□午前練習の模様(早朝編)
明け方まで強い雨が続いていたが、午前7時30分、早朝トレーニングを始める頃にはすっかりと止み、所々晴れ間が見えるほどに回復した。それでも海からの強い風だけは湿った空気を運んできており、気温はそれほど低くはないものの肌寒さを感じる。早朝からのトレーニングといっても、昨日のオフの翌日と言うこともありリラックスをさせることの方が狙いのようだ。選手だけでなく、監督以下スタッフ全員で軽いランニングで流した後、ピッチの中央でストレッチを行うと、施設内に設けられたコースに沿って、ランニングへと出かける選手たち。そして、約15分ほどゆっくりとしたペースで走ってこの早朝練習は終了に。
□午前練習の模様
10時15分、本格的に午前のメニューが開始。昨日1日ですっかりリフレッシュできたのか、選手たちの表情も明るい。早速サブグランドで練習内容の説明がフェルフォーセン監督から伝えられた後は、全員でサーキットトレーニングを開始。マーカー、大小のハードルなどを時折ボールを交えながらしっかりとコンディションを上げてゆくと、その後、各グループに分かれた個別練習へと入ってゆく。
○参加メンバー:大森・杉本・平林・津田・久保(ユース)・井上・豊田・秋田・有村・玉田・角田・山口・本田・高橋・中島・内藤・須藤・金・片山・藤田・青山・深津・阿部・新川(ユース)・和田・古賀・竹内・酒井(ユース)・川島・高嵜・練習生GK2人
この日は、2日前に合流したユース3人と共に、キャンプ初日から別メニューだった玉田も合流、練習前には「やっと出来て嬉しいです。一緒に出来なくて結構つらかったんで」と語っていたように、ようやく通常メニューに参加できることがとても嬉しそうだった。
☆10時45分〜
今日でキャンプも8日目を迎え、先週監督が語っていたように守備を中心としたトレーニングへと移行してゆく。いよいよここからチームの骨格作りが始まったと言えよう。この日、新人5人に、金と内藤を加えた7人は、シーズン最初に測定できなかった各種体力測定を他の選手たちとは分かれて準備する。彼らに先駆けて行われた、持久力と回復力を測るための「YOYOテスト」も実施されるとあり、皆緊張した面持ちで臨んでいた。
メイングランドでは、DF陣メンバーでパス交換を行うが、途中、1対1での競り合いを交えながら、あつく語る監督の言葉を聞き入れながら、選手たちは熱心に続けてゆく。一方、第2グランドの方では、中盤から前の選手たちで2組に分かれ、ドリブルで仕掛けてくる選手に対するプレッシャーのかけ方やその際のパスの方向などについてを、ドワイトコーチが大きな声と身振りで、攻守それぞれの想定で選手たちにしっかりと叩き込んでゆく。
☆11時30分〜
サブグランドでの賑やかなトレーニングを繰り返しているGK陣を残して、第2グランドでトレーニングを終えた選手たちがクラブハウスへと戻ってくる。切れ切れだった雲も、この時間になると。午前中吹き荒れていた強い風のお陰で遠くに流れ、日差しが指すようになり、芝の緑をより一層鮮やかな色へと変えていた。
□午後練習の模様
☆午後4時30分〜
午前中は顔を出していた太陽が今はどこかに消えてしまい、再び強い風の吹き抜ける天気に逆戻りしてしまう。この日は朝からこれで3度目の練習となり、長い長い一日となっている。短いミーティングで練習内容を伝えられた選手は、早速2グループに分かれると、午後の練習をスタートさせる。昨日は、名古屋に検査のため一時戻っていた楢崎も午後の練習に参加し、別メニューながら、復帰に向けて、じっくりと時間をかけて取り組んでいた。
○メイングランド参加メンバー:杉本・山口・深津・金・平林・角田・玉田・本田・藤田・秋田・古賀・有村・豊田・大森・川島・高嵜・練習生
サブグランドでウォーミングアップをかねて、ボール回しを行った後、ボールを持ったり増え続ける鬼同士が手をつないで追いかけてゆくスタイルで、コンディションを上げてゆくが、相変わらずバラエティ溢れる内容と言うこともあり、選手たちは楽しそうだ。その後は、メイングランド内で2手に分かれると、本格的なトレーニングへと突入してゆく。それぞれ、ペナルティエリア内に敷かれたマーカーで区切られたエリアを使い、指定された時間内での2対2によるボールの奪い合いからのシュートを競い合う。ボールを奪い合うプレイエリアが狭いこともあり、自然とプレイが激しくなってしまい、選手たちは、我を忘れたかのように夢中で相手へ激しいプレッシャーをかけて、ボールを奪おうとしてゆく。
第2グランドでも同様に、6人ずつに分かれ、2対2での激しいシュートの撃ち合いが繰り広げられる。新人選手に混じってユースの3人もこの練習に参加、何とか食いついてゆこうと必死なプレイを見せていた。
○第2グランド参加メンバー:和田・酒井(ユース)・高橋・津田・久保・新川・須藤・井上・片山・阿部・竹内・青山
☆5時30分〜
強い風と今にも雨が降りそうな厚い雲が練習時間中、上空をずっと覆っていたが、この時間になって、ようやく雲の切れ間から空が顔を出すようになり、次第に沈む赤い太陽と開聞岳を背に、選手たちは寒さも忘れて、汗をたっぷりとかきながら、練習を続けていった。そして、5時45分過ぎ。西の空に太陽が消えた頃、ようやく、早朝からの3部練習という長かった1日に終わりが告げられる。さすがに短いながらきつい内容と長い1日に、どの選手も疲れた顔を見せていたが、充実した表情を見せながら練習場を後にした。
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