左からのCKは酒井が蹴っていくが、ニアへのボールは低くなってしまい相手DFが止める。
4分、右のウリダからのボールを中央で待っていた森山が右足でボレーシュート。しかしこれは相手DFの正面に。
5分、左からのCKは上がってきた西澤に合わせようとするが、タイミングが合わず相手ボールに。
6分、ウリダがもたついていたところをボールを奪われると、カウンター攻撃を受けると、最後、佐川・山本がゴール前で個人技でDFをかわして、ペナルティ内でシュートまで持ってくるが、このボールはGK楢崎が体を張って止める。
8分、相手陣内ペナルティ外10m弱の位置でのFKのチャンス。ウェズレイが直接狙ってゆくが、相手の壁が体を張ってこれを弾き返し、得点には繋がらなかった。ここまでは終始、名古屋の一方的な攻めが続く。
11分、左DFの裏にボールを出されると、佐川・嘉悦にここでも個人技でDFが振り切られシュートを打たれる。ボールは枠を捕らえるも、楢崎の好セーブでCKに。右からのCKは精度が悪く、簡単にクリアするが、形のこだわらない、佐川FW陣の個人技に振り回されている格好のグランパス。もう少し、攻撃的に行っても良いところかも。
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〜前半30分
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縦へのボール一本で簡単に攻め込んでくる佐川に対し、中盤でのボールは支配するもゴール前で決定的な場面を作りきれないグランパス。
16分、相手ペナルティ外からループシュートをウリダが放ってゆくが、佐川GKが辛うじて指先に当て弾き出す。
17分、右からのCKは中央で待つウェズレイが受けるが、佐川の選手3人が詰め前を向かせて貰えず、結局ボールは奪われてしまった。佐川はFWを3人にし攻撃は彼らにまかせ、中盤はやや下がり気味の状態で守備的にしてここまで戦っている。そのためなかなか裏を狙えないグランパスだ。
22分、佐川・井上が左から攻め上がり、ゴール前に早いクロスを入れると、中央から嘉悦が飛び込むが、これは楢崎が先に飛び出してこれを止める。しかし、この時間帯は佐川の簡単ながら効果的な攻めが目立っている。
25分、ウリダからの縦へのボールに、森山が相手DFの間を抜けて走り込むが、相手DFに先にボールを止められてしまう。
【得点】27分、佐川・嘉悦がまたまた個人技で魅せ、最後ペナルティ内で左からゴール右にシュートを決めてしまう。
28分、右の大森からのアーリークロスに森山が頭で合わせようとするが、タイミングが悪く当てることが出来ず、相手ボールに。
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〜前半終了
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ボールを支配しながらも個人技でやられてしまったグランパス。前線での組み立てに工夫が欲しいところ。
32分、相手ボールをインターセプトした酒井が左の中谷に出すと、これを持ち上がってゴール前にグラウンダーで折り返すと、森山が詰めてゆくが、佐川DFが落ち着いてこれに寄せ、ボールを奪い返してしまった。
34分、ウェズレイをファウルした佐川の選手に対しウリダがやり返したとして、主審がこれを報復攻撃と見て、なんと一発退場に。とんでもない事態になってしまう。
中盤の山口を欠き、これで要だったウリダを欠いてしまったグランパス。一人少ない状況の中、この後どうなってしまうのか。なんとか奮起を期待したい。
【得点】37分、佐川・嘉悦がまたも縦への突破を見せ、これを軽やかなステップからの上がりに、味方DFが抜かれてしまい、最後飛び出した楢崎が一度はシュートを止めるも、これに再度詰めた嘉悦が、右足で押し込みなんと0−2になってしまう。
39分、相手ゴール前でボールを押し込もうと攻め上がるが、固いDFに合いなかなか決めきれないグランパス。こぼれ玉を拾ったウェズレイが右足で強烈なミドルを蹴ってゆくが、これは不運にも相手GK正面に行ってしまい弾かれてしまう。
42分、中央の滝澤からのボールを左で受けたウェズレイがヒールで流すと、これを上がってきた中谷が浚うようにして持ち上がり、最後折り返してゆくが佐川のDFが足でこれを止め、ゴール前に詰めた選手には渡らなかった。
ロスタイム1、滝澤が中盤で拾ったボールをDFの裏に蹴ってゆくが、走ってゆく森山に届く前に相手DFの頭で止められてしまった。
ロスタイム2、中盤からのボールを酒井が前に上がる滝澤に出してゆくと、これを遠目から滝澤が直接シュート。しかし、これを寄せてきた佐川のDFが体に当て、しっかりブロックされてしまった。
そして前半は0−2という予想しない結果で折り返すことになってしまった。後半に向けて三浦監督の修正が要求される試合内容となってしまった。後半に期待したい。
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後半の試合の流れ
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〜後半15分
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前半、よもやの内容で0−2という展開になってしまったグランパス。
名古屋1人目交代、中谷→原田
2分、相手DFのスライディングをかわして滝澤が左を上がってゆくと、ゴール正面にマイナス気味に折り返すが、詰めている選手がいないところへのボールとなってしまい、相手DFに簡単にクリアされてしまった。
4分、佐川が自陣真中当たりでのFKを得ると、直接風上を利用してシュートしてくるが、ここは楢崎が正面でキャッチする。
5分、滝澤とのボール交換から海本が抜け出してペナルティ内まで持ち上がるが、トラップしたボールが流れてしまったところを奪われてしまう。2点リードしていることもあってか、ここまでは佐川の余裕すら伺える状況だ。対して、グランパスは1人少ないこともあってか、攻めが単調になってしまい、最後の詰めでフォローが無く、相手にボールを奪われてしまう場面が目立っている。
13分、右からのCK。滝澤が遠いサイドに上がってきた西澤を狙ってゆくが、これは飛び出したGKがパンチングで弾き出してしまった。
15分、カウンターからのボールにペナルティエリアを飛び出した楢崎が相手ボールを止めようとすかさず出してしまった手に当て、これがファウルとなりなんと、2人目の退場者となってしまう。
16分、名古屋2人目交代:滝澤→本田
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〜後半30分
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誰が予想したのか、2人少ないという最悪の状態となってしまったグランパスエイト。しかし、このままあきらめずに戦って欲しいところだ。
18分、海本がドリブルで上がってゆくが、フォローが無く相手DFにあっという間に囲まれ、ボールを奪われてしまった。
攻め手が無くなってしまったグランパス。
22分、ウェズレイがドリブルでスピードに乗って上がってくると、ペナルティエリア内で左に切れ込みながらシュートを放つが、これは惜しくも相手GKに止められてしまう。
23分、岡山が相手DF3人引き連れながらも強引に突破すると、左足でシュート。しかし、これもゴールポスト右に外れてしまう。
24分、佐川1人目交代:小幡→馬目
25分、縦へのボールを受けた森山が上がってきた海本に戻すと、これを右足でゴール正面に放り込んでゆくが、待っていたウェズレイには渡らず、相手DFがこれを弾き返してしまった。
26分、積極的な上がりを見せていた海本が、またも左サイドを上がってゴール前に放り込んでゆくが、これはボールに精度が無く、相手GKが直接キャッチしてしまった。
【得点】28分、佐川・嘉悦に左サイドを攻め込まれると、DF西澤がかわされ、最後大森が詰めるも、これもかわし右足でシュート。これが決まって試合はついに0−3に。
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〜試合終了
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いよいよ後がなくなってしまったグランパスにとって、残り時間15分。なんとか挽回して欲しいところだ。
31分、ゴール前に攻め込まれると、防戦一方になってしまったグランパス。最後ゴール前にこぼれたボールをシュートされるが、岡山が体を張ってこれを辛うじて止める。
【得点】32分、佐川の右からのCKのボールをゴール前に詰めた伊藤が押し込み、とうとう0−4になってしまう。
34分、ウェズレイ、森山がドリブルで攻め上がろうとするが、佐川のDF陣がしっかりとこれに寄せ、ペナルティエリアまでも入れさせてくれない。
35分、左サイドを岡山が上がってゴール前に放り込んでゆくが、張っていた森山に届く前に相手GKがキャッチしてしまう。
36分、左からのCK。遠いサイドに上がった海本に当ててゆくも、相手DFがしっかり体を着けているため、ゴールに向けてヘディングのボールを飛ばすことは出来なかった。
37分、佐川のカウンターからのボールに走り込んだ佐川・嘉悦とGK本田がペナルティ内で交錯、PKを取られてしまう。
39分、佐川・熊谷のタイミングを外すPKのボールを判断良く飛んだ本田がガッチリと捕らえる。この日、グランパスのスタンドが一番沸いた場面と言っていいだろう。
40分、佐川2人目交代:嘉悦→久保寺
42分、原田からの縦へのDFの裏に出たボールに岡山が走り込むが、これは残念ながらオフサイドを取られてしまう。
グランパスは2人少ない状況の中、後半なんとか前に攻め上がろうとするが、数的不利は如何ともしがたく、良い形を全く作ることが出来ない。
ロスタイム1、岡山が戻して、海本がこれをDFの裏に入れてゆくが、岡山がオフサイドポジションのためボールに行けず、フォローを待っているうちに相手GKにボールをさらわれる結果に。
約6分強というロスタイムもほとんどを佐川に支配され、良いところなしの試合展開のまま試合が終了。最後、グランパスの今年を象徴するような、寂しい結末で早くも今年の天皇杯を終える結果となってしまった。
最後まで応援ありがとうございました。
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