2月3日(金) 天候:晴れ時々曇り
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□午前の部

冷たい風と上空を覆う雲のため、日差しには力が無く、今朝は冬の天候に逆戻りして、寒いスタートとなった指宿強化キャンプ4日目。

午前の練習は、2日目同様に屋内での筋トレ組と練習場でのトレーニングの組とに分かれ開始される。肌寒い中でボールを動かしながらアップを行う選手たち。しかし、相変わらず単調な内容にならないようにとのスタッフ陣の気を遣いもあて、途中で馬跳びを挟んだりしながら、明るい雰囲気が続くメニューとなる。

☆9時45分〜

小グループに分かれると、個別にそれぞれのメニューを開始する。
□参加メンバー:秋田・藤田・山口・中島・角田・川島・本田・須藤・平林・井上・高橋・津田

サブグランドでは、秋田と藤田がFKに挑む。「俺の技を見せてやるぜ」と力強い言葉を上げながら、藤田とともに時ならぬFKに楽しそうに、ゴール前に構えている人型をはじき飛ばしながら、ボールを蹴っていた。

メインのグランドの中では、ゴールを挟んでロングボールを蹴り合ったり、右ゴールをネットに見立てて、サッカーテニスを行う選手たちも。そんなリラックスした内容とは別に、ゴール前でGK相手に監督からシュート練習についての説明を受けている選手たちだけは、その表情は真剣そのものだ。左右からグラウンダーやハイボールを中央で走り込む選手に向けて入れてゆくのだが、なかなか思い通りにクロスが入らなかったり、シュートが枠を大きく外れることもあって苦戦気味だった。しかし、豪快にダイレクトでシュートが決まったと気は、監督から大きな声援を送り、彼らを元気付けていた。

10時5分過ぎ、各メニューのメンバーを入れ替えて、同様の内容が再開する。約20分、それぞれのエリアでボールを使い、メニューをこなした選手たちは足早に屋内練習場へと向かっていった。

☆10時30分〜

屋内で筋トレをすませた選手たちが登場、短めのアップを終えると、すぐに前半の組と同様のメニューを開始する。
□参加メンバー:大森・古賀・有村・中村・杉本・吉村・高嵜・豊田・渡邊・深津

先ほど同様、ゴールまでのシュート練習が一番力が入り、渡邊や豊田、杉本等が苦労しながら、監督の伝える内容を聞き落とすまいと、真剣になって聞き入っていた。

そんな緊張した空気を変えてくれたのが、サブグランドで行われていた古賀と深津のFKでした。取材に来ていたマスコミ陣も、思わず巻き込まれてしまったようで、笑顔で観戦していました。結果は先輩の古賀がクロスバーやポストに何回も当ててしまい、左足からの華麗なボールを次々とゴール隅に決める深津に屈する形で終了に。この日はこれで午前練習は終了に。

練習を終えて昼食のためホテルへと帰って行く選手から離れて、屋内で筋トレを先に済ませた楢崎だけは、一人トレーナーを相手に黙々とサブグランドで復帰に向けた別メニューをこなしていた。

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□午後の部

午前中以上に強く冷たい風の吹く中で、キャンプ4日目の午後4時からの練習は始まった。まだ空には太陽が日差しを運んでくれてきているが、日向にいても風があって、体温が上がらない。それでも昼食後、ゆっくりと休養を取ったせいか、選手たちは和気藹々とした雰囲気で寒さなど微塵も感じていないようだ。

お馴染みの口笛の合図で、メイングランドの片隅に集合した選手たちへ向け、フェルフォーセン監督自ら作った、資料を基にこの日の練習内容が伝えられると、それまで明るかった表情が厳しくなり、緊張感が漲るようになる。

□参加メンバー:秋田・藤田・本田・杉本・有村・中村・大森・古賀・平林・豊田・中島・吉村・渡邊・井上・高橋・深津・高嵜・川島・GK練習生2名

☆4時10分〜

ピッチを横一杯に広がって、軽いウォーミングアップで体をほぐし終えた選手たちは、本格的にこの日の練習をスタートさせる。手始めは3グループに分かれたボールリレーだ。前の選手から蹴り出されたボールを、前を向いて胸で下に落とさないようにトラップして後ろの選手に蹴って渡してゆく。後ろ向きに蹴っていかなければいけないこともあって、なかなか上手くリレーが続かず、ボールを運ぶのにどの選手も苦労していた。

続いて行われたのは、メディシンボールと呼ばれるリハビリや筋力強化などに使われる重さ5kgのマスコットボールを抱えて、ジャンプしながら高く上へと放り上げるのだけれど、予想以上に重いボールは選手の体を鍛えるにはもってこいのようだ。何度か繰り返し上げてゆくと、最後は持ち上げることすら苦労していた。

☆4時20分〜

等間隔に配置されたマーカーに向かって、助走なしで3段跳びの要領でジャンプしてマーカーを超えてゆく。初めは同じような距離を目指していたが、ジャンプ力のある選手は次第に遠い位置へと飛ぶようになり、身体能力の差を見せつけていた。その後、2日前にも行った、2人1組で10mの距離の間に後ろから出される、スルーパスに先に反応、体を入れてこれを奪い合うというメニューを行う。さらには後ろ向きにしゃがみ、立ち上がって反転、ボールを拾いに行くという内容に変わってゆく。

☆4時35分〜

コートを半面ずつ使用して、それぞれで全力疾走を必要とする内容の練習をスタートさせる。本田・渡邊・中村・角田・有村・井上・大森・山口等は攻守2人1組で組んで、互いに同時にスタートしながら、中へと走り込んできた味方に向け、もう1人走り込んできた守備の選手をかわしてシュートを狙ってゆくという、2対2を行う。

ボールを持って猛スピードで走り込みながらも、何とかフィニッシュの形まではゆくものの、最後GKの壁の前に屈する場面が続き、なかなかゴールが奪えず、選手たちは悔しそうだった。

もう一方は、両サイドの選手がドリブルで持ち込んでシュートを狙ってくるところを、中央に走り込んだDFの選手がこれを阻止するというもの。秋田・中島・津田・平林・古賀・藤田・豊田・須藤・深津・吉村・杉本・高橋等が参加して行われる。しかし、こちらも長い距離を全力で走り込んでゆくため、スピードとともにスタミナも要され、最後の方では息が上がる選手が何人もでたが、その中で前回の時同様、杉本だけは嬉々とした表情でゴール目指して、まさに突っ走っていた。

午後5時、まだ日も高く、明るさの残る時間ではあったが、徹底的に走り込んだ選手たちは、午後の練習を終え重い足取りでホテルへと戻っていった。

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