昨季のチームMVPには、今シーズンのエースとしての大きな期待が懸けられる。 リーグ戦9得点はチームトップの数字にして、自身にとってキャリアハイの記録。 切れ味鋭いドリブルとパンチ力のあるシュートは今季も健在だ。 指揮官には縦への推進力とスピードを買われており、縦に速く、前でボールを奪えるチーム戦術の中でキーマンの1人となる。 成熟した前田直輝がなにを見せてくれるか。 彼のプレーをその目に焼き付けてほしい。

J1リーグを3度、リーグカップを2度、天皇杯を2度制覇している“優勝請負人”。 数々の大会を制しているその経験は、「僕は勝つことに特化している」と豪語するのもうなずけるように、個人成績として凄まじい説得力を誇る。 昨季はリーグ戦で7得点、カップ戦で2得点を記録したように、MFとしては十二分の得点力を維持している。 無駄とミスのない有用なプレーとレンジの広い精密なシュートは必見だ。

昨季の鹿島への期限付き移籍を経て、再び名古屋の一員になった。 昨年は日本代表に初選出され、先のAFC U-23選手権では主力として得点もマーク。 その成長ぶりから見て取れるように、背番号27のスケールは確実にアップしている。 前田直輝やマテウスらとのポジション争いは熾烈だが、1対1からクロスを上げる突破力はすでにJリーグトップクラスで、左右を問わずプレーできる点も長所の一つ。 右利きのフリーキッカーとしてもチームにとっては貴重な人材だ。

昨季の1年間で長足の進歩を遂げた選手だ。 新人の頃から備えていた、センターバックとしての非凡な能力に加えて、思いきりの良さと判断力、そして安定感という要素を会得。 攻撃面における貢献度も高まり、昨季はチーム内唯一のリーグ戦全試合フルタイム出場を達成。 それが日々のたゆまぬ鍛錬の賜物であることは言うまでもない。 「彼ほどストイックな男はいない」と仲間に言わしめるそのプロ意識は、若い選手たちの良い見本としてもチームにとって重要だ。

類稀なる身体能力と爆発的なキック力、スピード抜群のドリブル突破が武器の若きブラジリアン。 前線からの守備においても、堅守からの速攻でも、そのパワーと速さは有用で、独特の軌道を描くフリーキックも名古屋に欠けていた要素だ。 指揮官が始動日から名前を挙げて期待を懸けた怪物アタッカーは、攻撃の中枢を担うにふさわしい実力をすでに持ち合わせている。

チームにとって明らかにピンチの場面でも、この男にかかれば見せ場と化すから頼もしい。 日本での3年目のシーズンを迎えたランゲラックは、今季も名古屋の絶対的守護神として君臨する。 193センチの長身と手足のリーチに加え、大柄な体格を感じさせない俊敏な反応でシュートストップに無類の強さを誇る。 オーストラリア代表や欧州の名門クラブでの経験や実績も十分で、ディフェンスの要としての安心感も大きな強みだ。