2月12日(日) 天候:晴れ
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長かった指宿での春期強化キャンプも13日目を迎え、今日が最終日となる。日に日に疲れが溜まった選手達にとっては、ようやく帰れるという安堵感で一杯なおだろうか、最後の練習を待つ間の表情も明るく、晴れやかだ。

☆9時30分〜

最後のトレーニングがスタート。フェルフォーセン監督は仕上げとして何を行うか等をスケジュールと共に語って選手達に聞かせたが、監督自身のやり終えたという満足感からかジョークを交えながらの楽しいミーティングとなった。参加メンバーも、怪我のため先に帰名した秋田を除き、全員が顔を揃える。再び別メニューとなってしまった玉田も元気な様子で参加、快晴の空の下、コンディションも良さそうだ。

サブグランドでゆっくりとした足取りで体をほぐすと、両サイドの分かれてロングボールを、名前を呼び合いながら続けてゆく。別メニュー組は先にメイングランドへと向かい、それぞれのメニューをスタートさせ、復帰に向けた準備を始める。昨日の代表戦の結果を知っているはずの楢崎も復帰に向け既に準備万端という感じだ。開幕まで1ヶ月を切っただけに、チームに彼が戻ってくることで選手全員のモチベーションも上がってくるだけに、彼の復帰が待ち遠しいばかりだ。

☆10時〜

全員がメイングランドへと移動すると、両サイドにあるゴールを中よりに運び入れた後、エリア内でドリブルをフリーで動きながら行い、この日最後となるトレーニング(?)を開始。といっても肉体的にも精神的にも疲れている選手達を酷使することはせず、レクリエーション的な、ダイレクトでシュートを競い合う内容のもの。

2人1組になり、両サイドのゴールに向けて、中央からグリッドで仕切られた左右のコーナーに待っているペアに向けボールを失敗しないように蹴ってゆく。そして、そこからのクロスをボールを出した選手が走り込んでダイレクトでゴールに納めると1点、というもの。これを左右それぞれ計4カ所先に決めるという内容だったが、ボールを使ったそれも最後はシュートの精度を競い合うと言うこともあり、選手達は疲れも忘れて、大騒ぎしながらこのトレーニングを楽しんだ。

10時25分、最後に怪しげなPK戦を2人程蹴って、今回のキャンプは打ち上げとなる。もっと軽めの内容を予想していた選手達だったが、思わぬレクリエーションとなり、一気に疲れが戻ってきたようで、笑顔を見せながらも重い足取りでクラブハウスを後にしていった。

今後は、つかの間のオフを過ごして、いよいよシーズン開幕へと向かった、本格的なトレーニングがまた始まります。昨年の辛い思いを胸に秘めて忘れないよう、最後まで戦えるチーム作りを全員で目指して欲しいです。

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サポーターの皆さん、今回の「指宿キャンプ・レポート」は楽しんでいただけたでしょうか?トレーニングの関係や取材の関係で掲載が遅れたりして、皆様にはご迷惑をおかけしてしまいましたが、今後も頑張ってゆきますので、応援宜しくお願いします。(了)
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【午前練習後、フェルフォーセン監督コメント】
Q:今回のキャンプの課題とその中で得たものは何でしょうか?
ホテルもグランドについても、施設はとても良かったです。現場的にはキャンプに良いコンディションで望めました。2つめは選手がモチベーションを高くやってくれたことです。時々高すぎたこともありましたが、無いよりは良かったです。みんな情熱を持ってくれてやってくれたので、とても良い雰囲気で終わることが出来ました。練習・ミーティングや試合、フィジカル面や戦術面等いろんな事をこなしましたので、絵画で言えばフレームは出来ました。今後は中身を描いてゆくだけです。理想としているハイテンポのサッカーについても、基礎という部分は出来てきたと思っています。日に日に選手は疲れてきましたが、プレシーズンと言うことでは仕方がありません。確かにフィジカル面での負荷はかかってきていましたが、戦術的にはだんだん良くなってきたと思います。ただひとつ残念なのは怪我人が増えてしまったことです。それでも残りの選手で出来るだけのことはやれたと思っています。今回の怪我人が出たことも、若い選手にはチャンスが増えたことに繋がりました。ユースの選手に関してもとても興味深いものでした。このチャンスを彼らも最大限に生かしてくれたと思います。今日は天気が良かったですし、キャンプのまとめとしては満足しています。今回のキャンプの目的としては基礎となる部分のフレームを作ること、そして前進することだったので、それは非常に良くできたと思っています。

Q:このキャンプで見えてきた課題については?
全てだと思います。まだフレームしかできていませんので、全てを仕上げていかなければいけません。テンポの正しい使い方は上位のクラブでも難しいと思います。今後はそれが出来るように練習を積み重ねてゆきたいと思います。もう1つは攻撃のバリエーションを増やしてゆきたいです。守備面については2〜3日しか練習をしていませんので、まだどこでプレッシャーをかけるのか、どうやって取るのか、いつどのタイミングで取るのかを今後もっと練習してゆきたいと思います。海外においては、選手達にはもっと速いテンポでサッカーをしろと伝えるのですが、日本人はすごく一生懸命動いて、高いモチベーションでプレイしてくれるので、かえって高くなりすぎる時があります。今後はそこの使い分けをしっかりと伝えてゆきたいです。

Q:メンバーについてはいつ決まるのでしょうか?
出来るだけ早い段階で決めてゆきたいです。キャンプでのミーティングでは選手達にどのポジションでやって欲しいのかを伝えたので、この次の段階では誰が先発になるのかを伝えていきたいです。これまで開幕2週間前までには伝えてきていますが、怪我人の影響もあるので、もう少し時間がかかるかもしれません。プレシーズンの最後の2試合の中で開幕に向けての先発組で臨むのが、本当は望ましいのですが、怪我人の影響で難しいかもしれません。ただ選手達には役割は伝えてあるので、問題はないと思っています。