２００１年J１リーグ2ndステージ・第１２節：「柏レイソル」

前半の試合の流れ

激しい雨の降りしきる中、右から左に攻める名古屋のキックオフで試合開始。

１分、中谷が左に開いた森山に縦のボールを入れようとするがこれは止められてしまう。
３分、左サイドを中谷が上がって、岡山とワンツーからさらに上がり、もう一度岡山に戻そうとするが、ここはDFに阻まれる。
４分、相手陣内左深くペナルティエリアすぐ外でFKを得ると、ウェズレイが右足で蹴ってゆくが、やや低めながら強烈なボールは相手ＤＦが体を張って、受け止められてしまう。柏は、右サイドの渡辺（光）が積極的に上がってくる。
【得点】５分、酒井が相手DFの裏にウェズレイのボールに反応して飛び出すと、これを見事押し込みゴールを決める。幸先の良い、最高の出だしだ。
８分、右からのボールを中央で受けた岡山が、右サイドを走るウェズレイの前に長いボールを出すが、これは長くなりすぎ、ラインをボールは割ってしまった。
９分、森山が左で受け自らからドリブルで上がって行き、右サイドの空いたスペースに展開させようとしたが、相手DFに頭で弾かれチャンスに出来なかった。試合開始前から降っていた雨がここへきて、雨足が激しくなってきて、ピッチ上は滑りやすくなってきたようだ。
１２分、左に開いたウリダがゴール前に長いボールを放り込んでゆくが、これはGKに直接キャッチされてしまった。
１３分、自陣は言ったすぐの位置で柏の選手を倒し、FKを与えると、FKをDFの裏へ直接放り込んでくる。DFが止めたこぼれ玉を、柏・北島が強烈なシュート。しかし、楢崎が正面でがっちりと押さえる。

１７分、左サイドで中谷が相手のこぼれ玉を拾って前に出そうとしたが、DFに当たり、そのまま奪われてしまう。
１９分、柏・北嶋を自陣ペナルティ正面で倒してしまい、危ない位置でFKを与えてしまう。このボールを柳が直接グラウンダーのシュートを蹴ってくるが、楢崎がしっかり反応し、右手に当てゴールの外へ弾き出す。続くCKはゴール前に入れてきたボールだったがDFが競り合いに勝ち、しっかりとクリアする。
２１分、相手陣内深い位置でスローインのボールを受けたウリダが直接ゴール前に放り込むがこれは相手GKに奪われる。
２２分、中谷が左からアーリークロスを放り込むと、これに森山が右から合わせてゆこうと右足を伸ばすが、入ってきたボールを触るのが精一杯で、ボールはポスト右外に行ってしまった。
２４分、柏・町田が右からゴール前にクロスを放り込んでくると、ゴール前に何人か柏の選手が飛び込んでくるが、飛び出した楢崎がパンチングでこれをはじき返す。
２５分、相手ペナルティエリア内での競り合いからのボールをウリダが戻すと、これを後から詰めた酒井がシュート。が、相手選手にボールは当たってしまいCKに。右からのCKのボールは相手ＤＦに弾かれてしまった。
２７分、相手陣内右サイドでボールを持ったウェズレイが直接シュートまで持ってゆくが、相手DFに止められてしまった。こ時間帯はグランパスの積極的な攻撃が目立っている。柏も攻め込んではくるが、サイドから精度のないボールを放り込むだけの単調な攻撃のため、DF陣も落ち着いて処理する事が出来ている。

前半早い時間帯で得点したことで、ここまでは試合を優位に進めてくることが出来たグランパス。前半はこのまま押し気味に進めていて欲しいところだ。

３３分、中央ウリダから、左中谷、さらに岡山と繋いでもう一度ウリダが左に流れて受けると、これをゴール前に早いボールを蹴ってゆくが、これにあわてて戻った柏DFが辛うじて頭で反応し、弾かれてしまった。パスの流れもよく、良い形が出来ていただけに、最後惜しい場面だった。
【得点】３６分、右サイドに開いた柏・柳の折り返しのボールがマイナスになってしまい、走りながら戻って足を出すDFの良くを抜けたボールを、最後、柏・大野に右足で押し込まれ同点にされてしまう。
３８分、早い展開から左に開いた森山がゴール前に絶妙のボールを入れると、これに飛び込んだウェズレイだったが、相手DFにかぶってしまい、このボールに合わせることが出来なかった。
４０分、相手陣内でゆっくりとボールを回しチャンスをうかがうと、DFの裏に出来た隙を狙ってウェズレイが飛び出すが、これは残念ながらオフサイドに。
４２分、自陣ゴール前でボールを回しながら前線を伺っていた中谷がトラップしたボールに柏・北嶋が突っかけてくるが、なんとかこれに楢崎が飛びだしボールを奪い返す。同点にしてからは柏の攻撃のりズムが良くなり、やや押し込まれ気味のグランパスだ。
ロスタイム１、柏の右からのCK。大野が蹴り込んでくると、両チームの選手が競り合い、こぼれたボールがゴールに転がってくるが、これを先に中谷がけり出し危ない場面は逃れることが出来た。そして、ここで前半が終了。はじめは押し込みながら、途中からリズムの良くなってきた柏に結局同点にされてしまったグランパス。雨で滑りやすくなってきたピッチの状態は、後半はもっときつくなるはず。これで、試合の行方はますます分からなりそうだ。

後半の試合の流れ

前半を１−１で折り返した第１２節・柏戦。がっぷり４つに組んだといった試合内容なだけに、激しい雨の中、ピッチ上も滑りやすくなり、はたしてどうなるのだろう。

開始早々、柏・北嶋がゴール前に抜けてきたボールをヒールで流し、危ない場面を作るが、これに詰める選手がなく救われる。
１分、柏・平山が左サイド深くからゴール前に折り返してくるが、これは楢崎が正面でキャッチ。
３分、右サイドを大森が上がると見せかけ早いクロスをゴール前に入れようと試みたがボールに精度が無く、簡単に弾き返されてしまう。
４分、ウェズレイが縦への突破から強烈なシュートを放つと、これには柏・GK南も弾くのが精一杯。右からのCKは柏DFの高い打点で頭ではじき返されてしまった。
６分、自陣左サイドでの柏のFK。薩川がゴール前に蹴ってくるｒと、これに遠いサイドから町田に飛び込まれるが、タイミングをあわせきれずボールはネットを揺らすことなくクロスバーの上に。
７分、相手陣内左ペナルティすぐ外でのFKを得ると、ウェズレイが自らセットしゴールを狙ってゆくが、ボールは惜しくもバーを叩き、ゴールを割ることは出来なかった。ここまでは柏の積極性が目立ち、グランパスはどうしても引き気味になってしまっている。
１１分、左のウリダから中央の酒井へ。ワントラップして右からきた岡山に。岡山が右サイドをドリブルで仕掛けようとしたが相手DFに阻まれてしまい相手ボールになってしまう。
１２分、柏の中央からのシュートを楢崎が止めるも、こぼれたところを詰めてきた選手に押し込まれそうになる。しかし、戻ったDFが頭でなんとかこれをクリアし、ピンチを救う。
１５分、相手陣内右でのFK。ゴール前に直接放り込んでゆくが、GKにキャッチされてしまう。

柏の攻撃が相変わらず続き、カウンター攻撃の機会をうかがう状況が続くグランパス。

１８分、縦へのボールにウェズレイが飛び出すが、相手DFに体をぴったり寄せられ、前にボールを持ってゆく前に奪われてしまう。
２０分、ウェズレイが酒井とのパス交換から抜け出し、相手DFの裏に飛び出してゆくがオフサイドを取られてしまう。
２１分、中盤でのクリアボールを柏・柳に奪われると、柳がこれを持って一気にペナルティ近くまで持ち込むが、戻ったDFがこれをなんとか押さえ込み、クリアする。スピードが乗っていただけに危ない場面だった。
２３分、山口からのパスにウェズレイが抜け出そうとするが、スリッピーなピッチに足を滑らせ転倒してしまう。
２４分、柏１人目交代：平山→砂川
２５分、左サイドからゴール前に放り込まれたボールを詰めてきた選手にヘッドで流され、右から入ってきた選手にヘッドで合わせられるが、これはポスト左に。
【得点】２６分、ペナルティ外で競り合いから奪われこぼれたボールを、柏・町田がミドルシュート。これが見事決まり、１−２になってしまう。
２７分、名古屋１人目交代：岡山→滝澤（！）。柏はここへ来てどんどん攻め上がってきており、名古屋としても一度その攻撃を押さえて、じっくりゲームを作り直しが必要だろう。
２８分、ペナルティすぐ外からウェズレイがシュート。しかしこれもGKに止められる。
２９分、左からのCK。酒井の蹴ったボールにニアにいた森山が頭で合わせるが、ボールは無情にもクロスバーの僅か上に。

３１分、自陣右ペナルティすぐ外で相手を倒してしまい、危険な位置でのFKを与えてしまう。柏・柳が直接グラウンダーのシュートを蹴ってきたが、これはDFがはじき返す。
３２分、ウリダの右からのFK。ゴール前遠いサイドで一度戻されたボールを森山が頭でゴール前にもう一度落とすと、ウェズレイがこれに詰めるが伸ばした左足にはヒットせず、ボールはポスト左に外れてしまった。惜しいチャンスを決めきれなかった。
３６分、相手陣内深く、左よりの位置でドリブルで切れ込んできたウェズレイが倒され、またもいい位置でのFKを得る。
【得点】３７分、名古屋２人目交代：酒井→原。
今度はウェズレイの右足から放たれたボールは、DFの壁をすり抜けネットに突き刺さり、２−２の同点に。
【得点】３８分、得点したのもつかの間、僅か数秒後だった。柏・大野に豪快なミドルシュートを決められ、またもや逆転されてしまう。油断してに近い形での失点だけにショックは大きい。
３９分、自陣ペナルティすぐ外、左の位置で相手を倒してFKを与えてしまうが、柳のFKは壁が阻む。
４０分、ウリダからのボールに、ウェズレイが壁の裏へと抜けるが、オフサイドを取られてしまう。
４２分、左から滝澤が持ち込み、最後ゴール前に張っているウェズレイに入れようとするが、パスが逆になってしまい相手にパスする形に。
ロスタイム１、柏の左からのCK。遠いサイドに飛んだボールに町田が飛び込んでくるが、ゴール前にこぼれたボールは、なんとかDFが前にけり出し、ピンチを逃れる。
ロスタイム２、中谷が左から突っかけて行くが、相手DFに止められてしまう。そして、ピッチ上には柏の勝利を告げる笛の音が鳴り響き、試合は柏の勝利で終わってしまう。押しながら、なかなか得点が出来なかったグランパス対し、決めるときに決める、柏の攻撃が勝った試合内容といえるだろう。最後まで応援ありがとうございました。