2001年J1リーグ2ndステージ・第11節:「コンサドーレ札幌」

前半の試合の流れ

〜前半15分

試合前の練習では、いつものサポーターの声援が無い中でのスタジアムの雰囲気は、試合が始まったらいったいどうなってしまうのかと心配していたが、ここへ来ていつも通りの大声援が選手たちに送られるようになった。なんとしても、詰めかけてきてくれたサポータへ勝利をプレゼントして欲しい。

左にエンドを取ったグランパスに対し、右から左に攻める札幌のキックオフで試合開始。
ゆっくりとした球回しから山口が相手DFの裏に早速入れてゆくが、これは相手GKが飛び出して奪われる。
1分、ウェズレイが右から中央に走るマルセロにパスを出してゆくが、相手DFにカットされてしまう。
2分、相手陣内中程右よりの位置でファウルを得ると、酒井が山口に流すとそれを相手DFの間を狙って山口がミドルシュート。しかしボールポスト左に。
4分、札幌・播戸が左サイドを上がって中央に折り返すと、DFが札幌・ウィルと競り合いが、ここは落ち着いて体を寄せてヘディングをさせなかった。流れたボールは楢崎が落ち着いて処理する。
6分、札幌が自陣真ん中当たりでFK。ペナルティエリア内に低いボールを蹴ってくるが、古賀がここはクリアする。
8分、左サイドでボールをウリダが持って前線の森山に当ててゆくが、トラップしたボールは相手DFに行ってしまった。
ここまでは両チームとも様子を見ながらの展開からか、動き出しの早いプレーは見受けられず、ゆっくりとボールを回しながらの攻め込みを狙っているようだ。しかし、
いかんせん、中盤でのパスミスがどちらも目立っており、最後まで持って行くことが出来ていない状況だ。
13分、大森が右からの早いクロスをゴール正面のスペースに放り込んでゆくが、森山が飛び込む前に札幌DFに弾かれてしまう。
14分、相手ゴール正面、ペナルティエリアの外から大森が森山とのパス交換で抜け出し、もう一度森山に渡すとこれをドリブルで仕掛けてゆくが、シュートを打つ前に倒されてしまい、得点まで持って行くことが出来なかった。

〜前半30分

16分、中谷が左サイドを上がると、ゴール前に上げようとしたボールを相手DFに止められCKに。左から酒井が蹴ってゆくが、直接相手DFに弾かれてしまった。
18分、札幌・和波に左から早い折り返しを放り込まれるが、待っていたウィルにはDFがしっかりと張り付き、ヘディングは当ったものの大きく浮き上がり、得点させることはなかった。
20分、古賀がボールを受けると、右サイドの前のスペースに大森を走らせようと長いボールを蹴ってゆくが、ボールが長すぎてしまい、そのままサイドを割ってしまった。
21分、早い展開から右サイドを破られると、ウィルからの折り返しに播戸がとびこんでくるが、態勢が崩れた状態で合わせてきたため、飛び出した楢崎がこれを弾くことが出来た。
22分、札幌の右からのCKは楢崎が落ち着いてキャッチ、ピンチを逃れる。
24分、酒井からの縦へのボールにマルセロが飛び出して合わせるが、トラップが流れてしまい相手ボールになってしまう。
26分、山口からの縦パスに相手ゴール正面のペナルティエリアすぐ外でウェズレイが反応、これを密集地帯をドリブルで抜けようとしてゆくが、相手に詰められてしまい、結局、ボールは取られてしまう。
27分、相手陣内でのFK。ゴールまでかなり距離があったものの、ウェズレイが右足で強烈なボールを直接打っていったが、残念ながらボールは相手GKの正面に。グランパスは中盤でのボールを持ってからの展開が遅く、なかなかゴール前のFWに良い形でボールを入れて行くことが出来ない。

〜前半終了

31分、ゴール前のボールを受けた札幌・ウィルがなんとか前を向こうとするが、ここはDFがしっかりと寄せて、シュートさせなかった。
32分、自陣ゴール正面・ペナルティエリアすぐ外で札幌・ウィルを倒してしまい、危険な位置でFKを与えてしまう。ゴール左隅を狙ってウィルが蹴ってきたが、楢崎がキッチリこれに反応してキャッチする。
34分、札幌・森下がゴール前のウィルの楔からの落としたボールをシュートしてくるが、これは当たり所が悪かったようで、大きくバーを越えていった。
35分、左サイドの中谷からの折り返しのボールをゴール正面で待っていたマルセロとウェズレイがかぶってしまい、マルセロの左足のシュートを止めてしまう形に。
36分、酒井がドリブルからペナルティ内へ仕掛けてゆくが、相手DFに阻まれシュートするタイミングを逸してしまい、ラインギリギリで蹴ったボールはサイドネットを揺らすのが精一杯だった。もう少し早いタイミングで積極的にシュートを打っていって欲しかった。
38分、札幌のFK。ゴール正面だがかなり遠い位置での場面だったが今回もウィルが直接狙ってくる。しかし、今度はボールに力が無く、そのまま転がってラインを割っていった。
39分、古賀がウィルにかわされ、そのまま持ち込まれると、播戸とのパス交換からおしこもうとしてくるが、ここは戻った古賀が汚名挽回とばかりに、相手のパスボールを奪い返し、このピンチを自ら救う。
41分、相手ゴール正面、やや遠い位置からのFKを得ると、ウェズレイが自らセットしたボールを狙ってゆくが、今回は正確性を欠き、ボールは大きくゴールの上に外れてしまう。
43分、山口からの縦のパスがこぼれたところを酒井がこれを拾い、ドリブルからウェズレイに流すと、これを右に流れながらウェズレイが懸命にシュートコースを見つけようとしたが、詰めてきたDFに阻まれボールを奪われてしまう。
僅かにあったロスタイムも、ほとんど目立った攻撃を両チームとも見せることなく前半は終了。

後半の試合の流れ

〜後半15分

前半は両チームとも決定的な場面をほとんど作ることが出来ず、淡々と試合が消化していってしまうという消化不良の内容だっただけに、後半はスピードアップして、ハラハラドキドキの展開を期待したい。

後半はエンド変わって右から左への攻撃に変わるグランパス。
開始早々、左から札幌・和波が上がってきて、折り返しを狙ってくるが、ここはDFが寄せてこれをキッチリ阻み、ゴールキックにさせる。
2分、右からの札幌のCK。野々村からのボールをゴール正面のビジュに合わせられるが、ボールはDFに当たり、今度は右からのCKに。右からのボールはボールに精度が無くピンチになることはなかった。
4分、左サイドに抜けた森山にボールがでると、これを中谷に渡してもう一度受けた森山がゴール前に蹴ってゆくと、相手DFがクリアミスというか空振りで一瞬期待を持つが、詰めていた他のFW2人は既にあきらめており、ボールは相手GKにキャッチされてしまう。
5分、相手陣内深く、ゴールやや左野市でのFKを得ると、またもやウェズレイが狙ってゆくが、今度は壁に当たってしまう。ボールはゴール前に転々とするが、誰もこれを押し込めず、最後古賀が拾って前を向いたところを相手DFに止められ奪われてしまった。後半は、開始から積極的に攻め込む姿勢が伺え、瑞穂にもやっと活気が戻ってきた感じだ。
9分、右からのCK。DFに一度は弾かれるが、こぼれたところを山口がミドルをお見舞いするが、これも壁に阻まれてしまいゴールネットを揺らすことは出来なかった。
11分、右からのCK。遠いサイドに上がった古賀が合わせようとしたが、相手DFに寄せられ思うようにシュートできず、結局クリアされてしまう。
13分、札幌1人目交代:和波→堀井
14分、酒井が中谷からのボールを直接ペナルティ内まで持ち込むが、味方に渡す前に倒され奪われてしまった。

〜後半30分

15分、大森が自ら持って上がると、ペナルティ近くの位置でコースを見つけてシュートを放つが、これは相手DFが足でこれを止めてしまった。
18分、ウリダが中谷とのワンツーから抜け出し、ゴール前に折り返そうとするが、これは相手DFに阻まれてしまう。
19分、相手陣内中程右よりの位置でのFK。酒井が蹴ったボールは相手も味方も誰も触ることなく抜けてゆくが、これに誰も反応している選手がなく、決めきることが出来なかった。
21分、左に開いたマルセロがゴール前に放り込むとこれをウェズレイが合わせようとするが、僅かに相手DFが先にこれに触れクリアされてしまう。
22分、左からのウリダのCKのボールも結局クリアされてしまった。
23分、自陣ゴール正面、ペナルティエリアすぐ外の位置で札幌の選手を倒してしまいFKに。ウィルが浮かしたボールをゴール左隅に蹴ってくるが、楢崎がこれはパンチングで弾き出す。
25分、酒井からのボールを受けたウェズレイがヒールで、背中越しに走るマルセロにヒールで流そうとしたボールが、相手DFの足に当り、あわやオウンゴールかと思うボールになったが、相手GKがすかさず反応、これを拾ってしまい、得点にはならなかった。ここへ来て、札幌の中盤での当たりが厳しくなってきて、ピッチでうずくまる選手が増えてきた。
【得点】29分、ウェズレイが中央からでたボールを左から中に入りながら、右足でキッチリとゴール右隅に決め、待望の先取点を決める。
31分、札幌2人目交代:森下→伊藤

〜試合終了
念願の先制点を決め、瑞穂のスタンドはいつものにぎやかな応援一色に。今日はなんとしてもこのまま最後まで一気に攻撃を続けていって欲しいものだ。

32分、ウェズレイが相手DFの裏に抜けたボールに飛び出すが、これは相手GKが先にこれにキャッチしてしまった。
33分、相手陣内深くペナルティエリア近くでウェズレイがドリブルで抜けようとしたところを倒されたように見えたが、これは認められず相手ボールに。
34分、中盤でボールを奪った札幌が、一気に縦にボールを出してくるが、パスを受けた播戸がハンドを犯し、これはマイボールに。
35分、縦にでたボールにウェズレイが一気に上がり、左から詰めてきたGKのみて、ゴール前にマイナス気味に流すが、これは相手DFが先にこれを読んでボールを奪い去ってしまった。
38分、札幌・ビジュから中央のウィルへ、そして左に播戸へと流れ、最後ゴール前に放り込んでくるが、これは楢崎が直接キャッチする。
39分、森山が縦のボールをトラップからドリブルで上がり、駈け上がってきたウリダに戻すとこれをウリダが直接シュートするが、ボールは残念ながらクロスバーの上に行ってしまう。残り時間僅かになって札幌の早い上がりが目立ちだした。
グランパスとしては、ここは全員で守って凌ぎきってほしい。
【得点】43分、右サイドに出来たスペースに走り上がった大森が詰めてきたDFを見計らってゴール前に流すと、これを受けたウリダが最後落ち着いてGKの横を抜いてシュートを決め、2−0に!
ロスタイム1、相手陣内ペナルティエリアすぐ外右よりの位置でのFKのチャンス。
ウェズレイがまたもや直接狙うが、このボールは壁に当たってしまった。名古屋1人目交代:ウェズレイ(ご苦労様)→岡山。
ロスタイム2、中谷が左サイドを持ち上がるが、詰めてきたDFに阻まれて止められてしまい、上がりきることなくボールを相手に奪われてしまう。
そして、約3分強のロスタイムを経て、最後まで集中力を切らすことなく、攻め続けたグランパスイレブンは、スタンドにあふれるサポーターの暖かい声援に包まれた中で、無事試合終了の笛を聞くことが出来たようだ。久しぶりのホームでの勝利にサポーターも大喜び。最後まで応援ありがとうございました。