楽しいことずくめのサマーキャンプも最終日となりました。今回のツアーは天気の影響で予定を余儀なくされることが多々あり、初日に行われるはずだった魚取りも朝を迎えるまで出来るか否か分かりませんでした。目を覚まし窓から差し込む光で晴れていることを確信したちびっ子達。あとはなかんじょ川の水が濁っていないことを願いながら、布団の中で静かに起床時刻を待ちました。
サマーキャンプでは毎朝全員で散歩に出掛けます。旅館の出発時間の関係で朝の散歩へ出る時間も少し早められたようですが、身支度も手際良さはさすが3年生です。早々と着替えを済ませ、コーチに続いて鯉の待つ「瀬戸川」へ向かいました。
柔らかな朝の日差しを受けながら友達と笑い合い、瀬戸川へ到着すると、コーチから鯉のエサをもらいました。エサは固形状で一粒は小さく、川の中をゆったりと泳ぐ大きな鯉にとってはどれだけあげても足りないように思えます。ちびっ子達は投げ込んだエサを逃すことなく少しでもたくさん食べてもらおうと自分なりに方法を考え、お目当ての鯉をめがけて一生懸命にエサを投げ込んでいました。
散歩を終えて旅館に戻ると、旅館の方々の手によって朝ご飯の準備が整えられ、ちびっ子達の空腹感を誘っていました。大きな声で“いただきます”をして朝食を食べていると、コーチから「今日は魚取りをします!」という決定の言葉が。ちびっ子達の目は輝きを増し、食後の後片づけもみんなで協力して早々と済ませました。
忘れ物をチェックしてお世話になった旅館の方々に“ありがとうございました!”と挨拶し、ちびっ子達はバスの待つ飛騨古川駅へ。大量の荷物に「重い〜!」と表情を歪めながらも、魚取りの準備が入っているカバンは落とさないようにしっかりと握りしめられていました。
なかんじょ川に到着したちびっ子達はバスから降りると川岸へ駆け寄り、濁っていないかチェックを始めました。笑顔でコーチに続き着替えをする建物まで歩き、大はしゃぎで水着に着替え、魚取りスタート!サマーキャンプに来たことがあるちびっ子は魚取りのコツを知っているのですが、今年の魚たちはちびっ子以上に元気が良いようで捕まえられては手をすり抜け、なかなか思い通りになってくれません。魚を捕まえられずちびっ子達が奮闘するうちに水が濁ってしまった場所もあり、最後は網を使って頑張る姿も見られました。終了の時間が刻々と迫り、コーチから「あと2分!」との声がかかると“なんとしても捕まえよう”と、サッカーの時と同じ『最後まで諦めない気持ち』を見せていました。
川から上がり着替えを済ませると、ちびっ子達の前にとても美味しそうな虹鱒の塩焼きが運ばれてきました。コーチからの「さっきみんなが捕った魚です」という言葉に「もう焼けたの?」との返事が来ましたが、大きな口で虹鱒にかぶりつき、嬉しそうに配られたおにぎり弁当を食べていました。
午後1時半、ちびっ子達はバスに乗り込み帰路に就きました。天気の影響で予定変更の多いツアーとなりましたが、その分ちびっ子達はイベントに必要な持ち物を自分で判断し、忘れ物をして現地で困らないようしっかりと確認をしながらバッグに詰めていました。『自分で出来ることは自分でやる』というルールが自然に守れていたようです。ちびっ子のみなさん、家に帰ったらコーチはいませんが、全てをお父さんやお母さん任せにするのではなく、キャンプで出来たようにこれからも自分で出来ることは自分でやりましょう。
楽しいキャンプを過ごすためには集団生活のルールを守らなければなりません。優しくて面白いコーチも時には本気で怒り、叱られた子が涙する場面もありました。しかしコーチ達は単に声を上げて叱りつけているのではなく、子供達自身が“次にどうすれば良いのか”を考えられるように叱り、子供達が十分に反省をした後は泣き顔を必ず笑顔に変えました。子供一人一人の性格を知り尽くし、いつも凛と構えているコーチのみなさん、お疲れ様でした。
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