8/7(月):練習試合「vs FC刈谷」の模様

8月7日(月)、午後4時よりトヨタスポーツセンター第1グランドにて行われた、FC刈谷との練習試合の模様についてお伝え致します。

-------------------------------------------------------------------------------------
【結果】名古屋:4-1(前半:2-0、後半:2-1):FC刈谷
-------------------------------------------------------------------------------------

この日も容赦のない厳しい日差しが芝生を焦がし、周りから聞こえる賑やかなセミの声が暑さをより一層に引き立てている、トヨタスポーツセンター第1グランド。しかし、午後4時からのFC刈谷とのトレーニングマッチに向けてアップをスタートさせている選手達は、照りつける日差しに負けない気合いを試合前から見せている。2日前に、トップチームのメンバーが愛知県選抜相手に、しっかりと自分達のサッカーを見せて勝利したことでの影響も多分にあるはずだ。

前半は右エンドの刈谷のキックオフで試合開始。この日の先発は、GK高嵜、DF竹内・秋田・有村、MFは平林・中島・高橋・阿部・井上、FWは津田・練習生と言う11人で、3-5-2の布陣で臨む。

立ち上がりは、刈谷がDFラインを上げて、全体をコンパクトにして高い位置でボールを奪って、名古屋のDFの裏にロングボールを入れて、早いFWを走らせてくるが、この日、怪我から復帰後、初の試合となる秋田が気迫溢れるプレイで若い選手達を統率、そつのない守備を見せて、相手の攻撃を阻止してゆく。

名古屋も嫌な閉塞感を何とか打破しようと、阿部や平林が前線の津田や練習生にパスを送ってゆこうとするが、相手の固く、早い守備に手こずり、良い形を作ることが出来ない。それでも20分過ぎ当たりから、津田が下がってきて、味方からのパスを良い形で受けて、サイドへの展開を図ると、これでパスのリズムが上がり、井上や平林がサイドを抜け出したり、相手ゴール前に出来たスペースに向け前を向いてパスを送れるようになる。

そして、23分。名古屋のパスのリズムを創出して津田が、左に開いた練習生からのゴール前へのボールを上手く落として、相手ゴールに収める右足からのシュートで先制点を挙げる。さらに28分には、右サイドで平林と相手DFが競り合ってこぼれたボールを津田がかっさらうと深い位置まで持ち込んでマイナスに折り返したボールを、中央に詰めてきた井上がDFをかわしながら相手GKの動きを上手く読んで、左足からのシュートを相手ゴールに叩き込んで、2-0とする。

その後は、暑さもあってか中盤にスペースが目立ち始め、速いテンポでパスを回す名古屋が運動量で勝るようになり、殆どの時間でボールを支配してゆく。しかし、刈谷もこれ以上の失点はしたくないと言うこともあってか、守備を固め、足の早い選手を使ったカウンターに徹してくる。終了間際の42分には、ロングボールの処理に手間取ったところを、刈谷・加藤(9)に右から抜け出されると、高嵜が1対1に。しかし、ここは不用意に飛び出さず、我慢してシュートコースを切ってゆくことで相手のシュートミスを誘ってゆく。そして前半は、秋田が久し振りの試合だったこともあってか、高い集中力と激しい闘志を終始見せてチームを鼓舞、守備陣を統率して、無失点で試合を折り返してゆく。

エンド入れ替わり、右から攻め上がる名古屋のボールで後半がスタート。メンバー交代:高嵜・平林→内藤・鴨川。前半を2-0として試合を折り返し、良い形で後半に入ってゆきたいところだったが、開始1分と経たないうちに、刈谷・宮田(14)にフリーからのシュートを決められてしまい、2-1される嫌な展開から後半が始まってしまう。

しかし、ここでも秋田が激しい闘志を見せて、混乱し掛けた若い選手達の気持ちを切り返させてゆく。そして、チームも前半の途中からの、テンポのサッカーを見せ始める。ところが、前半からスピードに乗ったキレのある動きを見せていた津田が右にポジションを変えたことで、前半右でキープ力を見せていた平林が居なくなったこともあり、全体のテンポこそは上がってものの、パスが良い形で繋がらず、相手の厳しい寄せもあって、掴みかけたリズムを生かし切れない時間が続く。

17分、メンバー交代:秋田・阿部→吉田(ユース)・福島(ユース)。
21分、右で津田が中島に預けて縦に上がってゆくが、足下へのパスはタイミングが早く、相手ボールになってしまう。26分には、左から持ち上がった井上が練習生に当てて裏へ抜け出すと、深いところからマイナスにパスをゴール前に送り込んでゆく。このボールに詰めてきた津田のボレーシュートは、惜しくも相手DFの体に当たって、クロスバーの上へ抜けてしまう。28分、メンバー交代:井上→新川(ユース)。

30分過ぎからは、暑さから両チームの動きが極端に減り、ルーズボールが目立つ展開となる。31分、相手陣内中程やや左のところでこぼれ球を拾った練習生が、その位置から強烈なミドルシュートを狙ってゆくが、これは惜しくも相手GKの好セーブもあってクロスバーの外へと弾き出されてしまう。

しかし、37分。後半に入って何度かドリブルでの持ち上がりを見せていた竹内が右サイドを一気に持ち上がってゆくと、これに中央を伴走してくる津田にボール送ってゆく。前にコースが空いたこともあって、エリアに入ったところで左足をしっかりと振り抜く強烈なボールを相手ゴールに突き刺す見事な得点で、3-1と刈谷を再び引き離してゆく。後半途中から、暑さの影響もあって全体的に停滞気味だったゲームの雰囲気がこのゴールでようやく引き締まりを見せる。

そして、43分には、右からドリブルで抜け出していった津田からのゴール前へのグラウンダーのパスを、中央に上がってきていた練習生が足下で上手く受けると、落ち着いてDFをかわしてゴールを奪い、4-1として刈谷にとどめを差すことに。オランダキャンプでの厳しいトレーニングで自信を付けて日本に戻り、再開後の4試合はしっかりとメンバー入りを果たすようになり、正に成長著しい津田のプレイが光ったこの日のFC刈谷戦と言える。