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「鹿児島キャンプ」:2月24日(火) |
◆練習試合:vsコンサドーレ札幌(45分×2) |
2月24日(火)、いよいよ長かった鹿児島・指宿での強化キャンプも今日で最終日を迎える。天気の方も穏やかで、柔らかな日差しが練習場の緑をより一層鮮やかに際だたせている。午前10時15分過ぎ、11時のキックオフに先駆けたウォーミングアップのためグランドに、顔を出しはじめる選手達。南国の暖かな雰囲気なのか、これでキャンプが終わるという安堵感からなのか、この後すぐにトレーニングマッチが行われるというのに、どの選手にもどこか表情に落ち着いた雰囲気が漂っている。また、この日の対戦相手・札幌が、昨年まで森山が在籍していたチームだったことや、元名古屋の西澤・三原等が所属していることもあっての事なのかもしれない。 |
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+++45分:1本目+++
11時05分、クラブハウスから見て、右にエンドをとった札幌に対して、左にエンドを取って右に攻め上がる名古屋のボールで、1本目が始まる。名古屋の布陣は、
GK:楢崎、
DF:秋田・パナ・古賀、
MF:森・岡山・大森・大野・滝澤、
FW:ウェズレイ・マルケス。
さすがに先日の都市リーグのチームと違い、札幌は、現在はJ2に甘んじているが、かってはJ1にも上がっていたことがあるだけに、プレスもボールの回るスピードも全く違う。
3分、右サイドで森がキープして、縦に抜け出そうとするが、ここは相手選手2人に阻まれ、出したボールに自ら抜けて行くことができなかった。
5分、札幌の右からのCK。札幌(7)がニアに蹴ってくるが、これをカットして大きく出たところを拾った岡山が上がって行き森に繋ぐと、更にドリブルで上がって行こうとしたが、寄せてきたDFにカットされてしまった。
6分、右からのCKのチャンス。滝澤がニアに蹴ってきたが、これは相手DFに簡単にカットされてしまう。 |
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9分、森がウェズレイとのワンツーで上がって行くと、ライン際から中へと折り返して行く。中央で待っていたウェズレイに届く前に惜しくも相手DFに火とされてしまう。右からのCK。滝澤の今度は長いボールは、大きく流れてしまい相手のボールに。
12分、右サイド深い位置で札幌がスローインのボールを中に持ち込んでこようとするが、ここは古賀がこれを体を入れて阻む。
13分、大野が左サイドのスペースに長いボールを出すと、これを受けたマルケスが中へと切れ込んで行こうとしたが、相手DFのプレッシャーにボールを奪われてしまう。
16分、滝澤が左でマルケスとのワンツーで抜けて行こうと狙ったが、タイミングがあわず、ボールはタッチを割ってしまう。
19分、左サイドから、大きくサイドチェンジした滝澤のボールを受けたウェズレイが、すぐさま反転して、中に詰めてくるマルケスに入れて行くが、惜しくも間に合わず。
23分、右を上がっていった森がDFのタックルに合い倒され、FKを得る。右サイド深い位置でのこの場面で、ウェズレイがニアのマルケスに蹴って行くと、脚でゴール前に流し込んで行くが、これに反応した相手DFがクリアしてしまった。
24分、左からのCKのチャンス。大野のニアへのボールをマルケスが体をひねりながら頭で押し込もうとしたが、惜しくもクロスバーの上へ行ってしまった。
25分、自陣中央でDFがクリアしようとしたボールをカットされると、札幌(3)がミドルシュートを放ってくるが、ここは楢崎が危なげなく、落ち着いてこれをキャッチ。 |
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27分、相手陣内中程ほぼ正面の位置でウェズレイが倒されFKのチャンスを得る。ウェズレイ自ら直接足下を狙って低いボールを蹴っていったが、これは相手の壁に当たってしまう。29分、秋田がスピードを上げて入ってきた選手を止めようとエリアのすぐ近くで倒してしまい、FKを与えてしまうが、札幌(7)の蹴ったボールは壁に当たって事なきを得る。
<得点・名古屋:1−0:札幌>
30分、札幌の左からのCK。札幌(33)の蹴ったボールがこぼれたところを縦に出して行くと、一旦は相手GKに拾われてしまうが、DFに出したところを森がプレッシャーをしつこくかけると、たまらずDFがミスパスを犯す。このボールを森が拾って左にフリーで詰めていたマルケスに出すと、落ち着いて無人のゴールに決め、念願の先制点を決める。
31分、味方DFが裏へのボールにそろって反応してしまい、裏を取られてしまうが、判断良くエリアを飛び出してきた楢崎がこのボールを大きくクリアし、このピンチを救う。
35分、左からのCKのチャンス。大野が短くマルケスに出して行くが、相手DFにカットされてしまい、再びCKに。今度は早いボールでゴール前に詰めていたパナに入れて行くが、届く前に弾かれてしまった。
37分、右からの札幌のCK。札幌(7)のニアへのボールは難なくカットする。40分、左からのマルケスのボールを受けたウェズレイが、早いターンで反転するとすぐさまシュートにゆくが、これは相手GKにキャッチされてしまい、追加点を挙げることはできなかった。
42分、滝澤の縦のボールを受けマルケスがあがってゆくと、ゴール前にいいタイミングでボールを入れてゆく。しかし、これはウェズレイに届く前にDFに当たったしまう。 |
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44分、右からのCKのチャンス。大野が寄せてきたウェズレイに短く出すと再び大野に。これをゴール前へと入れてゆくが、札幌DFに弾かれてしまう。ここで1本目終了の笛が鳴る。開始早々は、相手の早いプレスにとまどっていたが、途中からスピードに慣れてからは、名古屋がボールをキープしている時間が長くなり始め、試合の主導権を握ることに。しかし、FW陣がまだまだできあがっていないところもあり、競り合いから強引に勝負を仕掛けるようなことはあえて行っていなかったため、得点チャンスもあまり目には付かなかった。しかし、逆に中盤での大森・岡山の運動量が明らかに相手を上回っていたことが、試合の主導権を握るきっかけを、幾度となく演出していたことだけは確かだったといえる。 |
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+++45分:2本目+++
エンド入れ替わって右から左への攻め上がりとなる名古屋。
2本目は札幌のボールで試合再開。
名古屋メンバー交代:
楢崎・秋田・大野→川島・ヨンデ・岩本
ネルシーニョ監督は、後半から早速、今回のキャンプで試していた,4-4-2の布陣を試してきた。
<得点・名古屋:2−0:札幌>
2分、いきなり布陣を変更したことの効果が現れたのか、左サイドに入った岩本からのボールを岡山がワンタッチで流すと、これにマルケスが詰め、落ち着いて押し込み、2−0とする。
4分、岡山からのDFの裏へのパスにウェズレイが抜け出して、ダイレクトでシュートにいったが、これはポスト左にはずれてしまう。
7分、中盤で相手のボールをカットした森がゴールライン際まで持ち込んで中へと折り返してゆく。中央でウェズレイ、岩本が飛び込んでいったが、飛び出した相手GKにキャッチされてしまい、押し込むことはできなかった。
9分、DFの裏へでたボールにマルケスが抜け出していったが、これはオフサイドの判定。
11分、左サイドのマルケスからのボールを相手ゴールを背に受けたウェズレイが、トラップしてあげたボールをオーバーヘッドでシュートに。しかし、これは相手GKが反応、弾き出してしまう。 |
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15分、左からマルケスがDFの裏へボールを入れてゆくと、岡山が拾ってあがってきた左の滝澤につないでゆく。これを中へ入れてゆこうとしたが、寄せてきたDFにカットされてしまった。
16分、左からのCKのチャンス。岩本が寄せてきたマルケスに短く出すと、これを中へ放り込んでゆこうとしたが、詰めてきた相手DFに弾かれてしまった。
18分、相手DFの裏へこぼれたボールに反応したウェズレイがすかさずシュートにゆくが、シュートがうまくヒットせず、GKの正面に。
20分、自陣中程やや左の位置での札幌のFK。札幌(7)が直接狙って蹴ってきたが、ポストの左にはずれてゆく。
25分、札幌(11)がドリブルでエリア内に勝負を仕掛けてくると、DFを交わしてシュートにくるが、このボールは川島の正面へ。
26分、名古屋メンバー交代:マルケス→森山30分、相手DFの裏へのボールに猛スピードで抜け出した森山が、相手DFの寄せも気にすることなく右足で豪快に振り抜いたシュートは、惜しくも相手GKの正面に。 |
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33分、札幌(11)がドリブルで仕掛けてくると、左足でシュートを打ってくるが、これは慌てたのか、余裕があったにもかかわらず精度を欠き、ポスト右にはずれる。
<得点・名古屋:3−0:札幌>
36分、相手DFのクリアし損ねたボールを拾ったウェズレイが、そのままドリブルで仕掛けると、そのまま右足でシュートを。これがきっちりと枠を捕らえ、3点目となる。
37分、名古屋メンバー交代:パナ→青山38分、縦に出たボールに反応した森山がDFを交わしながらゴールライン際で詰めてきた森に戻すと、これをゴール前に放り込んで行くが、、ファーサイドに詰めていたウェズレイに届く前に相手GKがキャッチしてしまう。
40分、相手陣内左深い位置でのFKのチャンス。ウェズレイが慎重にゴール左を狙って蹴っていったが、僅かに浮いてしまい、クロスバーを超えて行く。43分、右からの札幌のCK。ニアへ蹴ってきたボールは詰めていた選手が難なくカットして行く。
44分、岡山がオフサイドギリギリで出したボールに抜け出した森山。これを一旦左にはたいて滝澤に繋ぐと、これをゴール前に折り返して行くが、これには誰も反応できず、そのまま抜けていってしまう。そして、ここで2本目が終了となる。前半はどちらといえば守備的な布陣で臨んだため、中盤での選手の数が少なく、ボールがあまり回らなかったが、後半から中盤に人を割ける布陣に変更して臨んでからは、パスがつながるようになり、裏へのボールが増え、追加点を加えることができた。監督としても大きな手応えを感じることができたはずだ。 |
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◆練習試合:vs鹿児島実業高校(30分×2) |
2試合目は、サテライトのメンバーが地元・鹿児島実業高校の挑戦を受ける形となった。天気は相変わらず、日差しは強いものの、涼しい風が、時折吹いており文句なしの天候といえる。
+++30分:1本目+++
1本目は、向かって右にエンドを取った鹿実のキックオフで試合開始。名古屋の布陣は、GK:本田、DF:深津・山口・青山、MF:藤田・中村・吉村・岩本、FW:森山・平林1分、右サイドで粘った平林が低いボールを入れると、これに反応した森山が足であわせようとしたが、相手DFにコースに入られ決めることができなかった。
2分、右からのCKのチャンス。北村のファーサイドへのボールを平林がヘディングシュートに。しかし、これはクロスバーの上へ外れてしまう。 |
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5分、右サイドの縦に出た長いボールを藤田が拾うと、相手DFをかわして、良いボールを放り込んで行くものの、北村・平林が飛び込んでいったが、遅れてしまい、決めることができず。
8分、中央から右に流れながら中村が入れてきたボールに森山が飛び込んで行くが、僅かに届かず。
<得点・名古屋:1−0:鹿実>
9分、相手陣内でのこぼれ球を、フリーでこれを拾っ北村がシュートを決め、先制点を挙げる。
11分、右からのCKのチャンス。ファーサイドで上がっていた深津の頭にあわせて蹴っていったが、ヘディングは枠には届かなかった。
14分、右からの藤田のロングスローに、ニアに走り込んだ森山がダイレクトでシュートを試みるが、ボールは枠を捕らえきれず。
15分、ハーフウェイライン当たりから、中央中央をドリブルで上がっていった平林が、ペナルティ内で粘りを見せるが、相手3人に囲まれ、シュートまで持って行くことができず、最後はボールをGKに奪われてしまう。
18分、右からのCKのチャンス。北村が寄せてきた平林に当てて再度受けると、中へ放り込んでいったが。これは難なくクリアされてしまう。 |
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23分、左サイドを上がっていった中谷がマイナスに折り返したボールに、北村、平林と合わせに行くものの、その前に相手DFにカットされてしまった。
26分、深津がクリアしようとしたボールをカットされると、縦に突破を許す。しかし、慌てて中へと放り込んできたボールには誰も合わせる選手が着いてきておらず、そのままマイボールに。
29分、右サイドで前にできたスペースに出たボールを平林が追うが、球足が思ったよりも早くボールに追いつくことができず、タッチの外へ出してしまう。そして、ここで1本目が終了となる。 |
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+++30分:2本目+++
2本目は、エンド入れ替わって、右から攻め上がる名古屋のボールで試合が再開。名古屋メンバー交代:本田(GK)・北村・中谷・森山→広野・西川・本田・ジョルジーニョ名古屋は、GK:広野、DF:山口・深津・青山・藤田、MF:西川・中村・吉村・本田、FW:平林・ジョルジーニョで後半を戦う。
2分、ジョルジーニョが左から入れたボールを受けた本田が寄せてきたDFをかわして右に詰めていた平林に流して行く。しかし、これは相手DFがボールの行く手を阻み、チャンスをつぶしてしまう。
5分、左に代わった藤田がドリブルで上がって行くと、中へと放り込んで行く。平林がこれを太股であわせて押し込もうとしたが、相手DFに当たってしまい、CKになってしまう。 |
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6分、左からのCK。本田の入れていったボールに深津が頭であわせるが、惜しくも右に外れてしまう。8分、中村が中央で粘って、右にいた平林にパスを繋ぐ。この場面、フリーでこれを受けた平林はシュートを放つが、チャンスに慌てたのか、これをはずしてしまう。
11分、縦パスにジョルジーニョがトラップで相手をうまくかわして抜け出すと、相手DFのポジションを見て中へ入れて行く。しかし、詰めていた平林に届く前に相手DFがこれをカットしてしまった。
<得点・名古屋:2−0:鹿実>
13分、左から本田が放り込んだボールを、中に切れ込んでいた藤田が貰うと、そのまま相手GKの脇を抜くシュートを放ち、見事これが決まり、2点目となる追加点を挙げる。
<得点・名古屋:3−0:札幌>
15分、右から入れたボールを相手DFがクリアしきれず、GKとの間のスペースにこぼれると、これを本田が見逃さず、落ち着いて押し込み3点目が決まる。
<得点・名古屋:4−0:札幌>
17分、左サイドに出た、ジョルジーニョからのボールを藤田がすぐさま放り込むと、ファーサイドに詰めてきた平林がドンピシャリでヘディングで押し込み、あっという間に4得点目が決まってしまう。 |
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21分、自陣で相手のボールをカットした中村が、ドリブルで上がって行くと、相手DFの裏を狙ってスルーパスを出していったが、これはオフサイドを取られてしまう。23分、左からのCKのチャンス。本田が短く、詰めてきた藤田に出すと、これをゴール前へと放り込んで行く。中村・平林等があわせようと飛び込んでいったが、相手DFが弾く。こぼれたところを拾おうと詰めていったところで、ファウルを取られてしまった。
25分、中央で吉村が相手DFの裏へパスを通すと、これに平林が反応、抜け出していったが、オフサイドの判定。タイミング的には悪くなかっただけにちょっと悔しい判定だった。
28分、ジョルジーニョが縦に抜け出すと、マイナスのボールをゴール前へと折り返して行く中村がこれに合わせようと入っていったが、相手DFと交錯、決めることができなかった。
29分、左からのCK。本田から藤田、再び本田へと繋いで行くと、最後、ゴール前にクロスを入れてゆく。ファーサイドで待っていたジョルジーニョがこれを押し込もうと合わせに行ったが、ボールに間に合わなかった。ここで、主審の試合終了の笛がグランドに大きく響き、鹿児島・指宿での強化キャンプの終了を告げる。 |
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Q:今日の結果については?
A:今回のキャンプでやろうとしたことは、すべて、今日の試合で実行できたと思っています。2つのシステム(3-5-2&4-4-2)の良いところ・悪いところを観察することもできましたし、どの選手がどのように動けるかについても、良く分かりました。
Q:システムを変えることで攻撃のリズムが変わるようですが?
A:(札幌との)前半はチャンスがありましたが、後半の方ができが良かったです。なぜなら、後半が良かったのは、4-4-2にして中盤を厚くしたので、ボールをキープすることができたからです。プレイの質も考慮しました。これで、今後、試合の流れを変えたいときに、システムを変更すれば、このように試合の流れを変えることができる、と確信が持てました。
Q:今後に向け、現在の仕上がり状態は?
A:まだ、シーズンを開始したばかりなので、いまは50%程度のできだと思ってます。たぶん、開幕の時点でも100%に持って行くことはできないでしょう。コンディションというものはシーズンを通してあげて行くものだと思っているからです。
Q:今回の強化キャンプを振り返っては?
A:すべて順調にできたと思います。選手を観察することもできましたし、2つのシステムの間でのポジショニングも確認できました。天候にも恵まれましたし、順調なできだったと思います。 |