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3/14(火):練習試合「vs大阪経済大学」の模様

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3月14日(火)、午後3時より行われた、大阪経済大学との練習試合の模様についてお伝え致します。

早足で流れてゆく雲の合間から時折除く太陽からの明るい日差しがトヨタスポーツセンターの芝生を色鮮やかにしているが、この日の天候は真冬並みの寒さ。朝からちらつく雪の影響もあり、寒くて凍えそうな風が吹き抜けている中で行われた、大阪経済大学とのトレーニングマッチ。今回は別メニュー調整をしていた、鴨川や増川、本田、秋田と言った選手に混じり、昨年の最終戦で負傷、長らくリハビリを行ってきた 守護神・楢崎の初の試合出場という事もあって、サポータのみならず、マスコミも数多く駆けつけ、注目のトレーニングマッチとなった。

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【結果】名古屋:5-0(前半:1−0):大阪経済大学
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前半は、いつものように左エンドの名古屋が先にボールを選ぶ。強い風に向かっての攻撃となるため、DF陣はこの風を狙った相手ロングボールには集中が必要だろう。先発は、GK楢崎、DFは右から若い青山・秋田・増川・阿部、中盤は右に山口、左が本田、中は中島と高橋、FWは鴨川と豊田の2トップという11人で4-4-2の布陣で臨む。

名古屋は開始から、相手の球際でのプレッシャーがそれほど厳しくないこともあってか、自由にボールを回す場面が目立ち、本田や山口が早い時点で鴨川や豊田に当てて縦への突破を試みる。しかし、フィニッシュのところでは、さすがに厳しい守備を見せて来る大経大に対し、ゴールは簡単には割らせてはもらえない。それでも秋田・増川が高い打点と集中力で相手の裏へのボールをことごとく跳ね返していき、油断は全く見せることなく時間が過ぎてゆく。

途中、山口が縦に突破を図るだけでなく、再三ゴール前へと顔を出すなど、攻撃の意識が高く、大経大を相手陣内に押し込んでゆくが、固い守備に阻まれ、ゴールまでには至らない。相手もDFの裏への長いボールだけでなく、両サイドの裏を衝いて攻め込んでこようとするが、若い青山や阿部が体を張った守備を見せ、危なげはない。楢崎のコンディションの調整をメインに行われているこのトレーニングマッチだが、見せ場すら無いまま時間が経ってゆくほどだ。
そして、38分。ようやく名古屋にゴールが生まれる。左サイドを破った本田のマイナスの折返しを中央で受けた高橋が、相手DFを引きつけたところで足下を抜く鋭いスルーパスを出すと、これに、それまで再三好機に決められなかった豊田がタイミング良く抜け出し、左足で飛び出してきたGKを交わしてシュートを決め、1-0とする。

その後も、前線で待ち受ける鴨川を狙って早めのクロスを入れて、落としたボールを中島や高橋が両サイドに展開、本田が想像性溢れる、変幻自在の左足からのパスを受けた豊田が何度かシュートチャンスを得るが、追加点を奪うことはできず、1-0のまま前半は終了に。

エンド入れ替わって、後半は左エンドの大経大のキックオフで試合開始。名古屋メンバー交代:青山・阿部・山口・高橋・豊田→角田・井上・平林・須藤・久保(ユース)。後半は5人の選手を入れ替えて臨む名古屋だが。先日の清水とのサテライト戦で悔しい思いをしたメンバーが揃ったこともあり、開始からスロットルは全開だ。5分、名古屋メンバー交代:中島→吉田(ユース)。

6分、それまでは後方で相変わらずの大きな声でチームに気合いを注入していた秋田が、本田の左からのCKを豪快に頭から決めて追加点を挙げ、名古屋の勢いを加速させる。サテライト戦では、10人での戦いを強いられることで1トップを務め、苦しい思いをした平林が、この日は前線にターゲットとなる、ボールの収まりの良い鴨川や久保がいることもあって、何度と無く、彼らに当てて相手陣内深くへとボールを持って切れ込んでゆくが、気合いが入りすぎているのか、シュートの場面で力んでしまい、枠をなかなか捕らえることが出来ない。

23分には、左サイドを本田に当てて攻め上がった井上が、そのまま持ち込んで左足からのシュートを相手ゴールに突き刺し3点目を、25分にはPKを鴨川が落ち着いて決め、4点目を奪って大経大を突き放す。24分、メンバー交代:秋田・本田→竹内・新川(ユース)。

大経大も何とか一矢報いようと、サイドからの突破を狙ってくるが、センターバックの増川・竹内も良い連携を見せて相手ボールをカット、相変わらず楢崎は見せ場を作らせてもらえない。30分、メンバー交代:鴨川→中田(ユース)。ユース4人が加わり、すっかり違うチームへと変わってしまったが、それでも攻撃の手を緩めることなく、須藤がチームを引っ張り、中田や久保へ好パスを配球してゆく。
42分、前半の豊田以上に好機を逃していた平林が、中田(ユース)からのパスを右で受けて、ワントラップで右足を振り抜いたシュートを相手GKの手を弾き飛ばして叩き込み、ようやくと言った感のある5得点目を決める。すっかり気落ちしてしまった大経大相手に、その後も名古屋が終了までボールを支配し、危なげない内容のまま試合は終了を迎える。満を持しての出場となった楢崎にとっては、いささか物足りない内容の試合だったかもしれないが、彼にとっては90分間を無事に終えることが出来たことが、まずは大きな収穫だったと言えるだろう。

【練習試合「vs大阪経済大学戦」後、フェルフォーセン監督コメント】
Q:今日の試合での楢崎選手については?
A:今日重要だった事は広いスペースで感覚を掴んで欲しい事が狙いでした。彼については、ボールが外にある時はリラックスしていましたが、ボールが中にある時は常にボールに合わせて準備が出来ていましたし、ボールが無い時も良く動いていました。今日はボールはあまり飛んでこなくて、触る機会が少なかったですが、こういう機会を与える事、試合感覚を戻す事が大事という事をGKコーチとメディカルスタッフと話し合って試合に出させました。

Q: この後も、楢崎のための練習試合はあるのですか?
A:まずはスケジュールを確かめなければ行けません。土曜と水曜に試合があるので、その準備がありますし、また、楢崎だけでなく、増川や鴨川のためにももう少し試合を組ませたいと思います。

Q: 監督就任後、始めて楢崎を見たと思いますが、今後の川島との起用法については?
A:今言うのはまだとても難しいです。完璧に楢崎がフィットしたところで、改めて判断を下したいと思います。今の川島のパフォーマンスはとても満足しています。楢崎が良くなってきた時点では、難しい判断を迫られるでしょう。

【楢崎 正剛選手コメント】
Q:今日の試合については?
A:同じような怪我が起こりうる様な実戦が出来た事が良かったです。相手は学生ですが、色んな可能性・場面が起こりうる実戦が出来た事は良かったです。

Q: 広いピッチを使ったサッカーを経験して欲しかったと監督が語っていましたが?
A:練習はこなしていましたし、早い段階からGKだけの練習は出来ていましたが、それは動きが分かった中での練習でしたし、接触もありませんでしたし、サッカーは実戦・今日のようなフルコートで11対11でやるのがサッカーなので、それがワンステップ踏んで、自信になると思います。

Q: 90分は予定通り?
A:午前の練習を見て、大丈夫だったので、90分行ける感じはありました。

Q: 今日は不完全燃焼ではなかったですか?
A:ボールが来る来ないは試合内容によりますし、Jリーグの中でもそういう事はあり得るかもしれませんし、大学生相手でも攻められる事もあるでしょうし、自分がボールを触る回数が多い少ないと言う事はそんなに重要ではありませんでした。

Q: 色んなシチュエーションを考えながらプレイが出来たのでしょうか?

A:練習の一環ではありますが、それでも試合なので、それが僕の中では一番大きいです。

Q: これでいける自信が付いたのですか?

A:1回こなせば行けるかと言えば、自分の気持ちではいくらでも準備できていますが、使うのは監督なので、使われるように努力するのが自分自身だと思います。そのためにも、他の選手より試合数が少ないので、既にシーズンは始まってしまったので、そんな事は言ってられませんが、本当はもっと試合をこなす時間がもっと欲しいですね。

Q: ここまでの間で悩みみたいなものは?
A:途中直りがスムーズじゃなかった時、自分が思ったより復帰に時間が長く掛かっていた時は、ある時期気分が良くなかったです。川島が出たからどうというのはなかったです。

Q: これからの目標は?
A:早く公式戦に出たいですね。