2月8日(木) 天候:曇り
≫指宿フォト日記はこちら

□指宿キャンプ:第11日・午前練習

この日は朝から雲が多く、朝の太陽を遮ってしまっているため、練習場はうっすらと湿気が漂い、気温も低めで、ちょっと涼しい日となりました。それでも次第に雲が薄れ始めるにつれて、日差しが強くなり始め、気温がグングンと上がり始めました。監督からのトレーニングメニューの説明を終えた選手達は、3グループに分かれて、午前練習をスタートさせました。

昨日の柏レイソルとの試合に出場したメンバーは、ゆっくりとした足取りでピッチの回りを走り始めます。それでも緊張した雰囲気は全くなく、キャンプで蓄積している疲れと、前日の柏との試合での疲れを癒すべく、終始、のんびりとしたペースでした。午後の鳥栖とのトレーニングマッチの臨むメンバーを含む、残りの選手の2グループは、練習場の中央で入念なストレッチを繰り返して、体をしっかりと解した後、ボール回しを行ってコンディションを上げてゆきます。

15分程、時間を掛けてアップを終えた後、ゲーム組は二手に分かれてシュート練習を始めます。縦に自ら楔のパスを当てて、落とされたボールを走り込んで両足からのシュートを繰り返してゆく選手達。キャンプ終盤での、最後のトレーニングマッチと言うこともあり、誰もが力の入ったボールを、GK広野相手に蹴っていました。

その他のメンバーは、逆サイドで20m程に区切られたエリアの中でボールポゼッションを基本とした、戦術トレーニングを行いました。傍らでフェルフォーセン監督自ら大きな声を張り上げてコーチングしているためか、次第にボールの回るテンポが上がり、選手達は苦しげな表情を見せながらも、最後まで諦めることなく、相手のボールを追い詰めていました。リラックスした様子の昨日のメンバー達は、10時には午前のトレーニングを終了、その他のメンバーも10時30分前には、練習を終えてゆきました。

----------------
□第11日:トレーニングマッチ「vs サガン鳥栖」試合の模様

時折、雲間から青空がのぞくと、暖かい日差しが差し込むが、午後に入っても雲が多く、気温も余り上がることはない。午後2時半からのJ2サガン鳥栖とのトレーニングマッチに向けたウォーミングアップを行っている選手達にとってはちょうど良い天候なのかもしれない。

前半は、右にエンドを取った鳥栖のキックオフで試合がスタート。先発メンバーは、GK櫛野、DFは右から角田・青山・竹内の3バック。中盤は、右にユースから昇格した新川、左に渡邊、中央下がり目の位置に、これもユースから上がった吉田が入り、その前を小川と須藤が並ぶ。FWは、期待の巻と杉本のコンビ。今日も3-5-2の布陣で臨む。

スポーツセンターでの練習試合を除けば、新入団後、初の実戦を行う選手達もいるため、フェルフォーセン監督のいうオーガナイゼーションを意識しながら、連携面でのバランスをどうしてゆくかが課題となりそうだったが、開始2分、いきなりそこを突かれ、中盤での間延びしたスペースでのボールを拾われて縦に運ばれると、あっという間に鳥栖・蒲原(11)に抜け出してのシュートを許し、先制されてしまう。その後も、相手が前から来ていることもあって、中盤での不用意なパスを奪われて、押し込まれる場面も目立つが、角田・竹内が若い青山や吉田をフォローしてゆくと、徐々に名古屋も落ち着きを見せ始めてゆく。

立ち上がりの失点で遠慮のあった渡邊や新川が徐々に縦へのスペースを使い始めると、名古屋がテンポを上げ始め、DFの裏へのパスを供給して杉本を走らせてゆくが、鳥栖のDFラインがしっかりと組織されており、オフサイドの網に掛かってしまう。また、巻へと入れた楔のパスも相手DFの 厳しいマークに良い形で受けさせてもらえず、チャンスを簡単には作らせてもらえない。

それでも、20分。右からドリブルで勝負を仕掛けた新川がエリア内で倒されPKを得、絶好の同点のチャンスを迎える。しかし、このPKを、ゴール左隅を狙って杉本が蹴っていったが、GKにコースを読まれて弾かれてしまい、同点とする事が出来なかった。さらに27分。右のスペースへのボールを拾った杉本が寄せてきたDFをかわして、ゴール前へとクロスを入れてゆく。このボールに遠いサイドで待っていた巻が得意の頭であわせようと入っていくが、ボールは目の前のDFに弾き出されてしまう。

29分には、吉田からの左から抜け出した杉本へのスルーがタイミング良く決まり、GKと1対1となると、左足からシュートを放っていったが、ポスト左に外してしまう。ここで、突然まとまった雨が降り始め、ピッチは滑りやすい状況となり、両チーム共にボールが足下に落ち着かなくなり、攻め手を欠いたまま前半の終了を迎える。

エンド入れ替わり、右から攻め上がる名古屋のボールで試合が再開する。名古屋:杉本・吉田→津田・筑城。センターバックに角田が入り、右に筑城、ボランチの位置に青山が入る。

前半は、巻・杉本共に相手DFラインで並んでいることが目立ったが、後半は立ち上がりから津田のスピードを生かす攻撃をしかけてゆくと、これが名古屋に良い流れを引き寄せ始める。7分、青山の縦のスペースへのボールを拾った津田が左サイドを持ち上がってゆく。相手エリア近くでスライディングに来たDFにボールをカットされるものの、良いテンポが出てきた証拠だ。

9分、今度は竹内の縦パスを渡邊が下がってきた巻へ当てて、左で張っていた須藤を走らせようとしたが、これはタイミングが合わなかった。更に12分には、右に抜け出していった小川からのゴール前へのボールを逆サイドで受けた津田が、落ち着いてマイナスに折り返したところに走り込んだ新川がシュートを狙っていったが、慌てたのか、クロスバーの上へ外してしまう。15分、名古屋メンバー交代:新川→花井。

後半は、速いテンポで名古屋がボールを繋ぎながら、鳥栖のゴールに迫る場面が目立ち、良い流れで試合を進めてゆくが、最後のところでの精度に欠き、なかなか同点とすることが出来ない。19分、名古屋メンバー交代:櫛野→広野。この時間になって、ようやく雨が収まりを見せるが、気温がグッと下がり始めてゆく。しかし、リズムの良くなった名古屋の選手達は、ピッチ内では、熱気溢れるプレイが続いている。

29分、名古屋メンバー交代:青山・須藤→中島・片山。33分、右のスペースへ出たボールを拾った津田がゴールラインギリギリのところで切り返して、マイナスのクロスをゴール前へと入れてゆく。この場面にフリーで渡邊が走り込んで来ると、強烈なシュートを左足から放ってゆくが、ボールは大きくクロスバーを越えてしまい、このビッグチャンスを逃してしまう。

ロスタイムには、相手ゴール前でのボールを津田が胸で落としたところを巻が走り込むと、右足からのシュートを放っていったが、ボールは無情にも左のポストに弾かれてしまい、相手ゴールをこじ開けることは出来なかった。結局、前半の落ち着かないゲーム運びが嘘のように、後半、圧倒的にチャンスを作った名古屋だったが、大事なところでのミスが目立ち、ゴールを奪うことが出来ず試合終了を迎えてしまう。若手中心で臨んだ試合と言うこともあって、立ち上がりの失点で、連携面での不安もあったが、その後はテンポ良く試合を運ぶことも出来、同点とすることは出来なかったものの、良い雰囲気でキャンプ最後の練習試合を終えることが出来たと言えるだろう。

≫指宿フォト日記はこちら

【サガン鳥栖戦後、フェルフォーセン監督コメント】
Q:若い選手中心で臨んだ試合でしたが?
A:若い選手達で、鳥栖相手にどんな試合が 出来るかを見たかったためです。自分達のペースか、彼らのペースなのかを見極めたかったです。全体的に見て良い形で試合を進められてはいたと思います。守備的には、相手に作られたチャンスは1・2度でしたし、攻撃面では、5〜6回チャンスを作ることが出来ていたと思います。オーガナイゼイションは前半、きちんと出来ていたと思います。後半は疲れもあって、運動量は落ちましたが、非常に満足できるゲームだったと思います。1点取られて、2得点取らなければいけなかったという点は満足できませんが、試合の内容としては満足しています。4・5人は名古屋で初の試合の選手もいましたが、悪くなかったと思います。

Q:今日の試合の中で良かった点は?
A:前半は守備をきちんと組織立てる、守備面ではコンパクトに、早く切り替えて前線でプレッシャーをかける、と言うことが強い相手に出来ていたと思います。攻撃面ではボールポゼッションも出来ていたと思います。ロングボールだけに頼らず、きちんとビルドアップしてDFの裏を突く、そういった攻撃は出来ていたと思いますし、そこからチャンスも出来ていたと思います。

Q:キャンプでの、4つの練習試合で満足できた点は?
A:全ての試合について満足しています。特にキャンプ中の、プレシーズン中の試合と言うことで、疲れた中でやらなければいけなかったと思いますが、4試合共に良い形で試合が出来たと思います。プレシーズン中の試合と言うことで、練習試合も練習も大事なことだと思います。