6月26日(月) 天候:晴時々曇り
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□午前練習の模様

この時期のオランダは、夜は11時近くまで日が沈みきらず、朝は5時には空が明るくなってくる。しかし、昨日の長い長い移動もあってか、午前8時半の起床時間まで、殆どの選手達は起き出してくる雰囲気がない。しかし、9時からの朝食を前にして、少しずつ庭の散歩や軽いジョギングを始める選手も目立ち出始め、これからオランダでのキャンプがスタートするという雰囲気に。

これまでの3年間、シーズン前の指宿での強化キャンプがメインとなり、時折中断期にミニキャンプを張っていたが、今回のように2週間に及ぶ長い夏期の時期のキャンプは初めてであり、それも海外でと言うことで食事の心配が問題視されていた、この日の朝食は、質素ではあったが、全てが味も良く、選手達も初日の食事としては充分満足な表情を見せていた。

11時15分からは、全員で自転車を借り上げ、ホテル周辺から午後からの練習場を経由して、田園地帯へとサイクリングへと出掛けることに。デュッセルドルフからのバスから見た限りでは、高い山もなく、トウモロコシや麦の畑が続く平坦な町の周辺と思われたが、意外にアップダウンが多く、厳しい上り坂の続く道では悲鳴に近い声を上げる選手も続出する程のハードなものとなった。

風光明媚な景色を眺めて、長旅で溜まっていた疲れを心身共にリフレッシュするサイクリングは、約1時間の道のりを終え、選手達は11時20分過ぎにホテルへと最後の気力を振り絞りながら帰還を果たした。

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□午後練習の模様

途切れ途切れに雲はあるものの、午後は天気も良く、心地よい風が吹く中でのトレーニングとなった。選手達は午前中同様、ホテルからは各自自転車に乗っての練習場入りとなる。午前の、リフレッシュを兼ねたサイクリングが思ったよりハードだったこともあったが、疲れた様子もなく、元気に坂を駆け上がってやってくると、すぐにスパイクに履き替えて、地元のクラブのピッチへと足を踏み入れてゆく。練習開始の前には、隣のグランドからゴールをいくつか持ち込んだ後、オランダへ来て最初の本格的なトレーニングが開始される。また、この日の昼に、チームに合流した青山も元気な様子で練習に参加している。

午後5時という遅い時間から開始となったこの日の練習だが、上空は明るく、そんな遅い時間とは全く思えない程だ。始めに監督からこれからのキャンプについての説明があった後、軽い練習内容についての話を聞き終えた選手達はゆっくりとした足取りでピッチ内を3周、全員で走った後、円陣を組んでストレッチに取り組む。

5時15分からは、4グループに分かれて腿上げや腕を回しながら、途中サイドステップ等を織り交ぜながら、体幹をほぐしてゆく。その後も瞬発系のメニューをピッチ横で繰り返した後、並べられたハードルを両足を交互に変えながら踏み越えてゆく。そして、マーカーが配置された間をダッシュ〜ターンを繰り返して、コンディションを一気に上げて行く。

全員で狭いエリア内に散らばって、互いに相手を探しあいながら4個のボールをゆっくりとしたペースで数分間蹴り合いあった後、5時30分、いよいよボールを使った本格的なトレーニングがスタート。始めに選手達は、ビブスの色で4人ずつ4グループに分かれて、戦術トレーニングを始める。4人それぞれが2人ずつで互いにパスを交換し合いながら、ボールの出しどころや体の入れ方、パスの貰い方などを入念に繰り返す。

□ミニゲーム参加選手
・黄:大森・山口・高橋・豊田  ・緑:スピラール・須藤・片山・津田
・橙:増川・吉村・阿部・杉本  ・赤:有村・藤田・本田・中村

5時45分、それぞれ黄色・グリーン・オレンジ・赤色総当たりで、4対4のミニゲームを開始。川島と高嵜が両ゴール前でGKとして陣取る中、先ほどのボールの受け方や体の入れ方を意識させながら、1本×3分間:計6本を一気に競い合う。途中短い水分補給を取った後、すぐに2セット目がスタート。

最後、一番ゴールを奪った黄色のチームの勝利が決まったところで、この日のトレーニングは終了に。さすがに午前午後とハードな内容のメニューをこなしたこともあって、クールダウンを行う選手達は相当に疲れた表情を見せていた。そして、まだまだしっかりと明るい空の下、午後7時過ぎの夕食の時間に間に合わせようと、ギリギリまでボールを蹴った選手達も、重い足取りで自転車をこぎながらホテルへと帰っていった。

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