2009J1リーグ第34節:清水エスパルスvs名古屋グランパス

最終更新日時

2009/12/06 16:10

AWAY GAME

アウトソーシングスタジアム日本平 12/5(土) 15:34キックオフ

試合前

大粒の雨が降るアウトソーシングスタジアム日本平。2009年のJリーグもいよいよ最終節、グランパスにとってはアウェイの清水で行われる。

午後2時53分、グランパスのメンバーがウォーミングアップの為ピッチに姿を現すと、アウェイ側サイドスタンドの一角を真っ赤に染めるサポーターから歓声が沸き起こる。

怪我人もなくベストなメンバーを組めるグランパス。今日はディフェンスラインに増川では無く、バヤリッツァと吉田というセンターバックの2人で挑む。高さと強さの増川に対し、ディフェンスラインからドリブルで持ち上がる技巧派の2人による組み立てにも期待したい。

対する清水エスパルス。第28節で首位に立ってから勝ち星に恵まれず優勝争いからは脱落してしまったが、ホームでの最終節、さらには勝ち上がり次第では今月末に再度天皇杯で対戦する可能性のあるカードだけに、モチベーションは高いはずだ。また、この日はスターティングメンバーから外れたが、フォワードのヨンセンは古巣名古屋との対戦を楽しみにしていたようで、試合前にはグランパスの選手達とも雑談を楽しんでいた。

ピッチではウォーミングアップを行う選手達が、ビブスを付けポゼッションゲームで汗を流す。サポーターからも「名古屋グランパス」コールが鳴り響き、試合前の緊張感が一気に高まって来た。

前半

エスパルスサポーターによる、サンバのリズムでの心地よいチャントが響き渡るアウトソーシングスタジアム日本平。負けじと声を張るグランパスサポーターの声援の中、両チームの選手がピッチに姿を現した。

今日のグランパス、スターティングメンバーはゴールキーパーに楢崎。ディフェンスラインは右から田中、バヤリッツァ、吉田、阿部の4人。中盤に山口、三都主、マギヌンの3人が並び、トップのケネディ、その後ろで玉田と小川がサイドに張るバルセロナスタイルの、変則的な3トップで臨む。

前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取ったグランパスボールでキックオフ。

開始早々、ボールを拾ったエスパルスディフェンスラインからの縦へのロングボールは、楢崎がキャッチする。
2分、阿部からの大きなサイドチェンジを右で受けた玉田。一旦中へと持ち込み、ペナルティエリア内の山口へとパスを狙うが、ここはオフサイドの判定。
3分、中盤の三都主が清水・岡崎にボールを奪われる。ここから一気にドリブルで仕掛けられた所を阿部が倒し、フリーキックを与える。しかし名古屋ゴール前へのボールはディフェンスがクリア。
4分、カウンターから名古屋が右サイドを仕掛けるが、田中から中央へのクロスは清水ディフェンスにクリアされる。
6分、ケネディが落としたボールを右サイドで玉田、マギヌンと繋ぎ、ゴール前へクロスを上げるが、これは清水・山本にキャッチされる。
7分、右サイドでドリブルを仕掛ける玉田。さらに大外を上がる田中へと繋ぎクロスを上げるが、これも相手キーパーにキャッチされる。
9分、ディフェンスラインでのボール回しから、吉田が前線へ上がるマギヌンの前へロングパスを送るが、ここはオフサイドの判定に。
10分、中盤でボールを奪った清水・藤本。そこからカウンターの起点を狙うが、小川が対応し、ボールを奪い返す。
11分、右サイドから仕掛ける清水。外を上がる選手をおとりに清水・藤本が中央へ低いクロスを送ると、これを清水・岡崎にダイレクトで合わせられるが、このシュートは枠の左へと外れる。
13分、清水・左からのコーナーキックを清水・岡崎に頭で合わせられるが、これも枠の左へと外れる。
14分、楢崎のゴールキックを、下がって受けに来たケネディが倒されファールの判定。

開始早々からポゼッションとサイドでの高いポジショニングから名古屋のペースで試合が進むが、10分過ぎからは清水もショートカウンターで攻撃を仕掛ける。ここまでは五分の展開。

15分、中央・三都主からのパスを右サイドの玉田がスルー。その外を上がった田中が中央へとクロスを上げる。このボールにケネディが頭で合わせるが、シュートは味方に当たり枠へ飛ばず。さらに跳ね返りをケネディが、今度は右足でシュートを放つが、これは清水キーパーの正面で抑えられる。
17分、サイドライン際で阿部と清水・岡崎が交錯しボールはラインを割る。ここから清水が素早いスローインで阿部の裏を狙うが、ボールが長くゴールラインを割る。
20分、阿部、小川と絡み左サイドから仕掛けるが、阿部から中央・山口へのパスはカットされてしまう。
21分、清水・兵藤に30m以上の位置からミドルシュートを打たれる。雨で濡れたボールを一旦楢崎が弾くが、体を前に倒し、しっかりとキャッチ。
22分、清水ゴール前左寄り、30m程度の位置でケネディが倒され、フリーキックを得る。これを小川が右足で直接狙うが、清水キーパーが正面でキャッチ。
24分、ハーフラインを超えボールを持ち上がった吉田。そこからペナルティエリア内へスルーパスを狙うが、清水ディフェンスにカットされる。
25分、清水1人目交代:山本→枝村

27分、阿部、玉田で左サイドからの崩しを狙うが、濡れたピッチでボールが足に付かず、サイドラインを割ってしまう。
28分、清水・左からのコーナーキック。ゴール前中央へのボールは、ディフェンスラインに入ったケネディがクリア。
29分、マギヌンからのパスを受けた玉田。さらに左・小川の前へとスルーパスを通すが、清水ディフェンスに体を寄せられ、ボールを失ってしまう。

怪我のため、前半のうちでメンバー交代を余儀なくされた清水。しかし、ここまでは互いに持ち味を出しながらも無得点で試合が進む。

30分、清水・藤本のドリブルを三都主が倒し、名古屋ゴール前正面、30m強の位置でフリーキックを与えてしまう。
31分、このフリーキックを清水・藤本が左足で直接狙うが、ボールは枠の上へと大きく外れる。
34分、楢崎からのロングボールをケネディが後ろ向きで前へと流す。このボールにマギヌンが反応、ディフェンスラインの裏へ抜け出そうとするが、清水キーパーに先にキャッチされてしまう。
35分、左サイドへポジションを変えた玉田。自陣でのドリブルからマギヌンへとボールが渡り、ゴール前へアーリークロスを上げるが、清水キーパーがキャッチ。
36分、阿部からのクロスをケネディが落とす。このボールに反応したマギヌンを含め、清水ゴール前で混戦。こぼれ球を小川が左足で狙うが、その前の混戦の中で名古屋がファールを取られてしまう。
38分、左サイドで玉田が粘ったボール、ここへフォローに入ったケネディがボールを受けると、ゴール前へクロスを上げる。しかし、頭で飛び込んだ小川には僅かに届かず、ボールは逆サイドへと流れる。
39分、清水・長沢、本田と繋ぎ、ミドルシュートを狙われるが、シュート体勢に入ったところで三都主がボールを奪う。
40分、清水・右からのコーナーキック。ファーサイドから折り返しに両チームの選手が密集するが、吉田が倒されフリーキックとなる。
41分、中央での玉田の粘りから、小川へとボールが渡る。さらに前線へ走り込む山口の前へと、狭いスペースへスルーパスを通すが、ボールが速く相手キーパーにキャッチされる。
42分、右サイドを上がった清水・市川からのクロス。ゴール前で長沢が飛び込むが、ボールはゴールラインを割る。
44分、玉田とのワンツーで山口が中央を上がるが、ここで倒されフリーキックとなる。このボールを細かく繋ぎ、マギヌンからの浮き球に山口が飛び出すが、オフサイドの判定に。
(ロスタイム表示:2分)

ロスタイム1、中央で山口がボールをカット。マギヌンへと繋ぎ、右の小川へとスルーパスを狙う。しかし、オフサイドの位置にいた為ボールを追う事ができず、ラインを割ってしまう。
ロスタイム2、右の田中から中央の三都主へとパスが通ると、そこから前線への縦パスを狙う。しかしこれは清水ディフェンスにカットされる。

そしてここで前半終了。

雨に濡れたピッチで慎重になったのか、前半はお互いに1、2度の決定機を作りながらも無得点で折り返す事となった。

後半

エンドを変えた後半、左のグランパスに対し、エスパルスボールでキックオフ。

0分、清水・市川から名古屋ゴール前へクロスを入れられるが、バヤリッツァが頭でクリア。さらに拾ったボールを清水・藤本にミドルで狙われるが、これは枠を外れる。
2分、清水・藤本にディフェンスラインの裏を取られ、そこから中央へクロス。これはいったん外へと流れるが、拾ったボールを繋ぎ、清水・枝村にミドルシュートを打たれる。しかし、これも枠の上へと外れる。
3分、左サイドをドリブルで突破した小川が、中央へと低く速いクロスを入れる。このボールに玉田が逆サイドから走り込むが、相手ディフェンスにクリアされてしまう。
5分、マギヌンからのパスを左で受けた小川。ゴール前へ速いクロスを送るが、クリアされてしまう。
6分、清水・太田が左サイドをドリブルで上がるが、戻った田中がクリア。
7分、清水ペナルティエリア手前で三都主からの横方向へのパス。外側にいた小川へとボールが渡り、右足でミドルを狙うが、このシュートは精度が低く枠を大きく超える。
9分、右サイドで山口からのパスを受けた玉田。右足でゴール前のケネディへとクロスを狙うが、相手ディフェンスに頭でクリアされる。
10分、小川のヒールパスを拾ったマギヌンが左からゴール前へクロスを上げるが、清水キーパーにキャッチされてしまう。
11分、清水・左でのスローインから清水・太田がクロスを狙うが、ボールはゴールラインを割る。
12分、ハーフライン上でボールを受けたマギヌン。一瞬のターンから左の小川へと繋ぎドリブルで仕掛けるが、ボールが足に付かず奪われてしまう。
13分、清水ゴール前中央、約30mの位置でボールを受けた三都主。左足でミドルシュートを狙うが、これは枠の右へと外れる。
名古屋1人目交代:山口→中村

14分、吉田からの縦パスを受けた玉田が、個人技で1人交わし、左のマギヌンへ。そこからゴール前へクロスを上げるが、ケネディが相手選手と交錯し、ボールは逆サイドへと流れる。

後半開始早々、清水のペースアップから何度か危ないシーンを迎えた名古屋だったが、ここをしのぎ、反撃を仕掛ける。アウェイでのゲーム、なんとしても先取点が欲しいところだ。

16分、清水陣内でケネディが倒されて得たフリーキック。これを三都主がゴール前へと上げると、吉田がバックヘッドでゴールへと狙うが、上手くヒットすることができず枠を外れる。
18分、清水・兵藤に左足でミドルシュートを打たれるが、これは枠の左へと外れる。
19分、清水・兵藤にまたもミドルシュートを打たれる。楢崎が反応し、一旦弾いたボールに他の選手が詰めるが、体勢を立て直した楢崎がボールをキャッチ。
22分、ボールをゆっくりと持ち上がる阿部。ハーフラインを超えた辺りで清水キーパーのポジションを確認。頭上を越えるループでのロングシュートを狙うが、これはしっかりと対応されボールをキャッチされる。
24分、阿部、玉田、マギヌンと左利き3人でボールを回し、右サイドの田中へサイドチェンジを狙うが、このボールはカットされる。
清水二人目交代:長沢→ヨンセン

25分、代わって入った清水・ヨンセンの足下へボールが繋がるが、吉田が倒れながら足でボールを奪う。
26分:名古屋2人目交代:三都主→吉村

26分、名古屋陣内でのボール回しから清水・枝村にミドルシュートを狙われるが、このシュートは力が無く、楢崎がしっかりとキャッチする。
27分、左サイドからペナルティエリア内へと持ち込んだマギヌン。そのまま左足でシュートを放つが、これは枠の上へと外れる。
29分、阿部からのアーリークロスに対し、ペナルティエリアへと侵入した中村。相手ディフェンスと競り合いながらヘディングでシュートを放つが、これは相手キーパーにキャッチされる。

依然として0-0の膠着した状態が続く両チーム。名古屋としては直接対決で清水に勝利し、上の順位を目指したいだけに、残り15分に期待したい。

30分、右サイド深い位置でドリブルを仕掛けた田中。中央へと速いクロスを折り返すが、清水ディフェンスにクリアされる。
31分、マギヌンからのスルーパスに左サイドを大きく上がった阿部が中央へとクロスを上げるが、このボールはクリアされてしまう。
33分、ケネディのポストプレーから右サイドで田中、マギヌンと繋ぎ、中央へクロス。このボールにケネディが反応するが、間へ飛び出して来た相手キーパーにクリアされる。
34分、名古屋ゴール前ので混戦から清水・ヨンセンにシュートを打たれる。これが楢崎の指先をかすめるが、ポストに当たり跳ね返る。さらに混戦から清水・藤本シュートを打たれるが、ゴールライン上に戻った吉田がクリア。
35分、名古屋陣内深い位置でマギヌンが相手選手を倒し、イエローカードを貰う。さらにこのボールを蹴り返してしまい、2枚目のイエローが提示され、退場となる。
38分、中央を上がる清水・枝村からのスルーパスは、楢崎が倒れ込みながらしっかりとキャッチ。
39分、清水オフサイドに対し、素早いリスタートから名古屋がカウンターを仕掛ける。前線へとボールを繋ぎ、玉田・小川のワンツーでエリア内への侵入を計るが、相手選手と交錯し、ファールを取られてしまう。清水3人目交代:兵働→辻尾

40分、清水・右からのコーナーキック。一旦外へと弾き出したボールを繋がれ、ゴール前の混戦から、最後は清水・児玉にシュートを打たれるが、これは枠の左へ外れる。危ないシーンだった。
42分、名古屋3人目交代:小川→杉本

43分、ハーフライン付近でボールを奪った吉田から中村を経由し、右の杉本へ。スピードに乗ったドリブルから中央へのクロスを狙うが、これは相手ディフェンスに当たり、コーナーキックに。このボールに吉田が頭で合わせるが、ボールは枠の上へと外れる。
44分、名古屋右サイドを清水・岡崎に破られると、ペナルティエリア内まで持ち込みシュートを打たれる。しかし、このシュートは枠の右へと大きく外れる。
(ロスタイム表示:4分)

ロスタイム1、ハーフライン付近でケネディが倒され、フリーキック。素早いリスタートから左の小川へと渡り、ゴール前へ飛び込む玉田へとパスを狙うが、これは呼吸が合わずボールを奪われる。
ロスタイム2、清水右サイド市川からの低いクロス。これにゴール前へ飛び込んだ岡崎にダイレクトでシュートを打たれるが、これも枠の右へと外れる。
ロスタイム3、清水右サイドからのクロスは、阿部が体でクリア。
ロスタイム4、名古屋左サイドを破られ、エリア内まで攻め込まれるが、阿部がボールをクリア、清水のコーナーキックに。このボールをゴール前で清水・市川に頭で合わせられるが、枠の左へと外れる。

そしてここで試合終了。

どうしても勝ちたいチーム同士の対戦、特に後半30分過ぎからはペースアップし、好機を作り合うスリリングなゲームとなったが、互いに最後のシーンで決める事が出来ず、スコアレスドローでの引き分けとなった。


試合終了後記者会見

091205sto.jpg今日は見ていて楽しいゲームだったのではないかと思います。非常に拮抗した内容でしたし、お互いのチームとも勝ちたい気持ちが全面に出ていたと思います。引き分けという結果にも満足しています。得点を狙いハードに戦ったという事で、内容としても満足しています。そして我々のプレースタイルを出す事が出来た事にも満足しています。我々だけではなく、清水エスパルスにとってもそうだったと思います。

Q.今日はボールを支配しながら、クロスの精度が低かったように感じますが?

我々としては試合をコントロールしていました。横への動き、縦へのパス、そして相手のエリアまで侵入も出来ていました。ただやはり、サイドからのクロスで精度が低かったように感じます。チャンスは作っていましたが、最後の場面で足りない面がありました。質を高めなければ得点できない、集中力も足りなかったのかもしれません。
それでも今日は、我々のプレーの質には満足しています。選手達がやるべき戦術を実行してくれました。最後の10分を10人で戦う事は苦しく、押し込まれる場面もありましたが、最終的には0-0での引き分けという結果になりました。

Q.昨シーズンの3位から、今シーズンは最終的に中位で終える事となりました。怪我の影響やACLと平行で戦う厳しいスケジュールもあったかと思いますが、この順位に終わった理由はどこにあるとお考えでしょうか?

昨年を3位、そして今年を中位で終えた事を分析し話すには時間がかかりますし、ここでは難しい事です。今シーズンを振り返ると、ACLにも初めて参加し、体力面でも精神面でもハードなシーズンでした。さらにこのスケジュールの中で楢崎が怪我をし約3ヶ月試合に出られなかった事は、チームにとって大きなロスだったと思います。それでもここ5、6試合は我々のペースで試合を進められるようになっていますし、今後も続ける必要があります。まだ天皇杯も残っていますし、頑張りたいと思います。