第89回天皇杯全日本サッカー選手権大会2回戦:名古屋グランパスvs沖縄かりゆしFC

最終更新日時

2009/10/11 16:08

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ウェーブスタジアム刈谷 10/10(土) 13:00キックオフ

試合前

午後12時20分過ぎ、いつものようにトレーニングウェアに身を包んだ名古屋の選手達が試合前の最後の調整のため、刈谷のピッチへと現れる。するろ、心地良い秋の強い日差しの中、スタンドに詰めたサポーターから暖かい拍手が送られる。

予想以上の強い日差しに少しまぶしそうな表情を見せながら、選手達は両手を広げて挨拶を済ますと、ピッチ内へと広がりアップをスタートさせる。

対戦相手の沖縄出身の田口が今日は先発だ。今季加入後、AFCアジアチャンピオンズリーグにも出場するなど実戦経験を積み上げながら、なかなか出場機会を得ることが少なかったが、せっかく掴んだ今日のチャンス、しっかりと生かす活躍を見せて貰いたい。

リーグでの、アウェイ・鹿島戦の快勝に大貢献したブルザノビッチ。今日はケネディや玉田という攻撃に不可欠なメンバーが不在である事を忘れるようなプレーで、地元・刈谷のサポーターやファンを唸らせて欲しい。

午後12時45分、入念に体を動かし、モチベーションを上げながらもコンディションを落ち着かせた選手達は、準備万端の表情でピッチを後にした。

前半

午後1時、名古屋のサポーターの歌い上げる応援歌に迎えられ、両チームの選手が入場。互いにガッチリと握手を交わした後、ピッチへと勢い良く広がる。

先発メンバーは、GK広野、DFは、右から田中・竹内・吉田・阿部の4人。中盤は、右に津田、左は田口、ボランチの位置には、キャプテンマークを付けた吉村と三都主の2人。そしてFWは、ブルザノビッチと巻が組む。4-4-2の布陣でのスタートだ。

前半は、右エンド沖縄のボールでスタート。

1分、中央の三都主からの右へと出たボールを田中が拾おうとするが、これは前を塞がれ、ボールには追いつけず。
2分、右の田中からのクロス。これを中央の巻が縦のスペースへと落とすが、これはブルザノビッチは詰め切れず、沖縄GKの下へ。
3分、右から抜け出した津田が1対1からのシュートを放つが、これは惜しくもGKの正面を衝く。
5分、沖縄陣内中程左でのFK。三都主のゴール前のボールに、中央で合わせた巻のヘディングシュートはポストの左へ。
6分、竹内からのロングボールに、DFの裏へと右から田中が抜け出す。しかし、これは長すぎてしまい、追い付く前にゴールラインを割ってしまう。
8分、ゴール前でのルーズボールを沖縄・小寺にルーズボールを拾われると、左の沖縄・櫻田にクロスを入れられそうになるが、これは中央で吉田がクリア。
9分、左から沖縄のCK。沖縄・関のボールはゴール正面で広野がガッチリとキャッチ。
11分、前線へと広野が蹴ったボールを左の田口が追うが、これは追い付く前にタッチの外。
12分、中央でブルザノビッチの落としたボールを、田口がゴール前へと入れる。しかし、これは詰める巻の前でDFがクリアしてしまう。
14分、右で田中の縦パスに抜け出した津田。ダイレクトでゴール前を狙うが、このボールは沖縄GKが先に押さえてしまった。
15分、自陣からの長いボールに沖縄・木島が抜け出そうとしてくるが、ここは吉田が頭でクリア。

16分、中央へと入り込む田口がワンタッチでボールを落とす。これを津田が右から入り込んで狙うが、足下には収まらず。
17分、中央をドリブルで上がるブルザノビッチからスルーパス。これを左へと流れながら受けた巻がシュートを放つ。しかし、ここは飛び込んだGKに正面で押さえられてしまい、決定的なこのチャンスを決めることが出来なかった。
19分、右タッチ際で吉村からのパス。田中がダイレクトで縦に送るタイミングを見て、津田が走り出すが、ボールはその背後でDFがタッチの外へと弾き出してしまう。
20分、左から沖縄・関が抜け出し、クロスを放り込もうとしてくるが、これは精度を欠き、ゴールを越える。
22分、沖縄陣内中程左でのFKのチャンス。三都主のボールがゴール前で落ちたところを、ブルザノビッチが押し込もうとしたが、体を入れたGKに止められてしまう。
24分、左に上がっていた阿部からのクロスに巻が飛び込むが、その前に入り込んだDFがクリア、左からのCKに。ブルザノビッチがこの場面を蹴るが、右足で入れたボールは大きく逆サイドへと抜けてしまった。
26分、中央へと上がる吉村からのスルーパス。これに右からエリア内へと入り込んだ田口がシュートを放つが、これは右へと流れてしまった。
30分、左に上がってきた阿部からのクロスに、遠いサイドの巻が詰めるが、DFに前を阻まれ、触れることが出来なかった。

32分、左から入り込んだ阿部から短めのパス。これを正面で受けたブルザノビッチがDFの間を狙ってパスを送るが、これは左を抜ける津田には通らず。
33分、自陣左深くでの沖縄のFK。関のボールはニアでブルザノビッチがクリア。
34分、右に抜け出した津田の深い位置からのクロスに、中央へと巻が飛び込むが、ボールはその目の前を抜けてしまう。
36分、右から田中が速めのクロスをゴール前へと入れると、巻が走り込むが、これはDFがクリア、左からのCKに。
37分、三都主からゴール前へのボール。これが中央で大きく浮いたところを、沖縄DFが枠の外へと蹴り出す。
39分、左から突破を図る沖縄・杉本をエリアのすぐ外で倒してしまい、FKを与えてしまう。
40分、このFKを関が蹴り入れてくるが、広野が落ち着いてパンチングで叩き出す。
41分、右からのCKのチャンス。三都主の左足のボールがニアでこぼれる。これを巻が狙うが、DFに当たってもう一度右からのCKに。三都主のボールがゴール前で浮いたところを、吉田が直接叩き込もうとしたが、上手くミートせず、大きくゴールを越えてしまう。
42分、左から田口のパスに侵入した吉村がエリア内で倒され、PKを得る。

【得点】
43分、これを三都主が落ち着いてゴールに沈め、名古屋に待望の先制点が入る。

ロスタイム1、自陣中程やや左での沖縄のFK。関が浮き球を蹴り入れてくるが、これは吉田が頭で弾き返す。

そして、エリア内でルーズになったところを、竹内が大きく蹴り出したところで前半終了が告げられた。

後半

前半、圧倒的にボールを支配した名古屋だったが、なかなか沖縄のゴールを破ることが出来なかった。しかし、吉村のチャレンジから得たPKを三都主がしっかりと決め、1点をリードして、後半を迎える名古屋。
名古屋1人目メンバー交代:田口→杉本

エンド入れ替わり、右エンドの名古屋のボールから後半が始まる。

1分、左からのCKのチャンス。ブルザノビッチのボールに巻と吉田が入り込むが、飛び出した沖縄GKのパンチングが外へと叩き出してしまう。
2分、中央でゴールを背にした沖縄・浅野がパスを受けると、反転しながらの右足シュートを放ってくるが、これは僅かにバーの上へ。
3分、右に抜け出して来た杉本がエリア内へと侵入を試みるが、寄せてきたDFを振り払おうとしてファウルを受けてしまう。
5分、左深くでスローインのボールをエリア内で受けた沖縄・櫻田。角度の無い位置からシュートを放ってくるが、これは左のポストを叩いて枠の外へ。
7分、右にブルザノビッチのパスを貰った杉本が抜け出しくると、ゴール前へとクロス。遠いサイドの巻が落としたところを津田が拾って、中央へとマイナス気味に流し込むが、吉村が詰める前にDFがカットしてしまう。
9分、中央をドリブルで上がってきた沖縄・関。遠目からのシュートを放ってくるが、これは右に流れ、ポストの外へ。
11分、左から阿部のパスに抜け出した津田のクロスは、DFに当たってゴールラインを割り、左からのCKのチャンス。
12分、名古屋2人目メンバー交代:津田→マギヌン
ブルザノビッチの入れたCKのボールは、中央でGKが叩き出してしまう。

14分、吉村がルーズボールを左でミドルシュートに。しっかりと枠を捕らえるものの、GKが右へと弾き出してしまった。右からの三都主のCKのボールは、ゴール前でGKが抑えてしまった。

16分、右に上がる杉本の縦パスを、田中がダイレクトで中へと放り込む。しかし、ボールは風に流れて、ゴールラインを割ってしまった。
17分、右から前が空いたところを狙って、杉本が右足シュートを放つが、これはポストの左。
18分、右に上がった田中のクロスに、中央で巻が頭で合わせたが、ボールはクロスバーの上へと抜けてしまう。
19分、名古屋3人目メンバー交代:三都主→小川
右に上がる小川に吉村からのパスが通ると、前へと抜け出す杉本の前へと送る。しかし、これには追い付くことが出来ず、ボールはゴールラインを割ってしまった。

21分、左からの阿部からのクロス。これを正面でドンピシャで合わせたブルザノビッチのヘディングシュートは、惜しくもGKの正面を衝いてしまい、ゴールネットを揺らすことは出来なかった。
22分、中央で相手パスをカットした吉村。しかし、縦へと持ち込んでのパスはカットされる。

【得点】
23分、右に上がった杉本がエリア内で粘りを見せると、これを寄せた小川に送る。さらにこれを中央でフリーで待っていたブルザノビッチにラストパスを出すと、右足で冷静にシュートをゴール左に突き刺し、2-0とした。
26分、右から相手ボールを奪った小川が上がると、中央へと走る巻に入れるが、これはDFがカットしてしまう。
28分、右からの沖縄のCK。関のボールはニアで巻がカット。こぼれたところを再度放り込んでくると、沖縄・櫻田がヘディングシュートにくるが、これはポストの左へ。
29分、左からのゴール前へのボールに沖縄・浅野が入り込んでくるが、先にボールへと広野が寄せて、これを押さえる。

31分、中央でボールを持って前を向いた沖縄・杉本のシュートは、広野が正面で押さえる。
32分、左からマギヌンの入れたクロスはDFが弾いてしまうが、このこぼれ球をブルザノビッチが拾って、中央へと流し込んだところを、小川が遠目からシュートに。しかし、これは大きくクロスバーの上を越えてしまう。

【得点】
34分、右で杉本がキープしたところで、DFが寄せたスペースへと入り込んだブルザノビッチにパス。これを落ち着いて右足で沈めて、3-0と沖縄を突き放す。
39分、沖縄1・2人目メンバー交代:堀内・櫻田→堀・遠山

40分、中央で吉村からのパスを貰った杉本だったが、放ったシュートは惜しくもGKの正面を衝いてしまい、枠を捕らえることは出来ず。
沖縄3人目メンバー交代:浅野→高畑

【得点】
41分、右からのCKのチャンス。マギヌンのボールを中央で合わせた巻のヘディングシュートがしっかりと枠を捕らえ、名古屋に4点目が決まる。
43分、中央で沖縄・高畑の落としたボールを受けた沖縄・飯島がシュートにくるが、これは広野の正面。
44分、左からのCKのチャンス。ブルザノビッチのボールはニアで弾かれてしまった。

ロスタイム1、中央でボール受けた杉本。縦へと抜けて、放った左足のシュートは惜しくもGKの正面。
ロスタイム2、左からのCKのチャンス。ブルザノビッチは慌てることなく、時間をかけて短く出す。最後、これを繋いでマギヌンが裏へと狙って出すが、阿部は反応できずゴールラインを割ってしまった。

そして、天皇杯2回戦・沖縄かりゆしFC戦は、4-0と力の差を見せ付けた名古屋が最後まで手を緩めることなく沖縄を抑え込み、快勝で3回戦へと駒を進める結果となった。


試合終了後記者会見

091010_sto.jpgまずは選手におめでとうと言いたいと思います。カップ戦とは難しい物だとわかっていますが、実際にその通りの難しいゲームとなりました。前半はプレースペースを見つけたり得点する事が難しかったのですが、後半は我々のやりたいプレーが出来たと思います。

Q.後半、マギヌン選手と小川選手を投入してからリズムを掴んだように思いますが?

今日は前半と後半で全く違う面を持っていたと思います。その違いの差はインスピレーションと、創造性の差から生まれました。後半、彼ら2人が入ってからチームは良くなりました。ただ、マギヌン、小川の2人が入って良くなりましたが、今日はこれまでプレーする機会の少ない選手にチャンスを与えようと思って先発メンバーを何人か入れ替えました。
ブルザノビッチは途中からポジションを中盤に下がってプレーしましたが、良いプレーをしましたし素晴らしいゴールも見せてくれました。杉本もペナルティエリア内へ何度も侵入し、相手に脅威を与えていました。
今日の勝利は我々がこれまでやってきた事を理論的にも証明できたのでは無いでしょうか。

Q.前半出場した田口選手について今日の評価をお聞かせ下さい。

少しシャイなプレーをしていましたが、こうやってスターティングメンバーで試合に出る事は彼にとって良い経験をもたらします。今後の自信にも繋がると思います。普段のトレーニングもしっかりこなしていますし、彼は今後もっともっと良くなると思っています。

Q.天皇杯は来季のAFCチャンピオンズリーグ出場権もかかった大会ですが?

AFCチャンピオンズリーグと天皇杯は全く別の大会ですが、我々のやるべき事は、全ての試合に集中して戦うことです。ACLはあと1ステップで決勝へ行ける、勝ちたい大会です。そして天皇杯もグランパスにとってのチャレンジです。これまで95年、99年に2度優勝していますが、10年後の今大会にも優勝したいと思っています。

Q.今日はいつもと違うメンバーが出場しましたが、今後のグランパスにとって新しい発見もあったのでしょうか?

特にありませんでした。今日は普通のゲームでした。何人かの選手に出場機会を与えましたが、期待する事はチームとして良いプレーをする事でした。
最後に、ブルザノビッチは1試合で2点を獲る事は出来るのですが、彼にとって1点を獲る事は難しいのかもしれませんね(笑)。