試合前
午後5時55分、軽快なBGMで盛り上がる味の素スタジアムのピッチに、両チームの選手がアップのために登場。すると、多くのサポーターで埋まったスタンドから、どちらもが互いに負けじと、派手な声援を選手達に送りつける。上空は青空が拡がり、太陽が西に傾いて日が陰ったこともあり、心地良い風がスタンドを吹き抜け、絶好のサッカー日和となった。
今日の対戦相手は、好調を維持しているFC東京だ。勝ち点差では、9位の名古屋の3つ上を行き、5位と好位置に付け、一筋縄では勝てない難しい相手だ。ここ味スタでは、ホームサポーターの応援をしっかりとエネルギーに変え、最後まで勢いに乗ったら止められないチームといえる。
名古屋は連敗で苦しい状況が続いていたが、強豪・ガンバ大阪を相手に好ゲームを見せて勝利したことで、選手達に自信が戻り、今週は明るい雰囲気の中でのトレーニングに終始した。ガンバ戦では、マギヌンの攻守に渡る活躍が大きかった。AFCチャンピオンズリーグでの負傷でチームを離れていた分を取り戻すかの如く、そのテクニシャン振りを遺憾なく発揮して勝利に貢献してくれた。今日も間違いなく、東京相手に好プレーを見せてくれる事だろう。
そしてもう1人忘れてはならないのが竹内だ。ガンバ戦では、久し振りのセンターバックを若い佐藤と共に組みながら、最後まで集中力を切らすことなく、リーグ屈指の攻撃力を誇るガンバを、レアンドロの1点に抑える好プレーを見せ、耳目を集めた。今日は戻ってきた増川とのコンビを組むことになるが、FC東京の早い攻撃をしっかりと抑え込んで、チームが勢いを取り戻すような2連勝を久し振りの完封で飾って欲しいところだ。
次々とスタンドから送られる声援に丁寧に応えながら、名古屋の選手達はしっかりとボールを使ったメニューをこなしてコンディションを整えると、いつものようにタッチ際で短いスプリントを繰り返した後、午後6時15分、しっかりと気持ちを落ち着かせてロッカールームへと去っていった。
前半
チームの好調をホームサポーターがしっかりと支え、キックオフを間近に、味スタのスタンドは大いに沸き立っている。しかし、アウェイスタンドに詰める名古屋のサポーターの選手入場と共に、そのボルテージを押し上げてゆき、正に名古屋の選手のサポート役を務め始める。
今日の先発メンバーは、GK我らが守護神・楢崎、DFは、右から田中・竹内・増川・阿部の4人。中盤は小川が右に、左にマギヌン、中は吉村と山口が並び、FWは玉田とダヴィの2人。4-4-2の布陣だ。
試合は、左エンドのホーム・東京に対し、アウェイの白のユニフォームに身を包んだ名古屋は、右から左へと攻め上がる。
そして前半は、その名古屋のキックオフでスタート。
1分、中央で東京・石川が前を向いて仕掛けようとしたが、ここは吉村が厳しくチェック、ボールを奪う。
2分、東京・カボレへと長いボールを入れてくるが、ここは竹内が体を寄せる。
3分、中央を持ち込んできた東京・石川を捕まえきれず、やや左からのシュートを許し、先制点を奪われてしまう。
4分、中央をマギヌンのパスを受けたダヴィが仕掛けると、エリアの外からシュートを放つ。しかし、これはDFに跳ね返されてしまう。
5分、右からのCKのチャンス。マギヌンのボールにニアで飛び込んだダヴィが頭で合わせようとしたが、これはGKに捕り押さえられてしまう。
7分、右を玉田のパスを受けて小川が上がっていこうとするが、東京・今野の早い寄せに奪われてしまう。
8分、自陣左中程での東京のFK。石川のボールに詰めた今野のヘディングシュートは、ポストの左へ。
10分、左から東京・長友が抜け出してこようとするが、しっかりと追いかけた田中がボールとの間に体を入れ、プレーさせなかった。
11分、阿部からの縦パスに小川が抜け出すが、触る前にDFがタッチの外へクリアしてしまう。
12分、右から田中が早めのクロスを入れていこうとするが、石川の早い寄せに弾かれてしまった。
13分、左の阿部からのクロスに、ゴール前に飛び込んだダヴィが合わせようとしたが、これはファウルを取られてしまった。
15分、右から東京・羽生の入れたボールを上がっていた東京。ブルーノクアドロスが中へと入れてこようとしたが、ここは山口が体を入れて奪い取る。
18分、ゴール前に上がっているカボレを狙ったボール、は竹内がマークを外さず、チャンスを与えなかった。
19分、小川のパスを左で受けたマギヌン。前を向いて上がるが、厳しいマークにボール失ってしまった。
20分、左深くからダヴィからのクロスボール。これをゴール正面で合わせた小川のヘディングシュートは、クロスバーの上へ。
21分、細かくパスを繋いで、右を上がる田中へとボールが渡ると、これをゴール前へと上げる。しかし、待ち受けていたダヴィの目の前で、DFがカットしてしまった。
23分、中央をダヴィのパスを受けた小川が仕掛けるが、その前にダヴィがDFに潰されたとしてファウルに。
25分、左からのCKのチャンス。ファーポストに詰めていたマギヌンが、小川のボールに頭で合わせたが、ボールは右に流れてしまう。
27分、右でボールを受けた石川。中へと入り込んできて、左足からのシュートを放つが、これはポストの右。
28分、縦へと中央から出たボールを東京・平山が追うが、これは完全にオフサイドポジション。
29分、小川の落としたボールを中央で個人技でDFをかわし、ダヴィが左足からのシュート。しかし、これは枠の捕らえることは出来ず。
30分、左から中へと長い距離を持ち込んできた長友。右足からのシュートに来るが、これは竹内がしっかりとマーク、ミスを誘った。
32分、東京陣内深く左の好位置でFKのチャンスを得る。小川のボールに詰めた増川のヘディングシュートは、下に叩き付けることが出来ず、枠の上。
34分、右に抜けた石川のボールを中央でシュートを打たれる。これを楢崎が一旦は止めるが、こぼれたところ詰めていたカボレに押し込まれ、2点目を東京に奪われてしまう。
36分、楢崎からのロングボールを、左に開いて待っていた玉田。頭でスペースへと落とそうとするが、これはタッチの外へと流れ出てしまう。
39分、右に開いて待っていた石川にパスが通るが、ここはトラップを狙った阿部がカット。
40分、右からの東京のCK。石川が短く繋いだところを入れてこようとしたが、ここはマギヌンが中央でこぼれたところを拾って縦に蹴り出す。
42分、中央の小川が右のスペースへと大きく蹴り出して、マギヌンを使おうとするが、東京DFの早い寄せにボールを失ってしまう。
44分、中央で吉村が山口とのワンツーで抜け出そうとするが、縦に出たパスが大きくなり、東京GKに押さえられてしまう。(ロスタイム表示:1分)
ロスタイム、マギヌンの落としたボールを、吉村がミドルシュート。しかし、これはGKの正面を衝いてしまった。
そして、前半は、東京に2点のリードを許して試合を折り返す。
後半
エンド入れ替わり、後半は右にエンドを変えた東京のボールで試合再開。
名古屋1人目メンバー交代:吉村→巻
1分、玉田が深い位置まで持ち込んで落としたところを、左のマギヌンがサイドを再び右に変えようとするが、このパスはDFにカットされてしまった。
2分、左の玉田からのクロスは、DFに当たって弾かれてしまった。
3分、ゴール正面でパスを受けた平山の左足シュートは、ポストの左。
4分、中央で巻の落としたボールを、小川がダイレクトで裏へと放り込む。しかし、ダヴィはDFを背負っているため抜け出すことが出来なかった。
6分、右のマギヌンが縦に上がる田中に合わせて、DFの裏へと放り込む。しかし、これは長すぎてしまい、追い付くことが出来なかった。
8分、左の阿部からの鋭いクロスに、中央へと巻が飛び込む。しかし、頭で合わせようとしたところで、DFがクリアしてしまう。
10分、左からのCKのチャンス。小川のボールに、中央で巻と増川が飛び込むが、飛び出したGKがボールを叩き出してしまう。
11分、左に抜け出したカボレのパスに、長友が走り込んでくるが、ここは竹内が早い反応見せ、ボールをカット。
13分、中央を玉田がドリブルで仕掛けるが、縦に走る小川へのパスは、相手DFの正面。
14分、左からのCKのチャンス。小川のボールに、ファーポストに竹内が飛び込むが、触ることは出来ず。
15分、縦に入ったボールを巻が落として、自ら拾おうとするが、東京DFが先に追い付き、縦へと蹴り出されてしまう。
16分、右のスペースへと出たボールを、ダヴィが拾いに走るが、DF2人の厳しい寄せに失ってしまう。
18分、東京1人目メンバー交代:羽生→田邉
名古屋2人目メンバー交代:山口→花井
20分、左からドリブルで、マギヌンが中へと持ち込んでくるが、足下へのチェックでボールを奪われてしまう。
22分、ゴール正面へと東京・田邉がボールを入れてくる。これに合わせたカボレのシュートは、楢崎が正面で止める好セーブを見せる。
24分、名古屋3人目メンバー交代:ダヴィ→杉本
26分、小川の落としたボールを左で受けた杉本。低い弾道でゴール前に入る小川に送るが、これはDFの阻まれてしまった。
28分、 左を杉本がボールを持ち出して、一気に上がる。しかし、マークに付いてきた田邉を振り切れず、ボールを失ってしまう。
29分、マギヌンのDFの裏への浮き球に杉本が抜け出すが、追い付く前にGKが押さえてしまう。
30分、左のマギヌンからクロス。これを逆サイドの杉本が頭で落とすが、ここには誰も走り込めず、チャンスを生かせなかった。
31分、長友がゴール前へと入れたボールに、石川が飛び込んでくるが、ここは増川が体を張ってこれを阻止。こぼれたところを楢崎が取り押さえ、失点を免れる。
32分、東京2人目メンバー交代:石川→鈴木
ここで花井が負傷、ピッチを去ってしまう。名古屋は既に3人目を交代させていたため、10人で残り時間を戦うことに。
35分、右からマギヌンが強引な仕掛けを見せて、エリア内深く持ち込む。しかし、シュートへ持ち込む前に潰され、こぼれたボールはクリアされてしまう。
36分、右からのCKのチャンス。杉本の入れたボールが浮いたところに詰めた巻。ヘディングシュートを放つも枠の外。
東京3人目メンバー交代:カボレ→赤嶺
40分、 右に抜け出してきた東京・赤嶺のパスは、逆サイドを流れ出る。
41分、自陣左深くで長友を倒し、危険な位置でのFKを東京に与えてしまう。鈴木の蹴ったボールは、楢崎が正面でキャッチ。
42分、阿部の早めのクロスをマギヌンが落とすが、正面に詰めていた巻はシュートには行けなかった。
44分、東京陣内左深くでのFKのチャンス。
(ロスタイム表示:5分)
ロスタイム1、小川がGKの前でワンバウンドするボールを蹴ると、これをファンブルするが、誰もが詰めてしまったため、ボールは大きく背後へと跳ね出てしまった。
ロスタイム2、右に開くマギヌンからのボールに、中央を杉本が走り込むが、これはボールが直接GKに渡ってしまった。
ロスタイム3、右から持ち込んできた鈴木にゴール正面からの左足シュートを叩き込まれ、3点差とされてしまった。
花井が負傷でピッチを去ることを余儀なくされ、1人少なくなってしまった名古屋。FC東京相手に最後までゴールを奪うことが出来ず、0-3で試合終了の笛を聞く結果となってしまった。
試合終了後記者会見
今日の結果にはがっかりしています。リーグ戦の大切な試合に負けてしまい、満足はしていません。いつも、試合開始からの5分は特に集中する様に話しているのですが、今日はその時間に失点してしまいました。キックオフ直後から、負けているのではないかというプレーでした。そして終盤には花井、巻の2人が怪我をしてしまい、2人少ない状況での戦いとなってしまいました。今日は非常に難しいゲームでした。
キックオフ直後は4-4-2でスタートしながら、失点後からは4-3-3へとシステムを変更された様に思います。これはここ数試合感じた中盤での問題がまだ解決されていないという事なのでしょうか?
中盤がスロー、遅すぎたのではないかと感じていました。ゲームは中盤から始まるものなのですが、その位置にスピードと的確なポジショニングがなければ、最初の失点の様な形になってしまいます。我々としてもカウンターを狙ったり、攻撃に移るための中盤の構築を狙っていたのですが、それが難しい状況でした。4-4-2や4-3-3といったシステムが問題なのではなく、選手の動きがしっかりせず、まとまって戦えなかった、コミュニケーションがしっかり取れていなかった事が問題だと思います。
昨シーズンのグランパスは堅い守備と、徹底したサイド攻撃から素晴らしい結果を残しました。今シーズンはここまで、特に攻撃面で特色が薄れているように感じるのですが?
攻撃については我々は毎日トレーニングをしています。今日の試合を振り返ると、まず守備面で失点が多く、前線では相手にとって脅威となるプレーがあまりありませんでした。我々としてやりたい戦いをしたのですが、結果に結びついていません。先週のガンバ大阪戦は良かったのですが、その1週間後にこのようなグランパスの1つの面を見せてしまいました。
バヤリッツァ選手が日本に戻ってきましたが、いつ頃からの出場を考えているのでしょうか?
彼のコンディションを見てから判断したいと思います。名古屋に戻ってから、どれくらいのプレーが出来るのか確認し、それから判断したいと思います。
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