月刊グラン1月号のご紹介[エドゥアルド ネット選手インタビュー]

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恩師、同郷の仲間たちの存在
「簡単ではない」決断への日々

 この夏に"大補強"を敢行したグランパス。その中で大きなポイントとなったのが、ボランチのポジションだった。風間八宏監督が志向するサッカーにおいて、いわゆる「真ん中」「幹」を務める選手は非常に重要な役割を持ち、負う責任も大きい。プレッシャーが多くある中央のエリアでミスなくゴールへ向かうことを求められるゆえ、高い技術が必要になる。また、それを身に付けるまでには時間もかかる。そう考えれば近い過去に「風間サッカー」を知る選手を迎え入れるというのは一つの解決策となるだろう。こうした前提のもと、白羽の矢が立ったのは昨年度の王者・川崎フロンターレのボランチであるエドゥアルド・ネットだった。優勝チームの中盤を支えたこのブラジル人選手は2016年に来日、風間監督に見出されてリーグ屈指のボランチとして名を挙げたことは記憶に新しい。連覇を目指すという目標もあったが、その中でグランパスからオファーを受けた。グランパスの当時の順位は最下位。最上位から、このチームを選択した理由が気になるところである。やはり「恩師」の存在が大きかったのだろうか。

 このチームの状況は十分に理解していました。ただ、自分にとっては新たな挑戦になるかなと。キャリアの中で挑戦をするのは大事なことだしモチベーションにもなると常に思っていたので、このチームを選びました。そして、名古屋がこの状況を早く抜け出すためにサポートをしたかった。そういう意味では日々この仲間とともに戦ってJ1残留という目標を達成できるように、少しでも力になれればと思っています。来年もJ1に残留できればタイトルを狙いたいと思っていますし、それができるはず。フロンターレではタイトルを取ることができて、彼らは再び優勝を決めましたけど、あのクラブの歴史に名を残せたことをとても幸せに思っています。そのフロンターレで成し遂げたことと同じように名古屋でもクラブの歴史に名を残したいなと。

 また、風間さんとは前のチームで一緒にやっていたというのは大きかったです。彼のサッカーがどういうものかわかっていた。そういう点での判断はありました。加えて、同郷の仲間であるブラジル人選手が多くいるのも移籍を決めた材料の一つです。ただ、フロンターレとして連覇を懸けて戦っている途中で抜けるというのはそんなに簡単な判断ではないですよね。だからこそ、自分がこの移籍を決断したからには名古屋で良いシーズンにしたいと思っています

 筆者はネットが在籍していた川崎フロンターレを定期的に取材していたため、彼がピッチ内外で与える影響の大きさを知っているつもりだ。攻撃のスイッチとなる縦パスは随一だし、ピッチ外では陽気な盛り上げ役。ファンも多かった。ゆえに引き止められたこともあったと察する。

 ブラジル人選手を含め、仲間たちに引き止められたことは事実です。やはり、簡単な決断ではなかったです。ただこのサッカー界で働いていく中では色々な動きがある。またいつか一緒にプレーをする機会もあるかもしれないので、それはすごく楽しみにしています。ただ、今は名古屋に来たので、ここでしっかり仕事をしたいという思いがもちろん一番にあります。前を向いてやっていきたいです。グランパスの組織に入るにあたってジョーやシャビエル、ホーシャも含めて彼らが非常にサポートをしてくれました。日本人選手たちとの関係も含めて、チームに入るための良いサポートをしてくれました。それからクラブの方々も含めてチームメートもそうですけど、非常に快く受け入れてくれたので、このグループにすんなり入ることができました。そこは幸せに感じています。

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 Jリーグ王者から、当時最下位に低迷していたグランパスに加入。この夏の移籍市場で大きな驚きをもって迎えられたボランチ、エドゥアルド・ネット。「日本の父親」とも呼び尊敬する指揮官・風間八宏監督のもとで、「幹」として、チームの立て直しに尽力することを選択した背番号15の姿は...。

 続きは『Grun』2019年1月号をぜひご覧ください。

GRUN INTERVIEW
頼れる「幹」
エドゥアルド・ネット

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