9月15日(土)−J1リーグ第5戦:「セレッソ大阪戦」

前半の試合の流れ

〜前半15分

大阪・長居スタジアムは、午後から激しい雨が降り、ピッチ上のコンディションが心配されたが、現在は雨もすっかり上がり問題はなさそうだ。

左にエンドを取ったセレッソに対し、右から左に攻めるグランパス。試合はセレッソのキックオフで始まる。
開始からセレッソ・西谷が仕掛けてくるが、ここはDFがしっかりと詰めボールを奪う。
1分、縦パスからのボールをウェズレイが頭で左に走る中村に流すがオフサイドを取られる。
2分、右サイドを久藤に抜けられるが、DFがゴール前に上げようとしたボールに寄せてCKにする。
4分、またも大阪・久藤にボールがでるが、ここもDFがしっかりと詰め、入ってきた森島には渡させなかった。
5分、ウリダのミドルを相手GKが弾いて、左からのCKのチャンス。中村がゴール前に上げてゆくも、ここは相手DFに弾かれる。
6分、セレッソの右からのCK。西谷が入れてくるがGK楢崎に対して、相手のファウルがありマイボールに。
9分、相手陣内左で中谷が倒されFKを得るが、ここは流して山口がミドルを放つ。しかし相手MFに当ててしまいゴール前には行かなかった。大阪はここまで、森島・久藤を使って右サイドの突破をはかってきているが、DFがしっかりとケアしているので、決定的な場面は作られていない。対するグランパスは、中盤でのセレッソの仕掛けが早いため、前線へ良い形でボールが出ないためシュートの場面がここまでほとんど見受けられていない。
14分、相手ゴールほぼ正面ペナルティすぐ外の良い位置でウェズレイが倒され、好位置でのFKのチャンス。もちろん、この場面ウェズレイが蹴ってゆくと、左隅の厳しいコースへボールは飛んで行くが、相手GK・河野の好セーブに合い、ゴールを奪うことは出来なかった。

〜前半30分

ここまで、なかなかボールを支配できないグランパス。
18分、中央で岡山が粘って右サイドを上がった石川にボールが出ると、これを折り返そうとしたところを止められ、CKに。中村のショートコーナーからのボールを石川が戻すと、これを中村がゴール前に上げてゆく。しかし誰もこれを合わせられず、ボールは流れていってしまった。
21分、センターサークル当たりでボールを持った山口が、相手DFの裏のスペースに長いボールを蹴ってゆくと、これに中谷が走り込んでゆくが、飛び出したGKに先にボールをキャッチされてしまった。
24分、相手陣内で中村が倒されセットプレーのチャンス。距離はあるもののゴール正面ということもあり、ウェズレイが直接狙ってゆくがボールは壁に弾かれてしまった。こぼれ玉を石川が拾って、早いクロスをゴール前に入れてゆこうとしたが、これは精度が悪く相手に止められてしまった。
26分、サイドに開いたセレッソ・久藤にボールが出ると、ゴール前に折り返される。遠いサイドに上がったボールをボレーシュートを合わせられるが、これは当たり損ないとなるが、こぼれたところを再度拾われ、正面から鈴木にシュートを打たれる。しかし、これはGK楢崎が正面でしっかりと止める。
大阪1人目交代:西谷→大久保
29分、大阪・尹が混戦からのボールを直接左でシュートしてくるが、これはゴール右に外れる。

〜前半終了

セレッソ大阪は果敢に攻撃を仕掛けてくるが、グランパスもDFを中心にしっかりと相手のマークも出来ているので、最後危ない場面までは行かれていない。
32分、怪我で変わったセレッソ・大久保がDFの裏に出たボールに左サイドから走ってくるが、ここもGK楢崎が落ち着いてボールに先に行き、触らせることはなかった。
グラウンド上ではかなり強めの、大粒の雨がまた降り出し、ピッチ上では足を滑らす選手も見受けられるようになった。
34分、セレッソの右からのCKもDFがはいてきたボールを頭でしっかりとはじき返し、クリアする。
35分、CKからのこのこぼれ玉を、セレッソ・久藤がゴール前に放り込んでくるが、西澤が高い打点でこのボールも弾き出す。
37分、中村がDFの裏に出たボールに走り出ると、最後相手GKと1対1になるが、詰められたところを気にしすぎてか、シュートをゴール右に外してしまう。
38分、自陣右サイド深くで相手を倒してしまい、危険な位置でセレッソにFKを与えてしまうが、尹の蹴ってきたボールは左に流れ、詰めたDFが大きくこれをクリアしピンチを逃れる。
40分、右サイドから切れ込んでいった石川の出したボールに森山が足で押し込もうとしたが、これはDFに止められてしまい、決めることは出来なかった。
42分、相手ボールを自陣内で奪うと、山口が一気に前線に放り込んでゆく。これにウェズレイが走り込んで相手DFが寄せてきたところを見て、直接シュートするが、ボールは弱く相手GKの手元にいってしまった。グラウンド上は激しい雨足となり、選手たちの足下や転がるボールの周りから水しぶきが上がるようになってきた。
44分、ウリダから左サイドを一気に上がってきた中谷に長いボールが出るが、これはうまくトラップすることが出来ずサイドを割ってしまった。結局、短いロスタイムはあったものの両チームともボールを回すだけの形となり、決定的な場面を見せることなく前半を終えてしまった。

後半の試合の流れ

〜後半15分

前半はセレッソの中盤からの激しいチェックからの、早い攻撃に苦しみなかなか先手を取れなかったグランパスエイト。
しかし、DF陣が踏ん張り失点することなく終えることが出来た。後半はこの息苦しい状態を打破するような目の覚める攻撃を見せて欲しいところだ。

名古屋1人目交代:中谷→大森
エンド変わって左から右に攻めるグランパスエイト。
2分、セレッソ・越智が森島とのワンツーから抜け出してきて折り返しをあげようとしたが、これはDFがしっかりと詰め相手のボールはそのままラインを割る結果となる。
3分、左サイドに出た長いボールにセレッソ・森島が走ってゆくが、DF海本がしっかりこれをクリアする。
4分、右からのスローインからのボールを岡山が左に流すと、大森が上がってこれを持ち込もうとしたが、相手DFに先に寄せられ、ボールは結局奪われてしまった。
6分、相手陣内深く、右寄りで岡山がセレッソDFを抜こうとしたところで倒され、良い位置でFKを貰う。ゴール前には行って来る早いFKのボールに上がっていた海本が合わせようとしたが、ボールとタイミングが合わず流れてしまった。
8分、名古屋2人目交代:岡山→マルセロ
9分、左寄りの深い位置で、代わった入ったマルセロに早速ボールが渡ったところで倒される。今度はウリダが蹴ってゆくが、合わせた選手のボールは大きく流れ相手ボールに。
【得点】10分、中央から右に山口がボールを出すと、石川が即座にゴール前に早く低いボールを出すと、これにマルセロが飛び込んで右足で合わせ、ゴールネットを揺らす。マルセロの2試合連続(!)となる得点でグランパスがやっと先行12分、名古屋の怒濤の攻めが続き、2本3本とシュートを放ってゆくが、ことごとく相手DFに止められ、最後はGKの正面に。
13分、石川が右から切れ込見ながらゴール前にグラウンダーを入れてゆくと、今度もこれにマルセロが詰めてゆくが、こんどは相手GKの方が早く、これを止められてしまう。
14分、セレッソ2・3人目交代:真中→岡山、久藤→山内

〜後半30分

大阪・カルロス監督はここに来て攻撃の選手を入れ替え仕掛けてくる。
16分、代わって入ったセレッソ・山内が右サイドをオーバーラップしてボールを折り返そうとするが、最後追いつかずエンドラインを割る。
18分、左サイドの森島のドリブルから出たボールをゴール前で拾ったセレッソ・鈴木がシュートしてくるが、これはGK楢崎正面に。
20分、自陣ペナルティエリアすぐ外でのボールを森島に拾われ、これを詰めていたDFの裏にだされる。これに右サイドから入ってきた山内に右足でシュート気味にゴール前に早いボールを折り返されるが、幸い誰もこのスペースに詰めておらず、味方DFがこれを辛うじてクリアする。失点してもおかしくない場面だっただけに救われたといった感じだ。
24分、左からセレッソ・岡山に持ち込まれ、折り返したボールにフリーの山内にシュートを打たれるが、シュートは浮いてしまい、クロスバーの上に僅かに外れる。この時間帯はセレッソの激しい攻撃が続き、グランパスはほぼ防戦一方の展開だ。
28分、ゴール前の混戦からのボールを森島が抜け出してシュートしてこようとするが、戻っていたウェズレイがこれを防ぐ。
29分、セレッソが森山のファウルからFKを得るとゴール前にほうりこんでくるが、ここもDFが頭でなんとかクリアに逃げる。

〜試合終了

31分、先ほどと同じような位置からのセレッソのFK。ゴール前に上がったボールをDFが頭で弾くと、弾んだボールをGK楢崎がはじき返す。
32分、大阪が早い展開から最後フリーの岡山が左からシュートするが、楢崎が詰めたためこのボールはポスト右に外れる。
セレッソの早い攻撃により、防戦一方となってきたグランパスだが、なんとか凌いでいる状態が続く。味方DFがバックパスをすると怒濤のようなブーイングが長居スタジアムを包むという異様な雰囲気になってきた。
36分、右サイドからセレッソ・森島がゴール前に放り込んでくるが、これは詰めてきた越智がタイミングが悪く、触ることが出来なかった。
37分、ミドルシュートを打たれるが、ここはGK楢崎が好セーブでこれを防ぐ。相変わらずのセレッソの激しい攻撃が続く。
40分、マルセロが右サイドで石川からボールを受けるも、激しいチェックに合い前を向かせて貰えず、サイドにボールを出してしまう。競技場内はグランパスの選手が倒れたり、ボールを回したりすると激しいブーイングがわき起こる。
42分、右サイドをボールを持ったマルセロが上がって行くと、これに走り出したウェズレイの前のスペースにボールをマルセロが早いボールを入れる。これをウェズレイがなんとか走りながら折り返そうとするが、残念ながら先にラインを割ってしまった。
【得点】44分、マルセロが頭で落としたボールを森山が左足で押し込む。セレッソの激しい攻撃をあざ笑うかのような決定的な追加点を決め2−0に。セレッソサポーターをどん底に落とすような、決定的とも言える時間帯での最高の追加点といえよう。やったぞ、森山!
セレッソはGKを残して全員がハーフウェイラインより上がるという攻撃を見せてくるが、グランパスも全員でこれを受け、攻撃を凌ぐ。
ロスタイム、名古屋3人目交代:中村→酒井
結局、試合はこのままセレッソの攻撃は続くものの、DF陣が踏ん張り、4分という長いロスタイムを守り抜き、試合終了の長い笛の音をグランパスサポータは聞くことが出来た。
激しい雨が降り続く中での、怒濤のような激しいセレッソ大阪の一方的な攻撃が目立つ試合内容だったが、グランパス守備陣は最後までほころびを見せることなく凌ぎきり、見事セレッソを完封しての勝利だった。不安視されていたDF面だっただけに、今日の完封は今後への、大きな自信に繋がる内容と言っていいだろう。いよいよ次節はホームにジュビロ磐田を迎えての大一番。これを勝つことが2ndステージ制覇には必要不可欠だ。是非とも勝利を目指して欲しい。最後まで応援ありがとうございました。