月刊グラン5月号のご紹介[吉田豊選手インタビュー]

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3年越しのラブコール応えた
「毎日が充実、本当に楽しい」

 楽しいです。すごく、すごく楽しい。以前いたチームがつまらなかったわけじゃないですけど、本当に楽しい。毎日が充実しています。

 屈託のない笑顔を見せて、新天地での日々を語ってくれた吉田豊。類まれな身体能力とアグレッシブさで左サイドを席捲するディフェンダーだ。古巣との対戦となった開幕戦で、いきなりアシストを決めると、第3節のガンバ大阪戦でも開始34秒の電光石火弾を引き出した。グランパスがずっと獲得に想いを寄せてきたサイドのスペシャリストは、試合でも練習でも実に楽しそうにプレーをしている。

 グランパスに来て数日で、本当に来て良かったと思っちゃいました(笑)。キャンプ前でしたね、すごく充実した良いトレーニングができていたので。最初にオファーをもらったのは3年前、グランパスが風間監督に変わったタイミングでした。それから注目して見ていましたし、対戦してもイメージ通りのサッカーをしていて、自分もこういうサッカーをしたい、自分のサッカー人生にプラスになるかなと思っていました。

 一番すごいと思ったのはブレないところですね。そこにすごく惹かれました。昨年の年末にもまたオファーをもらって、自分も新しいチャレンジをしたいという気持ちになっていたので、そういう要素が全部マッチして今回、移籍を決断しました。

 3歳のころからボールを蹴って遊んでいたという吉田が、本格的にサッカーを始めたのは小学1年の時。すでにサッカーを始めていた兄の影響があったという。地元の少年団に入り、ゴールを決めた時の快感、勝利を掴んだ時の喜びに次第に夢中になっていった。

 高校は三浦知良も在籍していた名門・静岡学園に。そこで技術に磨きをかけ年代別の日本代表にも選ばれるようになる。意外にもその時に初めてプロになりたいと思ったそうだ。

 高校3年生の時にU-17ワールドカップに出場して、その時に初めてプロで勝負したいなと思いました。それまではプロになれるとも思っていなかったし、なろうとも思っていなくて。高校では自分よりもっとうまい選手がたくさんいましたし、目立つ選手も多くいましたから、そういう選手がプロになるものだと思っていました。

 韓国で行われたその大会に、日本代表として出場していたのは、柿谷曜一朗(セレッソ大阪)や水沼宏太(同)、斎藤学(川崎フロンターレ)など現在もJリーグで活躍する華麗なる面々。のちにグランパスでチームメートとなる米本拓司、金井貢史の名前も並んでいる。吉田は金井と一緒にDFラインを組んでいた。

 ハイチとナイジェリアとフランスと試合をしましたが、1勝2敗でグループリーグを突破できませんでした。特にナイジェリアには衝撃を受けましたね。優勝したチームでしたけどめちゃくちゃ強くて、世界にはこんなにすごい選手がいるのかと。それでどんどん興味が沸いて、もっとやりたいとか、世界を見てみたい、そこに勝てるようになりたいと思うようになって、初めて自分もプロになりたいと意識しました。

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 左サイドに君臨するスペシャリストは、何年も赤いユニホームを着ているかのようにピッチに溶け込んでいる。果敢な守備、攻撃の起点としての貢献、時折見せる笑顔とともに、グランパスファミリーの心をしっかりとつかんだ。いぶし銀のように光り輝く「匠の技」。クラブが渇望するタイトルにもはや不可欠な存在となっている背番号23の姿は...。

続きは『Grun』2019年5月号をぜひご覧ください。

grun-19-05.pngGRUN INTERVIEW
奪い切る「匠の技」
吉田豊

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