「Never give up your DREAM」〜名古屋市瑞穂区・天白区・豊田市・みよし市小学校訪問〜の模様(その1)

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名古屋グランパス選手会では、毎年、ホームタウンの小学校を訪問し、「夢を持つ事の大切さ」を伝える活動を実施しております。そして、今年も名古屋グランパスの全選手(外国籍選手除く)が、各グループに分かれ21校を訪問しました。(瑞穂区11校・天白区5校・豊田市3校・みよし市2校)

6/13(火)には、玉田圭司選手と宮地元貴選手は名古屋市立豊岡小学校(名古屋市瑞穂区膳棚町3-60)を訪れて6限目の特別授業に参加、5年生55名の前でデモンストレーションを披露したり、生徒たちと一緒にミニゲームを楽しみました。


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始めに「皆さん、こんにちは。名古屋グランパス背番号26番、宮地元貴です。"元貴"と読んで下さい。」(宮地)、「こんにちは。背番号28、玉田圭司です。今日は短い時間ですけど、一緒に楽しいひと時を過ごしたいと思います。」(玉田)と挨拶しました。

早速、宮地選手が軽やかなリズムのリフティング技をデモンストレーションとして披露して喝采を浴びると、生徒たちの「5、4、3、2、1」と大きく元気なカウントダウンの声を背に豪快なミドルシュートを決めて、しっかりと、みんなの"やる気"に拍車を掛けた後はミニゲームが行われました。

小学5年生が相手ということで、軽い雰囲気を見せながらも、プロのサッカー選手らしく、巧みなドリブルやボールキープを見せてゲームを楽しんでいた宮地選手でしたが、サッカー部の生徒がいるチームとの対戦で、油断からボールを奪われてしまい、まさかのゴールを決められ、思わず苦笑いの表情を見せると、体育館内にはこの日一番ともいえる、大喜びの歓声が響き渡っていました。

ミニゲームの感想を聞かれ「小学校時代を思い出して、懐かしい気持ちになりました。サッカーを純粋に楽しむ気持ちを忘れない様にと、僕も改めて思う機会にました。」(宮地)、「すごく楽しそうにゲームをしている姿を見て嬉しかったです。」(玉田)と語った後は「夢トーク(選手への質問タイム)」の時間が設けられました。

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−小学校時代は、どんな生徒でしたか?

宮地:僕は静岡の田舎の方で育ったのですが、外でひたすら遊ぶ、腕白な小学生でした。

玉田:日が暮れるまでずっと外でサッカーをしていて、どこかしら怪我をして帰ってくるやんちゃな子でした。

−小学生の時から『プロサッカー選手になりたい』という夢を持っていたのでしょうか?

宮地:気づいた時にはサッカーを始めていて、当時、静岡のチームのプロ選手と交流する機会があって、その人が格好いいなと思い、"君も将来、僕みたいになってよ"とアドバイスを貰って、その気になりました。

玉田:僕の小学校の時には、まだJリーグは無くて、中学校の時に始まってから、そこから色々と意識するようになりました。ただ、小学校の時にW杯はやっていて、当時『W杯に出たい』と作文に書いていたのを、大人になってから見つけました。

−"プロになる"と決めた瞬間はどんなことでしたか?

玉田:Jリーグが始まって、注目もされていたので、サッカーを見る機会も増えましたし、スタジアムにも足を運んで見に行ったりして、それでプロになる事への意識が強くなっていきました。

−すんなりとプロ選手になれたのですか?挫折や失敗はありませんでしたか?

宮地:僕は上手くいかないことの方が多くて、ずっと挫折の繰り返しでした。大学を出てプロの選手になりましたが、プロは楽しそうですし、輝かしい世界ですが、厳しい世界でもあるので、今はその中で日々戦っています。プロになる前よりもプロになった後の方が厳しいのは確かです。

玉田:挫折というか悔しい思いは沢山してきました。世代別の代表には一度も入ったことが無かったですし、学生時代は無名でした。ただ、同じ高校とかで代表入りした人たちがいて、そのことで『絶対に追い抜いてやる、その人たちには負けられない』という気持ちが段々強くなりました。今その人たちのことを追い抜けたかは分からないですが、彼らがいてくれたお陰だと思っています。

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※ここからは生徒たちが質問に。

−疲れた時にやるクールダウンの方法を教えて下さい。

宮地:好き嫌い関係無く、栄養のあるものをしっかりと食べることです。あと、温かいお湯と冷たい水に交互に入る交代浴をしています。

玉田:食事と睡眠はしっかりと摂って、お風呂が好きなので、疲労回復のためにサウナにゆっくりと入るようにしています。

−試合前の『勝負メシ』を教えて下さい。

宮地:試合前にお赤飯のおにぎりを食べます。餅米なので"粘り強くいこう"と思って食べています(笑)。

玉田:特に決めてはいないですが、お肉は絶対ですね。あと試合の前には、カフェインが入ったスポーツ飲料を飲んでいます。

−足腰を強くするにはどのように鍛えたら良いですか?

宮地:サッカーをやるための筋肉はサッカーをやることで見に付くと思うので、誰よりも多くボールを触ることが一番だと思っています。それにプラスして、走り込みと筋トレやスクワットをやっています。

玉田:毎日筋トレをやって、その後にしっかりと食事を摂るようにしています。食事を摂ることで筋力が増えてくるので、食事は大事だと思っています。

−『サッカーノート』をつけているのですが、どんなことを書けば良いですか?

宮地:僕も書いていますが、その日のトレーニング内容や、監督に言われたこと、監督が言っていたこと等、その時にはなるほどと思っていても、あとになってしまうと忘れてしまうので、そうならない様に、文字に残す様にしています。調子が良かった時はこういうことをやっていたとか、調子が悪かった時はこんなことを思っていたとか、文字に残すことで色々とあとで振り返ることが出来ると思ってます。あとサッカー以外の自分の一日の出来事も書くようにしています。

玉田:その日に言われたこととか、自分の頭の中に残っていることを忘れない様、書くことで思い返すようにしています。誰かの本を読んで、気になったことを書き記したり、線を引いたりして忘れない様に心懸けています。

−シュートをする時にどんなことを考えれば、ゴールがよく決まるのでしょうか?

宮地:風間監督は「シュートを打つところを先に決めろ」とよく言ってます。ゴールのどこに打つのかを先に決めておけば、そこを目指してプレーすることが出来るので、まずはキーパーの位置を見て、"ゴールのあそこへ打とう"ということを先に意識してからプレーするようにしています。

玉田:まずは自信を持ってボールを蹴ることだと思います。外したらどうしようとか思っていたら絶対に上手くいかないと思うので、まずは自信を持って蹴ることだと思います。あとは枠内に決まらないと駄目なので、ゴールにパスをするようにシュートすることを心懸けています。

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生徒全員との記念撮影を終えた玉田・宮地二選手は、直接選手から手渡して貰える光栄にあやかった生徒に拍手と共に「いいなぁ〜!」という羨望の声が挙がる中、サインを書き込んだフラッグと名刺を贈呈しました。

「今日は楽しかったですか?短い時間でしたが、みんなと交流することで、小学校の時の気持ちを思い出すことが出来ました。これから楽しいことや辛いことも色々とあると思いますが、自分の好きなことを見つけて、それを楽しんでいって欲しいと思います。今日はありがとうございました。」(宮地)、「短い時間でしたが、僕自身が子供たちに元気を貰うことが出来ました。今日は"夢を持つ"と言うテーマでしたが、夢を持つことはすごく大切なことで、僕自身も辛いことは沢山ありましたが、辛いことを楽しいことに変えてずっとやって来たことで今の自分があると思っています。みんなもそういう気持ちを持って、色んなことに励んでゆくことができれば色んな道が見えてくると思いますので、皆さん、頑張って下さい。今日はありがとうございました。」(玉田)と生徒たちに熱いメッセージが送られたところで、この日の特別授業は終了となりました。

帰り際、授業に参加した生徒たちとのハイタッチで体育館を出た二人を更に多くの生徒が出迎えてくれ、その大歓迎振りに少し照れながら会場を後にした玉田・宮地選手でした。