2009J1リーグ第9節:京都サンガF.C.vs名古屋グランパス

最終更新日時

2009/05/04 00:49

AWAY GAME

京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場 5/2(土) 16:04キックオフ

試合前

気温も25度近くまで上がり汗ばむ陽気の京都市・西京極陸上競技場。日も西に傾きはじめ過ごしやすさも出てきた午後3時20分過ぎ、グランパスの選手達がウォームアップのためにピッチへと姿を現すと、アウェイへ駆けつけた多くのサポーターから歓声が沸き起こる。

今日のグランパス、スターティングメンバーにリーグ戦初となる福島が、さらにベンチ入りメンバーとして今シーズンから加入した橋本、田口の2人が加わり、連戦で疲れの見え始めたチームにフレッシュな風を吹かせてくれると期待したい。さらにフォワードでは久しぶりの先発となる杉本がダヴィとの快速2トップを組み、前節4失点の京都ディフェンス陣に脅威を与えてくれるのではないだろうか。

対する京都は現在リーグ戦3連敗中と苦しい状況が続くが、ディエゴ、パウリーニョのブラジル人2トップ、さらにはかつてグランパスにも在籍し、昨シーズンは山形のJ1昇格にも貢献した北京オリンピック代表・豊田もベンチに控えるなど強力攻撃陣を擁し、負けられないホームで必死の戦いを見せてくるだろう。

そしてグランパスとしてはダヴィのゴールに期待したい。ここ2試合ゴールからは遠ざかっているが、それでも疲れは全く見えず、前線での豊富な運動量とパワー・スピードを兼ね備える突破から常に相手に脅威を与え続けている。今シーズンここまで、ダヴィが決めた試合は負け無しという神話もあるだけに、前半のうちに得点を決め、戦いやすい展開に持ち込みたいところだ。

前半

スタジアムに流れるBGMも止み、京都サポーターのアセムと聞き慣れた名古屋サポーターの「グランパスコール」が響く中、選手達がピッチへと入場。

この日の名古屋はGKに不動の守護神・楢崎。ディフェンスラインは右から田中、吉田、増川、阿部の4バック。中盤は山口、中村、山口、小川の4人。そしてフォワードにダヴィとスピードスター・杉本という4-4-2の布陣で試合に臨む。

他のスタジアムとは違い、ホーム&アウェイサポーターの位置が逆となる西京極。
前半メインスタンドから向かって左にエンドを取ったグランパスのボールでキックオフ。

開始早々、右サイドを上がった小川のドリブルからCKを得る。このボールを自身が中央へと蹴るが、上がっていた吉田の頭上を超え、ファーサイドへと流れてしまう。
1分、阿部から大きなサイドチェンジ。これを右で小川が高い位置でトラップ、そのまま中央へと折り返すが、これもファーサイドへと流れる。
3分、小川とのワンツーで山口が右サイドを上がるが、中央へのパスは相手DFにカットされる。
4分、京都パウリーニョの縦パスを、吉田がインターセプト。そのまま前線へとフィードを送るが、このボールは長く、相手GKがキャッチ。
5分、ダヴィの落としたボールを中央で受けた小川。前線へ走り込む杉本へと狙うが、相手GKがキャッチ。
6分、中盤で福島が京都・安藤にボールを奪われると、そのままロングシュートを打たれるが、これは大きく枠を外れる。
8分、中盤でボールを受けた福島。杉本とのワンツーで左サイドからの突破を狙うが、呼吸が合わず相手DFにカットされる。
9分、中村からのパスを受けたダヴィが個の力で突破を計るが、相手DFと交錯し、ファールを取られる。
10分、名古屋側ゴール近くで京都のスローイン。これをロングスローで入れられると、最後、ファーサイドにフリーでいた林にシュートを打たれるが、枠の外へ。
12分、阿部からの縦パスを受けたダヴィが、相手DFと交錯しながらも立て直し、そのままエリア内にドリブルで侵入。しかし最後の1歩が長く、相手GKにボールを抑えられてしまう。
13分、右サイドを上がった田中からのスルーパスに中村が抜け出し、中央へと速いクロスを送る。しかしニアサイドへ詰めた小川も僅かに届かず、相手GKがこのボールをキャッチ。
14分、ボールを持った京都が攻め上がるが、名古屋の戻りも早く、最後は林が苦し紛れのミドルシュートを打つが、枠を大きく外れる。

左右のコンビネーションから何度かチャンスを作る名古屋だが、ここまでシュートへは持ち込めない。
京都もここまで3本のシュートを打つが、それでも決定機は作れず、まだお互いが様子見といった具合で試合が進む。

18分、ディフェンスラインでボールを持った増川。前線へ走る杉本の前へとパスを送るが、相手GKがキャッチ。
19分、京都・佐藤が転倒してのルーズボールを山口が拾うと、相手DFと交錯、FKを得る。ゴール正面約35mの位置から増川が強烈なシュートを直接狙うが、京都の壁に当たり跳ね返されてしまう。
20分、楢崎からのロングキックをダヴィが競り合うが、ファールを取られる。
21分、左サイド高い位置でボールを持った杉本から、中央のダヴィへ。このままスピードに乗ってエリア内へ入り、相手DFに倒されるが、ファールは取ってもらえず。
23分、中盤でボールを回した名古屋が、一瞬のスキを突いて相手DF裏を狙う杉本へとパスを送るが、僅かにオフサイドの判定となる。
25分、名古屋自陣左サイドで京都の選手を倒し、FKを与える。ここからゴール前へとパスを上げられるが、吉田が頭でクリア。
26分、増川がディフェンスラインからボールを持ち上がり、ハーフラインを超えるが、相手選手と接触しファールを取られる。
27分、縦パスを受けた小川のダイレクトプレーで、田中が右サイドを突破。たまらず京都・林が後ろから倒し、イエローカードが提示される。
29分、京都ゴール前でボールを失った名古屋。そのままパウリーニョのドリブルで、カウンターを受ける。名古屋ゴール前まで持ち込まれ、中央へとパスを出されるが、右サイドまで戻った阿部が、体を張ってクリア。

お互いカウンターからゴール前へと迫る場面は見られるが、それでもここまで決定機はほとんど見られず、膠着した試合展開が続く。

32分ハーフライン右寄りでボールを受けた杉本が倒されFK。素早いリスタートから中村が右サイドを上がり、中央へとクロスを狙うが、京都DFにクリアされCKに。このボールを小川が中央へと上げるが、前線へ上がった吉田も合わせられず、相手DFがクリア。
34分、左サイドの阿部が大きくサイドチェンジを狙うが、このボールは風に流され相手DFの足下に収まる。
36分、増川のパスカットから右サイド田中、小川と渡り、左の杉本へとサイドチェンジを狙うが、相手DFにカットされてしまう。
38分、京都右からのCK。ゴール前へと大きく上げられたボールに、一瞬、楢崎が味方と交錯。ヒヤリとするが、すぐに体勢を立て直しボールをキャッチ、事なきを得る。
39分、中央でボールを受けた山口。ゴール前へと走り込む小川を狙いクロスを上げるが、間に入った京都GKがこのボールをキャッチ。
40分、田中と山口が交錯してボールを失う。これを京都・パウリーニョに拾われると、そのままシュートを打たれるが、増川が体でクリア。さらにこぼれ球を京都・渡辺にミドルで狙われるが、楢崎が一旦弾きながらも、これをキャッチ。

【得点】
41分、自陣からのロングボールをダヴィが頭で落とすと、これをすぐに受けた中村が、右サイドの杉本へとスルーパス。さらに杉本が一瞬のスピードで相手DFを振り切り、中央へクロス。これをファーサイドで待つダヴィが高い打点のヘディングで合わせゴール!
前半の欲しい時間帯に名古屋が先制ゴールを決めた。

43分、京都のゴールキックから名古屋ゴール前までボールを運ばれる。最後はディエゴに左足で強烈なミドルシュートを狙われるが、これは僅かに枠の上へ。先制直後の失点だけは避けたいところだ。
(ロスタイム1分)

ロスタイム1、京都・安藤からのパスにパウリーニョが抜け出す。ループ気味のシュートを打たれるが、ここは楢崎が落ち着いてキャッチ。

そしてここで前半終了。

ボールポゼッションでは相手を大きく上回る名古屋。それでもなかなか決定機を作り出す事が出来ず、少々ストレスの溜まる展開だった。しかし、スタメン出場した杉本のクロスからダヴィがゴールを挙げ、リードして前半を折り変えす事となった。

後半

後半、エンドを変えた名古屋に対し京都ボールでキックオフ。

開始早々、京都パウリーニョにドリブル突破を狙われるが、阿部が足を出して、これをクリア。
1分、阿部がドリブルで相手DF2人を抜き、左サイドを上がるが、中央への折り返しはクリアされてしまう。
2分、またも左サイドを上がった阿部が倒され、FKを得る。これを小川が右足で中央へと上げるが、味方選手が詰められずクリアされる。
3分、福島とのワンツーで杉本が右サイドを狙うが、相手DFに体を付けられコントロール出来ず、ゴールラインを割る。
4分、右サイドライン際で粘ったダヴィ。そのまま抜け出し、中央の中村へと低いクロスを狙うが、相手DFがクリア。
5分、中盤でのパス回しから、京都・林にエリア内までドリブで持ち込まれるが、増川がクリア。
6分、京都左サイド・染谷に両足でのシザースから、中央へと危険なクロスを上げられるが、阿部が頭でクリア。
7分、今度は京都右サイドで相手を倒してしまいFKを与える。しかしディエゴがゴール前へと上げたボールは、増川がクリア。
8分、左サイドを攻め込まれると、中央でボールを受けた京都・安藤にバイシクルシュートを打たれる。このボールは力が無く、楢崎がしっかりとキャッチ。
9分、ハーフラインを大きく超えた増川からのパスを受けた阿部。中央のダヴィへと狙うが、ここは合わず相手DFにカットされてしまう。
11分、中央を上がった吉田からのパスに、田中が右サイド突破を狙うが、相手DFにボールを奪われてしまう。
12分、右サイド田中からクロスが上がるが、ダヴィと小川のポジションがカブってしまい相手ボールとなる。
京都1人目交代:パウリーニョ→金

14分、相手陣内で中村が倒されFKを得る。リスタートから左サイドを狙うが、京都にボールを奪われてしまう。

ホームで負けられない京都が前線への圧力を高めているが、名古屋としてはしっかりと集中してここを守り、カウンターから追加点を決めたい。

15分、自陣でボールを奪った名古屋がカウンター。中央を上がる小川から、左サイドのダヴィへとボールが渡るが、相手DFと交錯しボールを失う。
17分、吉田からのロングパスに杉本が右サイドを抜け出すと、中央へ詰めるダヴィへとマイナス方向へのクロス。しかしこのボールは弱く、京都にクリアされる。
18分、中央でボールを受けた中村から、またも右サイドの杉本へとスルーパス。完全に相手DFを振り切り、エリア内へと侵入するが、飛び出した京都GK水谷にクリアされてしまう。
20分、中盤でのチェックから小川がボールを奪い、そのまま京都陣内まで持ち込むが、味方へのパスは通らず京都ボールとなる。
21分、右サイドでスピードに乗った杉本。相手DFを振り切り、中央へとクロス。このボールにファーサイドで中村が詰めるが、僅かに合わせられず、ボールは流れてしまう。
22分、京都2人目交代:林→中谷

24分、自陣左寄りで京都にFKを与えると、ディエゴが中央へと上げるが、増川が余裕を持ってこのボールをクリア。

26分、名古屋1人目交代:福島→津田
追加点の欲しいこの時間帯、ストイコビッチ監督は中盤の福島に代えて津田を投入し、カウンターからのチャンスを伺う。27分、京都・渡邉に右サイドからアーリークロスを上げられるが、楢崎がしっかりとキャッチ。
28分、京都3人目交代:ディエゴ→加藤

29分、京都ペナルティエリア内での混乱から、杉本がルーズボールを狙うが、先に反応したGKにクリアされる。

依然として1点リードの名古屋。
後半15分過ぎからはカウンターで何度かチャンスを迎えているだけに、なんとしても試合を決める追加点が欲しいところだ。

30分、京都ペナルティエリア手前左の位置で、ダヴィが倒されFKを得る。これを小川が中央へと上げるが、相手DFがクリア。さらにそのボールからカウンターを受けるが、全力で戻った中村がスライディングでこれをクリア。
32分、左サイドで増川が交錯。ボールを奪われると、そのまま中央の京都・加藤にミドルシュートを打たれるが、楢崎が正面でキャッチ。
33分、小川のカットから杉本、津田とボールを繋ぐが、クリアされてしまう。
34分、右サイドを上がった京都・渡邉にシュート気味のボールをゴール前に入れられるが、楢崎がしっかりと反応、これをキャッチ。
36分、京都陣内右で杉本が相手DFと交錯して傷んだため、一旦ピッチを離れる。

37分、名古屋2人目交代:中村→田口
38分、名古屋3人目交代:杉本→竹内
勝負を決めたいストイコビッチ監督は、この時間に2人の選手を交代させ、ダヴィと津田の2トップ、そして攻撃に定評のある田口をトップ下の位置へと入れた3-5-2へとシステムを変更する。

40分、名古屋陣内左で、山口が倒されFK。これを楢崎が前線へ大きく蹴るが、京都DFにクリアされてしまう。
42分、京都陣内へわずかに入った位置で、田中が倒されFK。ここは無理に狙わず、ゆっくりとボールを回して時間を有効に使う。
44分、名古屋ゴール前約30mの位置で、相手を倒しFKを与えてしまう。これを京都・佐藤が直接狙うが、クロスバーを大きく超える。
(ロスタイム4分)

ロスタイム1分、負けられない京都は名古屋陣内で得たスローインに全員が上がり、増島のロングスローでパワープレーを仕掛ける。しかしゴール前まで投げ込まれたボールは、吉田が頭でクリア。
ロスタイム2、京都左サイドからの大きなサイドチェンジ。ペナルティエリア内まで攻め込まれるが、増川がこれをクリアし相手CKに。ゴールキーパーを残し全員が上がるが、名古屋も全員が戻り、このボールをクリア。
ロスタイム3、吉田のロングボールをダヴィが受け、右サイドを上がる田中へ。そのまま一旦キープし、山口を経由して右サイドを抜け出す小川の前へとスルーパスを出すが、ここで試合終了。

前半、ダヴィが上げた1点を集中力を切らす事無く守りぬき、連戦での疲れや怪我人のためメンバーを入れ替えた名古屋が、アウェイで大きな勝ち点3を獲得した。


試合終了後記者会見

090502_sto.jpg今日は素晴らしいゲームが出来たと思います。グランパスの選手がとても良いパフォーマンスを見せてくれて、しっかりとゲームを支配しました。我々は勝つために京都へ来たのであり、その目的を達成しました。今日の選手のプレーには満足していますし、戦術を全うしてくれました。今日は我々のゲームを行うことができました。選手達には、おめでとうと言いたいと思います。

Q.今日は杉本選手を先発させましたが、その意図と今日の評価をお聞かせください。

杉本は常に我々にとって重要な選手であり、今日はスターティングメンバーとして出場させました。彼のクロスから勝ち点3を獲得したわけですが、ああいうシーンを今までも見たいと思っていました。今日の杉本のプレーに対して満足していますし、京都に脅威を与えたのではないでしょうか。今日は素晴らしい仕事をしてくれたと思っています。

Q.厳しい日程が続く中、初先発の福島選手や初出場の田口選手など、若い選手の役割についてお聞かせ下さい。

私の仕事は、ハードな日程の中で良い解決法を探し出す事です。その意味でも今日はチームにフレッシュさを加えるため若い選手達を使いました。ただ、誰が出場しても良い形で戦えると思っています。今日は福島が先発しましたが、我々のやるべきプレーを見せてくれましたし、戦術もしっかりと全うしてくれました。今日のプレーは彼自身にとっても自信が持てる、将来に繋がるプレーだったのではないでしょうか。

Q.1-0のスコアから後半に選手を代えながら京都に全くチャンスを作らせませんでした。その事についてお聞かせ下さい。

今日は我々の守備面が素晴らしかったと思います。京都にチャンスを与えていませんでした。ここ3、4試合では守備面が安定していますが、今日もそれを証明できたと思います。相手のフォワードに決定的なプレーをさせず、グランパスとしてはシンプルにプレーしながら相手に得点を決めさせない、というプレーが出来ました。ディフェンスの選手だけではなく、中盤の選手もしっかりと戦術を守って戦いました。監督して、今はとても素晴らしい気分です。

最後に、今日は我々グランパスの方が戦術面、技術面ともに相手を上回り、美しいサッカーを見せる事ができました。
今日は、我々の方が優れたプレーを見せられたのではないかと思っています。

次節試合のご紹介
蔚山現代

ACLグループステージ突破へ王手!

AFCチャンピオンズリーグ2009第5戦 vs.蔚山現代

名古屋市瑞穂陸上競技場 5/6(水) 15:00キックオフ