2月11日(土) 天候:晴れ
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□午前の部

☆午前9時30分〜

サブグランドにおいて、全員でウォーミングアップを行った後、選手達はGK陣を残して、メイングランドへと移動、本格的にこの日のトレーニングをスタート。しかし、昨日の柏レイソルとの練習試合を戦った選手は、ピッチの隅へと分かれて移動、リラックスした雰囲気の中、ボール回しを行ったり、リフティングやテニスボールでのシュート練習をストレッチを挟みながら、試合の疲れを癒すのに時間を使う。

その一方で、この日の午後からの、今年J1へと戻ってきた京都とのトレーニングマッチを迎えるため、気合いの入った練習を開始する。GK陣はサブグランドで、フィールドプレイヤーと分かれてボール回しですっかりとリラックスし終えると、いつものように厳しい芦川コーチの練習メニューが始まる。

□参加メンバー:藤田・杉本・片山・大森・古賀・角田・中島・高橋・有村・本田・山口・深津・平林・豊田・金・楢崎・高嵜・川島・練習生

ハーフコートをさらに3分の1程の大きさに狭めた縦長のエリア内で、午後の試合に参加する選手達は6対6による、ボールポゼッションを競い合いながら、ポジショニングやプレッシャーのかけ方などを最終的に調整してゆく。エリアの外からは監督やコーチ陣からの激しい声が飛び、それに引っ張られるようにして選手達のボールを持った選手への追い込みが激しさを増してゆく。午後からの京都との一戦は、今回の指宿での強化キャンプの実質的な打ち上げとなるだけに、選手達も知らず知らずのうちに気合いが入ってしまうのは当然なのかもしれない。

また、暖かい天気と言うこともあり、別メニュー組の増川・鴨川、玉田選手も快調に、ボールを蹴り合ったり、ダッシュを行ってコンディションを上げていった。

☆10時15分〜

雲が若干はあるものの、青く晴れ渡り、日差しがさしてあついくらいの天気となった、キャンプ12日目の午前練習は約1時間と短めに、それでいて中身の濃い内容で終了となる。

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【練習試合「京都パープルサンガ戦」(14時キックオフ)の模様】

午前中からの日差しも青空もしっかりと残っているものの、午後に入ってからは時折強い風がピッチの上を吹き抜ける天候に。キャンプ終盤の中で迎える、今日の京都との試合は疲れだけでなく、風も考えに入れながらの取り組みとなりそうだ。

□前半の模様

前半は、これまで通り左から右へと攻め上がる上下黒で統一したユニフォームに身を包んだ名古屋のボールで試合開始。先発メンバーは、GK川島、DFは右から大森・古賀・深津・有村、中盤はボランチの一に高橋と中島、右は山口、左サイドは藤田。FWは平林と豊田の2トップ。キャンプではすっかりお馴染みとなった、4-4-2の布陣だ。

相変わらず怪我で練習を離れている選手が多いこと、若手は昨日柏との試合を既に戦っていることもあって、思うようにメンバーが組めないことは、監督にとっては頭の痛いところだろう。前半は中島・高橋という若い2人が京都の攻撃を押さえようと果敢に突っかけてゆくが、パウリーニョ・美尾の早い2人が、前線で1トップの田原に当たって落ちたセカンドボールを素早く左右に展開されると、自らもエリア内へ入って、中で折り返しを待つ、というシンプルで早い攻撃に翻弄されて、またしても後手に回る展開に。

名古屋も同様に豊田に当てて、こぼれたところを平林や藤田が狙ってゆこうとするが、厳しいディフェンスに思うようにボールが収まらず、シュートすら打たせてもらえない時間が続く。時折、山口が縦のスペースを使って押し上がり、何度か中へと入れてゆくものの、体を寄せられてヘディングもままならない。

そのまま京都のペースで試合が進んで、前半26分。右サイドからのクロスボールがゴール前でこぼれたところに京都・斉藤に詰められてミドルシュートを打たしてしまうと、これがゴールを破り、京都に先制を許すというここ3試合同様の内容に。

その後は何とか前半のうちに同点に追いつこうと前にボールを運ぼうとするが、京都の高い位置からのプレッシャーに左右にボールを回すだけの展開に。44分には、有村のFKによる豊田の頭で後ろへ流し込もうとするヘディングシュートはあったものの、ほとんど良いところなしのまま試合を折り返すことに。

□後半の模様

これまでの試合同様、フェルフォーセン監督は前半での問題点をハーフタイムでしっかりと修正させ、後半に臨む。名古屋メンバー交代:藤田・中島・平林→片山・本田・杉本。

前半は、京都の早い寄せに2ndボールを先に拾われて押され気味の展開だったこともあり、どうしても後手後手に回ってしまった。後半は何とか攻撃の糸口を見つけようと、足の速い杉本と片山を、さらには本田のパスの精度を期待しての交代投入する。

すると杉本の速い動き出しで、相手選手がつられスペースが出来るようになると、片山・山口の両サイドが前に前にと攻め上がるように。また本田の落ち着いたボール裁きとしっかりとしたサイドチェンジが試合の流れを作り、名古屋が試合のペースを握る。前半は前に張っているだけだった豊田も杉本の細かい動きによって、自由にプレイさせてもらえる時間が増え、ようやくポスト役らしくなる。

しかし、京都も前半とは全くメンバーを入れ替えてきたこともあって、選手に疲れが無く、前半同様、厳しいプレッシャーはなくならず、DFの選手達も、最後のところでの反応は良く、簡単にはゴールを割らせてくれない。15分には有村に代え角田を投入、21分には、深津に代え、昨日プレイしたばかりの竹内を交代で入れる。

後半27分には、やはり昨日の試合で活躍した津田を豊田に代えて入れ、何とか一矢報いようとしてゆく。前半には全くなかったCKも、杉本の素早い切り返しや片山の縦の突破から生まれ、何度か惜しいシーンも生まれるようになる。しかし、キャンプでの累積した疲れは思った以上に選手の動きに影響しているようで、最後のところでの勢いに精彩を欠いてしまう。

結局、前半とは見違えるように良くなった選手達の動きで、試合を完全に自分たちのペースにしていながらも、フィニッシュの詰めが甘いことで、得点を奪えず、終了間際の角田からの大きな折り返しに、左サイドから飛び込んだ片山のボレーシュートが大きくクロスバーの上に抜けていったところで、主審の笛が鳴り、両チームとも後半は無得点のまま試合が終了、名古屋は京都相手に、0-1と敗戦を喫してしまった。

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【京都パープルサンガ戦後、フェルフォーセン監督コメント】
Q:今日の試合結果については?
全体的に見たら良かったと思います。ただ結果が付いてこなかったことは残念です。見ていただいたとおり、前半と後半では試合の内容は全く違っていたので、前半は特に足が止まっていました。後半は怪我の関係もあって若い選手を多く入れたのですが、それが良い方向に出でて、ボールが繋がるようになったので良かったと思います。これからも多くのことを選手に伝えて、要求してゆきたいと思います。怪我の選手に関しては、負荷をかけないよう気をつけてプレイするように声をかけました。