８月２２日（水）−Ｊ１リーグ第４戦：「サンフレッチェ広島戦」

前半の試合の流れ

夜の帳が降りて広島ビッグアーチの周りはすっかり暗くなり、サポーターの応援に負けないほどの声で虫の声が聞こえてくる。しかし、試合開始直前になってキックオフの笛の音を待ちわびているのか、いまは静かにしているようだ。

グランパスにとって今日の相手サンフレッチェ広島は、2ndステージを勝ち進むに当たっても是非とも勝っておきたい相手の一つだ。ここ最近負けなしという相手だが、2ndステージではリーグトップの９得点と攻撃は侮れない。いかに守って勝つかが楽しみだ。

試合は左から攻めるサンフレッチェに対し、エンドを左に取ったグランパスのキックオフで始まる。
開始早々、左サイド深いところでのスローインから中谷が持ち込もうとするが、相手ＤＦに倒されてしまいボールを奪われてしまう。
２分、左サイドを広島・コリカが早いドリブルから上がってこようとするが、ここは石川がしっかりとこれを押さえ込む。
【得点】３分、右サイドを久保がドリブルから粘って中央に折り返すと、これを一人経由して、最後ゴール前に詰めてきたコリカに押し込まれ、早々で失点してしまう。
４分、今度は左サイドを久保に上がられゴール前に折り返されるが、ここは中央のDFが足に当てこのボールを奪い返す。
６分、広島・大木が左サイドに藤本から出たボールに反応、これを右足でシュートしてくるが、これは辛うじて右ポストにあたり、追加得点を奪われることはなかった。広島は、藤本・久保を中心として早いボール回しから、裏へ飛び出して積極的に攻め上がってきている。
８分、右サイドで石川が粘ってゴール前にクロスを上げてゆくと、これに遠いサイドで待っていたウェズレイが右足でボレーを打ってゆくが、このシュートは惜しくも右ポストの僅かに右へ外れてしまう。く〜っ！！
１１分、相手ゴール前で岡山がドリブルからのボールを戻すと、これに山口が詰めてゆくが相手に当たってしまいCKに。右からのCKは大きく流れてしまい、相手DFがクリアしてしまいチャンスには出来なかった。
１３分、左から中谷がワンツーで抜けてゆくが。ゴール前に上げたボールには誰も詰めることが出来なかった。

１６分、右サイドに長いボールが出ると、これにまたも広島・久保が走り、これを拾ってゴール前に折り返すと、藤本がワントラップして左足でシュートを打ってくるる。しかし、ここは味方DFがしっかり詰めていったためバランスが悪い中でのシュートとなったためクロスバーの上に。危ない場面だった。
【得点】１７分、森山が、中村からウェズレイへと渡ったボールに最後詰め、これをしっかりと右足で決めて同点にする。良い時間帯で同点にすることが出来た。
１８分、右サイドのDFの裏に出たボールにまたもや広島・久保が拾いにゆくが、今度は中村が戻ってきて久保を押さえ込み、ボールを味方のものに。
２０分、右サイドに開いた藤本が再三ボールをゴール前に入れてくるが、DFが粘ってこれをなんとか防ぐ。
２１分、広島の右からのCKは、服部が入れてくるものの大きく流れて遠いサイドの選手の頭を越えていってしまう。
２２分、岡山が粘って相手ゴール正面・ペナルティアークすぐ外の好位置で倒されると、FKのチャンスを得る。もちろん蹴るのはウェズレイだったが、右足から放たれたボールは壁を越えてゆくも僅かに左ポストをすり抜けて外に外れてしまった。
２４分、今度は相手陣内右深くでのFKのチャンス。中村が遠いサイドに上がっていたDFに合わせようと上げてゆくが、相手DFに頭でクリアされる。
２５分、先ほどと同じような位置で今度はウリダが倒されFKのチャンス。今度もウェズレイが蹴ってゆくが残念ながらボールは相手GK正面に。
２８分、右サイドでボールを持った岡山が上がってゆくと、相手DFが詰め寄ってきたところで、後ろから上がってきた石川に流す。これを石川が折り返してゆくが、ボールが流れてしまい、待っていた中村の足下へはボールはゆかず、相手に奪われてしまう。
３０分、広島の早い展開から左サイドでボールを持ったコリカからのクロスに右サイドで走ってゆく大木があわせるが、このシュートも僅かにクロスバーの上に外れる。

【得点】３２分、中盤からでた長いボールをゴール前でヒールで流されDFが外されたところを、広島・コリカに押し込まれ、逆転を許してしまう。
【得点】３７分、左で中谷が粘って粘って、ボールをキープすると、詰めてきた中村に流す。このボールを中村が相手DFをかわしてゴール正面の岡山に出してゆく。ここで岡山が相手DFと競り合いながらも抜けだし、相手GKとの１対１から落ち着いて右足でシュート。このボールが見事ゴールネットを揺らし、同点に！いよいよ今回もノーガードの撃ち合いの試合のなってきた。負けるな、グランパス！！
ここへ来て、広島の選手のウェズレイへのあたりが厳しくなってきており、何度もピッチ上で倒され足を押さえたり、顔を芝生に埋ずめる場面が目立つようになる。なんとか怪我だけはさけたいところだ。
４１分、山口が中盤でボールを持つとドリブルで攻め上がり、ウェズレイとの壁パスでさらに攻め上がり、最後左足でシュートを放ってゆくが、これは惜しくもゴール左に外れていってしまった。
４３分、中村が左サイドを自分でもって上がってゆくが、相手DFに詰められてしまい、折り返しのボールをゴール前に上げることはできなかった。
４４分、広島・大木からDFの裏に走る藤本にパスが出て一瞬ヒヤリとするが、これはオフサイドに。抜ければ危ない場面だった。
ロスタイム、短いロスタイムの中で両チームとも決定的な場面までボールを運ぶことは出来ず、そのまま前半は終了してしまった。

後半の試合の流れ

前半は先行されながらも追いついてゆくという試合展開だったが、後半こそは逆に先行して広島の厳しい攻撃をしっかりと押さえ込んでの勝利を決めて欲しいところだ。

後半はエンド変わって左から右に攻める名古屋グランパスエイト。
１分、岡山が右サイドをドリブルで持ち上がり、最後ペナルティ内へ入ったところでシュート気味の折り返しを出すが、このボールが当たりそこねになってしまい、味方には渡らず相手ボールになってしまった。
３分、右サイドで広島・藤本がボールを拾うとアーリークロスをゴール前のスペースに入れてくる。これに久保が反応、頭で合わせて押し込もうとするが、このボールはポスト左に外れる。
４分、岡山が相手DFの裏に抜けたボールを持って右サイドを上がり、最後ゴール前に切り返すが、このボールは相手GKに直接キャッチされる。
５分、右からのCK。中村がニアの森山の頭に当ててゆくと、これを遠いサイドにながすが、出た先には誰もおらずクリアされてしまう。
６分、ゴール正面に上がったボールにウェズレイがたかい打点のヘディングシュートを打つが、残念ながらGKの正面に。
９分、名古屋１人目交代：岡山→酒井
１０分、広島・久保にDFの裏に出たボールを拾われ持ち込まれそうになるが、これはオフサイドに。
１１分、相手陣内真ん中当たりでウェズレイがボールを受けると、そのまま短いドリブルからミドルシュートを打ってゆくが、ボールは相手GKの頭の上を大きく越えていってしまった。
１３分、変わって入った酒井が右サイドからの早い折り返しをゴール正面に出してゆくと、これをウェズレイがワントラップしてシュートまで持ってゆく。しかし、相手Gkが前に出てこれを体で止めてしまう。
１４分、山口がゴール正面からドリブルで仕掛け、相手DFの詰めてきたところを抜いて中村に出そうとするが、これはインターセプトされてしまった。
１５分、石川が右サイドを攻め込みドリブルからゴール前にできたせまいスペースにボールを出すが、ウェズレイはこれにスペースとは逆に反応してしまい、貰うことが出来なかった。

１７分、広島１人目交代：大木→高橋
１８分、相手DFを左サイドで振り切ると、中村が強引にドリブルで持ち込み、最後シュートまでゆくが、相手GKの飛び出しで、シュートはGK正面に行って止められてしまった。
１９分、広島２人目交代：服部→奥野
広島はここに来て選手を２人入れ替え勝負に出てきた。
２１分、相手陣内右深い位置でのセットプレーのチャンス。ウリダが左足でゴール前の、相手GKの前といういやな位置に入れてゆくが、体を張った広島DFに頭でギリギリのところで弾き出され、誰もこれを決めることは出来なかった。
２３分、広島３人目交代：藤本→梅田
２４分、相手陣内ペナルティすぐ外でのウェズレイから石川へのパス回しの時に、石川が倒され好位置でFKを得るが、直接狙ったFKはゴールポストに嫌われ、追加得点にはつがらなかった。
２６分、長い縦パスのボールを拾ったコリカに抜かれそうになるが、海本がここを落ち着いて防ぎ、ボールを奪い返す。
【得点】２８分、広島のゴール前での熱い攻撃が続くと、相手DFは止めるのが精一杯で、最後ポストに当たったこぼれ玉に詰めてきた山口が右足でこれを押し込み、ついに広島を突き放す。
２９分、自陣ペナルティすぐ右外でFKを与えてしまうが、ここはDF陣が踏ん張りこのピンチを凌ぎきる。

ここへ来て広島の攻撃陣は運動量ががくっと落ちてきており、ボールを持ってからの動きだしが極端に遅くなってきた。
３２分、名古屋２人目交代：中村→マルセロ
３３分、広島に左サイドを破られゴール前に上げられるが、海本・西澤がしっかりと相手をマークしてこのボールに誰も行かせなかった。
３５分、広島・梅田に右サイドを上がられるが、ウリダが果敢に戻ってディフェンスに入り、ボールを奪い危ない場面を逃れる。
【得点】３６分、代わって入ったマルセロが、相手の最後の気力を萎えさせる、決定的とも言える来日初ゴールを決め、４−２とする。おめでとうマルセロ！
３８分、自陣右サイドの深い位置で相手を倒してしまいFKを与えてしまう。ゴール前に入って来た低いボールに詰めていた広島・梅田が頭で合わせるがボールはクロスバーの上に。
４０分、ペナルティエリア周辺で何度かボールを回されるものの、DFがしっかりと固めているだけに広島の選手は誰もゴール前にはいることが出来ず、最後は遠目からのミドルシュートを打ってくる。が、これも精度が悪くポスト左に大きく外れてゆく。
４１分、名古屋３人目交代：中谷→平岡（靖）
４３分、広島が高いグランパスのDFの裏を狙ってボールを出すと、これに梅田が走り込んでくるが、ここはオフサイドに。
ロスタイム１、広島・上村が左から攻め上がりゴール前に上げてくるが、ボールが大きく遠いサイドに詰めてきた選手も頭で合わせることが出来ず流れていってしまう。
ロスタイム２、今度は中央から左のスペースに出たボールに広島・梅田がまたも走り込むがこれもオフサイドに。そして試合終了の長い笛が鳴り、グランパスの勝利が決まる。これで広島には今年４勝。２失点はあったものの攻撃陣もキッチリと決めるべき時に得点をきめ、後半はDF陣も落ち打ついて相手を押さえ込み、見事、力で押し勝ったという試合内容だった。最後まで応援ありがとうございました。