12/15(金):練習試合「vs 中京大」の模様

12月15日(金)、午前10時30分よりトヨタスポーツセンター第1グランドにて行われた、中京大との練習試合の模様についてお伝え致します。

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【結果】名古屋:1-1(前半:0-1、後半:1-0):中京大
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例年であれば、リラックスした雰囲気でトレーニングを終えて来季へと向かうことが殆どだったが、今週は、フェルフォーセン監督が選手達に「もう新しいシーズンが始まった、と思って欲しい」と伝えたように、戦術面を中心としたトレーニングや体力測定を行った上、この日は10時30分より、中京大学を迎えたトレーニングマッチが執り行われた。前の日の雨が嘘のように上空は晴れ渡り、強い日差しがピッチに選手達の影を落とす中、キックオフの笛が鳴る。前半は右にエンドを取る中京大のボールでスタート。名古屋の先発は、GK楢崎、DFは、右から竹内・青山・渡邊、MFは右に中村、左は本田、中は須藤と金のやや後方に藤田、FWは玉田と津田の11人による、3-5-2の布陣だ。

シーズンを終えて間もないこともあり、名古屋が果敢にボールを回しながら、中京大のエリア内深くボールを持ち込んでゆくが、相手も地元の強豪大学のひとつ。固い守備で、名古屋のゴール前へのボールをことごとく跳ね返してくる。それでも藤田を中心に、左右にボールを散らしながら、FWの玉田や津田だけでなく、金や須藤がゴール前へと顔を出すが、ボールが上手く収まらず、シュートに持ってゆけない。

立ち上がりから、自分達のテンポでボールを回して、試合の主導権を握っていた名古屋だったが、中京大も徐々に名古屋の早いボール回しのテンポに慣れ始め、徐々にボールを奪い始める。そして、19分。中京大・木村(13)がゴール正面でボールを受けると、体勢を崩すことなく前を向いて、楢崎のポジションを見て、意表を突くループシュートを放ってくる。ゆっくりとした放物線を描いたボールはクロスバーの下に抜けてゴールマウスに吸い込まれゆき、名古屋は先制点を中京大奪われてしまう。

その後も、試合の主導権こそ、しっかりとボールを回す名古屋が握ってしてゆくが、前日の体力テストが響いているのか、時折、選手達の動き出しが鈍く、トラップが遅れて、大きくなってしまったところを奪われてしまう場面が目立つように。また、シーズン後半、ヨンセンを中心とした攻撃の形で勝ち星を重ねてきた選手達にとっては、そのスタイルで戦えないこともあってか、攻撃がいささか淡泊になってしまっている。

37分、中村のサイドチェンジのボールを左で受けた本田の左足のシュートはポストの左に流れ、39分。金のパスを津田が上手く裏へと出したボールに玉田が良いタイミングで抜けすが、前に出た相手GKに押さえられてしまう等、チャンスを生かし切れず、前半は0-1のまま試合を折り返してしまう。

エンド入れ替わり、右にエンドを変えた名古屋のキックオフで試合再開。後半は、大幅にメンバーを代える名古屋。交代:楢崎・中村・須藤・藤田・金・津田・玉田→高嵜・大森・増川・中島・山口・杉本・川島。ポジションは、GK高嵜、DFは右から大森・増川・竹内、MFは右に中島、左は渡邊、中に山口と本田、ボランチに青山、FWは杉本と川島、と言う前半同様、3-5-2の構成。前半は、左右のサイドから中へとボールを入れてゆく攻撃が目立ったが、後半は足の早い杉本を入れたこともあり、盛んに相手のDFの裏のスペースへとロングボールを出して、杉本を走らせて、中京大のDF陣を揺さぶってゆく。また、前半は左サイドを務めていた本田がトップ下の位置に入ったことで、スペースを突いたパスが増え、名古屋が試合のリズムを作ってゆく。

14分、左スペースへ出たボールを渡邊がダイレクトでゴール前へと、ややマイナス気味に放り込むと、前線にいた川島にマークがずれたところでフリーで飛び込んだ山口がヘディングシュートを打ってゆくが、これはポスト左に外れてしまう。16分。今度は右に上がってきた大森からの早めのクロスをニアサイドに飛び込んだ杉本がヘディングでゴールを狙うが、これはバーを越えてしまう。

19分、21分と、中島が川島とのパス交換でチャンスを作ってゆくが、これは相手GKの好セーブもあってゴールを割ることが出来なかった。24分、本田のスルーパスに抜け出した杉本が左に流れながら、角度のないところからシュートを放つが、ボールはサイドネットを揺らしてしまう。27分には、相手エリア内での混戦でボールの奪い合いになると、最後本田が前を向いてループシュートを狙うが、クロスバーに嫌われてしまい、同点ゴールを決める事は出来なかった。

35分、相手陣内やや左の深い位置でFKを得ると、ボールをセットした本田が蹴ると見せかけて、川島がゴール右隅を狙って鋭いボールを蹴っていったが、相手GKが横っ飛びでこれを弾き出してしまう。39分、中をボールを持って上がっていった山口からクロスを、右に入り込んできた杉本がヘディングシュートを放つが、これは叩きつけすぎてしまい、ボールは大きく弾んでポストの右に流れてしまった。どうしても中京大のゴールを割ることが出来なかった名古屋だったが、40分。左に抜け出した本田のマイナスのゴール前へと早いクロスを相手GKが弾いたところに、逆サイドから詰めてきた杉本が押し込んで、ようやく名古屋にゴールが生まれ、同点としてゆく。

前半に比べると、相手もメンバーを大幅に入れ替えたこともあって、終始、試合を自分達のペースで進めていた名古屋。相変わらずの、快足を飛ばしていた杉本が頑張ってくれたこともあって、今シーズン最後のトレーニングマッチは1-1の同点で、無事に終了を迎えた。