「第28回ひびのコイまつり」レポート

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4月14日(日)、名古屋グランパス・サポートタウンのひとつ、日比野商店街 日比野場外市場大名古屋食品卸センターにおいて開催された『第28回ひびのコイまつり』(主催:日比野商店街振興組合)に、代表取締役社長 小西工己、秋山陽介選手、渡邉柊斗選手とグランパスくんが参加しました。


午前中グランパスくんがまず60kgのマグロを荷台に乗せ市場内を練り歩きこのあとの解体ショーを告知、「まぐろや」前で恒例となったまぐろ解体ショーに参加しました。グランパスくんが解体したまぐろ丼をグランパスくんに見つめられながら社長の小西が美味しくいただき、会場内のブースで一年間、商店街に掲出されファンの想いがこもったフラグを使ってのミサンガ作りに参加しました。その後、特設ステージへ移ってトークショーに出演させていただきました。

代表取締役社長 小西工己

─小西社長には去年に引き続き、ひびのコイまつりのステージに立っていただきます。昨年は、チームとして非常に厳しい時期でしたが、ステージに立っていただき、いろいろな話をしていただき感謝しています。まず昨シーズン、劇的な最終節も含めたシーズンを振り返ってください。

去年は5月20日にホームで柏レイソル戦がありました。その試合、最後にジョーが同点にしたかと思ったシュートがオフサイドとなり、それで2-3で破れ、長い二ヶ月半のW杯のための中断期間となりました。寝ているのか起きているのかわからなくなるくらい、正直辛かったですね。ただ、5月20日にファン・サポーターのみなさまに申し上げた通り、必ずグランパスは上位へと上がり良い成績を残してくれると信じていました。ストレスと希望の両方が混ざったような状況で秋まで過ごしました。

─どんな状況でもぶれずに強いチームを作っていく。私個人としては過去の強かったグランパスよりいまのサッカーが個人的に好きなのですが、小西社長も「観て楽しい、どこにもないサッカー」という言葉を口にされています。これには手応えとして現在、目標の何パーセントくらいまで、できるようになっているとお考えでしょうか?

まだ五合目くらいだと思います。横浜F・マリノス戦も観ていただけたかと思いますが、一般的には殴り合い、打ち合いと言われるような展開ながら結果的に1-1という引き締まった試合となりました。風間監督とはよく話をし、一般の方が聞けないようなことも面白いので「風間監督は誰かを参考としているのか、教科書はあるのか」と私から聞いてみたのですが、もちろん回答は、そんなものはなく、監督自身で考えるものが全てだということでした。それを危ないと思うのか、どちらに転がるかわからない状況で昨年も成績が上がらない時期は解任という言葉も言われるようになっていました。責任をとらせない社長としての批判もありました。でも私自身、一年や二年で花が開くような簡単な世界ではないと認識していますし、この監督と心中しようと思ってやってきています。その結果、誰も観たことがないサッカーの五合目くらいまでは来ていると思います。誰も真似をしていませんし、対戦相手もスカウティングができないんですよ、こっちが本当の動きをしたら。決まった形がないので。サッカーでは一般的に4-4-2などフォーメーションで表現しますが、風間監督の場合は「11人」と言います。キーパーも含めた考えです。昨日もそうでしたがまずディフェンスラインをコントロールするのが丸山と中谷、そしてトップにジョーがいる。このラインの距離を最終的には15mまで縮めたいと考えています。15mの狭くコンパクトな中で、ハーフラインより前で常に試合を進める。守るでも攻めるでもない、攻守一体というもの。なかなかそのようなチームは見たことがありませんし、その15m内に10人がいるということは非常に人口密度が高くなります。その密度が面として攻める。相手はその裏を狙うしかなくなり、それに対しても対応を考えている。15mのエリアではメッシュが細かくなり、そこで引っかかる。その中心に米本とシミッチがいる。これが完成すれば本当に常に攻めている、誰も見たことがないようなチームとなり、そこへの五合目が現在かなという認識でいます。

─そのチームへの期待が、シーズンチケットの売り上げなどにも効果を見せていると思います。一昨年J2に降格してギリギリでJ1へ復帰し、昨年もギリギリで残留したという誇れる成績ではありませんが、それでもチケットの売り上げが伸びているのは、観ているサッカーが面白いからだと思います。観客数が増え、そしてやっと、大須商店街にオフィシャルショップが復活します。この店については今後、どのように活用しようとお考えでしょうか?

4月24日にクラブグランパスというショップがオープンします。ぜひお越しください。素晴らしい場所にあり、ここでオリジナルの物も売らせていただきますし、ミズノ様とも協力した商品などを展示します。グランパスくんファミリーのアイテムなども販売します。選手や私も一日店長など日替わりでできるよう考えていますし、街と一体となったショップにしようと考えていますし、ぜひ足をお運びいただければと思います。

─グランパスくんもJリーグマスコット総選挙で二連覇という快挙を達成しましたね?

現在Jリーグには55クラブ、その中にはマスコットがいないクラブもあり53人が出場し、そこで二連覇。これは投票など、みなさまの応援のおかげです、ありがとうございます。Jリーグでは実行委員会といい、月に一回東京で各クラブの社長が集まっての会議があります。そこでV・ファーレン長崎、ジャパネットたかたの高田社長ともよく話をするのですが、あの甲高い声で「小西さん」と話しかけられ(笑)、何かといえば、長崎のマスコット、ヴィヴィくんが全体で2位だったのですが、グランパスくんが最大のライバルだと言っていただきお互いに称え合い、そしてまたJ1の舞台でV・ファーレン長崎とグランパスが、マスコット同様に闘いたいと高田社長が仰ってました。

─ピッチ上に目を移しますとジョー選手はもちろん、シャビエル 、ランゲラック、シミッチ、マテウスと多くの選手が活躍しています。シミッチ選手なんかはイタリアのセリエAに埋もれている素晴らしい選手を探し出してきました。国内からも米本選手のような選手を獲得しましたが、こういう選手を探し出すための網を、どのように張られているのでしょうか?

強化部長の大森という者がいまして、その大森と風間監督、そして私とで常にコミュニケーションしています。目利きの部分では大森が、そして獲得に動くときは必ず監督に、本物だとビデオを見せます。監督からGOサインが出れば彼らが獲得に動きますが、最終決裁については、金銭的な契約の部分でもありますし、必ず私が決裁をします。高ければいいというものではありませんし、そこは経営ですから費用対効果も考え、そしてチームを強くするために本当に強い選手をしっかりと獲りにいくと考えています。シミッチの場合は、もともとセリエAでしたが、ケガをしたことでレンタルでポルトガルのリオ・アヴェでプレー、そこから完全移籍で獲得しました。手続きの難しさもあるのですが、そこは代理人さん、大森、風間、私とでコミュニケーションをしながら取り組んでいます。代理人にはかつてバルセロナやポルトガル代表でもプレーした往年の名選手、デコ氏がいます。彼はブラジルからポルトガルへの移民だったのですが、言葉の壁もなく、ブラジルからポルトガルへ移ってプレーする選手も数多くいます。ポルトガルリーグもみなさん、興味を持って観てください。すごいリーグです。現在、チャンピオンズリーグにFCポルトが残っていますが、ポルトガルには素晴らしいブラジル人の選手が埋もれています。私も先日ポルトガルへと行きデコ氏と会い、そしてポルトガルのクラブも見て回りました。いまは外国人枠5人に対し6人の選手がグランパスに所属し満足していますが、また来年以降も必要があれば、ポルトガルという市場はこれからも大きくなる可能性があります。ブラジルから直接獲得する、あるいはポルトガルへと渡り活躍している選手を獲得するなど、バラエティに富んだ獲得方法があると思っています。

─素晴らしい外国人選手はもちろん、グランパスとして生え抜き選手への待望論もあります。現在、ポルトガルへ武者修行に出ている深堀選手は以前、日比野商店街へも来てもらいました。また、いま怪我をしていますが青木選手や大垣選手などもいます。言いにくいとは思いますが、社長として期待している選手はいるのでしょうか?

順序はつけませんが、先日ポルトガルへ行った際には深堀とも会ってきました。元気にやっていましたが、街にいきなりスタジアムがあるような田舎でサッカーへの熱が高い中でサッカーまみれの生活をしています。おそらく逞しくなって帰ってきてくれると思います。そして今シーズン、下部組織から4人がトップチームへと昇格しました。人数としては充分な選手を山口素弘ダイレクターも育ててくれているなと思います。彼らはまだ18歳ですし、これからの選手です。一昨年、興國高校から加入しました大垣など若い選手も多くいます。藤井なんかもトレーニングではセンターバックに取り組んだり頑張っていますし、菅原については年代別の代表に入っています。成瀬は今は怪我をしていますが、みんな頑張っています。ちょっと時間がかかるとは思いますが、まだ大学生で言えば一年生の年齢。相馬は一年目から活躍していますが、大学を卒業していますし、年齢で言えば4年の違いがあり、みんなこれから頑張ってくれると思います。

─今週末からはホームの豊田スタジアムで磐田戦、広島戦と試合が続きますね?

まず20日にジュビロ磐田との試合があります。ここで観客が3万人を超えられるよう、チラシ配りなども含めクラブスタッフが努力しています。選手にとっては、やはり赤で埋まっている選手が何よりもチカラになるそうです。他クラブから移籍してきた選手もみんな言っていますが、あのピッチに立った時は感動で背筋が伸びるそうです。それはファミリーの皆さまが作ってくれる雰囲気です。私からチームを含めグランパスのスタッフへ常に言っているのは、これは上から目線ではなく素直なレベルの想いで、例えば会社では転職したい企業というようなランキングがあります。それと同様、グランパスがプロ選手にとって一番行きたいクラブとなれるよう、そのようなデータやランキングはありませんが、もしそのような投票があるなら選ばれるような、プロの選手からも人気ナンバーワンのクラブとなることが私の野望です。そのために最も大切なのが、スタジアムの雰囲気作りだと思っています。私の考える経営的に最も重要なKPI、KPIとは経営で必要な指数のことですが、数値としてはもちろんファンクラブの会員数やシーズンチケットの販売数も大切な数字です。ですが、これは他と優劣をつけることではありませんが、一番何が大切かといえば、スタジアムへ何人のお客様が来てくださったかという数字。昨シーズンは40万人を超える方にお越しいただきました。今年は50万という数字を目標としています。この人数がやはり一番大切な経営指標だと思っていますし、それで選手が奮起する、その感動を作ってくれるのがファミリーの皆さんです。今週末には磐田戦、そして来週にはすぐ広島戦、これは首位攻防戦となる、春の陣になりうると思っています。ゴールデンウィークの序盤となりますが、ぜひお越しください。

─やはり3万人を超える豊田スタジアムは迫力があり、応援している我々自身でも鳥肌が立つ空間となります。

前節、横浜F・マリノスと闘った日産スタジアムで試合前、スマートフォンのライトなども使い、試合前、真っ暗な空間で光の演出がありました。それができるのは、照明がLEDだからです。昨年までは豊田スタジアムは水銀燈を使っていたため、照明を入れてから全灯まで10分ほどの時間がかかりましたが、今シーズンからLED証明となり、一瞬で照明を点けたり消したりの演出ができるようになります。いまクラブのスタッフも同じような演出ができるよう頑張って準備をしています。日産スタジアムへは関東での試合にも関わらず、3千人を超えるグランパスのサポーターが来てくれました。その3千人がスマートフォンの画面に赤いセロファンなどを貼り、暗い空間でグランパスサポーターのエリアだけが、トリコロールではなく赤く輝きました。アウェイチームのサポーターにはお願いはしていなかったのに、サポーター自らが雰囲気作りに協力してくれたと、対戦相手の横浜F・マリノスの黒澤社長から感謝の言葉をいただきました。ホーム、アウェイ関係なく素晴らしい雰囲気のスタジアムを作る、これが選手に対するリスペクトの表現だと思いますし、引き続き取り組んでいきたいと思います。

クラブハウスでの午前トレーニングを終えた秋山選手、渡邉選手も午後3時に商店街へと到着し、ステージ上で自己紹介と、今週末からのホーム2連戦を告知、その後、市場内のブースへと移動しサイン会を開催させていただきました。サイン会では、駆けつけたグランパスファミリーの皆さまはもちろん、商店街の皆さまからも両選手へ応援や激励の言葉をいただきました。

最後は、参加いただいた皆さまと記念撮影を行い。日頃から絶大なサポートをいただいている地元の皆さまから大きなパワーをいただき、全イベントを終えました。