フィリップス・中部大学・名古屋グランパスによる世界一安全なスタジアムづくりを目指す取り組み ~Heart safe stadiumプロジェクト~ 実施のお知らせ

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標記の件、このたび、名古屋グランパスは、7月20日(土)ガンバ大阪戦より株式会社フィリップス・ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:堤 浩幸、以下「フィリップス」)学校法人中部大学(愛知県春日井市、中部大学学長:石原 修、以下「中部大学」)と共同で、世界一安全なスタジアムづくりを目指す取り組み「Heart safe stadium」プロジェクトを開始いたします。
Heart safe stadiumとは、AEDの適正配置や、救急救命士を志す学生による救護体制を整える事によって、スタジアムに来場するお客様の安全を守り安心を届ける取り組みです。


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1.取り組み内容

[1] 観客エリアを救護スタッフが巡回 (2018年7月~実施中)
JリーグのスタジアムではAED設置が義務化され、選手に対する救護体制は整備が進んでいますが、数万人を収容するスタジアムにおいて、観客エリアの救護体制は不十分な面がありました。 名古屋グランパスのホーム試合では、2018年7月にフィリップス・中部大学とパートナシップ契約を締結し、救急救命士を志す中部大学の学生たちが、救護に必要な資器機材やフィリップスのAEDを携行してスタジアム内を常時巡回し、来場する皆様が安心して観戦できる環境づくりをサポートしていただいています。

[2] 緊急時の連絡体制にIoTデバイスを活用(2019年7月20日~スタート)
フィリップスはIoTデバイスの一種であるSOSボタンを、救命・救急補助スマートフォンアプリ 「MySOS」と連携することで、緊急事案発生時に救援が必要な場所を救護スタッフに一斉通知することを可能としました。
豊田スタジアム、パロマ瑞穂スタジアムで中部大学の救護スタッフが巡回する際にSOSボタンを携行。緊急時の連絡手段のひとつとしてSOSボタンを活用し、緊急時のレスポンスタイム向上を図ります。
※MySOSは、株式会社アルムの商標または登録商標です。

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[3]中部大学による実証実験(2019年7月20日~スタート)
救護体制構築をリードしてきた中部大学生命健康科学部の先生、学生たちと共に、フィリップスが提供するSOSボタンの有効性や効果的な運用方法を探る実証実験をスタジアムで進めていきます。

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【各社コメント】

株式会社フィリップス・ジャパン 代表取締役社長:堤 浩幸

 フィリップスは「2030年までに30億人の人々の生活を向上させる」をビジョンに掲げ、健康な生活から予防、診断、治療、ホームケアにいたるヘルスケアプロセスすべての領域でソリューションを提供しているヘルステクノロジーカンパニーです。AEDを提供するグローバルリーディングカンパニーとして、このたび名古屋グランパス様、中部大学様とともに世界一安全なスタジアムづくりをめざす取り組み「Heart safe stadium」プロジェクトを開始できますことを大変うれしく思っております。
日本での心臓突然死は交通事故の21倍、火災の53倍と言われていますが、AEDの使用率は4.9%に留まっています。他の先進国各都市に比べて、日本での心肺停止からの蘇生率、社会復帰率が低いという現状を変えていきたいと、フィリップスでは2018年9月より心肺停止からの社会復帰率世界一の町づくりをめざし、日本全国で「Heart safe city」構想を推進しています。救急車が到着するまでの間に、一刻も早く心肺蘇生を開始できる人を増やそうと5月にはSOSボタンも開発しました。今後も全国各地でファースト・レスポンダーの養成やAEDの適正配置など企業、自治体、地域社会の皆様とともに真摯に取り組んでまいります。

学校法人中部大学 中部大学学長:石原 修

 中部大学は2018年に、名古屋グランパス様とパートナー契約を締結しました。中部大学の学生がホームスタジアムにおいて、救護ステーション・スタッフの運営をサポートしています。
フィリップス様から提供いただいたAEDを携行した中部大学生命健康科学部の救急救命士を目指す学生が、スタジアムの内外を巡回し、観客に異変が起きた場合、いち早くその場所に駆け付け、応急処置や医務室への搬送を行っています。この活動は、フィリップス様が提唱する「Heart safe city」の取り組みにもつながり、すべての観客の皆様にスタジアムでの安心安全を提供したいという想いから取り組むものです。
学生が大学で学んだ知識や技術を使い、スタジアムという現場で観客の皆様の不測の事態に対し、役に立とうとしています。AEDを中心として行政や企業、地域が手を組んで街が一つの救急チームとなって命を救う取り組みを、スタジアムに適用して「Heart safe stadium」として実行しています。
中部大学ではこの活動を通じ、学生教育による人材育成と社会貢献を進め、地域から求められ、あてにされる教育、研究機関として名古屋グランパス様、フィリップス様と共に進んでまいりたいと考えております。

株式会社名古屋グランパスエイト 代表取締役社長:小西 工己

 いつも安全・安心なスタジアムづくりを支えてくださっているフィリップス様、中部大学様には大変感謝しております。
今回新たに、SOSボタンの有効性や効果的な運用方法を探る実証実験をグランパスの試合会場でスタートすることで、グランパスの試合会場にいらっしゃる全てのお客様がこれまで以上に安心して楽しめるスタジアム環境を整えていくことができるように両社と共に努めてまいります。
そして、中部大学の学生の皆さんは暑い日も寒い日も全力でお客様の状態を見守り、試合日には約16キロ歩いていると聞いています。いつも頑張ってくれている彼ら、彼女らの負担軽減にも繋がり、緊急時の対応がよりスムーズになることがお客様の安心にも繋がるものだと思います。
この取り組みがグランパスだけでなくJリーグの他のスタジアム、他のスポーツ全体へ拡がっていき、安全・安心なスタジアム環境づくりの一助となれば幸いです。