2009J1リーグ第20節:大分トリニータvs名古屋グランパス

最終更新日時

2009/08/02 11:05

AWAY GAME

九州石油ドーム 8/1(土) 19:05キックオフ

試合前

午後6時25分、いつも通り屋内のアップ場でしっかりと体を解してコンディションを上げた名古屋の選手が、九石ドームのピッチへと走り込んでくると、開場後に降り始めた雨のため屋根を閉じた影響もあり、少し高め湿度が選手達を迎え入れる。

心配されているピッチの芝の具合を誰もが試しながら、ピッチ内で整列すると、遠く名古屋から応援に駆けつけたサポーターに向け丁寧に挨拶を送った後、早速選手達はスイッチを切り替え、本番モードさながらの表情で最後の調整をスタートさせる。

後半戦再開の中、ケネディの活躍がどうしても目立つところだが、今チームの中で大事なところをしっかりと押さえてくれているのは、山口の好調があるお陰といえるだろう。ピッチ内でボールを追いかける今も、その雰囲気には気合が漲っている。常に高い位置からしっかりと厳しいアプローチを見せ、相手のパスコースを寸断する役に労を惜しまず頑張っている名古屋の"汗かき役"は、今日もやってくれることだろう。

ポポピッチ新監督の指揮の下、新生・大分の今日がホーム初陣。今季は苦しい時期をここまで過ごしているだけに、今日はここで勢いを取り戻したいとアグレッシブなプレーを見せてくるはず。決して簡単な試合にはならないと思われるが、名古屋にとっても巻き返しを見せるためのきっかけとして大事な一戦。互いの意地がぶつかり合う激戦が予想されそうだ。

いつもであれば、もう少しピッチの両サイドやペナルティエリア周辺でしっかりとボールを動かして芝生の状態を入念にチェックする選手達だが、今日は不要とばかり、あっさり目のフリーランを見せた後、ピッチ横でのスプリントでやや上がったコンディションを整えると、足早にロッカールームへと消えていった。

前半

大分サポーターのパワー溢れる応援と、それに対抗する名古屋サポーターの活気がスタジアムを盛り上げる中、午後7時、両チームの選手が入場する。

今日の名古屋の先発メンバーは、GK我らが守護神・楢崎、DFは、右から田中・吉田・増川・阿部の4人。中盤は、右に小川、左にマギヌン、ボランチの位置には山口と中村の2人。そしてFWは玉田・ケネディという日豪代表の2人。基本布陣は、4-4-2からのスタートに。

前半は右エンドの名古屋に対し、左エンドのホーム・大分のキックオフで試合開始。

1分、左から縦に抜けようとした大分・金崎を倒し、自陣左中程でのFKを大分に与える。しかし、この場面は直接狙おうとした大分・ウェズレイのボールが、大きくゴールの右へと流れ出ていった。
3分、右からケネディに当てて小川が中へと入り込むが、ケネディからのパスは短く、DFにカットされてしまった。
4分、山口の縦パスを小川が入り込んで、ケネディが触れてこぼれたところを狙いに走るが、これはDFが前に出てカットしてしまう。
6分、斜めに走り込む玉田に合わせて、ケネディからパスが入るが、これはDFの厳しいチェックに潰されてしまった。
7分、左の大分・家長のパスに入り込んだ大分・高橋がシュートを狙ってくるが、これはボールが足下に収まらず、大きく流れる。
9分、田中からの速めのクロスが前線のケネディへと入るが、これはDFが体をしっかりと寄せていたため、ボールをスペースへと落とすことは出来なかった。
10分、右の高橋のゴール前へのボールに中央で大分・フェルナンジーニョが狙いに走るが、ここは楢崎が前に出て押さえる。
12分、右に出たボールを拾った高橋がマイナスにボールを出す。これに大分・エジミウソンが走り込んでシュートを狙ってくるが、ここは山口がしっかりと体を入れて弾き出す。
13分、大分の右からのCK。ウェズレイのボールを中央で押し込まれそうになるが、ここは楢崎がしっかりと反応、ボールを弾き返す。
15分、左から阿部のパスに抜け出そうとしたマギヌンが倒され、ペナルティエリア左3mほどの好位置でのFKのチャンスを得る。しかし、小川の蹴ったボールは、ゴール前のDFに跳ね返されてしまった。

16分、セットプレーのこぼれ球を早めに繋ぐと、左に抜け出した小川から絶好のクロス。これを前に残っていた増川が中央でフリーでのヘディングシュートに。しかし、これは狙いすぎたのか、ポストの僅かに右へと流れ出てしまい、惜しい先制点のチャンスを逃してしまう。
18分、阿部からの速めのクロスが大分ゴールを襲うが、これに飛び込もうとしたケネディはタイミングが遅れ、ボールはDFが正面で処理してしまった。
20分、中央の山口からのパスを阿部が早めに放り込むが、これは大分GKの方が先に追い付いてしまう。
21分、自陣からのロングボールに抜け出した小川が、マイナスにボールを出す。これを中央に走り込んだ玉田が思い切り左足を振り抜くものの、ボールは枠を捕らえることが出来ず、大きくゴールを越えてしまった。
23分、右でルーズボールを拾った田中。縦に仕掛けて出来たスペースへとマイナスに折り返すと、これを拾った小川が右45度の位置からシュートを放つ。しかし、これは大分GKの正面を衝いてしまった。

【得点】
26分、中央で中村の放ったシュートがこぼれたところを詰めていたケネディ。落ち着いてゴール左にDFに押さえ込まれながらも流し込み、名古屋が先制点を挙げる。
28分、田中を越えて右に抜け出した玉田。田中がパスを通そうとするが、これはDFのスライディングがタッチの外へと弾き出してしまう。
29分、田中のロングスローをケネディがDFを振り切って拾うと、ゴール前へ入れようとするが、これは体と共にボールがラインを割ってしまった。
30分、左からの大分のCK。ウェズレイのボールは吉田がクリア、逆サイドへと大きく流れ出る。

32分、大分陣内右の位置でのFKのチャンス。ゴールまでは距離はあるが、玉田、マギヌン、小川と蹴る気充分。ここは玉田が思い切り良く蹴るが、壁に当たって右のCKに。
34分、右からのCKのチャンス。玉田のボールはDFに弾かれ、再びCK。2本目もクリアされ、3度目のCK。今度はニアの頭上を選手を越えるボールを蹴るが、これは中央に詰めるケネディの、更にその上を越えてしまった。
37分、相手ボールをマギヌンが奪おうとしてこぼれたところにウェズレイが詰めてくるが、ここは阿部と増川がしっかりと詰め、触れさせることはなかった。
38分、中央やや左を、玉田が細かなステップで縦に勝負を仕掛ける。ペナルティエリア内へと入ったところでシュートを放つが、これは惜しくもポストの左。
39分、右で相手ボールを田中がインターセプト、そのまま持ち上がると、中へと折り返す。しかし、ここには誰も詰め切れず、相手にボールが渡ってしまった。
41分、大分のFK。ウェズレイが縦に流したところを受けたフェルナンジーニョ。ゴール前へと放り込んでくるが、これは吉田がしっかりとコースへと体を入れ、大分の選手には触らせず。
43分、左で玉田の落としたボールを、マギヌンが放り込む。しかし、正面に詰めていたケネディにはボールが長すぎてしまい、逆サイドへと流れ出てしまった。
44分、左から家長が短いパスを繋いで入り込んでこようとするが、ここは田中と山口がしっかりと対応、エリアにでも落ち着きの守備を見せてボールを奪い取った。
(ロスタイム表示:1分)

そして、ロスタイムはしっかりとボールを保持した名古屋。
余裕のパス回しを見せるうちに1分が過ぎ、1点リードをしっかりと守って試合を折り返す。

後半

エンド入れ替わり、後半は左から右へと攻め上がる名古屋のボールで試合が再開。
大分1人目メンバー交代:家長→高松

1分、右の金崎からの左足のクロスがゴール前に入ると、これをフェルナンジーニョが頭でコースを変えるが、ボールは左に流れ出て行く。
2分、中央で相手選手に激しいプレスを掛けた山口がボール奪うと、これを玉田に繋ぐ。しかし、前を向いて仕掛けようとした玉田は、コースを阻んだDFに潰されてしまった。
4分、左で阿部のパスを引き出そうと玉田がタイミング良く縦に走るが、これはパスが短く、相手に渡ってしまった。
5分、中央でウェズレイのワンタッチのパスを大分・高松が右足でシュートに来るが、これは楢崎が正面で余裕のキャッチを見せた。
6分、右で田中、小川、中村とパスを繋ぐと、最後、田中が右足でゴール前へと流し込むが、これはDFの足下に。
8分、左をドリブルで上がるマギヌンのパスが、右に上がる田中へと繋がると、これをゴール中央へと入り込むケネディへと放り込む。しかし、右足ダイレクトで狙ったシュートは体勢が崩れ、ゴールの上へ。
10分、右に上がった大分・上本からのクロスを、中央でウェズレイが頭でシュートを狙ってくるが、これは楢崎が正面で落ち着いてキャッチ。
12分、大分GKのゴールキックが小さくなったところを玉田が狙うが、僅かに足に届かず。
13分、中央で待ち構えるケネディめがけ、右から小川がクロスを入れる。しかし、厳しいマークに体を動かせず、ボール麻その目の前を抜けてゴールラインを割ってしまった。
15分、ハーフウェイライン右でボールを持って、前を向こうとした小川。しかし、ウェズレイの厳しいチェックに潰されてしまう。

18分、左を金崎、高松と繋ぐと、ウェズレイが縦に走る金崎へとパスを入れてくるが、ここは精度を欠き、増川が上手く体を入れて、楢崎へとボールを受け渡す。
20分、田中が頭で折り返したボールを、ケネディがDFをかわして縦に抜けようとする。しかし、ここはマークについていた大分・上本が自爆気味に倒れ、ケネディのファウルになってしまう。
22分、中央で小川からのパスを受けた玉田。ケネディに当てて、戻ってきたボールをDF頭上を越えるボールを蹴ってマギヌンを走らせたが、GKが先に押さえてしまった。
25分、中央のエジミウソンから、縦に抜けようとするフェルナンジーニョへとパスが出るが、これは相手のコミュニケーションが悪く、パスミスに。
27分、左深くでのスローインのボールを、ケネディが頭上を越えるボールを入れて、マギヌンが中へと詰める。しかし、その前のプレーがファウルに。
28分、右から田中が小川のパスを拾って、仕掛けようとしたところで倒され、好位置でのFKのチャンスを得る。
名古屋1人目メンバー交代:玉田→吉村
マギヌンの蹴ったボールは弾道が低く、DFにカットされてしまった。

31分、大分陣内右タッチ際でFKのチャンス。マギヌンが大きくカーブの掛かったボールを入れると、これを上がっていた吉田が入り込むが、胸で落としたボールはそのままゴールラインを割ってしまった。
33分、大分2人目メンバー交代:ウェズレイ→坪内

34分、自陣からカウンターを見せて山口が上がると、中央へ上がる中村へ渡し、更に右に上がった小川へと通る。しかし、ゴール前へケネディが入り込むタイミングを狙ったパスは、DFがカットしてしまった。
36分、右に上がる大分・坪内のクロスに、中央へ高松が入り込んでくる。ここは前に出た楢崎が両手でボールをガッチリとキャッチ。
37分、名古屋二人目メンバー交代:マギヌン→杉本

38分、左から入り込もうとしたフェルナンジーニョを止めようとした吉田。これを倒してしまい、FKを与えてしまうが、ここも全員が集中して、しっかりとボールを弾き出していった。
40分、中央で金崎のパスを受けて、前を向こうとしたフェルナンジーニョだったが、パスコースにしっかりと吉田が体を入れて、ボールを弾き出す。
41分、大分3人目メンバー交代:深谷→東

42分、右からの大分のCK。フェルナンジーニョのボールに、中央の大分・森重が頭で合わせたシュートはポストの右。
名古屋3人目メンバー交代:ケネディ→バヤリッツァ

44分、自陣左深くでの大分のFK。フェルナンジーニョがゴール前へボールを入れてくる。これを捕らえようとした楢崎が体勢を崩すが、これは相手のファウル。
(ロスタイム表示:4分)

ロスタイム1、右からのCKのチャンス。ここは焦らず、小川と山口がキープを見せ、残り時間を使う。
ロスタイム2、左からの坪内のクロスがこぼれたところを、森重がシュートに来るが、これは増川が正面で跳ね返す。

【失点】
ロスタイム3、ゴール右でのこぼれ球を放り込まれてしまうと、これをゴール前に張っていた高松にヘディングシュートを許し、これで残り時間僅かのところで大分に同点とされてしまう。

【失点】
ロスタイム4、中央の金崎からの縦パスに、走り込んできた大分・東。右足からのシュートが飛び出した楢崎の頭上を越え、無人のゴールに決まってしまい、何と大分に、最後の最後のところで逆転弾を浴びてしまう。

そのまま1点リードで逃げ切れるチャンスが充分にあったはずが、地元・大分サポーターのパワーに勢いに乗った大分の選手押し込まれる形で、名古屋はまさかの逆転負けを喫してしまった。


試合終了後記者会見

090801_sto.jpg今日のゲームは、全般的な内容そして我々のプレースタイルを出せていた事には満足しています。しかしながら結果だけが違ったものになりました。グランパスにとって悪夢でしたし、この結果は私にとって受け入れ難いものです。しかしながら負けたという事実を受け止めたいと思います。

Q.最後の最後に勝ち点を逃してしまいましたが、どこに問題があったとお考えでしょうか?

難しい質問です。私も今はまだ理解出来ていません。もしかしたら集中力の問題だったのかもしれませんし、そうでないかもしれません。今日の試合は、我々が支配し自分達のスタイルを見せていました。この結果は本当に受け入れがたい物ですが、これで勝ち点を1つも獲得出来ず名古屋へ帰る事となりました。

Q.3人の選手交代の意図をお聞かせ下さい。

今日はとてもピッチ状態が悪かったため、チーム全体をリフレッシュさせるための交代をしました。交代自体に問題は無かったのですが、最終的にまるでホラー映画を見させれたような気分です。サッカーとは最後の笛が鳴るまでわからない、という事を選手は理解していなかったのかもしれません。
同点とされた大分の最初のゴールについては決められたなという思いですが、2失点目のシーンは信じ難いものであり、私にとっては悪夢を見ているようでした。