12/10(日)トレーニングレポート

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J1昇格復帰を決めたJ1昇格プレーオフ決勝 福岡戦から一週間。チームは本日10日(日)、今シーズン最後のトレーニングを行いました。

午前10時からのスケジュールでは前半約45分、屋内でのジムトレーニングを行い、その後グラウンドへと出てのメニューを行いました。

トレーニング再開となった7日(木)から4日間続けられる4グループ対抗によるミニゲームも今日が最終日。ここまでの3日間、全18試合での順位もしっかりと計算されているようで、最終日となる今日も笑顔で楽しみながらも、順位を気にした白熱のゲームが続けられました。

5分×6試合を終えると屋内で別メニューをこなした選手もグラウンドへ入り全員で円陣を組み挨拶、その後、一年間支えてくれたサポーターと記念撮影を行い全メニューを終えました。

トップチームは明日からオフに、U-18チームは15日(金)から広島での高円宮杯U-18サッカーリーグ2017プレミアリーグ参入戦に臨みます。トップチーム同様、一年でのプレミア復帰に向けご声援をよろしくお願いします!

風間八宏監督

─今日がトレーニング最終日となりましたが、改めて今シーズンを振り返ってください。

あっという間に時間が過ぎた一年でした。今日、明日という話ではなく、どんどんチームを変えていかなければいけない、繰り返していかなければいけないなかで、ゆっくり物を考えるよりも、連続した日々でした。

─選手の成長のスピード、特に昇格プレーオフでの成長については監督としてどのように捉えているのでしょうか?

どこまで行くか、ということはわかりませんが、簡単に言えば「空気が変わる」という部分が非常に早く訪れました。最初にチームに来た時に、全く動いていない空気を感じました。過去に捉われているというか、選手の本気、これは当たり前のことなのですが、正直感じませんでした。でもそれをどうするか、経歴も年齢も関係ないなかで競争をどう起こすのか、選手の入れ替えも含め取り組んでいくうちに、あるところでぐっと空気が変わりました。それと同時にいろんな選手が出てきた、若い選手もベテランもどんどん殻を破ってくれた。そこから先は非常に早かった、ゆっくりとした流れが変わったところがあり、選手の本気をグラウンドで感じた、そこからの変化は早かったと感じています。

─監督自身、来シーズンの続投が発表されましたが、来季に向けてはどのようなことを考えているのでしょうか?

とにかく休んでいないので、いまは少し休みたいと思います。もちろんこれから新しいチームに対していろいろなことに取り組まなければならないのですが、選手も含め全て揃った状態になってから考えれば良いと思っています。チームのベースとは選手なので、今シーズン、若い選手が出てきた。ベテランの選手も躍動していた、来年は全く違う空気でのスタートとなるので、楽しみです。そのうえで、ただ楽しいだけではなく、厳しさもある場を作りたいと思います。

─J1、J2ということには一切関係ないチーム作りをされてきた中で、来シーズン、本質の部分でのスタイルはそのまま継続されるのでしょうか?

スタイルというより、当たり前のことです。相手にからだを触らせなければ相手の大きさや速さも関係なくなるし、その質を上げていく。そこに選手の個性、例えばすごいスピードのある選手、一人で持ち込める選手、いろいろな選手がいます。その個性がしっかり組み合い、選手の特徴が出たサッカーを構築していきたいと思います。サポーターも期待しているし、今年と同じではだめで、今のスタイルというより、もっと厳しい中で取り組みたいと思います。

─今シーズン、一日一日という考え方を続けて来ましたが、振り返ってみるとそれがチームの成長にとって最短の道であるという確信を持たれていたのでしょうか?

もちろんそうです。目に見えないことを自分たちのなかで評価するのは、(メディアの)みなさんにお任せし、自分たちがやれることは一つずつしかありません。最後、こうなるための準備を最初からしていましたし、最後の部分で誰も緊張はしていませんでした。その準備をシーズン初めからしていましたし、選手もそれがどういうことかしっかりと理解していました。

─今シーズンはゼロからのチーム作りとなりましたが、来シーズンはある程度のベースを持ってからスタートできるということも大きいのではないでしょうか?

ゼロというよりも、マイナスからでしたね。時間もなく、私自身も時間がありませんでした。3日ほど休んで名古屋に入り、何もできず注文することもできなかったが、選手はやる気を持って来てくれました。マイナスという表現は違うかもしれませんが、やはりゼロでもない、何もわからない状況からスタートするしかなかった状況で、どれだけ早くチームを見るか。そのために小西社長、強化スタッフもすごく頑張ってくれ、コーチもすごく良い仕事をしてくれました。彼らの能力がなければこのチームはできていませんでしたし、スタッフの結びつき、そして広報を含めたクラブ全部が変わってくれました。街へと出て声を聞き、グラウンドへ持ち帰りいろんな環境を作ってくれました。そのことはすごく大きなプラスでした。皆が一つになってお客さんを集めようと努力しましたし、すごく良いチームへ来たと感じています。全員がこうならなければ、ここまでは来られませんでしたし、すごく心強いサポートを小西社長からコーチ、クラブスタッフ全てにしてもらいました。変わるということは、グラウンドだけでは変わりません。豊田会長、小西社長も何も怖がることなくやってくれた、誰かが怖がって止まれば、止まった集団となります。それを怖がらず取り組めたということは、すべての面で素晴らしい組織だと思います。

─一年間のシーズンを終え、選手のたくましさも増したのではないでしょうか?

選手とはそういうものです。勝っていくなかで、勝った負けたという結果だけでは自信はつきませんが自分やろうとしたことを思った通りにでき、それで勝てばすごく自信になります。8月に3試合ぐらいで10得点以上した時がありますが、あの頃にはっきりしたものがあり、あとは自分たちの手の中でのこと。そこから負けることがあってもそれは自分たちのミスによるもので、それを理解した。自分たちの思った通りのプレーをして勝利した、そういう試合が何度かあり、特に若い選手は確信を持てたのではないかと思います。

─選手個人の話となりますが、シャビエル選手は来年、さらなる飛躍を期待したいですね?

選手全員がそうですが、シャビエルもまだまだ足りないことがたくさんあります。最初に来た時とこれから先で、チームも進んでいきますし、その中で彼をもっといかしたいと思います。彼自身もまだ若く、もっと伸びる選手です。そのことを考えても楽しみな選手です。

─来シーズンはチーム内でもトップグループといわれるレギュラーを争う選手がもっと増えることにも期待したいですね?

最初は、前でチームを引っ張るといっても、誰が前へ出ていいのかわからない状況でしたが、いまは全員が前へという姿勢です。そういう環境で、今年よりももっと良い環境、空気がぴりっとした中でこそ良い競争と信頼感がうまれます。そういう環境を作りたいと思います。

─J1での戦い、楽しみなのではないでしょうか?

いつも言っていますが、ワクワクしている暇もありません。大切なのはお客さんがしっかりと入り、観たいというチームを作らなければいけません。勝つことと、どう勝つかを一緒にしなければお客さんは入りません。勝つだけでも、どうだけでも来ないは来てくださらない。「どう勝つか」をいつも意識させなければいけない、それをもっと明確にしていかなければいけないし、もっと面白いサッカーをしたいです。